記録ID: 129484
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ハイキング
伊豆・愛鷹
静岡/奥大井 大札山周回(静岡百山)
2011年08月20日(土) [日帰り]
- GPS
- --:--
- 距離
- 11.5km
- 登り
- 990m
- 下り
- 988m
コースタイム
8/20
大札山肩P10:35-11:10大札山11:20-[南尾根経由]-12:20樅ノ木平12:25-[大札山西面南赤石林道経由]-13:20大札山肩P-[大札山北尾根入口通過]-13:42大札山・蕎麦粒山コル-14:44大札山-15:05大札山肩P
大札山肩P10:35-11:10大札山11:20-[南尾根経由]-12:20樅ノ木平12:25-[大札山西面南赤石林道経由]-13:20大札山肩P-[大札山北尾根入口通過]-13:42大札山・蕎麦粒山コル-14:44大札山-15:05大札山肩P
天候 | 8/20 雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
笊が岳に行こうと思っていたが秋雨前線が南下して天気が怪しい。金曜日の夕方にはとうとう大雨となって東名高速を渋滞にしていた。笊はあっさり中止とした。 翌朝起きると雨が止んでいる。朝7時。笊はもうダメだが、高塚山(300名山)にでも行くかな〜と慌てて山支度をして7時50分ごろ家を出た。島田市を抜けて大井川の左岸を北上する。道の駅・川根温泉を通過し、表示板に従い「南赤石開発幹線林道」に入った。この林道、ずっとずっと奥まで続いているが、山犬段以降は通行止めになっている。当たり前だ。崩壊が激しく通行止めでなくても通行できないのである。 この林道、昭和38年に開発されたものですでに半世紀近くたっている古い林道でもある。 林道を登り始めると、フロントグラスに雨がポツ〜リポツ〜リ。あ〜、やっぱりダメだ。おまけに入り口には致命的な表示!「路肩崩壊で大札山肩以降は通行禁止」 ま、まずは行ってみようと上がっていった。ウッドハウスおろくぼへの分岐があったので立ち寄ってみた。小さな展示館がある。昔大井川では木で組み合わせた”てっぽう”というダムを作り、そこに木材を貯め一気にダムを解き放して流したという。残念ながら後年の台風でそれらは跡形もなくなってしまった。伐採に使う大小のノコギリの展示などもあるが持ち手の部分がいずれも小さくこれでは大木をやっつけるのもひと苦労だったのだろう。「おろくぼ」とは尾呂久保であり林道途中にあった集落名でもある。 雨脚が強くなってくる。やっぱり今日はダメか。早めに温泉に浸かって幸せになって帰るかなどと思いつつ林道をどんどん進む。林道上には落石がそこここにあり除けながら進むが、こんなのが落ちてきたら車もひとたまりもない。 やがて樅ノ木平で南尾根の登山口をすぎ、大札山の西側斜面を巻くようにしばらく登る。やがて小屋が見えてきて大札山の肩に至る。 そこにもまたまた通行止の看板が。高塚山もやめよう。ということですぐ脇にある大札山に登ることにした。 大札山はシロヤシオでは有名だが花を除けばイモ山の範疇に入るだろう。しかし、南アルプスの波濤が光岳を過ぎ深南部を経て最後の輝きを放つ、そんな山でもある。南アルプスの本当の南端ともいえるこの山を押さえておくのも悪い話ではない。静岡100山でもあるのだ。 とここまでが前段。 10:35出発。肩にある便所小屋の入り口にはクマが出ているという表示が。今年の5月にも山犬段への林道で見かけたという情報。さらにこの8月にも多数の目撃情報が寄せられている。マズイ! 鈴をつけて出かける。 シロヤシオは皇室のお印なんだそうだ。そこからゆるやかな山腹を登り始める。林の中だけあって雨は直接あたらない。木には樹種を示す板がかけられていて参考になる。アブラチャンは、根っこから群生することもわかった。