ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 1480416
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
飯豊山

奇跡の太陽 飯豊山 花と残雪紀行

2018年05月26日(土) 〜 2018年05月27日(日)
 - 拍手
体力度
6
1〜2泊以上が適当
GPS
30:53
距離
23.0km
登り
2,246m
下り
2,236m
歩くペース
標準
1.01.1
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
7:41
休憩
0:41
合計
8:22
6:10
73
7:23
7:23
10
7:33
7:33
74
8:47
8:47
42
9:29
10:06
40
10:46
10:47
30
11:17
11:19
56
12:15
12:16
136
2日目
山行
7:57
休憩
1:57
合計
9:54
3:06
36
3:42
3:42
13
3:55
3:57
56
4:53
4:53
14
5:07
5:25
20
5:45
5:47
51
6:38
6:48
29
7:17
7:18
15
7:33
8:52
52
9:44
9:44
28
10:12
10:14
32
10:46
10:47
24
11:11
11:13
22
11:35
11:35
35
12:10
12:10
7
12:17
12:17
43
13:00
13:00
0
13:00
ゴール地点
天候 http://www.tenki.jp/past/2018/05/26/chart/
http://www.tenki.jp/past/2018/05/27/chart/
過去天気図(気象庁) 2018年05月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
レンタカー利用。金曜20時〜日曜20時の48時間、トヨタレンタカーでラクティスを借りました。
登山口の選択は山形県飯豊町の大日杉と福島県側の川入で迷いましたが、雪庇の状況が分からなかったので前者にしました。運転時間は福島に比べて40分ほどプラスされますが、切合小屋まで痩せ尾根はなくシンプルな登山ルートです。
・米沢北IC〜県道239〜県道4〜県道378〜大日杉まで問題なく車で入れます。
・豪雪地帯のため残雪期は道路状況がよく変わります。カーナビも誤ることがあり、山形県HPで確認するのが無難です。
https://www.pref.yamagata.jp/doro/
コース状況/
危険箇所等
<残雪状況>
雪解けは例年よりも早いとのことです。地蔵岳の登りも含め切合小屋下の御沢分れまでは夏道通りでした(ただし短い雪田の通過は無数にあります。ヤブ漕ぎはなく登山道に繋がっていました)。ブロック崩壊した雪庇も後退しており、尾根上を普通に歩きます。
御沢分れの先は雪渓コースと種蒔山トラバースどちらも雪渓歩きでアイゼン・ピッケル必携です。種蒔山トラバースを今回とりましたが、最初の雪田の詰めでヤブに突き当たり、漕ぐか夏道を見つけるか二択を迫られました。
草履塚の登りも8割は雪田で最後区間だけ夏道に入ります。その先は飯豊本山まで残雪はなく、アイゼンを草履塚にデポして往復でも大丈夫です。

<開花状況>
山野草が一斉に咲き出しています。ハクサンイチゲなどの高山植物も咲き出し〜見頃を迎えつつあります。
大日杉〜地蔵岳 ... カタクリ、イワカガミ、イワウチワ、タムシバ、ヤマツツジ
地蔵岳〜御沢分れ ... カタクリ、シラネアオイ、ムラサキヤシオ。カタクリが夥しく登山道を彩ってます。ヒメサユリは蕾を見かけました
御秘所〜飯豊本山 ... ハクサンイチゲ、ミヤマキンバイ、オヤマノエンドウ。御秘所には満開の群落あり

<登山道の状況>
大日杉から登りだして間もなく巨大な倒木が道を塞いでおり、右からヤブを漕いで通過。まだ雪解け直後で入山者が少ないため、無雪期の人気コースと比べてしまうと荒れ気味です。下りではザックを木の枝に引っ掛けないよう注意。
雪田から夏道に出入りする所には赤布がある場合とない場合がありますが、種蒔山トラバース以外は迷う所はないです。ザンゲ坂の手前と本山手前の御秘所は鎖場ですが、鎖に頼らずとも通過できます。

<水場の状況>
雪田の雪解け水が尾根上で手に入ります。コーヒーフィルターで濾過して使いましたが、心配な方は煮沸した方が良いかも。目洗清水は雪の下、長之助清水と切合小屋の水場は未確認。

<その他>
ブヨ対策は必須。イカリジン15%の虫除けを1時間毎に全身塗布したところ、遠巻きにはなりましたが依然纏わりついて来ました。地蔵岳周辺がどうしようもなく、休憩中は頭に防虫ネットを被ってウロウロ歩き回ると楽です。

