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Yamareco

記録ID: 1293455
全員に公開
沢登り
朝日・出羽三山

朝日連峰 大井沢川中先沢藪漕ぎ記

2017年10月18日(水) 〜 2017年10月19日(木)
 - 拍手
GPS
32:00
距離
11.4km
上り
1,314m
下り
1,307m

コースタイム

18日 駐車場9:33発−大井沢川入渓9:40−中先沢出合11:55−東面スラブ下台地16:59
19日 幕場6:59発−障子ヶ岳山頂11:32−駐車場14:17

ログは手書きです。大高巻きした軌跡も勘で描きました。
天候 10月18日 曇り
10月19日 曇りのち雨のち霧
過去天気図(気象庁) 2017年10月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
コース状況/
危険箇所等
中先沢は雪食地形が顕著な沢であり、滝の巻きは基本的に大高巻きを強いられる。一度巻き始めると、眼下に直登困難な滝が次々と現れ、沢に降り立つことすら許されず延々と巻かされることとなる。容易に直登できる滝は無いため、登攀力の無い者(私です)は長時間にわたって強傾斜の巻きを続ける覚悟が必要。巻きを始める前には多めに水を汲んでおいた方が良い。
巻きを終えて沢に戻る際は基本的に懸垂が必要となるが、しっかりした立木からの懸垂で沢身に戻れる箇所はあまり無い。灌木からの懸垂が主となるため、残置用のスリングは必ず数本用意しておいた方が良い。
駐車場。比較的運転しやすい林道でした。
2017年10月18日 09:33撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 9:33
駐車場。比較的運転しやすい林道でした。
駐車場から大井沢川へ踏み跡が伸びています。
2017年10月18日 09:34撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 9:34
駐車場から大井沢川へ踏み跡が伸びています。
堰堤上から大井沢川へ入渓。期待通り晴れてますね。
2017年10月18日 09:41撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
10/18 9:41
堰堤上から大井沢川へ入渓。期待通り晴れてますね。
平凡な流れが続きます。
2017年10月18日 09:57撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 9:57
平凡な流れが続きます。
水は綺麗ですが、ただただ平凡。そして、曇ってきた…。
2017年10月18日 10:14撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 10:14
水は綺麗ですが、ただただ平凡。そして、曇ってきた…。
ようやく小滝が現れました。入渓してから40分ほど。単調なのでもっと歩いたと思っていました。過去の記録によるとへつって越える人も居られるようですが、取付こうとも思えません…。左壁だと思われますが、ちょっと被ってるし…。少し戻って右岸から巻く。
2017年10月18日 10:21撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 10:21
ようやく小滝が現れました。入渓してから40分ほど。単調なのでもっと歩いたと思っていました。過去の記録によるとへつって越える人も居られるようですが、取付こうとも思えません…。左壁だと思われますが、ちょっと被ってるし…。少し戻って右岸から巻く。
小滝を上から。少なくとも右壁は泳がないと取り付けません。
2017年10月18日 10:32撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 10:32
小滝を上から。少なくとも右壁は泳がないと取り付けません。
すぐに次の小滝。右壁をA1で越える。
2017年10月18日 10:37撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 10:37
すぐに次の小滝。右壁をA1で越える。
2本の残置ハーケンを利用。ありがたや。水深は腰まで。以前はもっと深かったようだが埋まったらしい。
2017年10月18日 10:38撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 10:38
2本の残置ハーケンを利用。ありがたや。水深は腰まで。以前はもっと深かったようだが埋まったらしい。
小滝から少しずつ変化が出てきた。小ぶりですが綺麗な淵。しかし沢中なのに寒風が吹きこんで寒い。虐げられる半袖遡行民。暖かくして寝たいので合羽は濡らさずとっておきたいのです。
2017年10月18日 11:11撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 11:11
小滝から少しずつ変化が出てきた。小ぶりですが綺麗な淵。しかし沢中なのに寒風が吹きこんで寒い。虐げられる半袖遡行民。暖かくして寝たいので合羽は濡らさずとっておきたいのです。
お、障子ヶ岳東面スラブが見えました。
2017年10月18日 11:13撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 11:13
お、障子ヶ岳東面スラブが見えました。
ズームしとこ。
2017年10月18日 11:14撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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10/18 11:14
ズームしとこ。
間もなく大クビト沢出合。本流は左俣です。水量比は左:右=3:2くらい。
2017年10月18日 11:45撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 11:45
間もなく大クビト沢出合。本流は左俣です。水量比は左:右=3:2くらい。
大クビト沢。大井沢川自体マイナーだが、大クビト沢はその中でもほとんど遡行されていない沢だろう。登れる滝が続く当たりの沢だったりして。
2017年10月18日 11:46撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 11:46
大クビト沢。大井沢川自体マイナーだが、大クビト沢はその中でもほとんど遡行されていない沢だろう。登れる滝が続く当たりの沢だったりして。
砂吹立沢と中先沢の二俣。水量比はほぼ1:1。本流は左俣の砂吹立沢(たぶん)。砂吹立沢も障子ヶ岳に突き上げるので気になりますが、今回は中先沢へ。
