前回の山行で初めて山の怖さを感じました。
正確には、下山後に思い返して怖くなったという方が正しいと思います。
しかし、コメントを頂いた皆様の経験談やアドバイスにより、自然を怖いと思う事は当たり前の事であり、怖さを感じることで成長出来るし、怖さが我が身を守ってくれると思えるようになりました。
ですが、山を怖いと思ってからは、山行計画を立てる時にワクワクする高揚感と同じ位不安を感じるようになりました。
ワクワクするのはいつもの事ですが、これ程不安になるのは初めての経験です。
こんな気持ちのまま山に行っても、心から楽しめないでしょうし、不安があると言うことは何かが足りない証拠ではないかと思います。
そこで、前回の日記のコメントでアドバイスを頂いた、「怖さを埋める為の準備」をすることにしました。
以前何処かで「不安というのは相手の正体が分からないから起こるもので、相手を見極め、その対処法を見つけ実践することで不安はなくなっていくものだ」という言葉を聞いた事があります。
まずは今自分が何を怖がっているのかを考えてみました。
一番はやはり、転倒や滑落で怪我をして動けなくなる事による遭難だと思います。道迷いも怖いのですが、僕のレベルで行けるルートは登山道が分かり易く、分岐には道標も必ずあるので、分岐毎に地図を確認すれば現時点では道迷いの心配はほぼ無いと思っています。
あとは、これからの寒い時期の山は経験がないので、どれ程の寒さなのか、積雪や地面が凍結しているかどうかの状況が分からない事です。
コースを考える時はいつも、一度経験しているルートをベースにしながら距離や標高差を前回よりも少し延ばす様にしているので、体力的にはそれ程無理は無いと思います。
上記を踏まえた上で、今の僕に出来る対策を考えてみました。
山で動けなくなる事を想定していつもより多めの非常食と水の準備、さらに、万が一この時期にビバークすることを考えたらどうしてもツェルトは必用だと思い、近くのモンベルに行き思い切って購入しました。生死に関わる事なので、お金が無いからと躊躇してる場合ではありません。
モンベルの店員さんにツェルトの色々な使い方を教わりました。場所や状況に応じた使い方の解説はとても勉強になりました。
店員さんご自身も年に一度は丹沢に行かれると仰っていたので、今度丹沢の蛭ヶ岳に行くのに軽アイゼンは必要かと相談したところ、これからの時期はお守りとして持っていった方が良いとの事なので、チェーンスパイクも購入しました。数種類あるアイゼンのそれぞれの長所と短所、使う場面やタイミングを丁寧に教えて頂きました。
店員さんの対応の良さと、年間二〜三万円以上の買い物をするなら会員になる方がお得だと言う事で、有料ですがモンベル会員にもなりました。
防寒用のダウンジャケットも欲しかったのですが、流石に資金が無くなってしまったので普段使いの物で代用することにしました。
家に帰ってクローゼットを漁ってると、見覚えのないダウンジャケットを見つけました。そう言えば父が他界した後に母が「お父さんが着てたやつだけど捨てるのは勿体無いからあげる。あったかいよ」と言って置いていったのをすっかり忘れていました。
取出して見て驚きました。胸にモンベルと書いてあります。
父が困っている僕を見て助けてくれたのかと思いましたが、単なる偶然だと思います。
地形図を見てルートをイメージしながらの予習もしてます。
とにかく、僕が思い付く限りの対策はしているつもりです。幾つか装備は増えましたが、これまでと一番違う装備は、山を怖いと思う事により初めて持つことが出来た緊張感と、それを持つことで生まれる慎重な行動、何かあればすぐに引き返す、絶対に無事に下山するという心構えだと思います。
今の僕には、どこまで怖さを埋められたかは判断出来ませんし、自然に対する本能的な怖さのようなものは残っていますが、この怖さは残したままにしておきます。後は実際山に行ってどう感じるかだと思っています。
怖さを埋める努力、はじめられていますね。大きくわけると埋める方法は装備と技術(経験)の2つかなと思います。けど、装備を揃えたこと、講習などを受けたことで過信してしまえば結局、逆に危険なので怖さは埋まりすぎなくてちょうどいいんだろうなと思ってます。
あ、でもツエルトを購入されたなら、すぐ逃げ込める屋外でツエルトでの就寝体験をするといかもしれません。ツエルトは何もないより温かいけど、冬に雪がない場所でも山中で快適に寝られる程じゃないから、使わなくて済むように計画考えようってなりますよ。
こんばんは。
装備が増え経験を積んで行けば、不安は減っていき少しずつ自信になるとは思っていますが、仰る通り、それが過信になってしまう時が来るのではないかとも思っています。
