英ちゃんの歩いた富岡の道へ ★横川駅（坂本宿）から富岡製糸場〜富岡市立図書館〜高崎駅
群馬県
Honoca
- GPS
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- 距離
- 48.5km
- 登り
- 142m
- 下り
- 425m
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・ミッション
静岡六人娘の富岡製糸場入職時の年齢等と、最終役職（1等工女出世??）の検証。
入職名簿が存在すれば嬉しい
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英ちゃんは長野松代の名士の娘で17歳（明治6年）富岡に学び、1年後に地元に新設なった六工社（製糸場）に里帰り・指導者として活躍した。
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伊豆松崎の工女さんと、依田佐二平の松崎製糸工場
依田佐二平は早くから産業の振興に努力し、南豆の人々の生活を豊かにするためには、気候風土に適した蚕業を盛んにすることにあると信じた。しかし南豆で生産された繭が土地に製糸工場がないため山梨、愛知方面の商人に安く買い占められている現状から、蚕業を発展させるには地元に製糸工場を設ける以外にないと決心した。
明治5年に製糸技術伝習のため、妹みち（のち近藤正鉄妻）、義理妹リク（のち弟勉三妻）、依田とよ子（のち依田善吾妻）、土屋りき子（松尾楼市右衛門妹）、土屋勢子（土屋善吉娘）、中村きち（中村清一郎娘）の六名を、上州（群馬県）富岡の製糸場（当時官営の模範製糸場）に派遣し二年間研修させた。
松崎町史 資料編 産業編（下） 松崎教育委員会著・平成9年3月発行
--------富岡日記より静岡の工女さんに関する記述--------
諸国よりの入場者と同県人の大多数
ここでちょっと申します。諸国より入場致されました工女と申しまするは、一県十人あるいは 二十人、少きも五六人と、ほとんど日本国中の人にて、北海道の人まで参って居ります。その内 多きは上州・武州・静岡等の人は早くより入場致して居られましたから中々勢力が大した物であ ります。この静岡県の人は旧旗本の娘さん方でありまして、上品でそして東京風と申し実に好い たらしい人ばかり揃って居りました。上州も高崎・安中等の旧藩の方々はやはり上品でありまし た。武州も川越・行田等の旧藩の方々は上品で意気な風でありました。さすが尾高様の御国だけ に、取締などは皆川越辺の人ばかりでありました。
富岡日記 横田英
8:30JR横川駅（県51）ー9:30パーソルサンクス(株)とみおか繭工房10:00ー10:20富岡郷土資料館10:40ー11:00伊丹家11:30ー11:50富岡製糸場前ー高田屋（工女さんの愛したカレー）12:10ー12:20富岡町立図書館13:00ー14:15JR高崎駅
| 天候 | カラッとした晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2018年06月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車
帰り：JR東高崎線・高崎駅から輪行 全線自転車を使用 |
写真
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装備
| 個人装備 |
ロードレーサー＋SPD（歩ける自転車靴）
|
|---|
感想
前回の伊豆松崎探索で”歴史や大養蚕”と関係のないリゾート地、陸の孤島・紺碧の絶海、伊豆。。
そもそも前回の探索だけではなく、南伊豆町の天神原・島見峠付近のGHQ農地改革による新潟民の開拓や、戦時中の仁科の戦線鉱業を始めとする鉱石採掘・中国朝鮮人強制労働・大量死亡により、伊豆のエピローグはおいらの中で始まっていたと言えるであろう。