2017年10月18日 11:55撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 11:55
砂吹立沢と中先沢の二俣。水量比はほぼ1:1。本流は左俣の砂吹立沢(たぶん)。砂吹立沢も障子ヶ岳に突き上げるので気になりますが、今回は中先沢へ。
砂吹立沢。
2017年10月18日 11:55撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 11:55
砂吹立沢。
中先沢。大クビト沢と砂吹立沢を分け、一気に水量が減りました。
2017年10月18日 11:57撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 11:57
中先沢。大クビト沢と砂吹立沢を分け、一気に水量が減りました。
右から滝が入る。水量は僅かだが、結構きれい。
2017年10月18日 11:58撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 11:58
右から滝が入る。水量は僅かだが、結構きれい。
ゴロゴロ。若干傾斜出てきた。
2017年10月18日 12:00撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 12:00
ゴロゴロ。若干傾斜出てきた。
3段の滝が登場。一見して3段目は巻き。ここから右岸の草付きで巻けそうですが、1段目と2段目の小滝は登っておこうかな。
2017年10月18日 12:04撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 12:04
3段の滝が登場。一見して3段目は巻き。ここから右岸の草付きで巻けそうですが、1段目と2段目の小滝は登っておこうかな。
2段目の小滝。右壁を登ったが、なんか思ったより渋い。使いたい草木が折れていて使えないし。少なくとも今年1パーティは入ってますね。
2017年10月18日 12:06撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 12:06
2段目の小滝。右壁を登ったが、なんか思ったより渋い。使いたい草木が折れていて使えないし。少なくとも今年1パーティは入ってますね。
巻き始めから2段目を見下ろした所。
2017年10月18日 12:14撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 12:14
巻き始めから2段目を見下ろした所。
3段目は美しい樋状。
2017年10月18日 12:13撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 12:13
3段目は美しい樋状。
左岸はぶっ立ってて巻けないので、右岸から巻きます。ただ、右岸にも岩が張り出していて、嫌な予感…。灌木を伝って急傾斜を登る。
2017年10月18日 12:13撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 12:13
左岸はぶっ立ってて巻けないので、右岸から巻きます。ただ、右岸にも岩が張り出していて、嫌な予感…。灌木を伝って急傾斜を登る。
東面スラブが見えてきた。
2017年10月18日 12:34撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 12:34
東面スラブが見えてきた。
そこそこ上がってきたけど、この斜面をトラバースはしたくないなあ。もうちょい上がろう(もうちょいで済みませんでしたが…)。唯一嬉しいのは体が温まること。
2017年10月18日 12:42撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 12:42
そこそこ上がってきたけど、この斜面をトラバースはしたくないなあ。もうちょい上がろう(もうちょいで済みませんでしたが…)。唯一嬉しいのは体が温まること。
綺麗ですな。
2017年10月18日 12:58撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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10/18 12:58
綺麗ですな。
カメラを撮る手が止まりません。水が枯れる頃に取り出すつもりでしたが、これだけ綺麗だとGR(非防水)でも撮りたくなる。厳重な防水パッキングからGRを解放し、カメラ2台で撮りまくる。
2017年10月18日 12:59撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 12:59
カメラを撮る手が止まりません。水が枯れる頃に取り出すつもりでしたが、これだけ綺麗だとGR(非防水)でも撮りたくなる。厳重な防水パッキングからGRを解放し、カメラ2台で撮りまくる。
足元に見えているのは巻き始めた滝の上の滝。登れなさそうなので、これもまとめて巻く。
2017年10月18日 13:30撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 13:30
足元に見えているのは巻き始めた滝の上の滝。登れなさそうなので、これもまとめて巻く。
中先沢俯瞰。
2017年10月18日 13:38撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 13:38
中先沢俯瞰。
下りている途中で見えた滝。あの滝も登れない気がするなあ。
2017年10月18日 13:53撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 13:53
下りている途中で見えた滝。あの滝も登れない気がするなあ。
懸垂なしで沢に下りられました。
2017年10月18日 14:03撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 14:03
懸垂なしで沢に下りられました。
いくつか小滝も巻いてしまったようだが、まあいいか(ちょっと沢を下りて確認しました)。
2017年10月18日 14:06撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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10/18 14:06
いくつか小滝も巻いてしまったようだが、まあいいか(ちょっと沢を下りて確認しました)。
東面スラブが近づいてきた。
2017年10月18日 14:03撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 14:03
東面スラブが近づいてきた。
巻きの途中で見えた滝。やっぱ登れそうにないな。