野鳥はウグイスとツツドリ、カッコウの鳴き声が印象的でした。オオタカを1回見ましたが写真は撮れず。クマは福島県側で目撃情報があったそうです。

(Edit) 関東甲信の山と比べた所感が入っていたので、表現を一部修正しました。
ありゃなんだこれは……ですよね。詳細を後ほど
2018年05月27日 04:34撮影 by  Canon PowerShot S110, Canon
14
5/27 4:34
ありゃなんだこれは……ですよね。詳細を後ほど
土曜の朝。眠い。辛い。登りだすと倒木にご挨拶され
2018年05月26日 06:23撮影 by  Canon PowerShot S110, Canon
1
5/26 6:23
土曜の朝。眠い。辛い。登りだすと倒木にご挨拶され
右を巻いてよっこらしょ。雪解けして間もない道
2018年05月26日 06:26撮影 by  Canon PowerShot S110, Canon
2
5/26 6:26
右を巻いてよっこらしょ。雪解けして間もない道
ヤマツツジが咲いています。丁度開花期かな
2018年05月26日 07:17撮影 by  Canon EOS M2, Canon
2
5/26 7:17
ヤマツツジが咲いています。丁度開花期かな
イワカガミ満開
2018年05月26日 08:08撮影 by  Canon EOS M2, Canon
3
5/26 8:08
イワカガミ満開
タムシバも満開!
2018年05月26日 08:10撮影 by  Canon EOS M2, Canon
1
5/26 8:10
タムシバも満開!
元気な株の多いこと。癒やされます
2018年05月26日 08:14撮影 by  Canon EOS M2, Canon
1
5/26 8:14
元気な株の多いこと。癒やされます
カタクリ。林床に見事びっしり咲いてました
2018年05月26日 09:18撮影 by  Canon EOS M2, Canon
1
5/26 9:18
カタクリ。林床に見事びっしり咲いてました
地蔵岳頂上から飯豊本山。まだ遠い
2018年05月26日 09:46撮影 by  Canon EOS M2, Canon
7
5/26 9:46
地蔵岳頂上から飯豊本山。まだ遠い
色鮮やかなムラサキヤシオ
2018年05月26日 10:43撮影 by  Canon EOS M2, Canon
1
5/26 10:43
色鮮やかなムラサキヤシオ
後退してゆく雪庇。登山道に雪はなく
2018年05月26日 11:09撮影 by  Canon EOS M2, Canon
2
5/26 11:09
後退してゆく雪庇。登山道に雪はなく
夏道が続きます。久々のテン泊装備でバテ気味
2018年05月26日 11:10撮影 by  Canon EOS M2, Canon
3
5/26 11:10
夏道が続きます。久々のテン泊装備でバテ気味
夥しい数の大群落。尾根上どこもカタクリ群生地です
2018年05月26日 11:20撮影 by  Canon EOS M2, Canon
2
5/26 11:20
夥しい数の大群落。尾根上どこもカタクリ群生地です
シラネアオイもちらほら満開。花が大きいので目立ちますね
2018年05月26日 11:23撮影 by  Canon EOS M2, Canon
6
5/26 11:23
シラネアオイもちらほら満開。花が大きいので目立ちますね
飯豊本山を右手に眺めつつ登ります。さすが大きい
2018年05月26日 11:36撮影 by  Canon EOS M2, Canon
10
5/26 11:36
飯豊本山を右手に眺めつつ登ります。さすが大きい
残雪の斑模様。寡雪といっても他の山と比べたら雪の多いこと
2018年05月26日 12:37撮影 by  Canon EOS M2, Canon
6
5/26 12:37
残雪の斑模様。寡雪といっても他の山と比べたら雪の多いこと
もうすぐ雪渓。崩れやすいところは慎重に歩きます
2018年05月26日 13:24撮影 by  Canon EOS M2, Canon
2
5/26 13:24
もうすぐ雪渓。崩れやすいところは慎重に歩きます
が、雪渓の詰めでロストしました。ヤブに阻まれUターン
2018年05月26日 14:01撮影 by  Canon EOS M2, Canon
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5/26 14:01
が、雪渓の詰めでロストしました。ヤブに阻まれUターン
こんな時に焦ると滑落します。アイゼンを装着
2018年05月26日 14:01撮影 by  Canon EOS M2, Canon
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5/26 14:01
こんな時に焦ると滑落します。アイゼンを装着
ようやく切合小屋。最後のクレバスは避けられました
2018年05月26日 14:30撮影 by  Canon EOS M2, Canon
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5/26 14:30
ようやく切合小屋。最後のクレバスは避けられました
静まり返った小屋。良い雰囲気。今日まだ1名しか人に会っていません
2018年05月26日 14:46撮影 by  Canon EOS M2, Canon
3
5/26 14:46
静まり返った小屋。良い雰囲気。今日まだ1名しか人に会っていません
裏手に素敵な指定地がありました。今宵はここに張ることに
2018年05月26日 14:48撮影 by  Canon EOS M2, Canon
2
5/26 14:48
裏手に素敵な指定地がありました。今宵はここに張ることに
テント正面、大日岳です。風ほとんどなしの別天地
2018年05月26日 14:51撮影 by  Canon EOS M2, Canon
