幌尻岳


- GPS
- 49:38
- 距離
- 26.6km
- 登り
- 1,670m
- 下り
- 1,660m
コースタイム
第一ゲート 8:13-8:49 林道ゲート 8:56-10:23 取水口 10:50-12:53 幌尻山荘<泊>
27日(土)
幌尻山荘 5:55-7:30命ノ泉 7:39-9:38 幌尻岳 10:18-11:46 命ノ泉 11:57-13:09 幌尻山荘<泊>
28日(日)
幌尻山荘 5:47-7:30 取水口 8:00-9:21 林道ゲート 9:21-9:51 第一ゲート
天候 | 26日(金)曇のち雨、27日(土)晴、28日(日)晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
飛行機
|
コース状況/ 危険箇所等 |
○額平川の渡渉について 今回、渡渉回数(対岸へ渡る回数)は片道21回(川へ入る回数は加えて数回あり)。 取水口で渓流タビに履き替えた(程なく濡れた岩場と渡渉もあり)。 今回は往復とも、だいたい膝ぐらいの水深。最も深い所(四ノ沢滝前)で股下程度。 ただし、川底は石がごろごろしており、深さは一定せず、ポイントを横に1mもずらせば、もっと深くなる場所もある。 もちろんクリアーな水質だが、流れが速いため、川底はあまりよく見えない。 自分は使わなかったが、ストックがあると深さや障害物を測ることはできる。 2、3ヶ所、渡渉ポイントに長い渡渉棒が置いてあった。 渡渉ポイントは、赤いテープで示されているが、場所によっては一目で分かる感じではないので、慎重に見極められたい。 この時期、特に水は冷たいと感じなかった。 アルパインツアーの幌尻山行のガイド・レシオは1:3。 9人の参加者に対して、3人のガイドが流れの中に立ち、参加者をフォロー。 濡れた岩場の通過では、シュリンゲが用意された。 当ツアーでは、渡渉時の転倒に備え、ヘルメットも着用する。 ○ヒグマについて 今回のツアーでは遭遇しなかった。 ガイドさんの話によると、日高山脈の熊密度はそれほど高くないとか。 ヒグマに出会いたいと思っても、簡単に会えるものではないらしく、単独行で鈴をつけて登って、それほど恐い場所ではないとのこと(ヒグマが最も多いのは知床で、最近人を恐れない熊も育っているそうで、こちらの方が危険度は高いようだ)。 と言うわけで、当ツアーでは誰も鈴を鳴らさずに歩いた。 ツアーの場合、人数が多く、会話もあるので、それで十分とのこと。 ただし、先頭を歩くガイドは、万一に備え、熊除けスプレーは携帯していた。 幌尻岳周辺で一番目撃情報の多い場所は、意外と林道部分だという。 過剰に恐れることはないようだが、やはり気をつけるに越したことはなさそうだ。 ○エキノコックスについて 幌尻岳には、幌尻山荘や命ノ泉に水場があるが、普通に水は飲まれている。 これもガイドさんの話によると、これまで沢水を飲んで感染した事例は報告されていないとのこと(実例としては、キタキツネが繁殖する地域の畑の作物を手にしたり、キタキツネと接触したペットの犬に触れたりしたときに、誤って経口感染するものらしい)。 それでも当ツアーでは、食事時に沸かしたお湯と浄水器でろ過した水も用意された(エキノコックスはお湯では死滅し、フィルターの種類にもよるが取り除けるとのこと) と言うわけで、こちらも過剰に恐れることはないようだが、幌尻山荘の周辺はキタキツネの出没地域で、過去に登山靴が盗まれる!事態も起きているとのこと。 沢水以外に、誤って経口感染することがないとも言い切れないので、やはり意識しておく必要はありそうだ。 ○下山後の温泉 沙流川温泉 ひだか高原荘 ・含フッ素・単純硫黄冷鉱泉 ・とよぬか山荘から車で50分 ・大人500円 ・午前6時〜9時、10時〜21時30分 ・生ビール500円(レストランの営業はなし) |
ファイル |
(更新時刻:2011/09/04 13:39)