2017年10月18日 14:09撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 14:09
巻きの途中で見えた滝。やっぱ登れそうにないな。
登るなら右壁だが、中間部の2mほどがスタンスが無いように見えた。写真だと登れそうに思えてくるが、自分の判断は正しかったと思いたい。
2017年10月18日 14:12撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 14:12
登るなら右壁だが、中間部の2mほどがスタンスが無いように見えた。写真だと登れそうに思えてくるが、自分の判断は正しかったと思いたい。
左岸から楽に巻けます。が、左岸を登り始めると沢が滝上で左に屈曲しているのが見え、沢に戻るときのことを考えて右岸巻きに変更。これが地獄の大高巻の始まりでした。この判断が正しかったのか、今となってはもう分かりません。
2017年10月18日 14:09撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 14:09
左岸から楽に巻けます。が、左岸を登り始めると沢が滝上で左に屈曲しているのが見え、沢に戻るときのことを考えて右岸巻きに変更。これが地獄の大高巻の始まりでした。この判断が正しかったのか、今となってはもう分かりません。
右岸の小沢を伝って巻きます。
2017年10月18日 14:14撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 14:14
右岸の小沢を伝って巻きます。
すこし上から先ほどの滝と左岸の様子をば。
2017年10月18日 14:17撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 14:17
すこし上から先ほどの滝と左岸の様子をば。
巻き始めると、先ほどの滝の奥に登れない滝が見えてきた。ここでトラバースするには傾斜が強いので更に高度を上げる。しかし、クライムダウンで沢に下りるのは難しそうだ。
2017年10月18日 14:35撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 14:35
巻き始めると、先ほどの滝の奥に登れない滝が見えてきた。ここでトラバースするには傾斜が強いので更に高度を上げる。しかし、クライムダウンで沢に下りるのは難しそうだ。
2017年10月18日 14:35撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 14:35
沢に下りても、この奥の滝が登れるかどうかだな。両岸とも急なスラブなので、これが登れることが確認できるまで、懸垂に使ったロープは抜かない方が良さげ。
2017年10月18日 14:39撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 14:39
沢に下りても、この奥の滝が登れるかどうかだな。両岸とも急なスラブなので、これが登れることが確認できるまで、懸垂に使ったロープは抜かない方が良さげ。
このスラブのトラバースは怖い。もっと上がってから巻こう。
2017年10月18日 14:45撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 14:45
このスラブのトラバースは怖い。もっと上がってから巻こう。
かなり上がってきた。ここからトラバースできそうに見えたが、ここで悪魔の囁きが…。
2017年10月18日 14:52撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 14:52
かなり上がってきた。ここからトラバースできそうに見えたが、ここで悪魔の囁きが…。
この草付を上がっちゃえば、楽に巻けるぜ…!と訴えかけてきたのです。これだけ巻きまくってるんだから、今更小さく巻こうとかこだわるのもあほらしいなと思い、この悪魔の囁きに乗ってしまったのでした。
2017年10月18日 14:56撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 14:56
この草付を上がっちゃえば、楽に巻けるぜ…!と訴えかけてきたのです。これだけ巻きまくってるんだから、今更小さく巻こうとかこだわるのもあほらしいなと思い、この悪魔の囁きに乗ってしまったのでした。
と、その前に対岸(左岸)の様子を貼っときます。
2017年10月18日 14:54撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 14:54
と、その前に対岸(左岸)の様子を貼っときます。
スラブが良く見えたのでズーム写真載せときます。
2017年10月18日 14:52撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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10/18 14:52
スラブが良く見えたのでズーム写真載せときます。
標高約1,270mを中心とする東面スラブ基部。
2017年10月18日 14:52撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 14:52
標高約1,270mを中心とする東面スラブ基部。
先ほど悪魔の囁きに導かれて草付を上がりましたが、そこから楽にトラバースできるかと思いきやできない…。仕方なく下り始める。急です。ちなみにさっき登った草付は上部で足元がズルズルになり、灌木の腕力クライミングになってしまいました。
2017年10月18日 15:36撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 15:36
先ほど悪魔の囁きに導かれて草付を上がりましたが、そこから楽にトラバースできるかと思いきやできない…。仕方なく下り始める。急です。ちなみにさっき登った草付は上部で足元がズルズルになり、灌木の腕力クライミングになってしまいました。
この小沢を渡れるところを探して下っている(先述の滝が登れるか確認できるところまでトラバースしたい。登れなさそうなら沢に下りずに登り返してそのまま巻いてしまえばいいし。)のだが、下れば下るほど渡りにくくなっていく…。ここでようやく地図を確認して検討。案は2つ。案1は、傾斜が緩くなり、小沢の沢型が緩むところまで登り返してトラバース。これだとそのまま東面スラブ下の台地までザイルなしで行けそうだが、途中の滝を全て巻くことになる。案2は、懸垂で沢に下りる。先述の滝が登れなければ、ユマールで登り返して案1に変更。悩んだ末、ロープを出すのが面倒になり案1に決定。お気楽山行なので攻める必要はないや。沢に下りたら日没までに台地に着けないかもしれないし。