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5/26 14:51
テント正面、大日岳です。風ほとんどなしの別天地
重装備を背負った後だからこそ感じる、最高の贅沢。
2018年05月26日 16:34撮影 by  Canon PowerShot S110, Canon
5
5/26 16:34
重装備を背負った後だからこそ感じる、最高の贅沢。
夕方、ふらっと草履塚に行ってみました。本山小屋が見えます
2018年05月26日 18:06撮影 by  Canon EOS M2, Canon
3
5/26 18:06
夕方、ふらっと草履塚に行ってみました。本山小屋が見えます
夕暮れが近付いてきます
2018年05月26日 18:07撮影 by  Canon EOS M2, Canon
2
5/26 18:07
夕暮れが近付いてきます
好きな音楽を聴いて、この時間を刻一刻と楽しむ
2018年05月26日 18:20撮影 by  Canon EOS M2, Canon
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5/26 18:20
好きな音楽を聴いて、この時間を刻一刻と楽しむ
18時40分。まだ沈まない。気づけばもう夏至間近
2018年05月26日 18:40撮影 by  Canon EOS M2, Canon
2
5/26 18:40
18時40分。まだ沈まない。気づけばもう夏至間近
1日の終わり。御西岳の肩に落ちていく太陽
2018年05月26日 18:38撮影 by  Canon EOS M2, Canon
5
5/26 18:38
1日の終わり。御西岳の肩に落ちていく太陽
日没。翌朝に奇跡を見せてくれるとは、この時思わなかった
2018年05月26日 18:39撮影 by  Canon EOS M2, Canon
5
5/26 18:39
日没。翌朝に奇跡を見せてくれるとは、この時思わなかった
切合小屋と自分の影
2018年05月26日 18:43撮影 by  Canon EOS M2, Canon
7
5/26 18:43
切合小屋と自分の影
彼方の積雲と、十日夜の月
2018年05月26日 18:46撮影 by  Canon EOS M2, Canon
5
5/26 18:46
彼方の積雲と、十日夜の月
大日岳の残照。そろそろ戻って寝ます
2018年05月26日 18:48撮影 by  Canon EOS M2, Canon
3
5/26 18:48
大日岳の残照。そろそろ戻って寝ます
翌朝3時。ヘッデンで草履塚の雪渓を登ります。雪が硬いのでアイゼン使用
2018年05月27日 03:11撮影 by  Canon PowerShot S110, Canon
2
5/27 3:11
翌朝3時。ヘッデンで草履塚の雪渓を登ります。雪が硬いのでアイゼン使用
4時前。喜多方の明かりがちらちら
2018年05月27日 03:57撮影 by  Canon EOS M2, Canon
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5/27 3:57
4時前。喜多方の明かりがちらちら
御秘所の岩場にて
2018年05月27日 04:16撮影 by  Canon EOS M2, Canon
3
5/27 4:16
御秘所の岩場にて
白みがかってきました。幾層にも連なる山が美しかったです
2018年05月27日 04:16撮影 by  Canon EOS M2, Canon
5
5/27 4:16
白みがかってきました。幾層にも連なる山が美しかったです
そして迎えた、日の出。
2018年05月27日 04:45撮影 by  Canon EOS M2, Canon
5
5/27 4:45
そして迎えた、日の出。
雲の層を通り抜け、昇ってきました
2018年05月27日 04:45撮影 by  Canon EOS M2, Canon
5
5/27 4:45
雲の層を通り抜け、昇ってきました
飯豊本山で迎える朝日。何かご利益があるかな
2018年05月27日 04:49撮影 by  Canon EOS M2, Canon
4
5/27 4:49
飯豊本山で迎える朝日。何かご利益があるかな
・・・・・??!!そのとき珍現象は起きた
2018年05月27日 04:33撮影 by  Canon PowerShot S110, Canon
10
5/27 4:33
・・・・・??!!そのとき珍現象は起きた
スターウォーズの惑星じゃないですか。画像加工はしてません
2018年05月27日 04:34撮影 by  Canon PowerShot S110, Canon
18
5/27 4:34
スターウォーズの惑星じゃないですか。画像加工はしてません
2つの太陽。推測ですが、田植えの時期なので水が張られて盆地全体が鏡になり、太陽の虚像が映ったのでは
2018年05月27日 04:56撮影 by  Canon EOS M2, Canon
8
5/27 4:56
2つの太陽。推測ですが、田植えの時期なので水が張られて盆地全体が鏡になり、太陽の虚像が映ったのでは
飯豊山のスケール、素晴らしいです!地球の大きさを体感
2018年05月27日 04:51撮影 by  Canon EOS M2, Canon
11
5/27 4:51
飯豊山のスケール、素晴らしいです!地球の大きさを体感
それから雲のマジックショーが続き、大日岳だけが朝日を浴びる
2018年05月27日 05:09撮影 by  Canon EOS M2, Canon
11
5/27 5:09
それから雲のマジックショーが続き、大日岳だけが朝日を浴びる
大自然のエキジビションが次々展開していく。佇むしか私には出来なかった
2018年05月27日 05:09撮影 by  Canon EOS M2, Canon
10
5/27 5:09
大自然のエキジビションが次々展開していく。佇むしか私には出来なかった
