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駐車する前に、馬場島橋を渡ってすぐ右手にあるトイレをお借りしました。
今回は過去一番の過酷な山行になりました。原因は僕の下調べ不足とスキル、体力不足です。もう足りないものだらけです😓
今回の予定ルートは、中山遊歩道登山口をスタートし、中山を経由してクズバ山山頂を目指し、帰りも同じルートで下山するというものでした。
もし、体調不良など、トラブルがあれば、エスケープルートとして、クズバ山分岐から東小糸谷ルートで下山し、道路を歩いて駐車場まで帰る予定でした。
中山までは順調でした。傾斜は緩やかでした。山頂近くは残雪があったので道迷いには気をつける必要があります。これといって問題はありませんでした。山頂からの景色も素晴らしかったです。
中山を過ぎた辺りから、倒木など道の荒れが気になり始めました。
クズバ山分岐からクズバ山に向かう道は、明らかに険しさがワンランク上がりました。ロープの設置してある場所も多かったです。所々に残雪もあります。
そして、その時はやってきました。
クズバ山の山頂まで残り50mくらいの所で滑落しました。
雪の斜面にアイゼンの前爪を蹴り込みながら、ピッケルのピック持ち、雪に刺して登っていました。
すると蹴り込んだ部分の雪が崩れ、僕は滑り出しました。
ピッケルのピックを握ったままだったので、すぐに刺しましたが、一瞬だけ減速し、また加速し始めました。
ピックを刺して、更に身体を覆い被せるようにすれば少しは違ったかもしれません。でも滑落停止の練習していなかった僕は、身体が動きませんでした。
「滑り出したら何もできない」そう感じました。
今まで数メートル滑り落ちることはありました。今回、10メートルは落ちました。
なすすべなく滑り続け、雪の斜面が終わり、落下しながら無数の木の枝に衝突し、何とか止まりました。
恐怖とショック、足の痛みでしばらく動けませんでした。
僕より先に山頂に向かった2人組の青年パーティーがいたので、もし自力で下山できなさそうなら通報してもらおうかと思いました。滑落する前にも彼らとは雑談していました。登り慣れた様子の青年たちでした。
とりあえず身体を動かせるか調べました。
幸い頭や首は大丈夫です。ケガをしたのは、両太ももの打撲が数ヶ所。
あとは右の足首を少し捻ったようです。
それと顔の擦り傷。これはしばらくしてから気づきました。何かヒリヒリするなと💧
そんな時のためにペットボトルの蓋の真ん中に3㎜の穴を開けたものをファーストエイドキットに入れてありました。
でも持参した水のペットボトルには合わなかったのです。強引に1山だけねじ込んで使いました。
何でも合うと思ってました。合わないものもあるんですね💧
少し痛いけどゆっくりなら歩けました。
ぼくはいつも仕事の時に、ふくらはぎサポーターを装着していて、登山の時は膝サポーターも装着します。ケガの程度を少し抑えてくれたのかもしれません。
山頂から下りてきて「おつかれさまです」という青年たちに何事もなかったように挨拶を返しました。自力で下山することを決めたからです。傷の応急処置をし、念のため痛み止めも飲みました。
ゆっくり慎重に進めばいけそうです。
こんな時のために、早起きして時間に十分余裕を持たせています。
ぼくは心の中で迷っていました。予定通り中山経由ルートで下山するか、それとも早く道路に出れそうな東小糸谷ルートにするか。
等高線を見ても、特に急斜面にも見えません。道路にさえ出てしまえば、道迷いする心配もなくなります。
迷った末に、東小糸谷ルートで下山することに決めました。
最初はよかったです。急な斜面もなく、赤テープとヤマレコアプリで迷う心配もない。
そのルートは谷を進むルートで、気づけば沢の横を歩いていました。アプリで確認してもルートは合っています。
しかし下調べの甘かった僕は、沢沿いに進み、ザックが引っかかって数メートル進むのも苦労する薮の中を進んでいました。時間も体力も消耗します。
そこまで来るまでに、それなりの時間と体力を使っていたので、ルートから離れているのではなければ進みたかったのです。
結局、無理と判断して分岐まで戻ることにしました。
後から気づきました。登山口の看板にも、僕が登山前に読む分県登山ガイドにも書いてありました。東小糸谷ルートは沢を3回渡ると。
実際には雪や土砂崩れで行けなかった可能性もあります。実際、ルート通りに来て沢に出て、橋があると気づいていないわけですから。
いずれにしても僕には、最初から沢を渡るという頭がなかったのです。理解していれば引き返すのも早く、体力の消耗も少しは抑えれたはずです。
そもそも行きと違う道を選ぶということ自体にも、リスクはあります。
予想通り、いくら傾斜が緩いとはいえ、ケガをしている僕が谷を登り返すのは大変でした。
小休止を挟みながら、頑張ってゆっくり1歩ずつ進みました。
ビバークも頭をよぎりました。
できれば野生動物の棲む山に1人で泊まりたくはありません。テント泊装備で水も食料も十分。気心の知れた仲間も一緒とかならだいぶマシですが、装備が最低限で自分しかいないのでは、過酷な夜になることは火を見るよりも明らかです。
夜は動物たちの行動が活発になりますしね…
でも幸運でした。派手に滑落したのに自力で下山できたのですから。しばらく休養に入ります。
長文のお付き合い、ありがとうございました!!
PS
写真に写っているのは僕です。絆創膏する前の写真もありますが、痛々しいのでやめときます。反面教師にしてください😓
こんにちは〜 🙂
色々と 反省点も あったようですけれども
何事も 経験を積んで、
次回以降への教訓 として
まぁ、生きて帰れば オッケ〜👌🏻
… という事に しておきましょうね〜
それから、
雪面を はいつくばる感じで登る時には
ピッケルの Tの時の付け根・シャフトの上の方 をつかむ方が 良いかな〜
それか、両手で、
滑落停止をする時の位置を つかんでおいて
例えば、
ピッケル、右足、左足、ピッケル、右足、左足、…… って 登って行く とか
それと、
やっぱり 滑落停止 は、覚えておいた方が良いかも ですね
本当に生きて帰れてよかったです。あちこち痛くて、歩き方がおかしくなってます😆
ピッケルの具体的な使い方アドバイス助かります。滑落停止については改めて学びたいと思います。
エスケープルートって何かトラブルがあった際、短い距離、短い時間で下れるという想定で設定したり検討したりする方が多いんですけど、歩いたことがないと結局未知のルートになるので実は危険なんですよね。特に残雪や増水とか予想出来ない場合も多いですし。大変だったでしょうけど、戻られてよかったです。登って来た情報があるピストンが基本的には一番安全かと思います。
なるほど、確かにそうですね。行ったことのないルートをエスケープルートに選んだ時点でリスクを増やしてますよね。
沢に出るまでは順調で内心ホッとしていたので、引き返す時は本当に気が重かったです。手堅くピストンするべきでした💧
貴重なアドバイスありがとうございます😊
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