また山に行きたくなる。山の記録を楽しく共有できる。

Yamareco

記録ID: 1006522
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍

燕岳 〜北アルプスの女王様は上機嫌♪〜

2016年11月12日(土) 〜 2016年11月13日(日)
 - 拍手
体力度
4
1泊以上が適当
GPS
12:07
距離
13.0km
登り
1,567m
下り
1,583m
歩くペース
標準
0.91.0
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
5:28
休憩
3:09
合計
8:37
7:35
3
7:38
7:49
34
8:23
8:28
32
9:00
9:04
30
9:34
9:39
31
10:10
10:24
37
11:01
11:14
16
11:30
11:35
47
12:22
14:18
6
14:24
14:24
20
14:44
14:49
7
14:56
14:56
18
15:14
15:22
20
15:42
15:45
5
15:50
15:50
15
16:05
16:05
7
16:12
2日目
山行
2:22
休憩
0:23
合計
2:45
8:09
26
8:44
8:53
15
9:08
9:14
20
9:34
9:34
20
9:54
9:55
20
10:15
10:16
22
10:38
10:41
1
10:42
10:42
12
10:54
ゴール地点
天候 11/12 晴れ(樹林帯はガス・稜線は弱風快晴)
11/13 晴れ(稜線の風は少し強い)
過去天気図(気象庁) 2016年11月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
◆駐車場
有明荘の少し先の登山者用駐車場(第1、第2、第3があり第2に駐車)
 第1…橋を渡って左折
 第2…橋の手前を直進
 第3…有明荘の先を右折

◆登山口
中房温泉の燕岳登山口
トイレあり、売店あり、登山ポストあり。
コース状況/
危険箇所等
◆雪の状況
合戦尾根の第1ベンチあたりから雪はあるが少量。気温が低い早朝は凍結するかも。
第3ベンチから合戦小屋上部の樹林帯は雪が増えて、雪と岩が混ざった状態となる。
森林限界から稜線まで雪が積もっているが夏道が通れた。
燕山荘から北燕岳の稜線は風で雪が飛ばされた箇所が多い。

