雲取山 テント泊
- GPS
- 10:13
- 距離
- 24.1km
- 登り
- 2,341m
- 下り
- 1,846m
コースタイム
- 山行
- 4:51
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 5:31
天候 | おおむね晴れ、夜間小雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2017年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
よく整備された登山道。雪解けのため、雲取山荘への雲取山頂上直下のみぬかるみ。特に危険箇所なし。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
昼ご飯
行動食
飲料
ガスカートリッジ
地図(地形図)
コンパス
ヘッドランプ
予備電池
GPS
日焼け止め
保険証
携帯
時計
タオル
テント
シェラフ
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感想
3月頃から登山用テントを買おうと考え始めました。今まで、ほとんどの登山用具をモンベルで揃えてきたので、そろそろモンベル卒業かなと思い、テントを物色していると、アライテントの鴇色のものがとても素敵で買う直前まで行きました。寸前で小谷村でふるさと納税すると、モンベルのポイントがもらえることに気付き、さらにモンベルのステラリッジにも、素敵な青緑色(ピーコック)があることに気付き、結局元の鞘に収まってしまいました。ただ、モンベルの店員さんによると、テント場で多数派を占める黄色いテントは、雪山で吹雪いた時に視認性がよいためということのようです。私の場合は、テント場で山ガールに「素敵なテントの色ですね」と言われるかもしれない、ということを優先して、青緑色にしました。その他、マット、寝袋、LEDのヘッドランプも買い換えました。
ネットを見ると、テント童貞喪失の場は、雲取山と決まっているようなので、私も雲取山にしました。ただ、登り始めて思い出したのですが、雲取山はだらだらと長い登り坂が延々続く退屈な登山路でした。1km進むたびに100mほど登る、毎日毎日、9時5時で出退社する公務員のような登山路です。登り坂では、前夜テント初体験を済ませた山ボーイ山ガール山おやじ山おばさんと数多くすれ違いました。みな一様に晴れ晴れとした顔で大人になるイニシエーションの儀式を終えた解放感に満ち溢れていました。「明日になると私も大人の仲間入りだ」と想像しながら登ることで退屈な登りをしのぎました。
七つ石山付近の急登に入ると、ザックの重さで急速にスローダウンしました。テント泊のために用意した本やお菓子、酒など不必要なものをなんで持ってきたのかと自問自答します。七つ石山の頂上に立った後、100m以上標高を下ったところで私の闘志はすべて消え去りました。多くの人がここでテント初体験をするという奥多摩小屋をスルーし、とぼとぼと雲取山への尾根を登り返します。奥多摩小屋のテント場は収容人数も多く、見晴らしもいいのですが、私に言わせると一般ピープル向けですね。いくら荷物重くても山頂までテント用具一式運び上げるのがプロです。と考えながら、足取りは重く、小雲取山付近で熟年のパーティに抜かれる始末です。元むちゃくちゃ遅いトレイルランナーのプライドをずたずたに引き裂かれました。
雲取山に登ると絶景が待っていました。いくら素晴らしい写真でもDVDでも実体験には全く及びません。私の傷ついた心が幾分癒されました。
絶景を堪能した後、雲取山荘に降りました。山荘のおっちゃんになんて言えばいいのか分からず、「テ、テ、テント」とどもっていると、やさしいおっちゃんは、「はい、500円」と言ってくれました。あと、一通りの説明もしてくれました。本当は、誰かのブログに奥多摩小屋は愛想が悪い、と書いてあったのでスルーして、ここまで来たのです。やさしくしてくれてほんとに良かったです。
設営です。前日の予行演習どおりやり、なんなく設営完了です。フライシートをポールに固定するのを忘れていましたが、エベレストにでも登らない限りノープロブレムでしょう。張り綱も出していません。他の人のテントを見るとみんな出していますが、「こんないい天気なのに。彼らは、状況に応じて判断せず、教科書どおりの手順を踏んでいるだけだ。アウトドアは臨機応変に対応できないと」などと一人前気取りです。あとで、小雨が降り始めたら、「やっぱり張り綱はっとけば良かったかな。万一、テント吹っ飛んだら恥ずかしいな」といじいじ悩みました。ピーコック色素敵です。雪山でレスキューに見つからなくてもいいので、テント場でアピールしたい私としては大満足です。
夕飯は、カップヌードルと缶詰です。さっさと食って、テントに入って、せっかく持ってきた本を読みながら、せっかく持ってきた酒を飲みます。標高も高いし、疲れているので、日本酒600ccは多すぎでした。一泊なら300ccで充分でしょう。槍ヶ岳では500mlのビール缶で目が回りました。8時にはもう眠りにつきました。12時頃、起きて小便に行くと、周りの林からこちらを見つめる緑色の目が。おそらく鹿なんですが、もしかして熊かもと思うと、その後、熟睡できなくなりました。
3時半に起きて、いや寝るのをあきらめて、再び、雲取山頂上に向かいました。朝焼け、富士山、雲海、神秘的でした。登山口から3時間くらいでここまで来れるなら、雲取山をマイフェーバリットにしていいくらいです。絶景は、私の汚れた心を清めてくれます。清らかな心で見ると、今まで見えなかった南アルプスの山々、八ヶ岳の山々が見えるようになりました。隣で話していた登山客の話を盗み聞きしただけかもしれません。
テント場に戻って朝ごはんと撤収。一番苦労したのは、寝袋を元の袋に詰めること、次は、マットの収納。テント自体は楽勝でした。世の中には、傍から見るとすげーなーと思うことでも、いざやってみると簡単ということがあります。大人へのイニシエーション儀式はたいていそうです。実際に大人になれないと、本人だけではなく、周りも困りますから。というわけで、私もテント童貞卒業です。ただ、設営と撤収は時間かかります。今後の山行の時のスケジュール計画時にはテント撤収時間分だけスタートが遅れるのを考慮にいれないといけません。
三峯神社へ下山します。このコースは標高差は小さいですが、ピークが何個かあり、いやらしい。奇しくも、丹沢山から宮が瀬湖に抜ける丹沢三峰に似てる感じ。ひとつひとつはザコなんだが、知らないうちにHP削られてるみたいな。あと、距離も異常に長い。登山道自体は鴨沢ルートより穢れた人間が少ないだけ幻想的な雰囲気が残っていますが、なんせ長い。一人で山に登ると、熊やら、ライチョウやら、いろんな動物にやたらめったら遭いますが、今回は、鹿君と猿君に遭いました。自分が半分霊界に足を突っ込んでるから、動物君は私を探知できないのでしょうか?不思議です。名マタギになれると思います。
10時半のバスに乗ろうと早足で降りていきましたが、ふと、「せっかく、こんな山奥まで来たから神社に参拝しよう」と思って、参拝しました。かなり汚らしかったので、せめて手と口だけは念入りに清めましたが、神様は「汚い奴来たな」と思ったでしょう。
というわけで、たまこのテントデビューレポート終わりです。
めちゃくちゃレポート面白いので、がんばってください!
ありがとうございます。ヤマレコでコメント頂戴したのデビューです!
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