あぁ。最高
2018年05月27日 05:14撮影 by  Canon EOS M2, Canon
14
5/27 5:14
あぁ。最高
頂上。ちょっと風が強かったけど、展望は360°でした
2018年05月27日 05:22撮影 by  Canon EOS M2, Canon
6
5/27 5:22
頂上。ちょっと風が強かったけど、展望は360°でした
北股岳。どこまでも縦走したくなります
2018年05月27日 05:22撮影 by  Canon EOS M2, Canon
6
5/27 5:22
北股岳。どこまでも縦走したくなります
宝珠尾根の残雪
2018年05月27日 05:23撮影 by  Canon EOS M2, Canon
4
5/27 5:23
宝珠尾根の残雪
宝珠山と北の連なり
2018年05月27日 05:24撮影 by  Canon EOS M2, Canon
3
5/27 5:24
宝珠山と北の連なり
太陽と空
2018年05月27日 05:24撮影 by  Canon EOS M2, Canon
4
5/27 5:24
太陽と空
磐梯山のシルエット
2018年05月27日 05:28撮影 by  Canon EOS M2, Canon
4
5/27 5:28
磐梯山のシルエット
ドラマチックな空模様
2018年05月27日 05:40撮影 by  Canon EOS M2, Canon
2
5/27 5:40
ドラマチックな空模様
レンズ雲が浮かぶ大日岳。巨大UFOに見えてきた
2018年05月27日 06:12撮影 by  Canon EOS M2, Canon
9
5/27 6:12
レンズ雲が浮かぶ大日岳。巨大UFOに見えてきた
新潟県側の谷はとても深いです
2018年05月27日 06:13撮影 by  Canon EOS M2, Canon
4
5/27 6:13
新潟県側の谷はとても深いです
大日岳を縦撮りで
2018年05月27日 06:22撮影 by  Canon EOS M2, Canon
5
5/27 6:22
大日岳を縦撮りで
さて、草履塚に戻りましょう
2018年05月27日 06:25撮影 by  Canon EOS M2, Canon
3
5/27 6:25
さて、草履塚に戻りましょう
ミヤマキンバイが咲き出しています
2018年05月27日 06:38撮影 by  Canon EOS M2, Canon
4
5/27 6:38
ミヤマキンバイが咲き出しています
まだ残雪いっぱい。でも元気に咲いてました
2018年05月27日 06:39撮影 by  Canon EOS M2, Canon
10
5/27 6:39
まだ残雪いっぱい。でも元気に咲いてました
御秘所から振り返った本山小屋と雪渓
2018年05月27日 06:41撮影 by  Canon EOS M2, Canon
2
5/27 6:41
御秘所から振り返った本山小屋と雪渓
ハクサンイチゲ、結構咲き出しています
2018年05月27日 06:52撮影 by  Canon EOS M2, Canon
4
5/27 6:52
ハクサンイチゲ、結構咲き出しています
これからの時期、この花を目当てに来る人も多そう
2018年05月27日 06:54撮影 by  Canon EOS M2, Canon
5
5/27 6:54
これからの時期、この花を目当てに来る人も多そう
単焦点
2018年05月27日 06:58撮影 by  Canon EOS M2, Canon
7
5/27 6:58
単焦点
CANONミラーレス標準キットですが、良い玉です
2018年05月27日 07:01撮影 by  Canon EOS M2, Canon
3
5/27 7:01
CANONミラーレス標準キットですが、良い玉です
朝日を受けたハクサンイチゲ
2018年05月27日 07:03撮影 by  Canon EOS M2, Canon
3
5/27 7:03
朝日を受けたハクサンイチゲ
パンケーキ
2018年05月27日 07:04撮影 by  Canon EOS M2, Canon
1
5/27 7:04
パンケーキ
透き通るような水色の空と、飯豊の山
2018年05月27日 07:26撮影 by  Canon EOS M2, Canon
8
5/27 7:26
透き通るような水色の空と、飯豊の山
切合に戻って来ました
2018年05月27日 07:47撮影 by  Canon EOS M2, Canon
4
5/27 7:47
切合に戻って来ました
草履塚の雪渓。帰路は雪が緩んで気持ちよく快走
2018年05月27日 07:47撮影 by  Canon EOS M2, Canon
2
5/27 7:47
草履塚の雪渓。帰路は雪が緩んで気持ちよく快走
タカネザクラと青空
2018年05月27日 07:51撮影 by  Canon EOS M2, Canon
2
5/27 7:51
タカネザクラと青空
名残惜しいですが、荷物をパッキングして下山へ
2018年05月27日 08:46撮影 by  Canon PowerShot S110, Canon
1
5/27 8:46
名残惜しいですが、荷物をパッキングして下山へ
種蒔山トラバース。帰路も念のためアイゼンを装着
2018年05月27日 08:58撮影 by  Canon PowerShot S110, Canon
4
5/27 8:58
種蒔山トラバース。帰路も念のためアイゼンを装着
地蔵岳手前にて踏み抜き
2018年05月27日 09:55撮影 by  Canon PowerShot S110, Canon
2
5/27 9:55
地蔵岳手前にて踏み抜き
久々のテン泊山行。太陽と飯豊山に元気をもらいました!
2018年05月27日 10:59撮影 by  Canon EOS M2, Canon
5
5/27 10:59
久々のテン泊山行。太陽と飯豊山に元気をもらいました!