2017年10月18日 15:16撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 15:16
この小沢を渡れるところを探して下っている(先述の滝が登れるか確認できるところまでトラバースしたい。登れなさそうなら沢に下りずに登り返してそのまま巻いてしまえばいいし。)のだが、下れば下るほど渡りにくくなっていく…。ここでようやく地図を確認して検討。案は2つ。案1は、傾斜が緩くなり、小沢の沢型が緩むところまで登り返してトラバース。これだとそのまま東面スラブ下の台地までザイルなしで行けそうだが、途中の滝を全て巻くことになる。案2は、懸垂で沢に下りる。先述の滝が登れなければ、ユマールで登り返して案1に変更。悩んだ末、ロープを出すのが面倒になり案1に決定。お気楽山行なので攻める必要はないや。沢に下りたら日没までに台地に着けないかもしれないし。
先ほどの崖を登り直し、藪を漕ぐ。三段滝の二段目を登りながら、小滝のくせに渋いとぼやいていたあの頃が懐かしい。
2017年10月18日 15:47撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 15:47
先ほどの崖を登り直し、藪を漕ぐ。三段滝の二段目を登りながら、小滝のくせに渋いとぼやいていたあの頃が懐かしい。
あれ、歩きやすい。獣道かな。
2017年10月18日 16:01撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 16:01
あれ、歩きやすい。獣道かな。
気付けば地図上の緩斜面部より上まで来ていた。ここまで来れば、全面灌木帯になっていて安心してトラバースできる。
2017年10月18日 16:11撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 16:11
気付けば地図上の緩斜面部より上まで来ていた。ここまで来れば、全面灌木帯になっていて安心してトラバースできる。
ちなみにこれ以上登るとまた急になってきます。先ほどの小沢はこのようなスラブに。
2017年10月18日 16:20撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 16:20
ちなみにこれ以上登るとまた急になってきます。先ほどの小沢はこのようなスラブに。
トラバース開始。一回目の沢越え(先ほどの沢は上部で二分し、トラバース中に沢を二度越える)。
2017年10月18日 16:13撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 16:13
トラバース開始。一回目の沢越え(先ほどの沢は上部で二分し、トラバース中に沢を二度越える)。
右上の露岩からトラバース開始した。
2017年10月18日 16:18撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 16:18
右上の露岩からトラバース開始した。
二回目の沢越え。沢筋の付近が急な草付になっているので、沢に下りるラインを見誤ると滑落します笑。私は3mほど滑り落ちました。長時間の巻きで渇いていたので、喉を潤す。
2017年10月18日 16:23撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 16:23
二回目の沢越え。沢筋の付近が急な草付になっているので、沢に下りるラインを見誤ると滑落します笑。私は3mほど滑り落ちました。長時間の巻きで渇いていたので、喉を潤す。
下を見る。あれ、下部でもトラバースできそうじゃないか!ルーファイ失敗したかも。無駄に右往左往してたのかな。ショック。
2017年10月18日 16:38撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 16:38
下を見る。あれ、下部でもトラバースできそうじゃないか!ルーファイ失敗したかも。無駄に右往左往してたのかな。ショック。
右上の露岩からトラバースしました。
2017年10月18日 16:46撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 16:46
右上の露岩からトラバースしました。
そしてとうとう東面スラブが眼前に!あまりの大迫力にビビる。そして雪渓が大量に残っていてびっくり。荒川西俣沢ですら雪渓が無くなっていたのに。
2017年10月18日 16:48撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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10/18 16:48
そしてとうとう東面スラブが眼前に!あまりの大迫力にビビる。そして雪渓が大量に残っていてびっくり。荒川西俣沢ですら雪渓が無くなっていたのに。
奥壁下の広場から南南西に伸びる沢。障子ヶ岳から伸びる尾根に突き上げる。登れない滝をかけている。
2017年10月18日 16:46撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 16:46
奥壁下の広場から南南西に伸びる沢。障子ヶ岳から伸びる尾根に突き上げる。登れない滝をかけている。
雪渓すっごいや。
2017年10月18日 16:58撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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10/18 16:58
雪渓すっごいや。
台地に下り立ちました。下りた斜面。やはり末端は貧弱な草付になるのでクライムダウンは結構難しい。慎重に行ってみましたが、結局5mほど滑落…笑。まあ滑落したところで擦り傷が増えるだけなので気にしません。
2017年10月19日 06:29撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/19 6:29
台地に下り立ちました。下りた斜面。やはり末端は貧弱な草付になるのでクライムダウンは結構難しい。慎重に行ってみましたが、結局5mほど滑落…笑。まあ滑落したところで擦り傷が増えるだけなので気にしません。
凄いなー。こんな大スラブは初めてなので感動もんです。
2017年10月18日 16:58撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 16:58
凄いなー。こんな大スラブは初めてなので感動もんです。
台地から南南西に伸びる沢。左岸の尾根は岩がちだがエスケープに使えそう。
2017年10月18日 17:03撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/18 17:03