少し急になるとジグザグを切るようになる。25分ほど登ると、ガイドブックにもあった分かれ道。そこで山頂に向かうべく右を取る。トラバースみちとなるが、ところどころ崩壊しているところは真新しい金属製の立派な桟道や階段が出来ている。傾斜が緩み、あばら屋のような避難小屋があるとすぐに頂上だった。大札山の標識と真新しい2等三角点。点名は「大札山」。手持ちの地形図では三角点の表記がなく新しく国土地理院が設置したものと思われる。新しい地形図をWebで調べてみるとしっかり三角点が記載されている。展望はといえば残念ながら真っ白! キレイな小さな花が咲いている。 11:08着。写真を撮る。小祠があって10円玉がひとつだけ奉納されている。お祈りをすると南尾根に入ることとする。 11:20発。一下りし、やせ尾根をすぎると一本道のたおやかな尾根となる。ただひたすら下る楽しい尾根だ。やがて顕著な2重稜線になると分岐の指導標がある。それをやり過ごしひたすら下る。ところどころ急なところもあるが全体的に緩やかな尾根であり、気がつくと家のことを考えたりしている。そんな余裕を持たせてくれる尾根みちだ。だんだん緩やかになり、地形図上の三角点はそろそろではないかな?と思っていたら、トラロープが出てきてそのトラロープの向こう側に白い標柱が立っていてその脇に三角点があった。点名は「池久保」。いつものタイプの三角点ではない。4等なので大きさが小さ目であり、かつ天面には円い金属冠が埋められている。そこには4等三角点・勝手に移動すると測量法で罰せられると書いてある。 忠実に尾根上をたどると樅の木平の林道に降り立つ。 12:20だった。ちょうど一時間。そばにあった千頭山の会製のベンチでくつろぐ。 12:25発。大札山の西側を巻く林道を肩まで戻る。少しずつ登っている。雨は降り続く。景色は真っ白だ。こうやって歩いて見ると山腹側からの崩壊は激しく地質はひどくもろい。専門的に言うと砂岩と頁岩がお互いに重なる四万十層群で地質構造はかなり複雑なんだそうだ。これでは林道をメンテをしなければすぐに廃道のもムリはない。ときどきクルマが過ぎる。上から下りてくる車ばかりで登っていくクルマはない。 1時間ほど歩き肩のPへ。13:20着。そばに発電機で無線通信しているワンBOXカーのおっちゃんがいた。北尾根の登山口を過ぎコルに着いたのが、13:42. 写真のあとコルからの細い登りに入る。道ははっきりしている。昔ながらの登山道であろう。ところどころロープが張ってある。ゆるやかになると、崩壊箇所が2箇所。すでに崩壊防止の工事済。やがて、通行止めの馬があり、北尾根の登山道に合流する。 そこからはよく踏まれた道。途中で休憩10分。”ダカラ”をゴクゴク飲んで目の前の階段をクリアする。上り下りを繰り返し、やがて肩からの道を合わせると大札山の北峰の頂上。こちらの方が三角点のある頂上より少し高いことが地形図で見て取れる。ただ頂上を示すものは何もない。キレイな小さな花(*)が咲いている群落を過ぎ朝方着いた大札山の頂上に。 (*)その後、ヤマレコを通してお尋ねしたところAlpsdakeさんより親切に教えていただきました。「ミヤマママコナ」という花だそうです。舌を嚙みそうな名前ですが、漢字では「深山飯子菜」と書くそうです。少しわかりやすいですね。花が苞になっていてそこにある突起(牙のようでもある)がご飯粒のようなので飯子(ママコ)という名前が付いたとの説があるそうです。 14:44。大札山頂上着。誰もいない。雨もひどくなってきた。 15:05 大札山肩に下るとまだ無線おじさんがいた。そそくさと帰り支度をし肩Pをあとにした。帰途、道の駅、川根温泉のぬるい風呂にはいったらホッとした。 家に帰って調べてみたらこれが静岡100山41個目のピークだった。 |
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