◆注意箇所
森林限界から上部は軽アイゼンやチェーンアイゼンがあるとよい。
燕山荘手前の夏道はストックがあると歩きやすい。
北燕岳の岩峰は雪に覆われていて登りも下りも注意が必要。
ほぼ満車の登山者用第2駐車場。皆さん早起きですね。
2016年11月12日 07:25撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
2
11/12 7:25
ほぼ満車の登山者用第2駐車場。皆さん早起きですね。
中房温泉
左の小屋で登山届を投函する。
2016年11月12日 07:37撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
11/12 7:37
中房温泉
左の小屋で登山届を投函する。
有明山の頂上に雲があるが、見事な青空が広がる。
2016年11月12日 08:18撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
2
11/12 8:18
有明山の頂上に雲があるが、見事な青空が広がる。
雪はあるけどまだ滑らない。
2016年11月12日 08:37撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
2
11/12 8:37
雪はあるけどまだ滑らない。
冬は荷物が多くなるから重い。
2016年11月12日 09:02撮影 by  TG-3 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
11/12 9:02
冬は荷物が多くなるから重い。
階段に残る雪が凍ったら滑るだろうね。
2016年11月12日 09:37撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
11/12 9:37
階段に残る雪が凍ったら滑るだろうね。
樹木の隙間から見えるのは常念岳か?
2016年11月12日 10:32撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
11/12 10:32
樹木の隙間から見えるのは常念岳か?
この岩場の雪は凍結気味で滑るよ。
2016年11月12日 10:48撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
2
11/12 10:48
この岩場の雪は凍結気味で滑るよ。
大天井岳
大天荘はお気に入りの山小屋♪
2016年11月12日 10:50撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
2
11/12 10:50
大天井岳
大天荘はお気に入りの山小屋♪
間もなく合戦小屋。常念岳まで見える。
2016年11月12日 10:58撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
2
11/12 10:58
間もなく合戦小屋。常念岳まで見える。
合戦小屋でチェーンアイゼンを装着。ザックが軽くなり、脚が重くなった。
2016年11月12日 11:27撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
3
11/12 11:27
合戦小屋でチェーンアイゼンを装着。ザックが軽くなり、脚が重くなった。
雲海の向こうには八ヶ岳、富士山、南アルプスが並ぶ。
2016年11月12日 11:29撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
2
11/12 11:29
雲海の向こうには八ヶ岳、富士山、南アルプスが並ぶ。
稜線の上に槍と小槍が突き出ている!
2016年11月12日 11:31撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
11/12 11:31
稜線の上に槍と小槍が突き出ている!
白と青の組合せが好き(デポルカラー)
2016年11月12日 11:37撮影 by  TG-3 , OLYMPUS IMAGING CORP.
4
11/12 11:37
白と青の組合せが好き(デポルカラー)
燕山荘までは夏道で。
2016年11月12日 11:42撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
2
11/12 11:42
燕山荘までは夏道で。
登るほど見えてくる槍ヶ岳。
2016年11月12日 11:50撮影 by  TG-3 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
11/12 11:50
登るほど見えてくる槍ヶ岳。
裏銀座は稜線まで見えない。
2016年11月12日 12:14撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
1
11/12 12:14
裏銀座は稜線まで見えない。
間もなく燕山荘
2016年11月12日 12:22撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
3
11/12 12:22
間もなく燕山荘
テント場に到着。
2016年11月12日 12:32撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
2
11/12 12:32
テント場に到着。
燕山荘前からテント場を見下ろす。
右上の赤テントが我が家♪
2016年11月12日 13:40撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
2
11/12 13:40
燕山荘前からテント場を見下ろす。
右上の赤テントが我が家♪
雪山と言うにはまだ早い燕岳
2016年11月12日 13:57撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
7
11/12 13:57
雪山と言うにはまだ早い燕岳
空身で燕岳へ!
2016年11月12日 14:25撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
1
11/12 14:25
空身で燕岳へ!
三脚持って燕岳に向かうのは今年2回目。
2016年11月12日 14:45撮影 by  TG-3 , OLYMPUS IMAGING CORP.
5
11/12 14:45
三脚持って燕岳に向かうのは今年2回目。
裏銀座♪
2016年11月12日 14:46撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
2
11/12 14:46
裏銀座♪
前穂も見えるよー
2016年11月12日 14:46撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
3
11/12 14:46
前穂も見えるよー
わずかだけど風紋も。
2016年11月12日 14:50撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
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11/12 14:50
わずかだけど風紋も。
メガネ岩には登らないように。
2016年11月12日 14:53撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
1
11/12 14:53
メガネ岩には登らないように。
燕岳の西側を巻いて北燕岳へ。
2016年11月12日 15:03撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
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11/12 15:03
燕岳の西側を巻いて北燕岳へ。
立山と剱岳!!
2016年11月12日 15:17撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
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11/12 15:17
立山と剱岳!!
北燕岳で記念撮影
2016年11月12日 15:21撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
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11/12 15:21
北燕岳で記念撮影
北燕岳の北側の岩峰。
その先には鹿島槍と五竜。後立山連峰の白さが際立つ。
2016年11月12日 15:23撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
1
11/12 15:23
北燕岳の北側の岩峰。
その先には鹿島槍と五竜。後立山連峰の白さが際立つ。
槍とか穂高に登っている人もいるんだろうね。
2016年11月12日 15:24撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
1
11/12 15:24
槍とか穂高に登っている人もいるんだろうね。
体感を安定させる訓練
2016年11月12日 15:31撮影 by  TG-3 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3
11/12 15:31
体感を安定させる訓練
ちょっと燕岳へ寄ってくる。
2016年11月12日 15:39撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
2
11/12 15:39
ちょっと燕岳へ寄ってくる。
燕岳に登頂!!
2016年11月12日 15:44撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
4
11/12 15:44
燕岳に登頂!!
山頂は混んでいて並べなかった。
2016年11月12日 15:45撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
2
11/12 15:45
山頂は混んでいて並べなかった。
2等三角点【燕岳】
2016年11月12日 15:45撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
