まだ冬のような薬師岳・黒部五郎岳(北ア)


- GPS
- 33:36
- 距離
- 39.4km
- 登り
- 3,162m
- 下り
- 3,148m
コースタイム
- 山行
- 7:09
- 休憩
- 2:12
- 合計
- 9:21
- 山行
- 10:22
- 休憩
- 2:49
- 合計
- 13:11
天候 | 1日目 晴〜曇り・ガス〜晴れ 2日目 晴〜午後は雲が優勢 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
折立〜太郎平小屋 最初は夏道ですが、標高1,700mくらいから雪が出始め、1,800mくらいから三角点ベンチまではほぼ雪がつながりました。その後夏道になりますが、標高2,100mくらいからはまた雪がつながります。 太郎平小屋〜薬師峠キャンプ場 太郎平小屋周辺は少し土が出ていましたが、薬師峠キャンプ場まではほとんどが雪に覆われていました。 薬師峠キャンプ場〜薬師岳山頂 夏道ではなく山腹を直登します。稜線から薬師岳山荘までは雪は少なく岩が出た夏道が続くようになります。薬師岳山荘から上の夏道は雪が少なくアイゼンだと歩き辛いので、雪が続いている所を歩きました。 太郎平小屋〜黒部五郎岳 太郎山小屋からはまだ雪がかなり残って雪原となっています。ごく一部は夏道が出ていましたが、ほぼ雪道の雪原を歩きます。トレースがあったので迷いませんでしたが、これからは融雪でトレースは期待できなくなりそうです。雪道を歩く場合途中は4箇所ほどハイマツを横切るところがありました。黒部五郎岳へ登る斜面の上部は、早朝は雪が氷化して固くなるのでアイゼンが無いとちょっと歩行は難しくなりそうです。 融雪がドンドン進んでおり今後は、雪原に岩が露出したり踏み抜きで歩きづらくなりそうです。夏道は融雪水でドロドロになりそうで、これからは歩行が難しくなるかもしれません。 |
写真
感想
【感想/記録】
6月はもう初夏の季節ですね。有峰林道が開通しましたので、早速薬師岳に行ってみることに。5月下旬は暑い日が続きましたが、6月2日は寒気が入って気温が下がり荒れ模様のお天気で、穂高の稜線付近ではなんと20センチほども積雪があった模様。3日も立山のライブカメラを見ていると午後からは雪が降っていたようです。山行には若干不安なお天気でした。
薬師岳でも積雪が予想されましたが、先週の前穂高岳とほぼ同じテン泊装備で重い。折立から太郎平小屋までの登山道は最初は結構急なので、重い荷物を背負っての登山は辛いなと思いつつ、これも歩荷トレーニングだと思ってまた荷物をまとめて出発。
亀谷ゲートまでは自宅から45分もかからず到着。地元のお山だと近くて便利ですね。開門前に到着し車内で朝食を食べ開門と同時に出発。折立登山口には30台ほどの車が駐車。まだハイシーズンでは無いので少ないですね。準備をして7時前には折立を出発。雨が降った後のため急登の粘土質土壌の夏道は、濡れて落ち葉もあって歩きづらい。今回はストックを使い滑らないように、注意して登っていきます。
お天気は雲が多く今ひとつ。五光岩ベンチで休憩していると短時間ですが、白い粉雪らしきものがチラホラと降ってきました。このあとはほぼ雪原を歩き、標高を重い荷物に時間がかかり11時前にようやく太郎平小屋に到着。幕営代金を支払い薬師峠のキャンプ場へ向かいます。雪道を歩き雪に覆われた薬師峠に到着すると、早速雪面を均してテントを設営し、お昼ご飯を食べました。
昼食後はアタックザックに荷物を詰めて薬師岳へ向かいます。夏道はまだ雪に覆われているのでトレースを追って山腹を直登します。斜度は緩やかですが雪は腐ってグズグズなので、スリップして歩きづらいのでアイゼンを装着。稜線に出る前にソフトシェルを着て、防寒グローブをはめます。お天気は日差しもあるものの、ガスがやってきて白くなったり、晴れたりして目まぐるしく変わります。稜線に出ると雪は少なく岩が露出して、アイゼンでは歩きづらくなります。雪が続いている所を歩き、薬師岳山荘に到着。ここからはあと200mほど登ります。
夏道は岩が出ているので、雪が続いている所を歩きましたが、避難小屋跡からはアイゼンを解除して、つぼ足で歩いて14時50分頃に山頂に到着。残念ながら雲が多くて眺望は今ひとつ。それでも天候の回復を期待して、行動食を食べて待ちます。ガスがやってきて白くなったり、ガスが晴れたりして眺望はやっぱりダメ。15時20分頃に下山を開始。ガスはますます濃くなって、あたりは真っ白になりトレースだけが頼りです。下りは走るようにドンドン下山して16時20分頃、ちょうど1時間ほどで下山。
テン場も真っ白で、とりあえず装備を解除して、給水し夕食の準備。ビールで一息ついたら晴れてきました。夕食を食べてたらあとは夕日を撮影しに太郎兵衛平に出かけ、ついでに明日の天候をチェック。富山平野に沈む夕日や、赤く染まる北アルプスの山々を見ているだけで、来てよかったと感激でしたよ。