台地から南南西に伸びる沢。左岸の尾根は岩がちだがエスケープに使えそう。
全体がガレていて幕営適地はありませんでしたが、雪渓上の傾斜が緩んだザレ地を整地して幕営。案外快適に寝られました。寝不足と、乾いた合羽を着こめたおかげかな。タープは面倒なので張らない。荒川西俣沢から、タープが一度も使われておりません。かわいそうに。
2017年10月19日 05:34撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/19 5:34
全体がガレていて幕営適地はありませんでしたが、雪渓上の傾斜が緩んだザレ地を整地して幕営。案外快適に寝られました。寝不足と、乾いた合羽を着こめたおかげかな。タープは面倒なので張らない。荒川西俣沢から、タープが一度も使われておりません。かわいそうに。
地面が傾いていて、寝ているときに雪渓上に落ちそうだったのでシュラフ&シュラフカバーに落下対策を施した。
2017年10月19日 04:58撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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10/19 4:58
地面が傾いていて、寝ているときに雪渓上に落ちそうだったのでシュラフ&シュラフカバーに落下対策を施した。
19日朝。曇り。上部はガス。パッキング中に小雨が降りだす。寝ているときに降らなくて良かった。
2017年10月19日 06:29撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/19 6:29
19日朝。曇り。上部はガス。パッキング中に小雨が降りだす。寝ているときに降らなくて良かった。
この滝を越えていよいよ奥壁内部へ足を踏み入れる。
2017年10月19日 07:02撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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10/19 7:02
この滝を越えていよいよ奥壁内部へ足を踏み入れる。
左岸側はエスケープに使えます。東面スラブ基部の下を通り、1304m小ピークから伸びる尾根に合流すると思われます。
2017年10月19日 07:03撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/19 7:03
左岸側はエスケープに使えます。東面スラブ基部の下を通り、1304m小ピークから伸びる尾根に合流すると思われます。
滝は右から巻けます。落ち口に続くバンド上は、岩に砂利が乗っていて嫌らしかったので少し大きめに巻きました。
2017年10月19日 07:09撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/19 7:09
滝は右から巻けます。落ち口に続くバンド上は、岩に砂利が乗っていて嫌らしかったので少し大きめに巻きました。
雪渓は厚く、安定していた。年中融けずに残るのでしょう。
2017年10月19日 07:09撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/19 7:09
雪渓は厚く、安定していた。年中融けずに残るのでしょう。
滝上はゴーロ。
2017年10月19日 07:23撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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滝上はゴーロ。
2017年10月19日 07:29撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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東面スラブ基部。第一から第六スラブまであるらしい。ガスのために、一層おどろおどろしい。
2017年10月19日 07:36撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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東面スラブ基部。第一から第六スラブまであるらしい。ガスのために、一層おどろおどろしい。
ちょっとズーム。下から見ると思ったよりは立っていない。登ってみたいが、今回は単独なのでパス。冷たい雨の中、ノーザイルでこの壁を登るなんて怖すぎる(私のザイルワークだと、ロープを使うと時間がかかりすぎて逆に危険だと思われる)。今回はお気楽山行なのだ。
2017年10月19日 07:39撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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ちょっとズーム。下から見ると思ったよりは立っていない。登ってみたいが、今回は単独なのでパス。冷たい雨の中、ノーザイルでこの壁を登るなんて怖すぎる(私のザイルワークだと、ロープを使うと時間がかかりすぎて逆に危険だと思われる)。今回はお気楽山行なのだ。
私は源流を目指しますよ。
2017年10月19日 07:37撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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私は源流を目指しますよ。
悪そうな小滝。巻きは右も左もやや悪そう。と思って近づくと、水流の右脇にホールドがつながっていて正面突破できた。
2017年10月19日 07:43撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/19 7:43
悪そうな小滝。巻きは右も左もやや悪そう。と思って近づくと、水流の右脇にホールドがつながっていて正面突破できた。
小滝は2段だった。上段の滝。つっぱりで越えようとするも、登れない。登れそうに見えたんだけど。
2017年10月19日 07:51撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/19 7:51
小滝は2段だった。上段の滝。つっぱりで越えようとするも、登れない。登れそうに見えたんだけど。
水流左(写真では)のスラブから越えました。
2017年10月19日 07:57撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/19 7:57
水流左(写真では)のスラブから越えました。
小滝上から、東面スラブ。