日常生活での過信による失敗の殆どはやり直しが効くことだと思いますが、それが山の中だと取り返しがつかなくなる可能性が高いと思います。
自然に対しては、何時までも謙虚な姿勢でいなければいけないですね。
と言うよりも、自然の事を知れば知るほど、その大きさに対して自分の無力さを突き付けられ、故にその中で活動する時間が長い人ほど謙虚になっていくのでしょうか。ひょっとしたら、長年登山をされている人に謙虚な方が多いと感じるのは、そう言う理由もあるのではないかとふと思いました。
屋外でのツェルトの就寝体験はとても興味深いですね。確かにどれ程寒いのかを体験しておけば、ツェルトへの依存度も変わってくると思います。あくまで緊急用なので使わないに越したことはないですよね。
ツェルトがあるからと安心するのではなく、持っているけど絶対使わないという気持ちで山にいきたいと思います。
コメント有難うございました。
しろちゃん様はまだ登山を始めて間もないのに…
もうすでに山の恐ろしさを認識して、万一に備えて装備を揃えていますね。
それって素晴らしい事だと思います。
私なんか山の危険性が分かるようになったのは、登山を始めてから何年も経ってからでした。
これは家庭を持っているから自分だけの身体ではない。
会社に迷惑をかけたり、家族を悲しませるような事は出来ないという、気持ちがあるからこそだと思います。
私も高齢の母を間違っても悲しませたりしないように、今一度装備を改めようと思います。
しろちゃん様から大事な事を教わった気がします。
ありがとうございました。
こんばんは。
vt250zさんが登山を始めたのはまだ子供の頃ですものね。怖いと感じなかったのは当然ではないでしょうか。
そして、子供の頃から数十年間登山を続けておられる事の凄さを、山行を重ね山の事を知る度に思い知らされます。
いつも謙遜されてますが、きっと運が良かったの一言では済まされないような努力をされてきたのだと思います。
それに比べれば、僕のしている事はまだまだ足りない事だらけだと思っています。
以前にvt250zさんの昔の日記を拝見していたので、お母様が戦争を経験された事を知っております。戦争を知らない世代である自分は、戦後の日本の復興を支えたお母様には感謝しかありません。そんなお母様を大事になさって下さい。
お互いにこれからも家族を大切にしていきたいですね。
コメント有難うございました。
ときどき、バズることに目が行きがちで都合の良い情報だけで計画を作る学生があります。このような学生はすべてがうまく行くイメージしかないので恐怖を感じないようです。
恐がり過ぎると何もできなくなりますが、自分に都合の悪い情報をブロックすると一線を越える可能性があります。
こんにちは。
実際に上にいらっしゃる方からの言葉は、上から目線ではなく良きアドバイスであると思ってます。
一部の学生さんが全て上手くいくイメージしか持たないのは、自分の装備や体力・技術を過信してしまうからなのでしょうか。若さ故に前を見ることに夢中で自分の足元が見えなくなるのでしょうか。
幸い、今の時代は欲しい情報は簡単に手に入りますので、都合の良い情報と悪い情報のどちらも参考にしていきたいと思います。何よりもう若くはないですし、自分の足元がハッキリと見える程の経験はありませんが、常に見る努力はしているつもりです。
小さな失敗を重ねながら都度修正し、自分の足元を少しずつ固めて行けたら良いなと思っています。
コメント有難うございました。
学生指導の愚痴ですが、
おそらく「根拠のない自信」から来るものだと思います。ゆとり世代以降の特性とする見解もあるようですがもっと古くからあると私は思ってます。努力や体力や技術の積み上げも無く「やろうと思えばできる」だけで突き進みます。始末が悪いのは様々なメディアでコメンテーターや大企業経営者などが地道な積み上げを軽視する見解を発信していることです。
僕自身も若い頃、やらないくせにやれば出来ると思っていた時期があったと思います。
ある程度の事は少しの努力でそれなりにできてしまう人ほど、そのような思考になりがちな気がします。
それなり→本物になることがどれ程大変か、自分にその能力が有るか無いかは年を取るにつれて自ずと分かってくることだと思いますが、そうなるまでに大きな失敗をしてしまう可能性があり、それが山の中では文字通り命取りになりかねないですものね。
僕はこの年になり登山を始めてから、山を通して様々な事を学ばせて貰っています。
これからの日本を担っていく学生さん達も、山を通して成長していって欲しいものですね。
拝見させていただき、まさに私が常々思っている内容でした!