装備

個人装備
虫除けスプレー 防虫ネット ハードシェル Tシャツ 長袖シャツ タイツ ズボン 靴下 グローブ 厚手フリース アイゼン12本爪 ピッケル ストック カラビナ テープシュリンゲ 手袋 帽子 重登山靴 修理テープ サンダル ザック ザックカバー サブザック プラティパス 漏斗 コーヒーフィルター イワタニプリムス ターボライター 食料 非常食 清酒 ビール おつまみ 山と高原地図 コンパス ヘッドライト 予備電池 ラジオ ファーストエイドキット 日焼け止め 保険証 YAMAP 時計 サングラス タオル ツェルト ナイフ カメラ バッテリー ポール テント サーマレスト エアマット シェラフ LEDランタン 計画書

感想

仕事を終え、人目のつかない場所に置いていた75Lザックを背負い、会社を出る。帰宅ラッシュと飲み会で大混雑の繁華街を歩く。予約してあったレンタカーを借り、カーナビで目的地「大日杉」を検索する。勿論出てこない。住所を入れて道案内を開始した。夜8時から400km運転し、着いたのは午前2時過ぎだった。

3時間半仮眠した午前6時過ぎ。車のドアを開けて早々、黒い円柱のようなブヨの大群が襲ってきた。虫除けスプレーで対抗し、重いザックを背負って出発。車は私の他に1台のみ。その地元の山仕事の方と少しお話しし、唯一北股岳からの縦走者がいたことを知る。登り出すと踏まれておらず、なるほどと思った。人に会うよりは動物に出くわす機会の方が多そうな、奥深い雰囲気だった。

