幻冬舎から2014年9月に発行された。
著者の小林氏は、長野県の茅野の生まれで、学校の登山で八ヶ岳に登っており、若い頃にはアジア諸国をバックパッカーとして放浪旅をした経験があるが、本格的な登山はあまりしていないそうだ。しかし、写真家として、日本人として初めて8000m級14座の登頂に成功した竹内氏の撮影に携わるうちに、竹内氏の人柄および独自の登山ルールに興味を持ち、竹内氏の本を書きたいと思うようになる。
この本では、小林氏が竹内氏と一緒に天狗岳に登った際のエピソードが縦糸で、竹内氏とのインタビューを基に書き下ろした竹内氏の登山哲学が横糸として全体が構成されている。
ここで面白かったのは、プロ登山家の竹内氏が雨の中天狗岳に登る際、荷物を減らすため、飲み水はペットボトルのコーラのみで、行動食は一切持たないこと、雨で登山路が泥濘にもかかわらず、靴にはほとんど泥が付いていなかった事等のエピソードである。全体を通じて、プロ登山家;竹内氏の人物像が浮かび上がるようになっており、面白かった。
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