①どんな熟達者&どんな山でも不運による転倒や滑落=「遭難」はある。
②遭難した場合を想定した準備が必要
③悪天候時に捜索ヘリは飛べないので、最低3日間(できれば1週間)は生き抜く必要がある
ですので、どんな山に行く場合も
■山中での現在地を分かるように
①登山届(コンパスで。電子届け)
②「いまここ」アプリで、常に歩いている場所を家族と共有
③ダメ押しで「ココヘリ」で現在地を常に発信
■装備(必ず1週間は生き抜く!)
ツェルト、防寒具、ちょっと過剰な非常食、携帯型浄水器
■体調管理
①山行前の充分な睡眠
寝付けない場合は「睡眠導入剤」で強制的に寝る
②少しでも頭が痛い時などは、すぐに薬を飲む
と、遭難確率を減らす努力&生き抜く対策を心掛けています。
山での遭難にはベテランも初心者も関係ないと思い、私もしろちゃん様同様な想いが常にあります。
突然、長々と失礼いたしました。
良いご山行ライフを😀
(ツェルト&チェーンスパイク購入、とても良いです😀)
こんばんは。
まだ山の経験は浅いですし、今の自分に何が必要かも認識出来てはいませんが、皆様から頂くアドバイスを参考に自分なりに安全を考えております。
安全の為に実践されている対策の質や量は到底及ばないとは思いますが、山と温泉とマムポンさんがなされている内容に幾つかの共通点を見つけた事で、自分のしていることが大きく間違ってはいないと確認出来たことをとても嬉しく思います。
「山での遭難にはベテランも初心者も関係ない」
初心者の遭難のリスクが高いのは当然だと思いますが、ベテランになればなるほどその山行もより厳しいものを求めて行くのでしょうか。ベテラン故に油断や慢心が生まれてしまうのでしょうか。まだ想像することしか出来ませんが心に留めて置くべき言葉だと思います。
度々のアドバイス、有難うございました。
ヤマレコで宣伝もしているココヘリ(+山岳保険のJIROもセットです)、もしまだ未加入でしたらぜひ!
家族の安心感が断然違ってくると思います😀
お父様のダウンジャケットのお話もジーンときました。。。
ダウンは山行中は暑くてあまり使わないかと思いますが、もしものビバークの際には頼もしい装備だと思います。
もし万が一遭難に合ってしまったとしても、お互い、待つ家族の為にも何がなんでも生還しないと。ですね😀
ココヘリのご提案有難うございます。
実を言いますと、遭難の怖さを実感してから先週の山行に行く前にヤマレコ山岳保険のチーム安全登山に登録致しました。
一般会員ですが、ヤマレコの位置情報を救助隊に提供して貰えるそうなので、ココヘリに比べれば迅速な救助は期待出来ないのかもしれませんが、取り敢えずはこの保険のお世話になりたいと思います。
今後、山の経験を積んで行き、難度の高いルートに行くことが出来るようになった時にもう一度検討させて頂きます。
将来子供たちが結婚するまで、孫の顔を見るまでは絶対生きると決めていますので、どんな状況になろうと必ず生還したいと思っています。
娘達が無事に結婚出来るかは別問題ですが、自称美人姉妹なのでそこは大丈夫だと思いたいです😊
チーム安全登山、内容を見させていただきました、なかなか手厚い保障内容ですね😀
美人姉妹の娘様たち、将来が楽しみですね✨
私の丸顔の坊やも、大きくなったら山で(私の苦手な)炊事番をお願いしたいですw
これから応援させていただけますと幸いです。
どうぞ宜しくお願いいたします。
(私へも、ありがとうございました😀)
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