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Yamareco

記録ID: 1341077
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍

冬季槍ヶ岳単独登頂 〜2週間越しのリベンジ〜

2017年12月21日(木) 〜 2017年12月23日(土)
 - 拍手
GPS
56:00
距離
23.6km
登り
2,062m
下り
2,064m

コースタイム

1日目
山行
7:30
休憩
0:00
合計
7:30
3:45
80
5:05
5:05
85
6:30
6:30
150
白出沢出合
9:00
9:00
135
滝谷避難小屋
11:15
槍平小屋
2日目
山行
10:45
休憩
0:00
合計
10:45
7:15
165
槍平小屋
10:00
10:00
255
奥丸山分岐
14:15
14:15
90
中崎尾根2500m地点
15:45
15:45
135
18:00
槍ヶ岳山荘
3日目
山行
8:10
休憩
1:20
合計
9:30
7:00
20
槍ヶ岳山荘
7:20
7:40
20
槍ヶ岳
8:00
9:00
60
槍ヶ岳山荘
10:00
10:00
180
大喰岳
13:00
13:00
45
槍平小屋
13:45
13:45
60
滝谷避難小屋
14:45
14:45
60
白出沢出合
15:45
15:45
45
天候 1日目 快晴
2日目 快晴
3日目 吹雪→快晴
過去天気図(気象庁) 2017年12月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
コース状況/
危険箇所等
新穂高温泉から白出沢出合までの林道はすねくらいまでの積雪があるものの、槍平までは先行者のトレースがあった。そこから滝谷まではツボ足で歩けるくらいの状態。滝谷から槍平までスノーシューを着けて歩く。目印も雪の下に埋まっていたものが多い。チビ谷、ブドウ谷は多く情報がある通り、雪崩の危険がありトラバースには注意が必要である。中崎尾根の支尾根の取り付きは場所によっては手を使わないといけないほど急。前回苦しんだ支尾根はワカンからスノーシューに切り替えることで突破。途中ナイフリッジっぽいところがあるがそんなに危険はない。中崎尾根は西側に雪庇が出ているためホワイトアウトした状態では危ない。千丈乗越は右側のルンゼ状の雪面をトラバースしたが雪崩に注意が必要である。西鎌尾根も場所によっては雪崩に気をつける必要があるが、突風以外にそんなに危険はない。槍の穂先は鎖が埋まっている箇所があったが、アイゼンとピッケルを正しく使えば特に難所はなく頂上に着ける。大喰岳西尾根はホワイトアウトしていたため取り付き点がわかりずらかった。尾根は飛騨乗越側にカーブしているため、ホワイトアウト時はまっすぐに降りていかないように常に場所を確認しながら注意深く降りる必要がある。
予約できる山小屋
槍平小屋
今回は深雪を覚悟して4時前に新穂高温泉を出発
今回は深雪を覚悟して4時前に新穂高温泉を出発
林道を歩き穂高平小屋まで
前回より雪が深いがトレースがある
林道を歩き穂高平小屋まで
前回より雪が深いがトレースがある
白出沢出合
何回通ってもこの林道は長すぎる
ロープーウェイをこっちにも作って欲しい
2
白出沢出合
何回通ってもこの林道は長すぎる
ロープーウェイをこっちにも作って欲しい
出合から奥穂-西穂方面が見える
少しだけガスっている
1
出合から奥穂-西穂方面が見える
少しだけガスっている
滝谷までも深雪
天気はとても良い
2
滝谷までも深雪
天気はとても良い
滝谷から滝谷ドームを見上げる
今回もとてもよく見える
すごい景色だ
1
滝谷から滝谷ドームを見上げる
今回もとてもよく見える
すごい景色だ
槍平小屋に着く
やはり滝谷から槍平までは特に雪が深い
スノーシューはワカンより沈まなくて良い
まだ昼であるが翌日の朝までよく寝る
2
槍平小屋に着く
やはり滝谷から槍平までは特に雪が深い
スノーシューはワカンより沈まなくて良い
まだ昼であるが翌日の朝までよく寝る
2日目の朝
今日もとても天気が良い
中崎尾根の支尾根も前回とは異なりよく見えていた
1
2日目の朝
今日もとても天気が良い
中崎尾根の支尾根も前回とは異なりよく見えていた
支尾根の取り付きから朝の槍穂高の稜線
支尾根の取り付きから朝の槍穂高の稜線
支尾根から南岳方面を臨む
スノーシューのステマではないが前回のワカンより3倍近く速い
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支尾根から南岳方面を臨む
スノーシューのステマではないが前回のワカンより3倍近く速い
日が昇ってきて大キレットから奥穂までの展望が良い
1
日が昇ってきて大キレットから奥穂までの展望が良い
支尾根のナイフリッジっぽい部分
ウサギ足跡がずっとついている
どうせだったら人間のトレースの方が助かったのに
1
支尾根のナイフリッジっぽい部分
ウサギ足跡がずっとついている
どうせだったら人間のトレースの方が助かったのに
中崎尾根上にでる
とりあえずピッケルを突き刺して山っぽい写真を撮る
2
中崎尾根上にでる
とりあえずピッケルを突き刺して山っぽい写真を撮る
中崎尾根上にも支尾根からずっと一緒だったウサギのトレースがある
このウサギとはこれ以降千丈乗越まで一緒だった
1
中崎尾根上にも支尾根からずっと一緒だったウサギのトレースがある
