薬師岳 折立よりピストン 山の洗礼を受ける 雷鳥にも遭遇
- GPS
- 09:34
- 距離
- 22.0km
- 登り
- 1,880m
- 下り
- 1,738m
コースタイム
三角点. 7:41
太郎平小屋 9:10
薬師岳山荘 10:40
山頂 11:30
薬師岳山荘 12:00
太郎平小屋 13:30
折立 16:00
天候 | 快晴→豪雨・雷 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
有峰林道ゲートオープンは6時です。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
全体的に迷うところはなし。小さな雪渓が数カ所あるので滑らないように注意したいです。 |
写真
感想
日帰りで登れる北アルプスをと探し当てたのが薬師岳。
三角点までは結構な急登。息を切らしながらのハイペースで登る。その後、太郎平までは少し急な所もあるが、右に白山、左にはこれから登る薬師岳と、開けた道を歩くので、疲れも吹っ飛びます。
太郎平小屋手前の木道で雷鳥のお母さんに遭遇。木の下に隠れた雛を必至守ろうとする姿にこれ以上写真撮っては悪いと思い、先を急ぎました。
太郎平小屋まではおよそ2時間半。悪くないペースでした。足の疲れもまださほど無いので10分休憩で出発。
一旦テント場まで下って、そこからまたひたすら登り。沢登や平原やら雪渓やら、
次々と変わる景色に目を奪われながら山頂を目指します。
途中、槍ヶ岳も姿を見せ、やっぱり自分はあの山が好きなんだなーと再確認できました。
最後のガレた急登を登り切り、正真正銘の尾根道に出ると、そこには薬師岳山荘が
待ってくれています。太郎平小屋から1時間半くらいで、個人的には頑張ったんじゃないかと思います。ここでは冷たいポカリを頂き、少し小屋のマスターと談笑。
まだまだ平日は暇な感じで、のんびりしていらっしゃいました。
僕が4時間で登ってきたのを「早い早い」と言ってもらって少し嬉しかったです。
ここからはサクっとピストンなので、ザックをデポさせてもらって、カメラだけ持ってサミットしに行くことにする。少しガスが出てきたので、ここでも少し急ぐ。
50分で山頂に着いた時にはガスが広がっていて、楽しみにしていた劔岳は残念ながら見えなかった。しかし、薬師岳山頂には薬師如来が鎮座しており、たいそう感慨深いものがありました。
あとは帰るだけだと思うと、もう早く帰りたい気持ちになってきた。幸いまだ天気はいい感じで心に余裕はあったものの、足早に下山を開始する。デポした小屋で少し昼食休憩をして一気に太郎平小屋まで1時間で駆け下りました。
ちょうど太郎平小屋についた時に雨が振ってきました。時間にして13時半。
有峰湖方面から雲がわいてきてにわか雨といった感じの通り雨だった。この時に判断を誤ってなかったらと後になって気づくことになるのですが。。。
30分ばかし雨宿りをすると風向きが完全に逆になって雨が止んだので、ここぞとばかりに下山を再開した。早く下山したいという気持ちでいっぱいであったため、遠くに鳴っている雷鳴はさほど気にならなかった。1時間ほど駆け足で降りていると、どんどん雷鳴が近づいてくるのがわかると同時に入道雲が前後から迫ってきているのも目視できるほどでした。少し焦りだした頃にはもう時すでに遅し。5秒後には豪雨が始まり、一気に登山道は川と化しました。
それでもなんとか三角点付近までは降りてこれたものの、一向に止まない雨と雷はどんどん酷くなる一方で、しまいには近くで落雷が始まった。心の中では「もうあと一時間だから」と先を急ぐも、光ってすぐ落ちる雷に体は止まってしまった。
そこから1時間半か2時間か正確には覚えてないが、登山道をそれてブッシュの中に身を屈め、雷鳴と落雷、それから強風と豪雨に恐れおののきながら過ごすことになる。目の前で落雷すること数十回。恐怖でその時の記憶はあまりないのですが、割と腹を括っていたと思う。体温は下がっていき、持ってきていたエマージェントシートもうまく使えず、このまま夜まで降ったらどうしようなど、ネガティブな事ばかり頭に過ぎっていた。
およそ2時間経過した後、次第に晴れ間が見えてきた。ここぞとばかりにまだ濁流と言っても過言でもない登山道をトレランかのように駆け下りた。足には豆ができ、足首もおおよそくじいた状態で1時間ひたすら駆け下りる。折立についた頃には精魂尽きた状態でしたが、この上ない幸せを感じ、あんなに怖くて辛い思いをしたのにも関わらず、また来たいと思わせてくれた。むしろ洗礼してもらったような気分になり、感謝の念すらあったのを覚えています。
とはいえ、やはり日帰りという山行に問題があったのは事実で、もっと早立ちできないのであればあの距離は危険だということを肝に銘じることができた。
これに懲りることなく今年の夏はまだまだアルプスに来たいと思っているのは言うまでもない
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