ゲットしたばかりのTorango Alp GTXの履き馴らしとテストを兼ねて山に行ってきた。一応高所対応のマウンテンブーツであるので、高度感やガレ場のある山でテストしたい。かといって初めて履く靴でキツイ山ではガレ場に着く前に撤退しなければならない可能性もある。そこで手頃な高山ということで日光白根山でのテストとした。
このメーカーは足首の自由度の高さと全方向のグリップの良さを売りにしているらしい。
肉刺や靴擦れは作りたくないので、菅沼口からのショートコースということもあり、極力ユックリと足を動かした。
驚いたことに、街履きを一切していないにも関わらず、肉刺も靴擦れも全く出来なかった。小生の場合、重登山靴では200km位は履き込んでやらないと、肉刺や靴擦れは避けられず、足に馴染む頃にはアウトソールの張替が必要になる。それがトランゴでは、初めて履いた日から、足にしっくりとなじんでしまった。
御蔭で、重登山靴では厭という程味わえた、マゾヒスティックな自己陶酔は味わえなくなってしまった。
しかし足首のサポート力は重登山靴とは比較すべくも無い。何とも心もとない。履きやすさと引き換えに失った物ということであろうか。
次に、グリップの良さも驚いた。この日は、前日の大雨で金精道路が早朝は一部不通、午前中は降ったり止んだり、午後は一時どしゃ降りという、非常に滑り易い条件であったが、非常にグリップが効いていた。
そこで木の根や丸太、岩の傾斜面等をよりによって選んで歩いてみた。雨の中でこんな箇所は、足をついてはならない場所だ。こんな所に足を着いて滑ったら、お前が馬鹿だと言われる様な場所だ。それでも、しっかりとグリップしてくれる。
これまで履いていた重登山靴は、当然ながらビブラムモンタニアをアウトソールとしている。小生はモンタニアこそ最高のアウトソールと信じて疑わなかった。しかしながら、このグリップ感は全く違っている。極端な事をいえば、雪道でノーマルタイヤとスタッドレスタイヤを比較しているくらい違っている。安全性には多分貢献するのであろう。ただし何か気になる。モンタニアで育った連中は、峻嶮な山に挑む頃には、滑り易い場所は無意識に避ける様になっている。又、止むを得ず足を着く場合には、滑るかも知れないという予見を持って足を着くはずである。それが、何処に着いても滑りにくい靴で育ってしまうと。着地ポイントの見極めがアバウトになってしまう様な気がする。多分、余計な老婆心であろうが、何か気にかかる。
もう一点。これは全くの想定外であるがビックリしたことがある。雨の中を歩いていたら靴の中がずぶ濡れになってしまった。
他にも思い当たる原因があるので靴の水漏れとは即断はできない。
この日は午前中は降ったり止んだりだったのでカッパを出すのが面倒で、ザックのトップリッドに入れてあるウインドストッパシェルを脱ぎ着しながら歩いていた。午後になってどしゃ降りになった際も、暫くはカッパを着ないで歩いてしまった。
後で気が付いたが、ズボンのサイドベンチレーションがフルオープンになっていたので、ズボンの下に履いていたサポートタイツを伝って靴下が濡れ、靴の中がずぶ濡れになった可能性がある。多分そちらが原因であろうし、又、そうであって欲しい。いずれにしても靴が完全に乾いたら、錘でも仕込んで水桶に付けて漏水テストをしてみる必要がある。
万一、靴の漏水であったら、全く使い物にならない訳で返品交換物だ。
さて、残された重登山靴はどうしようか?アウトソールさえ張り替えれば、ビクともしていない。チャレンジ登山では軽い靴。修行登山では重い靴と履き分けるか。
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