翌日は2時半前に起床するも、寒くてシェラフの中から中々出られません。お湯を沸かしコーヒーを淹れて、朝食代りにポッキーを食べました。テントには氷結した結露が動くと降ってきて、靴の紐を結ぶのも手がかじかみ一苦労で、結局準備ができたのは予定より遅れ3時20分頃。雪面は固くアイゼンを装着して出発。外はまだ暗いので、ヘッデンの明かりを頼りに太郎平小屋まで進みます。
太郎平小屋以降は微妙に歩きづらい木道は雪に埋もれ、広い雪原が広がりますがルートが分かりづらくなります。しばらく進むと空が徐々に明るくなって、ヘッデンをしまい目視でトレースを頼りに進みます。日が高くなり笠ヶ岳や北アルプスの山々に日が当たって赤く染まります。北ノ俣岳手前で雲に隠れたご来光が見られました。早く出発して良かった。日が上がると暑くなりそうなので、ダウンジャケットを脱ぎ出発。
北ノ俣岳に到着する頃には日がさらに高くなり、青空が広がります。トレースは雪がつながった、雪原から雪稜を歩いていました。ごく一部が夏道が出ていましたが夏道は極力歩かず、アイゼンで歩きやすい雪の上を進みます。赤木岳を過ぎいくつかのピークをアップダウンして、最低鞍部の中俣乗越に到着。途中ハイマツの藪漕ぎをしていよいよ黒部五郎岳への登りが始まります。夏道は出ていましたが、ここも隣の雪面を登ります。ちょっと急な斜面を登っていくと、7時15分前にようやく黒部五郎岳山頂に到着。出発から4時間かからなかったけど長かった。
山頂からは穂高連峰、槍ヶ岳、黒部川源流の山々等が見えて、お天気の良い日に来られて良かったと感激。残念ながら立山や剱岳方面は雲で良く分からず。朝食を食べてなかったので、山頂で北アルプスの絶景を見ながら頂きました。山頂は風がちょっと強くて気温も低く、じっとていると寒くてたまりません。グローブだけ厚手のものに変えて、しばらく山頂からの景色を楽しみましたが、やっぱり寒いので7時45分頃に下山開始。
帰りは下りベースで山頂からはドンドン標高を下げますが、赤木岳、北ノ俣岳の他に、大小いくつかのピークがあるので、結構大変です。それでも石で歩きづらい夏道では無く雪の上なので、緩い下り斜面は小走りで走って太郎平小屋を目指します。その太郎平小屋ばかり見ていたら、途中痛恨のコースミス。仕方ないので登り返して正規のルートに復帰。途中はYAMAPで現在位置を確認しながら、11時10分過ぎにようやく太郎平小屋に到着。アイゼンを解除して薬師岳キャンプ場には11時半前に戻れました。平時だけあって誰とも出会わず、一人でこの景色を独占できました。
昼食を食べてからコーヒーを飲んで、荷物を片付けテントを撤収するのに時間がかかって、出発は13時20分過ぎとちょっと遅くなりました。薬師峠からは斜面を上り返して太郎平小屋を過ぎ、雪原を進みます。ここもなるべく雪が繋がっているところを歩くとスピードを上げられました。雪の残っている樹林帯はトレースを追いますが、微妙なアップダウンがあって疲れます。標高の低い樹林帯は雪解けが進み藪が出ており、雪が切れてからは融雪水が登山道に流れ込み小川になって、歩きづらい。しばらく歩くと、ようやく歩きやすい夏道となり、コケないようにストックを使って16時半頃に無事折立の登山口に戻ってこられました。長い距離でしたが、本格的に融雪する前の新雪後に薬師岳と黒部五郎岳に登頂できて、重荷で大変でしたが満足できる山行でした。
【注意点や反省点】
薬師峠のキャンプ場はまだ全面が雪に覆われていますが、水とトイレが使えます。幕営料金は一泊1,000円。値上がりしたようですが冬季料金でしょうか。太郎平小屋ではビールやジュースも販売されています。
太郎平小屋周辺はdocomoの電波が拾えますので、docomo回線を利用しているWi-Fiルーターがあると便利です。
常念岳の件もあり、ピッケルを持っていきましたが結局使わず。朝の雪面は硬くなりますのでアイゼンはあっと方が良いと思います。
【Apple Watch等による計測結果】
ムーブ(安静時を越える推定エネルギー消費量 / kcal)
1,117
1,685
エクササイズ( 活発に活動した分数 / 分)
152
302
スタンド( 1時間のうち1分以上身体を動かした時間 / 時間)
15
17
登った階数( 一階=約3mの高度を上昇 / 階)
233
281
ウォーキングの距離(km)
29.9
42.8
歩数(1日で歩いた歩数 / 歩)
38,475
54,019
心拍数 (1日で最低、最高の心拍数)
58〜127
57〜118
体重
61.8 -> 60.7
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