2017年10月19日 07:57撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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小滝上から、東面スラブ。
小滝上の左岸の壁。上部は比較的傾斜が緩いきれいなスラブになっている(はず)。ここは簡単そう。これ登ろうかな、と思ったけど…。
2017年10月19日 08:24撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/19 8:24
小滝上の左岸の壁。上部は比較的傾斜が緩いきれいなスラブになっている(はず)。ここは簡単そう。これ登ろうかな、と思ったけど…。
沢を詰めて少し上から見ると、逆層と判明。上から見ると実際よりも難しく見えるのは分かっているので、取付けば難しくないのだろうが、私のチキンハートがこの壁を拒みました。
2017年10月19日 08:32撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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沢を詰めて少し上から見ると、逆層と判明。上から見ると実際よりも難しく見えるのは分かっているので、取付けば難しくないのだろうが、私のチキンハートがこの壁を拒みました。
やっぱ源流目指そ(逃げに逃げた末の決断)。
2017年10月19日 08:25撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/19 8:25
やっぱ源流目指そ(逃げに逃げた末の決断)。
草付きから簡単に障子ヶ岳から北東に伸びる尾根に乗れます。でもここまで来たのならきっちり最後まで詰めなければ。
2017年10月19日 08:34撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/19 8:34
草付きから簡単に障子ヶ岳から北東に伸びる尾根に乗れます。でもここまで来たのならきっちり最後まで詰めなければ。
最後まで詰めたら最後は壁に。正面のチムニーが登れそうだが、取付きがかなり悪いのでやめておく。下部が写っていないので写真からは分からないが、取付きで失敗したら5mくらいは落ちます。
2017年10月19日 08:46撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/19 8:46
最後まで詰めたら最後は壁に。正面のチムニーが登れそうだが、取付きがかなり悪いのでやめておく。下部が写っていないので写真からは分からないが、取付きで失敗したら5mくらいは落ちます。
さっき登るのをやめた左岸の壁。上に上がるほど悪い壁に見えて、登らなくて良かったと思えてしまう。
2017年10月19日 08:46撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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さっき登るのをやめた左岸の壁。上に上がるほど悪い壁に見えて、登らなくて良かったと思えてしまう。
どれが第一スラブかとか、第二スラブかとか、さっぱり分からん。
2017年10月19日 08:46撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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10/19 8:46
どれが第一スラブかとか、第二スラブかとか、さっぱり分からん。
左岸の壁上部のスラブ。きれいだねー。
2017年10月19日 08:47撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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左岸の壁上部のスラブ。きれいだねー。
逃げてしまった私は、スラブとは縁の無い詰めとなります。まずは先述のチムニーの左側の、灌木混じりの岩壁を登る。
2017年10月19日 08:49撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/19 8:49
逃げてしまった私は、スラブとは縁の無い詰めとなります。まずは先述のチムニーの左側の、灌木混じりの岩壁を登る。
少し登りました。下の溝が、中先沢源頭です。
2017年10月19日 08:53撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/19 8:53
少し登りました。下の溝が、中先沢源頭です。
東面スラブと源流部。
2017年10月19日 09:11撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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東面スラブと源流部。
この尾根に乗りました。これでもう滑落の心配はゼロです。
2017年10月19日 09:12撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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10/19 9:12
この尾根に乗りました。これでもう滑落の心配はゼロです。
そして藪漕ぎが待っている。雨が強くなってきて寒い。
2017年10月19日 09:21撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/19 9:21
そして藪漕ぎが待っている。雨が強くなってきて寒い。
突然藪が終わり、展望が開けた。ガスがかかって幻想的です。
2017年10月19日 09:32撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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10/19 9:32
突然藪が終わり、展望が開けた。ガスがかかって幻想的です。
美しいスラブですね。
2017年10月19日 09:31撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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美しいスラブですね。
登ってきた尾根もガスに浮かぶと幻想的に。
2017年10月19日 09:35撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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登ってきた尾根もガスに浮かぶと幻想的に。