このウサギとはこれ以降千丈乗越まで一緒だった
西鎌尾根と槍ヶ岳が中崎尾根から見れる
本当に雲がない
西鎌尾根と槍ヶ岳が中崎尾根から見れる
本当に雲がない
目の前の南岳?もまた凄まじい景色
3
目の前の南岳?もまた凄まじい景色
中央の大キレットが本当に大きなキレットだと実感する一枚
3
中央の大キレットが本当に大きなキレットだと実感する一枚
向かって左が歩いてきた中崎尾根、右に見えるのが笠ヶ岳方面
向かって左が歩いてきた中崎尾根、右に見えるのが笠ヶ岳方面
今回の核心である千丈乗越を見上げる
右側のルンゼ状雪壁を登る
今回の核心である千丈乗越を見上げる
右側のルンゼ状雪壁を登る
改めてきた道を振り返る
2
改めてきた道を振り返る
西鎌尾根上に出て樅沢岳方面を振り返る
地味に怖い
3
西鎌尾根上に出て樅沢岳方面を振り返る
地味に怖い
西鎌尾根は急であるが槍が近いのでスピードは上がる
2
西鎌尾根は急であるが槍が近いのでスピードは上がる
だんだん西日がさしてくる
西鎌尾根の平な部分にもテントが張れそうだが肩の小屋まで歩くことにする
2
だんだん西日がさしてくる
西鎌尾根の平な部分にもテントが張れそうだが肩の小屋まで歩くことにする
飛騨沢カールが美しい
2
飛騨沢カールが美しい
西鎌尾根から飛騨沢カールにさす夕日を見る
なんて景色だ
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西鎌尾根から飛騨沢カールにさす夕日を見る
なんて景色だ
西鎌尾根にさす夕日もまたいい
3
西鎌尾根にさす夕日もまたいい
ついに西鎌尾根上部にて日が沈む
ここからヘッデンを装着し少し歩く
5
ついに西鎌尾根上部にて日が沈む
ここからヘッデンを装着し少し歩く
肩の小屋に到着
日が沈むがうっすらと槍の穂先の影が見えた
明日の登頂に備える
2
肩の小屋に到着
日が沈むがうっすらと槍の穂先の影が見えた
明日の登頂に備える
夜中に風の音で目を覚ます
朝7時に恐る恐る小屋から出るとホワイトアウトしていた
穂先に向かう
夜中に風の音で目を覚ます
朝7時に恐る恐る小屋から出るとホワイトアウトしていた
穂先に向かう
穂先に通じるハシゴ
鎖は一部雪に埋もれていた
2
穂先に通じるハシゴ
鎖は一部雪に埋もれていた
ホワイトアウトしていて高度感はあまりないがそれでも下を見ると高い
2
ホワイトアウトしていて高度感はあまりないがそれでも下を見ると高い
ついに冬季槍ヶ岳に単独で登頂!
強風と舞う雪の中、景色は見れないが感無量である
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ついに冬季槍ヶ岳に単独で登頂!
強風と舞う雪の中、景色は見れないが感無量である
拡大してもう一枚
5
拡大してもう一枚
頂上からハシゴの下を見下ろす
確かに高い
1
頂上からハシゴの下を見下ろす
確かに高い
穂先を少し降りたところから上を見上げる
急だが悪いところはほとんどなかった
1
穂先を少し降りたところから上を見上げる
急だが悪いところはほとんどなかった
小屋から槍の穂先方向
見えない
1
小屋から槍の穂先方向
見えない
夏は賑わう肩の小屋も冬は凍りつき誰もいない
登り始めてから人間に会っていない
2
夏は賑わう肩の小屋も冬は凍りつき誰もいない
登り始めてから人間に会っていない
大喰岳へ
ホワイトアウトしていて視界がない
頂上へ行くのにも苦労する
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大喰岳へ
ホワイトアウトしていて視界がない
頂上へ行くのにも苦労する
大喰岳西尾根方面から稜線を見上げる
一瞬雲が晴れる
1
大喰岳西尾根方面から稜線を見上げる
一瞬雲が晴れる
西尾根の南側の斜面を誤って降りる
1
西尾根の南側の斜面を誤って降りる
結局大喰沢と西尾根の間の樹林帯を下った
正面には中崎尾根が見える
1
結局大喰沢と西尾根の間の樹林帯を下った
正面には中崎尾根が見える
槍平に昼過ぎに着く
冬期小屋で一枚
1
槍平に昼過ぎに着く
冬期小屋で一枚
槍平から滝谷方面
まだ晴れない
槍平から滝谷方面
まだ晴れない
目印もこのようにほぼ雪に埋まっている
1
目印もこのようにほぼ雪に埋まっている
また来てしまった滝谷避難小屋
1
また来てしまった滝谷避難小屋
樹林帯を歩くのもなかなか楽しい
スキーヤーのトレースがある
1
樹林帯を歩くのもなかなか楽しい
スキーヤーのトレースがある
誰だかわからないが四つ葉を雪に挿すなんて味があることをする人もいるもんだ
記念に一枚
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誰だかわからないが四つ葉を雪に挿すなんて味があることをする人もいるもんだ
記念に一枚
白出沢出合が近く
安心感が増す
1
白出沢出合が近く
安心感が増す
白出沢の堰堤
ここからまた林道を歩く
1
白出沢の堰堤
ここからまた林道を歩く
白出沢から上を見る
ここまで林道をトレッキングするだけでもすごい景色が見られる
2
白出沢から上を見る
ここまで林道をトレッキングするだけでもすごい景色が見られる
林道途中から笠ヶ岳がよく見える
この林道は嫌いだが天気がいい日にはオススメのスポットである
2
林道途中から笠ヶ岳がよく見える
この林道は嫌いだが天気がいい日にはオススメのスポットである
やっと下山
結局2泊3日の山行であった
命は大事にいこう
3
やっと下山
結局2泊3日の山行であった
命は大事にいこう

