雪の県境尾根から鈴北岳へ【R306冬期ゲートからは遠かった】


- GPS
- 26:37
- 距離
- 17.6km
- 登り
- 1,168m
- 下り
- 1,172m
コースタイム
- 山行
- 7:35
- 休憩
- 1:56
- 合計
- 9:31
天候 | 曇り 時々晴れ 【気温】冬期ゲート出発時:2℃ みぶな野分岐:4℃ 分界鉄塔:7℃ 冬期ゲート帰着時:10℃ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
【国道306の残雪】 コグルミ谷登山口辺りから鞍掛トンネルまでは、60cm程の雪が 残っています。午後は雪も緩み、踏み抜きも激しくなります。 冬期ゲートから65.8kmポストまでは雪も融け、問題有りません。 【鞍掛峠〜登山口】 急斜面にへばりつくような細い夏道は雪に覆われ、所々倒木が道を 塞いでいます。谷側へ滑らないよう時間をかけて慎重に下りましょう。 【積雪状況・他】 犬返し左岸尾根中間辺りから、鞍掛尾根の鉄塔まで、 まだたっぷりの残雪です。 脚への負担を考え、真の谷分岐から鞍掛尾根の鉄塔まで ワカンで歩きました。 |
写真
感想
霧氷が輝くテーブルランドは期待薄の天気だ。
ならば、冬のみぶな野と積雪期は素晴らしいと評判の鞍掛尾根を
合わせて歩いてこよう。
冬期ゲートからは長い距離になりそうだが、国道歩きなら下山時間も
あまり気にせず歩けるだろう。
先週丸尾から眺めて、心配していた国道の雪も65.8kmポストまでは
すっかり融けて、乾いた舗道歩きで到着だ。
乾いた犬返し谷左岸尾根にもしばらくすると残雪が出てきた。
コグルミ谷右岸尾根に合流し、植林側の尾根を急登するとやっと
稜線に向かって素直に延びる、落ち着いた尾根に変わってくる。
たっぷり残った雪を踏みながら高度を稼ぐと、やがて長い急登が始まる。
途中で一旦緩み二度に分かれるしつこい登りが尽きると稜線も近い。
右手の谷側を注意しながら、平坦な林の中を進むとカタクリ峠の
標識が目に入り、県境稜線に合流だ。
六合目の標識でザックを降ろし少し休もう。
目線にあった標識も今は足元に頭を出す程度で、改めて雪の深さを
感じる。2m近くありそうだ。
前日?のトレースを追って七合目に来ると夏道のトラバースを避け
直接尾根に向かって延び、幻池の辺りで尾根を越え真の谷へ
下っていた。
今回は御池は眺めるだけで目的は北側の県境尾根から鈴北岳だ。
ここでワカンを履いて、トレースの無い真っ新な尾根に向かう。
起伏の少ない、なだらかな尾根にトレースを刻み、
好展望のP1148からテーブルランドや藤原岳を眺める。
カレンフェルトや小さなドリーネも全て雪に覆われた白一色の尾根が
僅かに左にカーブすると、鞍掛尾根と霊仙山が視界に現れ、
手前にみぶな野の尾根らしきラインも見られる。
小さな鞍部から展望が広がる平坦地へ上がると目前に鈴北岳が現れ、
記憶の有る石灰岩の集まる茂みをくぐり、みぶな野へ枝尾根を下る。
やがて、まろやかに広がる尾根の右下にブナの林が現れる。
林に近づき、浅い谷で分かれる右側の尾根を僅かに下ると
一際大きなブナが三本縦に並ぶ「みぶな野」に出る。
大きく枝を広げ、存在を誇示する様な一段と大きなブナは、
「霧のブナ」と呼ばれ胴回りは2.5m程にもなるそうだ。
紅葉の時期も良いが雪の中で眺めるのも良い雰囲気だ。
あちこちからの眺めを楽しんで稜線に戻り、鈴北岳へ向かう。
360度遮る物のない鈴北の山頂で、広大な御池岳を構成する
日本庭園や、テーブルランドに至る西側の尾根を眺め、
霊仙山・ソノドなど鈴鹿最北の山並みを遠望する。
元池辺りを散策したかったが、出発してから6時間、もう12時だ。
先へ進むのは止めて、楽しみにしていた鞍掛尾根を下ろう。
樹林の途切れた開放的な尾根は、いたるところに雪庇を張り出し、
1000m程度の山とは思えぬ雪稜の眺めだ。
正面に霊仙山、蛇のようにくねるR306、三国岳-烏帽子岳などを
眺めながら、ザクザクと雪を踏んで下るのは実に爽快だ。
雪と風が作り出す階段のような急坂を滑るように下ると鉄塔に出て、
尾根筋からは一気に雪が消える。小休止を兼ねてワカンを外し、
目前の鞍掛峠へ下る。
長い周回もそろそろ終盤だがここからが厳しかった。
短い距離だが、きつい斜面にへばりつくように下る道は、
無積雪期でも要注意だが、斜面から積もった雪が道を覆い、
おまけに所々で倒木が道を遮る。
斜面側へ逃げたり、谷側へ逃げたりして苦労して登山口に出て、