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写真
感想
今回、ツアー登山を利用したのは、渡渉とヒグマが気になったからでした。
実際の様子は「コース状況」のとおりだったのですが……。
ツアーは早々に申し込みましたが、この「幌尻岳4日間」ツアーは人気があるそうで、すぐに予約で埋まったため、3回の予定を4回に増やしたそうです。
個人的に登る場合は、4月に幌尻山荘の予約を取らなければなりませんが、ツアーと重なる時期はなかなか取りにくいようです。
ちなみにこのコースは健脚向き、難易度五ツ星、体力度4と、アルパインツアー「日本の山」の中では、いずれも最上位にランク付けされています。
8月25日(木)、雨の中を自宅から出発し、中部国際空港から集合地・千歳空港へと飛びました。
参加者9名中、中部からは私を含め2名でした。
昼食はセントレアで空弁を買い、機内でいただきました。
飛行機は少し到着が遅れましたが、羽田からの便も遅れたため、結局こちらが先に着きました。
千歳空港で参加者合流後は、ガイドさんお2人とともに、専用バスで宿泊地の「ひだか高原荘」に向かいました。
北海道も、この日は雨でした。
途中、平取(びらとり)町の二風谷(にぶたに)でトイレ休憩しましたが、ここには「チセ群」と呼ばれるアイヌの家屋が復元されていました。
「ひだか高原荘」には午後4時前に着き、その後はのんびりと入浴、夕食を楽しみました。
8月26日(金)、山行に直接必要ない荷物は「ひだか高原荘」に預かってもらい、午前6時前に出発です。
ここから3人目のガイドさんも合流されました。
朝霧があちこちに見られましたが、この時点で空はよく晴れていて、約40分で「とよぬか山荘」に到着しました。
ここからは、シャトルバスへと乗り換えです。
この「とよぬか山荘」は幌尻岳登山の前線基地で、ここにお泊りの皆さんは午前3時の便で出発されたらしく、午前7時の便に乗り込んだのは我々のツアーだけでした。
シャトルバスは約1時間弱で第一ゲートに到着しました。
ここには、シャトルバスの待合所とトイレがあります。
待合所は簡素なプレハブですが、万一バスに乗り遅れた場合は泊まることも可能です。
トイレの使用紙は、お持ち帰りです。
ここから林道歩きがスタートしますが、30分余り歩くと、もう一つゲートが現れます。
昔はここまで、自家用車で入れたそうです。
そこから5km弱の林道をひたすら歩いて、ダムの取水口に到着です。
ここで30分ほど時間をとり、渓流タイツや渓流タビに履き替えました。
この頃から空が曇り始め、少しパラパラと雨が落ちたりもしました。
額平川の渡渉は、幸い水嵩が低く、順調に進めました。
「コース状況」で触れたとおりです。
このツアーでは、特に昼食用の休憩は取らず、小休止の度に食べたくなれば行動食を口にするといった感じでした。
渡渉中の休憩は1回で、思ったよりも早く幌尻山荘に着きました。
この小屋は、中にザックを持ち込めないので、外で整理をしました。
履物はたくさん置いてあるので、サンダルの持ち込みは不要です。
整理をし終わったころに雨が降り始めて……小屋の中でガイドさんが作ってくれた紅茶をいただきました。
この日は、日暮れ頃までずっと雨が降り続いたために、夕食も小屋の中で取ることになりました。
食事メニューはガイドさんにお任せで、この時は五目ちらしでした。
食べ終わって間もなく、別のツアーが雨の中を到着しました。
今日の3時のシャトルバスに乗り、そのまま頂上を目指したツアーですが、頂上は曇りで、下山中に雨に降られたそうです。
この日の山荘はほぼ満員でしたが、予約制のため、シュラフ一人分のスペースは確保されています。
消灯は午後7時半頃でした。
8月27日(土)、4時に起床し、5時前に小屋の中で朝食です。
今日はいよいよ幌尻岳にアタックの日、空は晴れています。
朝食メニューはラーメン、あっさり系で食べやすくてよかったです。
6時前に山荘を出発、いきなりの急登が始まります。