倒木を越え、鎖場を登ると尾根に出た。寝不足と仕事疲れ、それにテント装備がずっしり肩にくる。林床にはイワカガミが増え、見上げるとタムシバやヤマツツジが満開。暫くBCスキーの山行ばかりだったので、花は新鮮に感じた。やがて少しずつ樹木の高さが低くなってくると、林床の主役は完全にカタクリとなった。ここ大日杉コースは登山道両側の群落が途切れることなく、まさしくカタクリロードだった。開花期は2週間ほどのはずなので、今回は運が良かったのだろう。

御沢分れの手前で初めて人に会った。同コースを追いついて来られ、飯豊本山越えを目標に先へ行かれた。私はというとまだ身体が負荷に慣れない。途中ハイドレーションパックに水を汲み、4Lを背負う。途端に足が前に出なくなる。ブヨに集られながら何度も立ち止まり、苦しい思いをした。そして種蒔山トラバースには大きな雪渓が待ち受けていた。雪は程よく緩んでいたのでツボ足で詰めていくと、案の定ヤブに行く手を阻まれた。GPSを再確認すると数10mほど南に逸れている。行くべき方向は分かったが、歩き出す前に一呼吸置き、冷静になってアイゼンを取り出した。滑落停止訓練をすると、転倒時の姿勢によって簡単には止まれないことが多々あるのに気づき、どうしても慎重になる。

稜線に出たところでザックをデポし、切合小屋へ偵察に行く。中には誰もおらずシーンと静まり返っていた。2階は太陽熱でポカポカ。温もりのある小屋だった。裏手には明らかにそれと分かる幕営指定地があり、乾いた砂地で大日岳が真正面。風もなく素晴らしい環境だった。明日飯豊本山を目指すことにし、テントを設営。川入から登ってこられた単独の方も隣に張られ、しばし山談義をご一緒して楽しかった。夕方は偵察を兼ねて草履塚を往復した。雪は切合からすぐの長い雪渓が1箇所だけで、その先本山へのルートからは残雪が完全に消えていた。

翌朝は2時45分起床、3時過ぎに出発。ヘッデンで雪渓を登り、昨日確認したポイントで夏道に無事入ってアイゼンを外した。草履塚で振り返ると喜多方市の灯りがちらちら。4時前には十分明るくなってライトを消した。その後は日の出と競うように御秘所を這い上り、頂上小屋直下で日の出を迎えた。何層か雲が出ており、太陽は見え隠れしながら昇ってゆく。私も最後のピッチを登る。そしてもう一度、東の空を眺める場所に立ったその時だった。

あれ、太陽が2つあるっぽい…??

思わず目を凝らす。眩しくて目を瞑ると、更に不可解なことが起きた。残像が上下2つの点に見えるのだ。

そんな馬鹿な。

慌ててカメラを取り出して撮影する。輪郭がブレるのが分かった。なるほど、水面の反射か。それにしても今自分が立っている頂上から、東に広がる米沢盆地は直線距離にして40kmも離れている。そもそも米沢盆地に琵琶湖のような湖があっただろうか。ない。代わりに水田が広がっている…ことに気づいた。今日は5/27、ちょうど田植えの最盛期だ。田んぼに水が入ったことで、盆地全体が巨大な鏡のように機能したのかも知れない。だとしても、何というスケールだろう。

想像は太陽系外の連星系に向かってグングン膨らんでゆくが、2つ目の太陽がその姿を消すまでは2分もかからなかった。あぁ、やはりここは地球だったか。虚像、とは実に言い当てた言葉だと思った。

飯豊本山の頂上に着いても、人は誰も居なかった。東北アルプスの名に相応しい、残雪豊富な広い稜線の主脈が延々と連なっている。いつかは縦走してみたいと思った。振り返ると本山小屋に向かって歩く人の姿が見えたが、テン場で同宿した方だった。この瑞々しい青空と残雪の下、静かな山歩きができるって最高としか言葉が思いつかない。頂上を後にし、草履塚を下って切合小屋に至るまでの稜線歩きは朝の散歩、別天地だった。ハクサンイチゲやミヤマキンバイを愛でつつ、のんびりと下っていった。

切合に戻ってテントに潜ると、もうここにずっと居たい気分になった。しかし明日は東京で仕事。レンタカーも20時に返さないといけない。現実という重い二文字に背中を押されつつ撤収、泣く泣く下山。帰路の東北道は佐野藤岡でおなじみの渋滞。動かない。でも自分が朝佇んだあの稜線を思い出すと、握ったハンドルが軽くなり、マイナス思考がふっと消えて、自然の笑みがこぼれた。

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