いつもならアカヤシオの花を見て、夏山シーズンに突入なのに、今年はまだスキーを楽しんでいる。今シーズンは雪が少なく、いつも登るのが遅いため、滑る時間帯が遅くなり、自分にとって斜面が極上のザラメ状態で滑り易いからかもしれない。
でも、流石に鑓温泉登山口から、小日向山の麓へ出るまでの夏道には苦戦した。石がごろごろした夏道は、スキーブーツで歩きづらいこと、それと積雪で押しつぶされた小木が道を塞ぎ、背負ったスキー板は何度も引っかかるし、雪があるところは踏み抜きも多く、本当に疲れた。小日向のコルまで夏道なら2時間半となっているのに、2時間もオーバー。体力のなさに本当、自分が情けない。白馬岳の大雪渓を登ったら、一体何時間かかるんだろう。そろそろ、ゲレンデスキーを担いで登るというスタイルは体力的に限界かも。
下山時に鑓温泉登山口の少し上で、自分を追い越していったボーダーの人と話をしたら、大雪渓を登って白馬岳から杓子岳、鑓ヶ岳を日帰りで回ってきたそうだ。絶句。それだけの体力があれば、白馬三山のどの沢でも思う存分、滑れるんだろうなあ。ああ、羨ましい。
さて、小日向のコルを滑り終え、再び板を担いで登り始めたら、自分の拳よりずっと大きい熊の足跡を発見。それと自分の朝のう〇こより、もっと大きな真っ黒いう〇こも発見。きっと立ち上がれば、自分より大きな熊だったんだろうなと思った。それからは、丁度熊鈴を持っていたので、日頃ヤマレコでも避難の多い、熊鈴だけど、この時ばかりは、うるさいと言われようがガラガラと無理やり鳴らして、鑓温泉目指してひたすら登った。
でも、目標が見えているほどなかなか着かず、小日向のコルから2時間半かかってやっと到着。朝、出発した時はできれば大出原も滑りたいと思っていたのに、とんでもなかった。すでに1時半を回っていたので、帰りの時間を考え、2時出発として、入浴はたったの10分。でも、これでも最高の入浴タイムであった。
雑誌でよく見かけるようなビキニの女神が湯につかる光景がそこにあったのである。
と大袈裟に言ってみたが、自分を途中で追い越していったボーダーのグループの女性と少し話をしたときに、水着を着用していたのは知っていたし、その人が先に到着して先に湯につかっていただけのことではあったのだが…。
夏のプールであれば当たり前の光景なのに、ここは、標高2000m超の秘湯だし、ともに長い道のりを登ってきての疲れを癒す場所、親近感が湧くし、自然と会話も弾む。サングラスを外したお顔もとても可愛いかった。今日は来て良かった。鑓温泉、最高!写真も記念に撮らせてもらい、本当に感謝、感謝。
ご来光が見られるまでお湯につかっていたかったが、明るい内におりないと道迷い遭難してしまうし、本当楽しい時間というのはいつもとても短いものだ。名残惜しいが、昼食も摂れずに帰る時間になってしまった。温泉から小日向山の麓までは、絶好の滑走バーン、充分に滑りを堪能できた。しかし、その後の小日向山への登り返しは、余計だったなあ。これさえなければ良いのになあとつくづく思った。
温泉でご一緒したボーダーのグループに道案内をしていただき、迷わずに登ってきた夏道に合流できた。本当に親切にしていただいて感謝です。GPSもない自分一人だったら、きっと夜になってしまっていただろう。
さあ、次の山はどこにしようか?
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