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11/12 15:45
2等三角点【燕岳】
頂上に長く滞在するのは良くないと思うのですが…
2016年11月12日 15:49撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
11/12 15:49
頂上に長く滞在するのは良くないと思うのですが…
イルカの調教師
2016年11月12日 16:09撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
4
11/12 16:09
イルカの調教師
夕日に染まる富士山(遠い!)
2016年11月12日 16:39撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
1
11/12 16:39
夕日に染まる富士山(遠い!)
夕日を背負う裏銀座。初めて裏銀座を見たときは山名を知らなかったけど、いまは分かる!
2016年11月12日 16:45撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
1
11/12 16:45
夕日を背負う裏銀座。初めて裏銀座を見たときは山名を知らなかったけど、いまは分かる!
tanyaさんの誕生日でした。
赤ワインで乾杯♪
2016年11月12日 17:15撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
5
11/12 17:15
tanyaさんの誕生日でした。
赤ワインで乾杯♪
夜が訪れる。
2016年11月12日 17:26撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
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11/12 17:26
夜が訪れる。
安曇野市
2016年11月12日 20:02撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
1
11/12 20:02
安曇野市
間もなく消灯。その前に夜景を撮影しに出掛けてくる。
2016年11月12日 20:03撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
1
11/12 20:03
間もなく消灯。その前に夜景を撮影しに出掛けてくる。
月明かりに浮かび上がる槍ヶ岳
2016年11月12日 20:12撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
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11/12 20:12
月明かりに浮かび上がる槍ヶ岳
横たわる裏銀座
2016年11月12日 20:16撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
1
11/12 20:16
横たわる裏銀座
燕岳が主役
2016年11月12日 20:23撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
3
11/12 20:23
燕岳が主役
13日の明け方
槍ヶ岳方面
2016年11月13日 05:13撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
2
11/13 5:13
13日の明け方
槍ヶ岳方面
こちらは燕岳
ヘッドライトの明かりが目立つ。
2016年11月13日 05:18撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
1
11/13 5:18
こちらは燕岳
ヘッドライトの明かりが目立つ。
東の空が明るくなったら星空撮影は終わり。
2016年11月13日 05:23撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
1
11/13 5:23
東の空が明るくなったら星空撮影は終わり。
日の出待ち
2016年11月13日 06:00撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
2
11/13 6:00
日の出待ち
有明山には登ってないなー
2016年11月13日 06:03撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
1
11/13 6:03
有明山には登ってないなー
いきなりライチョウ出現してビビる
2016年11月13日 06:06撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
5
11/13 6:06
いきなりライチョウ出現してビビる
人間に慣れていて逃げようともしない。
2016年11月13日 06:06撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
1
11/13 6:06
人間に慣れていて逃げようともしない。
少し離れた。
2016年11月13日 06:13撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
1
11/13 6:13
少し離れた。
時々足を滑らせる(笑)
2016年11月13日 06:16撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
2
11/13 6:16
時々足を滑らせる(笑)
まだ真っ白ではないね。
2016年11月13日 06:16撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
3
11/13 6:16
まだ真っ白ではないね。
赤い実が食べたいみたい。
2016年11月13日 06:22撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
4
11/13 6:22
赤い実が食べたいみたい。
正面から見る!
2016年11月13日 06:23撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
2
11/13 6:23
正面から見る!
11月13日のご来光
2016年11月13日 06:23撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
1
11/13 6:23
11月13日のご来光
槍も穂高もお目覚め
2016年11月13日 06:29撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
3
11/13 6:29
槍も穂高もお目覚め
北アルプスの女王も目を覚ましたようです。
2016年11月13日 06:31撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
3
11/13 6:31
北アルプスの女王も目を覚ましたようです。
裏銀座
贅沢な時間を過ごしているな。
2016年11月13日 06:32撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
1
11/13 6:32
裏銀座
贅沢な時間を過ごしているな。
鷲羽岳と水晶岳
2016年11月13日 06:32撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
1
11/13 6:32
鷲羽岳と水晶岳
野口五郎岳
2016年11月13日 06:32撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
1
11/13 6:32
野口五郎岳
烏帽子岳
2016年11月13日 06:32撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
1
11/13 6:32
烏帽子岳
満喫したので帰ります。
2016年11月13日 08:10撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
2
11/13 8:10
満喫したので帰ります。
調理とか星空撮影とか、いろいろ経験できて良かった。
2016年11月13日 08:14撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
2
11/13 8:14
調理とか星空撮影とか、いろいろ経験できて良かった。
トレッキングポールがあると安心して下れる。
2016年11月13日 08:24撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
2
11/13 8:24
トレッキングポールがあると安心して下れる。
またしても修行!
2016年11月13日 08:30撮影 by  TG-3 , OLYMPUS IMAGING CORP.
4
11/13 8:30
またしても修行!
こちらも修行!
2016年11月13日 08:37撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
2
11/13 8:37
こちらも修行!
蝶、常念、大天井
2016年11月13日 08:41撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
2
11/13 8:41
蝶、常念、大天井
稜線の展望もここまで
2016年11月13日 09:01撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
2
11/13 9:01
稜線の展望もここまで
滑らないように慎重に。
2016年11月13日 09:06撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
3
11/13 9:06
滑らないように慎重に。
2日間とも登山日和でした。
2016年11月13日 09:43撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
11/13 9:43
2日間とも登山日和でした。
無事下山
2016年11月13日 10:40撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
1
11/13 10:40
無事下山

