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お天気の条件のいい日には、馴染の山から伊勢湾の向こうに見えるのだが、三重県の管轄になっている。
この島が有名になったのは、ひとえに三島由紀夫氏の小説「潮騒」の舞台になり、映画化もされたことによる。
島に渡ってみたいと思っていたが、名古屋からは意外と不便だったので、師崎港発の特別チャーター便のお気軽ハイキングツアーを利用。
その島は予想よりも小さく、1時間半ほどのハイキングコースで島を一周してしまう。
港のある島の北側斜面に民家が集中し、細い路地から八代神社の階段を上る。
南の外海側は人家もなく、太平洋から打ち寄せる波に離島の雰囲気がある。
港に停泊する漁船は多かったが、訪れる観光客も少ないようで、若者も子供も数人しか見ず、軽自動車数台の全体に静かな島だった。
私は波打ち際で戯れてみたかった。
古里の浜で靴を脱いで裸足で砂の上を歩き、波が寄せては引いていくのに飽きることなく時間を費やした。
波の引く力は意外に強く、足の裏の砂を根こそぎ持っていき転びそうになる。
寄せてくる海水も思いの外早く足を捕まえる。
外海からの水は、きれいで、波の音だけが占める。
島を離れる船の展望デッキで海風にあたるのに飽き船室に入ると、なにやら体がすとんと落ち着き眠くなる。
…その夜は熟睡できた。
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