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今現在北海道で起こっていることと、あまりにテイストがかけ離れていたので急遽差し替えました。
夕方ごろニュース速報にて
先日羅臼岳を登山中に羆に襲われて安否不明となっていた男性が遺体で発見されたとの報道がありました。
現在進行形で北海道遠征中、しかも数日前に羅臼岳に登った自分としては全く他人事とは思えず
絶望的状況とは理解しながらも無事をお祈りしておりましたが、最悪の結果となってしまいました。
故人のご冥福をお祈りいたします。
今回駆除されたのが3頭の親子熊とのことで
実際に登山者に加害した個体か否は今後の鑑定で明らかになるのでしょうが
この親子熊、8月10日に我々がニアミスした個体の可能性が極めて高いです。
我々が遭遇した(実際に目視したわけではない)のは今回の事故現場よりもかなり標高の高い場所でしたが
親子熊であること、登山者など意に介すことなく堂々と登山道を闊歩していたことなど、共通点が多いです。
我々の時は、少し前を歩いていた登山ガイドの方の指導で適切な対処をしてやり過ごすことができましたが
あの時、いつものように無警戒に下っていたら、ニュースになっていたのは我々だった可能性も十分あり得たわけです。
そう考えると、羅臼岳は今際の際を薄氷の上を歩くが如き登山だったのだと、今改めて実感しています。
それは我々に限った話ではなく、ここ数か月の間に羅臼岳に登った全登山者に言えるのでしょうね。
あるいはここ数年間に渡って、羅臼岳は壮大なロシアンルーレットの舞台だったのかもしれません。
少なくとも今回我々は、かなり際どいところで運よく命を拾ったということです。結果だけ見れば。
登山は危険と隣り合わせ。
そんなことは登山者ならば誰でもわかっていることです。
一歩足を踏み違えただけでも命を落とすことはあるし、重要な判断をミスれば窮地に陥ることもあるでしょう。
ただ今回のこれは、私自身少々甘く見ていた感は否めません。
熊鈴は持った、スプレーも持った、それで対策は十分だと思っていた。
それでも心のどこかで『知床の熊は人間を襲わないから平気』と根拠のない安全神話を鵜吞みにしてやいなかったか?
いや、むしろ『そう信じなければ平静な気持ちで登れなかった』のではなかったか?
当日日記に冗談でも『遠目でいいから見てみたかった』などと書いている時点でやはりどこかで危機感が薄かったのだと
私自身、改めて考えさせられることになりました。
今回の事故をきっかけに、北海道に限らず登山者の熊に対する意識に何らかの変化がもたらされるのでしょうね。
ただ、どれだけ対策したとて、山に登る以上リスクは避けられません。
熊が里に下りてこない限り山に登らなければ安全ではありますが、まぁそれは無理な相談ってやつですよねw
どうか皆様ご安全に。
画像1枚目
前を歩いていた登山ガイドさんに『熊鈴止めて!音を立てないで!刺激しないで』と指示を受けた場所。
画像2枚目
暫く待機した後、大勢で移動した方が安全ということで出来上がった即席パーティー
画像3枚目
ガイドさんに熊の足跡がありますと教えてもらったあたり、実際にこれがそうなのかは未確認