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加藤文太郎さんの生き様や生き方を鮮烈に伝えると同時に学ぶことも多い著書だと思う。
個人的には加藤文太郎さんの人付き合いこそ上手くないけど、真面目な仕事ぶりや登山に懸ける想いの強さがひしひしと感じとれた。
なぜ山に登るのか？至る場面で自問自答しているが、正解は無さそうだ。きっと山に登らないと自分の本質が見えないのだろう。きっと自分を探していたのだろう。そう思えた。
逆境や困難に直面した時こそ人の本質が現れると世間的に言われているが、きっと加藤文太郎さんは自らを律するためにそうしてたのだろう。
今はヤマレコやヤマップなどGPSアプリがあるが、加藤文太郎さんの当時は地図とコンパスを使いこなした上で判断力も求められるからこそ、一人で山に行くこと自体が相当な逆境や困難だと想像できた。
そのための事前準備や予行演習、体力作りなどを怠らない、根から真面目な人間性が見えた。
同時に読んでみて学んだことや得たこともあった。
�〔槁犬鮹�成するために必要なこと、犠牲にしないといけないことを見極める能力、およびそのために具体的な行動レベルまで明確に落とし込む能力をつける必要性を改めて感じた。それが加藤文太郎さんの入念な準備力や予行演習を生んだのだろう。
�∋嚇个蠅妨造蕕再�常生活を離れることで見えるもの、感じるもの、得られるものは何にも代え難いもので、自由に生きられる今だからこそ経験できることだと思った。それが自分にとって新たな世界を開くきっかけにだってなり得ると思った。実際に雪山に行ったからこその閃きが加藤文太郎さんの革新的なアイデアに繋がったそうだ。
�Ｉ佞�合いのある人がたとえ数少なくても、その付き合いや縁は大切にしないといけないし、裏切ってはいけないと改めて思った。加藤文太郎さんは人付き合いが上手くないが、決して人を裏切るような人間性ではないし、中には平気で残酷なまでに人を裏切る人物も登場してた。
�げ饉劼寮�度にせよ、社会の制度にせよ、活用できるものはどんどん活用することも目標達成に向けて必要不可欠だと改めて思った。加藤文太郎さんの場合は山登りに向けて会社の財形制度や有給休暇制度を惜しみなく活用した。
�ダづ呂蠅�上手いかどうか、人付き合いが上手いかどうか。もちろん上手いに越したことはないだろう。でも、それ以上に自分の判断軸がブレないかどうか、奢ったり過信したりして自分を見失わないかどうか、これらこそ生きるために必要なことなのかと考えさせられた。最期の場面は奢ったり過信したりする人物が居て、個人的には加藤文太郎さんがそれに引き釣りこまれるのが実に悲しかった。
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