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ヒゲクジラの顎の骨は関節がいいかげんなのではなく、わざとアゴが外れたように進化しているのだ。濾過摂食(海水ごとエサを口に入れて濾しとる)の際、自分の体重の3分の2くらい入れてしまうクジラたち、アゴが外れそうだから逆にはまっていない形にしている。写真� 陛豎ぢ膤愕ね稜酳�館ピグミーシロナガスクジラ）
陸上生物とは違って、モグモグと噛みしめることをせず、鼻孔が頭のてっぺんにあるから、海面に顔を出してあくびする必要もない。口はとりあえず閉まりさえすれば良い。下顎の骨は金魚すくいの網の針金部分と同じ役割なのか。写真�◆淵競肇Ε�ジラの食事風景）
永六輔さんは、夜更かし中にアゴが外れたことが有ったらしい。新聞紙に「アゴが外れた」と大書してから奥さんを起こしたそうな。奥さんも大したもの、変わり果てた夫の姿にひるみもせずに、あごを縛ってから医者に同行したという。
ヒゲクジラの祖先形とされている化石を見ると、顎関節はしっかりしている。写真��（名古屋港水族館エティオケタス・ポリデンタトゥス） 初めてエサを濾しとろうとした個体は、永六輔さんのようにアゴが外れたのだろうか。数万年アゴの痛みに耐えた、進化の結果が今に有るのかと思うと、いよいよもって鯨類に尊敬の念を持ってしまう
心情としては捕鯨に反対。義においては別ですな。（最近、クジラ類の舌骨が発達しているところに注目している。嚥下機能、顎の開閉機能を果たす浅頸筋群と前頸筋群が独特な発達を遂げているのかと思い始めている次第。）
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