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小学生の娘が泣いて帰ってくる。
しばらくして、プリンが家族になる。
プリンとはじめての春、息子が幼稚園に入園する春の
桜がまだつぼみの頃に公園を自転車で走った。
前座席をプリンに譲り、後ろ座席に息子を乗せて。
運が悪ければこれが最後になってしまうと思いながら。
翌日に自分は入院し、桜は病室から見た。
あれから、10年以上たつ。 あれから、桜はプリンと見てる。


姉ちゃんは、自転車でそのまま出かけて大学へ行ってしまった。
息子も、今日は瑞穂に走りに行ってる。
「みんな大きくなったな」
「プリンとお父さんは変わらないな」
二人で桜を見ながら、話をしながら。