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初めはチンギス・ハンが属してたモンゴル族のキャト氏が同じモンゴル族のタイチウト氏に吸収されそうな状態だった。中には純血のキャト氏の血筋の有力者サチャ・ベキ(のちに別件でチンギス・ハンが処刑)がタイチウト氏に属するケースもあった。
タイチウト氏から命を狙われ、タイチウト氏との戦闘も重ね、負けて深傷を負ったことも乗ってた馬が殺されたこともあった。
同じモンゴル族のジャンダラン氏のジャムカと盟友となって共闘したこともあった。ところがモンゴル族の宿敵だったタタル族を倒すにあたって中国の金王朝と組むか組まないかでジャムカとの関係性が冷え込んで、やがては何度も戦うようになりお互いに何度も深傷を負うぐらいの激闘まで縺れた。
他にも様々な試練や分岐点、困難を経てここまで至った。
本編では軍隊の充実化を進めて国民の生活や内政も安定しているチンギス・ハン率いるモンゴルのほか、チンギス・ハンと何度も戦って亡くなったジャムカの息子マルガーシの流浪生活、元同盟国だったケレイト王国(国王のトオリル・カンがチンギス・ハンを裏切って暗殺しようとしたが逆に滅ぼされた)の有力者だったジャカ・ガンボの放浪生活が色濃く描かれていた。他にも元タイチウト氏の長だったタルグダイ夫婦の新天地での生活も描かれていたほか、メルキト族が戦わずしてモンゴルに帰属する描写、モンゴルより更に西にあるホラズム・シャー朝(のちに戦うのかもしれない...)にも世界が広がっていた。
個人的にはジャムカの息子マルガーシのストーリーが特に印象的だった。前編でジャムカ不在時に母のフフーが盗賊に殺害され、マルガーシが盗賊を殺害して流浪を始めた。そして流浪中に森林で虎に襲われて大怪我をしたものの、虎を追ってた御影に助けられた。それで運ばれた先が森林の中で暮らしているメルキト族の前族長トクトアの下だった。マルガーシはトクトアの下で修行を積み、トクトアに認められて離れる時が来た。その際にお互いの過去を知ることになった。
両親を既に亡くしたものの、トクトアの下で修行を積んだマルガーシは新たな巡り合わせ、邂逅を経てホラズム・シャー朝へ行き、新たな人生を切り開いていく。
一方でチンギス・ハンは金王朝と戦うことを思い描いて事を進めていく。鉄の量産に拘るだけ拘るのは軍隊の充実化はもちろん、人口が多い金王朝を滅ぼして新たな世界を拓くことを思い描いてのことだったんだな...と感じるようになった。
実際に金王朝と戦うとなったら、その先どうなるか楽しみな展開だった。西側のホラズム・シャー朝、マルガーシの人生にどんな影響を与えるのだろう?という楽しみもある。
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