装備

個人装備
長袖シャツ 長袖インナー ハードシェル タイツ ズボン 靴下 グローブ アウター手袋 予備手袋 防寒着 ゲイター ネックウォーマー バラクラバ 毛帽子 着替え 予備靴ひも ザック ザックカバー サブザック アイゼン ピッケル スコップ 昼ご飯 行動食 非常食 調理用食材 飲料 水筒(保温性) ガスカートリッジ コンロ コッヘル ライター 地図(地形図) コンパス 計画書 ヘッドランプ 予備電池 GPS ロールペーパー 携帯 時計 サングラス ツェルト ポール テント テントマット シェラフ

感想

いつかはリベンジしたいと思った槍ヶ岳登頂に失敗した2週間前。「いつか」はたった2週間後であった。前回は中崎尾根のラッセルがきつすぎて敗退。今回は反省を生かし、ワカンからスノーシューに変更、荷物を徹底的に軽量化し、同様のコースに挑戦することにした。

〜1日目〜
今回は先行者がいたため、槍平までは非常に楽であった。前回同様、チビ谷、ブドウ谷の雪崩に注意する。昼前に槍平に到着し、支尾根を登ってしまおうかとも思ったが、朝が早かったため槍平小屋で昼から朝まで就寝。明日に備える。

〜2日目〜
中崎尾根2500m地点の幕営地を目指し朝、槍平を出る。残念ながらここからは人間のトレースが千丈乗越まではなかった。残念。天気は快晴で全て見渡せる。支尾根に取り付く。正面から取り付くと出だしがとても急である。おそらく側面から取り付いた方が良い。ワカンの時には膝上まで雪に沈んでしまっていたが、スノーシューに変えたことによって、足首までしか沈まない。重いスノーシューに感謝。
前回よりかなり早く中崎尾根上に出る。中崎尾根にはところどころ西側に雪庇が出ていた。ウサギのトレースは非常に合理的であり、このライン沿いに歩く事で非常に楽に歩ける。ウサギにも感謝する。2時過ぎに2500m地点に到着。日曜日に天気が崩れることからできるだけ上に行きた。よって、デポはせずに西鎌尾根に上がる。千丈乗越は時間の都合上直登はしない。西鎌尾根の上部で日が沈む。肩の小屋が見えていたのでヘッデンをつけ、肩の小屋に到着する。槍の穂先がうっすらと見え、頭上には天の川が見えた。満足。ただ、誰もいないので孤独。

〜3日目〜
夜中に風の音で目を覚ます。朝まで天気が気になりよく眠れない。朝に恐る恐る小屋の扉を開けるとまさかのホワイトアウト&強風。7時まで小屋で待機し、穂先に向かう。穂先の取り付きは風の影響が少なく、行けると判断。穂先は一部鎖が埋まっていたが難所はなく、アイゼンとピッケルで岩を捉えながら登る。ハシゴは記憶よりも短く、怖さは感じないままに登頂。頂上は見渡せるが景色は全く見えない。ただ感無量である。
穂先を降りたあとは大喰岳に向かい、西尾根を降りる。しかし、ホワイトアウトの中で尾根からそれてしまい、結局最後は大喰沢横の斜面を下まで降りた。
そこからまた槍平、滝谷、白出沢まで降りるがスノーシューで非常に歩きやすかった。なお、2人のパーティー?に会い喜ぶ。最後の林道では、雪と練乳を同時に食べると美味しいことに気づき、20分くらい没頭する。おすすめである。
なんやかんやで日が暮れる前に下山した。

冬季の槍ヶ岳は非常に危ない。夏山はまだ安全が保証されている感があるが、冬はどこにも安全はない。しかし、1日目と2日目の景色は絶景であり、来る価値はもちろんあった。今後とも安全に考慮しながら冬山を続けていきたいものである。
次は2月に単独でアコンカグア登頂&厳冬期奥穂高岳を狙おうと思う。

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