ガスが取れてきた。
2017年10月19日 09:51撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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ガスが取れてきた。
いい景色だ。
2017年10月19日 09:53撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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いい景色だ。
露岩が快適すぎる。ずっと続いてほしい。
2017年10月19日 09:59撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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露岩が快適すぎる。ずっと続いてほしい。
南を見ると、障子ヶ岳から東に伸びる主尾根。
2017年10月19日 10:01撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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南を見ると、障子ヶ岳から東に伸びる主尾根。
再び藪の中へ。ただの枯草地帯なのですが、枯草についた水滴が体を冷やすので、辛いことこの上ない。この日は全国的に一番の冷え込みを記録した日なのです。気温の逓減率から計算すると、この日の障子ヶ岳の最高気温は2℃。全身びしょ濡れの私の体感気温は氷点下だったのでした。
2017年10月19日 10:14撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/19 10:14
再び藪の中へ。ただの枯草地帯なのですが、枯草についた水滴が体を冷やすので、辛いことこの上ない。この日は全国的に一番の冷え込みを記録した日なのです。気温の逓減率から計算すると、この日の障子ヶ岳の最高気温は2℃。全身びしょ濡れの私の体感気温は氷点下だったのでした。
藪の切れ間から。だいぶ上がってきたな。
2017年10月19日 10:34撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/19 10:34
藪の切れ間から。だいぶ上がってきたな。
そして紛うことなき激藪に。地獄ですよほんと。指先は冷えすぎて感覚が鈍くなってきた。
2017年10月19日 10:43撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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そして紛うことなき激藪に。地獄ですよほんと。指先は冷えすぎて感覚が鈍くなってきた。
蔓性植物まで混じり始めた。飴と鞭っていうけど、鞭の割合多すぎではなかろうか。
2017年10月19日 10:50撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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蔓性植物まで混じり始めた。飴と鞭っていうけど、鞭の割合多すぎではなかろうか。
傾斜が緩み、久々に枯草地帯となった。そろそろ稜線かもと期待してしまう。藪がひどすぎて、さっきまで辛いと感じていた枯草地帯が本当に嬉しい。
2017年10月19日 11:09撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/19 11:09
傾斜が緩み、久々に枯草地帯となった。そろそろ稜線かもと期待してしまう。藪がひどすぎて、さっきまで辛いと感じていた枯草地帯が本当に嬉しい。
傾斜は緩んだが、最後まで藪を漕がせてくれます。あと雨やみました。
2017年10月19日 11:31撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/19 11:31
傾斜は緩んだが、最後まで藪を漕がせてくれます。あと雨やみました。
予想通り、障子ヶ岳山頂に直接飛び出しました。天国の登山道だ。風があり寒いので休まず下山開始。
2017年10月19日 11:32撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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予想通り、障子ヶ岳山頂に直接飛び出しました。天国の登山道だ。風があり寒いので休まず下山開始。
振り返って見た障子ヶ岳。
2017年10月19日 11:40撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/19 11:40
振り返って見た障子ヶ岳。
ガスの切れ間から、中先沢源流部。
2017年10月19日 11:55撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/19 11:55
ガスの切れ間から、中先沢源流部。
障子ヶ岳スラブ帯(第一〜第六スラブの東面スラブ帯よりも傾斜が緩い)。
2017年10月19日 11:56撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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障子ヶ岳スラブ帯(第一〜第六スラブの東面スラブ帯よりも傾斜が緩い)。
終わりかけの紅葉。
2017年10月19日 12:05撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/19 12:05
終わりかけの紅葉。
一瞬青空。青空見せるくらいなら雨降らせないで欲しかった。
2017年10月19日 12:19撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10/19 12:19
一瞬青空。青空見せるくらいなら雨降らせないで欲しかった。
どうでもいいことだけれど、この下り道の滑りやすさは異常だと思うのです。降雨後のこの道を、一度も尻餅をつかずに下り切れたら相当凄いと思います。
2017年10月19日 13:58撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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どうでもいいことだけれど、この下り道の滑りやすさは異常だと思うのです。降雨後のこの道を、一度も尻餅をつかずに下り切れたら相当凄いと思います。