前日の雨で、登山道は至る所でぬかるんでいます。
滑らないように慎重に歩を進めて、途中一度立ち休憩をとりました。
次のピッチで命ノ泉分岐に到着、今日もいいペースです。
そこから先も森林限界を抜けるまでは急登ですが、その先は一気に視界が広がり、気持ちのいい稜線歩きとなります。
空は雲ひとつない快晴です。
目指す幌尻岳は北カールを挟んで、ようやくその姿を現しました。
しかし……日高山脈の最高峰にしては、何だかよくわからない山体をしています。
ガイドさんに教えられて、ようやくその頂上を認識できました。
隣りの戸蔦別岳が、ピラミダルの見事な山容を誇っているのと対照的です。
頂上までは、カール壁の稜線上をたどります。
早く頂上を踏みたい気持ちと、いつまでもこの気持ちのいい稜線を歩いていたい気持ちと、半々と言ったところだったでしょうか。
頂上には9時38分に到着、最高の天気に恵まれた登頂となりました。
東は雌阿寒岳から、大雪山、十勝連峰、夕張山地、西には羊蹄山まで望むことが出来ました。
ガイドさんの話によると、ここまで見えることはなかなかないそうです。
一日早ければ我々も雨に遭遇していたわけなので、とても幸運でした。
頂上には40分滞在し、往路を下山にかかりました。
途中、姿は見かけませんでしたが、ナキウサギの鳴き声を何度か耳にしました。
帰りも急な下りとなる登山道を慎重に降りて、13時9分に小屋に着きました。
午後になっても空はよく晴れていて、この日は気持ちのよいひと時を小屋の外で過ごせました。
やはり天気が良いと、何もかも違います。
夕食は小屋外のブルーシートの上で、カレーをいただきました。
この日は、朝、羽田を発ったツアーの一行が夕方小屋に到着しましたが、予定より遅くなったのでしょうか、食事の用意を終えたときには日没となっていました。
やはり、余裕のある日程というのはありがたいものです。
8月28日(日)、この日も4時に起床、5時前に外で朝食をとりました。
天気は快晴、朝食メニューはわかめご飯でした。
6時前に準備が出来て出発、額平川の水位は登りの時と同じくらいでした。
すでに一度通ったわけですから、漠然とした不安を感じることもなく、順調に渡渉を繰り返しました。
予定より早く7時半に取水口に到着し、ここで登山靴に履き替え、最後の林道歩きに臨みます。
結局最後まで快調なペースで歩き続け、10時前には第一ゲートに着いてしまいました。
ガイドさんによると、今回の山行は、ひょっとしたらツアーレコードかもしれないというペースだったそうです。
前回ツアー登山の宮之浦岳に続き、今回も足の揃ったメンバーに恵まれ、私自身も幸運でした。
シャトルバスの到着を待っていると、10時40分に一人のガイドさんが到着しました。
今日はトレーニングだそうで、朝4時にこの場を出発し、トレイルランで戸蔦別岳から幌尻岳を周遊し、6時間40分で戻ってきたとのこと!
ガイドさん仲間でも頭抜けた存在とのことでしたが、世の中には凄い人がいるものです。
ようやくシャトルバスが到着し、ともかくバスの中でビールを買い、最初の祝杯です。
とよぬか山荘からは、ツアーの専用車に乗り換え、再びひだか高原荘へ。
ここで温泉に入浴し、コンビニで買った食べ物を肴に、改めて生ビールで祝杯を挙げました。
千歳空港には5時15分頃到着し、ここで解散となりました。
千歳空港は、大きくて、施設もたくさん入っています。
札幌ラーメンを食べ、お土産を買い、フライトを待ちました。
セントレアへは予定より早めに着き、その後の列車乗り継ぎがスムーズに行えたので、助かりました。
ただ、この日は到着時間が遅く、自宅まで辿り着けないので、途中の街で一泊し、翌月曜日の朝に帰宅しました。
今回はよい天気とメンバーに恵まれて、充実した山行を味わえました。
いつもこうとは限りませんから、この幸運に本当に感謝です。
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