装備

個人装備
長袖シャツ 長袖インナー ハードシェル タイツ ズボン 靴下 グローブ アウター手袋 防寒着 ネックウォーマー 毛帽子 予備靴ひも ザック アイゼン ピッケル 行動食 水筒(保温性) 計画書 ヘッドランプ 予備電池 日焼け止め 保険証 携帯 時計 サングラス タオル ナイフ テントマット シェラフ
共同装備
昼ご飯 調理用食材 水筒(保温性) ガスカートリッジ コンロ コッヘル 食器 調理器具 ライター 地図(地形図) GPS 筆記用具 ファーストエイドキット 常備薬 ロールペーパー ツェルト カメラ テント

感想

 日本の山で屈指の人気を誇る燕岳。過去に登った2回はいずれも雪のない6月と8月で、今回は初めて(少ないながらも)雪のある合戦尾根を往復した。

【11月12日(土)】
 北アルプスの山小屋で11月中旬に営業しているのは西穂山荘と燕山荘ぐらいだろうか。天気の良さそうな週末とあって、登山者用駐車場は7時の時点でほぼ満車状態だ。
 
 中房温泉の燕岳登山口から合戦尾根を登る。登山道脇には数日前の雪がわずかに残る程度。少し登ると日陰には凍結したところがあり、第3ベンチから上部には滑りやすい場所が多くなる。樹林帯の隙間から見える常念山脈の稜線が白銀に輝き、その稜線を下から突き刺して頭を出しているかのような槍ヶ岳がとても近く感じられた。合戦小屋のベンチで新たに購入したチェーンアイゼンを装着して燕山荘までの雪面に備える。三角点を過ぎると燕山荘や燕岳が見えてくる。西風の強く吹き付ける稜線の東側にある合戦尾根上部は雪が多く積もっているが、踏み抜きはなく、燕山荘直下を通過する夏道もまだ使えた。去年に比べれば雪は多いのだろうが、過去のこの時期と比較すると少ないのだろう。
 
 青空の下、稜線に出た。穂高岳、槍ヶ岳、笠ヶ岳、双六岳、三俣蓮華岳、鷲羽岳、水晶岳、野口五郎岳、烏帽子岳、針ノ木岳といった北アルプスの名峰たちが出迎えてくれた。
 テント場の一番高い場所にテントを張る。花崗岩の重なり合った燕岳の頂上がとてもよく見える場所だ。北に見えるのは餓鬼岳、ずっと遠くには鹿島槍ヶ岳と五竜岳も。視線を右に向けていくと雨飾山、焼山、火打山、妙高山。さらに右には四阿山、浅間山。東から南には八ヶ岳、富士山、南アルプスまで。初冬の北アルプスの稜線からこの素晴らしい景色が見られて幸せだ。

 昼食後に燕岳へ向かうが、山頂は混んでいたので北燕岳まで足を延ばすことにした。ハイマツ帯周辺には雪が溜まっているが、登山道は風で飛ばされて滑り止めなしで歩ける。北燕岳に登るのは初めてだったのだが、山頂には看板などがなく、北燕岳に登ったのか分からない状態で記念撮影した(あとでGPSと地図を見比べると確かに北燕岳に登頂していた)。戻りに燕岳に登頂したが、狭い山頂に留まる登山者が多くて記念撮影は個々となってしまったのが残念だ。

 双六岳に沈みゆく太陽を眺めながら夕食の鍋を調理する。メスティンでご飯を炊いたのだが蒸らしが不足していたようで硬めになってしまった。鍋キューブは軽くて使いやすいのだが固形なので融けにくいことも分かった。この経験を次回山行の食事に生かしたい。

 今宵はスーパームーン直前ということもあり夜でも明るかった。こんな日は星空撮影に向かないと言われるが、月光に照らされた裏銀座の稜線が闇に浮かぶように撮影できた。

【11月13日】
 3時前に目が覚めたが気付いたら5時。月が隠れた星空を撮影するためテントを出た。
 カメラを三脚にセット。明るい星にピントを合わせてレリーズでシャッターを切る。角度が悪いので調整。今度は暗すぎる。シャッター開放時間を少し長くする。トライ&エラー。もう少し早く起きればもっとたくさん練習できただろうと少し後悔した。安曇野市や大町市の街の明かりがとても綺麗だった。6時頃になると東の空がオレンジに染まり、夜の終わりを知らせてきたので一旦テントに戻り、朝食の準備に取り掛かる。

 朝日に染まる裏銀座を撮影するために稜線に向かう途中、足元に気配を感じた。左を向くと至近距離には冬毛に生え変わりつつあるライチョウが雪の上を闊歩している。どうやら朝食中のようだ。この辺りに住んでいるのだろう、人間に慣れているようで逃げる様子はない。




 ライチョウの撮影に夢中になってしまった。槍や裏銀座の見える場所から撮影を始めたが思ったほど染まらなかった。それでもモルゲンロートの北アルプスは美しい。

 ライチョウと景色に満足したのでテントに戻り味噌ラーメンを食べて下山。水と食糧の減ったザックは昨日より軽い。気温が上がる前なので雪も締まって下りやすい。合戦尾根から見える稜線は、昨日と同じく美しかった。

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この記録に関連する登山ルート

無雪期ピークハント/縦走 槍・穂高・乗鞍 [2日]
燕岳(中房温泉から往復)
利用交通機関: 車・バイク、 電車・バス、 タクシー
技術レベル
2/5
体力レベル
3/5

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