感想

一言でいうと、苦行でした。
朝日連峰の沢で悪い巻きを経験したことが無かったのですが、初めて牙を剥かれてしまいました。過去遡行した朝日の沢はいずれも4〜5級というグレードながら、大高巻きは一度もありませんでした。おかげで朝日連峰の沢に対し、渓相が明るく、登れる滝が多い、というイメージを勝手に抱いていましたが、今までは当たりの沢ばかり引いていたんですね。小粒の沢ながら、雪食地形ならではの悪さを見せつけられ、ようやく朝日の沢の洗礼を受けた気分です。私の中のイメージとしては、過去散々大高巻きを強いられた飯豊の沢に近いものを感じました。


この沢に入る前日まで、荒川西俣沢という朝日連峰の別の沢に行っていました(こちらも記録をあげました)。過酷な沢になることを覚悟して入渓しましたが、行ってみるとただただ楽しく、精神面、体力面共に余裕がある状態で遡行を終えることができました。そして最終日の暑いぐらいの晴天。もともとはのんびり紅葉狩りハイキングでもしてから帰仙するつもりでしたが、これはもう一本行くしかないと思い、こちらも前々から行きたかった大井沢川の遡行を決めました。


荒川西俣沢で既に達成感は得られていたので、無理せずお気楽に行こうと思いつつ入渓。最初は期待通り青空が覗いていたのですが、あっという間に曇り空に。そして風が吹き込んで寒い。前日のあの暑さはどこへ行ったのだと残念な気持ちになる。

特に難所も無く(山登魂の方々の残置ハーケンのおかげです)、午前中に三段滝下までたどり着く。ここから中先沢が本領を発揮してきた。三段目を登れず右岸を巻くのだが、上部で岩が張り出している。これは大高巻の予感、と思ったら案の定でした。

ここからはほとんど沢身に戻ることもできずただただ巻き続けるだけ。私のように攻める気ゼロで入渓するとこうなります。結局滝がいくつあったのか、どれが登れてどれが登れないのか、全く確認することができないまま東面スラブ下の台地に着いてしまいました。途中、紅葉に彩られたスラブの景色を存分に楽しめたのは良かったですが。もし巻きを最小限に抑え、登れる滝をきっちり登ることができれば、さぞ充実するかと思います。登れる滝がどの程度あるかは分かりませんが、どの滝も一筋縄ではいかないということだけは分かります。十分な備えが必要です。

右往左往した結果、陽が沈む頃ようやく連瀑帯の巻きを終える。障子ヶ岳東面スラブの迫力の光景を眼前にし感動。大畠谷、御神楽岳の大スラブ、ガンガラシバナ、金山沢奥壁など、源流部に大スラブが広がる沢はいくつかありますが、今まで行ったことはなく、初めての体験。これほど大きなスケールを感じられるとは思いませんでした。やはり行ってみなければわからないものですね。
その日は雪渓上のザレ地を整地して泊。

翌朝、滝を越えいよいよ東面スラブの懐へ。天気は生憎の曇り空で、小雨まで降ってきたが、ガスに包まれた東面スラブは幽玄で、悪くはない。
ただ、スラブの登攀から逃げた末の北東尾根の藪漕ぎはしんどかった。藪が濃いだけならまだ良いのだが、雨で濡れた藪が容赦なく体温を奪っていく。加えてこの日は全国的に一番の冷え込みが観測された日で、障子ヶ岳の最高気温は2℃。体感気温はゆうに零度を下回る。止まっていると寒くなる一方なので、休まず延々ともがき続けました。今年は詰めが快適な沢が多かったですが、この沢でしっかりと帳尻を合わせてきたような気分です。


今回の遡行の内容を振り返ると、水線を離れすぎた、また東面スラブを登らなかったということで、ほとんど敗退だと思っています。
私は基本的に一度行った沢へは二度と行かない派ですが、今回の沢は後述の作四郎沢と共にリベンジしたい沢リストに入りました。次回行く時は、滝は登れないまでも沢の全貌は全て掴むこと、東面スラブを登ることを目標に行きたいと思います。そのためには少なくともパートナーは必要ですね。私が屈強な沢ヤ兼クライマーになることができれば話は別ですが、まあ無理だと思います。


私の中で、この沢は過去に敗退を喫した飯豊連峰の胎内川作四郎沢と重なる部分が多々ありました。沢登り一年目でしたが、奥胎内ダム完成に伴って埋まってしまう胎内川を見ておきたいと、悪天予報にも関わらず入渓しました(作四郎沢にしたのは、当時からマイナーな沢が好きだったのと、10月の悪天時に水量の多い本流を行く勇気がなかったため。)が、連瀑、そしてそそりたつ側壁に阻まれ大高巻きを強いられました。加えて連日の雨。増水で敗退を決め、沢から脱出するために濡れた藪を丸一日漕ぎ続けました。低体温症にもなりかけ、苦しい思いをした沢ですが、同時に非常に思い出深い沢でもあります。
作四郎沢を思い出し、懐かしい気持ちになった山行でした。
胎内川の浦島のゴルジュはもう埋まってしまったのだろうか。機会があればまた行ってみたい。
自己満足の自分語り失礼致しました。


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