国道へ上がるとたっぷりの雪に覆われていた。
乾いた草地で遅めの食事を済ませて国道を戻るが、
60cm程度の緩んだ雪は、踏み抜きが激しい。
もう一度ワカンを履こうか迷うが、約1km歩いたコグルミ谷登山口を
過ぎた辺りでやっと雪から解放されたが、足裏に優しい山道とは違い
さすがに残り5kmの舗道歩きはきつかった。
【3月も下旬になると流石に気温も上がり、もう霧氷を眺める
機会は無いだろう。残雪はまだしばらく楽しめそうだが、そろそろ
花を訪ねるか、雪を楽しむか山選びに悩みそうだ。】
鈴鹿は、まさに春と冬のはざまで揺れている感じですね。
先週の福寿草レコで春に一直線かと思っていましたが、
今週は一面の雪野原
雪原に存在感を示すブナの大木には、自然の息吹を感じました
totokさん 今晩は。
本心は霧氷の花咲くテーブルランドの雪原を歩きたかったんですが、
今シーズンはあきらめて、御池岳を周りから眺めてきました。
雪の中に佇むブナと雪庇が見事な鞍掛尾根を目的としたコースですが
たっぷりの雪を踏みしめる音が心地良かったです。
この時期、花粉症の方は山選びがむつかしいですね。
お疲れ様でした。
下山後のそれも踏み抜きする6キロの県道歩きはキツいですね。でもそれを実行されてしまうのですから凄いです。
冬の鞍掛尾根はホント絶景、絶品だと思います。私は滋賀ですのでいつも鞍掛尾根から登りますが、鈴北岳までで満足100%になり、贅沢な話ですがその後の御池岳は高ぶった気持ちをクールダウンするための行程になってしまうほどです(笑)。
実は今日も鞍掛橋から登り、テープルランドを一周してきました。御池岳と鈴北岳、飽きが来ない山域です。
yoshikun1さん 今晩は。
yoshikun1さんのおかげで、素晴らしい尾根を体験できました。
ありがとうございました。
今回は是非この絶景を味わいたくて、6kmの国道歩きを覚悟しました。
鞍掛尾根とテーブルランドの組み合わせは、鞍掛橋を起点にしないと
無理でしょうから羨ましい限りです。
鞍掛トンネルまで開通する頃には、雪のテーブルランドと鞍掛尾根の
魅力も半減しているかも知れませんね。
来年の冬は是非ご案内させていただきます。
お声をかけてくださいませ🎵
有難うございます。
その節は宜しくお願いいたします。
こんにちは!
御池と藤原はonetotaniさんのお庭、毎回レコを参考にさせて頂いてます。
来月半ばあたりで天狗堂を計画しているのですが、その前にミノガ峠の様子を知りたくて、雪が無くなったら御池林道へ車で入ろうかと考えています。もし峠まで入れたら、せっかくなので鈴ヶ岳に登って福寿草を見てこようとも考えています。
しかし、今回のレコを拝見する限り、R306号もまだまだ積雪タップリなんですね、この分だと今月末あたりではまだ難しいかもしれませんね。
霧のブナ、この次御池に登る事があったらぜひ会いに行こうと思います。
No10写真の青い葉っぱは「カンアオイ:寒葵」です。(鈴鹿なのでスズカカンアオイかもしれません)雪の無い低山ではこの時期すでに地味な花を咲かせています。
teppan2013さん 今晩は。
今年は豊富な残雪で昨年より春の訪れが遅いですね。
私も今年は鈴ヶ岳から茶野まで歩いてみたいと思っています。
鈴ヶ岳辺りの福寿草は今月末では微妙かもしれませんが、
悪くても小又谷林道入口辺りまでは車で入りたいですね。
みぶな野は鞍掛尾根の一本東側の尾根から下ります。
是非訪れてみてください。
追伸:花のご指摘ありがとうございます。
ロング周回、お疲れ様です。
長い距離を歩かれながら
残雪時期の魅力も、たっぷり
感じ取られたようで
何よりです。
今週末の、よりいっそうの
雪解けを期待している
ところであります。
komakiさん 今晩は。
伊吹山のレコを拝見しました。
今年は雪も豊富で、遠来のお友達を迎え冬の伊吹の代名詞「直登」を
味わえましたね。下山後の花と合わせ、良いタイミングでしたね。
今回は是非、積雪期の鞍掛尾根を歩いてみたくて、長い国道歩きも覚悟して
周回してきました。
スッキリした天気では有りませんでしたが、積雪期のみぶな野・鞍掛尾根の
魅力をたっぷり感じ、余韻に浸りながら国道を戻りましたが、
踏み抜きの連続で今年の大雪を改めて実感しました。
そんな鈴鹿でもあちこちからは花の便りが届き、今度の休みが楽しみです。
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