そんな伊豆と、富岡の製糸業が赤い糸で繋がってしまったのは大変（嬉しい）裏切りで、小仏の八王子ルートでもなく、碓氷・関宿ルートでもない、松崎”絹海道”の発見であった。
今日は横川（坂本宿）ー富岡ー高崎まで、英ちゃんの道の『追体験』と、松崎工女の記録発掘である。
■英ちゃんの足跡を訪ね（碓氷を越えて）
翌三月一日早朝、坂本を出立致しまして、たしか安中の手前を左に折れ、段々参りますと、高 い煙突が見えました。一同いよいよ富岡が近くなったと喜びも致しましたが、ここに初めて何と なく向うが気遣わしく案事られるように感じました。それより富岡町に着致しまして、佐濃屋と 申す宿屋に入りましたのは未だ早う御座いましたから、町を見ますと、城下と申すは名のみで、 村落のような有様には実に驚き入りました。
富岡日記 横田英著
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おいらも旧中仙道（高崎に向かう）を折れて群馬県道51号（富岡に向かう）に入ります。横川から富岡への道は、現代の舗装路+ロードレーサーでも3時間はかかります。日帰りレジャーのおいらは、英ちゃんの心境や見聞を想像しながら進んでいきます。
■お蚕は・・
富岡に向かう群馬県道51号は地方ならではの長閑だが、明らかな旧養蚕農家や巨大道祖があり、いかにもな（旧）養蚕地帯である。
草刈りのお婆さんに、”蚕”やってるとこあります??と尋ねたら ”お蚕”かい。あたしもやってたんだよ!! あんたどっから?? なんて話がはずみ、”紹介”された土地に漕ぎ出しました。
※結果は障害者を雇うホームでのお宝写真13
■偶然知った富岡郷土館
当たり(爆) たまたま通りがかりで見つけた郷土館に入る。特に明治のビール瓶が面白い。こんな発見もお宝発掘なのだね。 展示されているモノも地域（館長）により特色があるので裏を読んでみるのも面白い。この郷土館は富岡製糸場（150年前）関連の”どストライク”と、縄文時代の変化球??だ()
■桑畑での確信
郷土館を出て、群馬県道という田舎道（失礼!）を暫く走ると、桑畑をみつけた。田んぼの人に尋ねる
おいら：こんにちは。これ桑畑なんですがー
田んぼの人：桑畑ですねー 今田植えが終わって・・
ごちゃごちゃ20分・・
以下は省略しますので写真をどうぞ( ・∀・)
■当日発見した富岡市の養蚕農家を訪れました
■富岡製糸場へ到達
■工女さんの愛したカレーを食べました
■富岡生涯学習館で今風の蚕を発見（＾＾
桑の練りエサを食べている蚕（爆）は趣が無いなーw
■静岡出身の六人娘
富岡図書館で調べたのですが進展はなかった。記録にあったものも静岡の史料を転載したもので、今わかるのは依田リクの記録と他5人の姓名のみです
■高崎まで
富岡日記より
富岡町出発並びに高崎見物より道中
その日は青木屋に一泊致しまして、市中の見納めに銘々遊歩致しまして、翌朝同地を出立致し ました。尾高様もあのように仰せられをとだから、せめては高崎でも見物さして上げると宇敷 象申されました。実は東京見物でもさせて上げるつもりなりしが、思いよらぬ皆様のお買いが かりのためとても今急に金子きんすを取寄せる訳にも行かず、お貸し申さぬ方には実にお気の毒だが 許してくれと申されました。そのお言葉が私共にはなおお気の毒に存じました。
さて僅か一ヵ年余りの間に開けまして、もはや人力車が富岡町に沢山ありまして、それに一同 乗りました。折悪しく途中から大雨になりまして、桐油（とうゆ）をかけました。只今と違い上から袋をかけたようになりまして、その匂いに酔った人がありまして、病気に罹った人もありました。一同 大閉口致しました。
しかし高崎に着致しました頃は晴れまして、同地の知人(富岡に出て居た工女にて帰宅した人々) も幾人か宿屋へ尋ねくれまして、同地にて糸を繰り居る所も見に参りましたが、皆七輪で炭火で ありました。兵営なども見物致しまして、その日は同地に一泊致しまして、その翌目は坂本に泊 り、翌日たしか碓氷峠を越しましたが、段々旅費が不足になったと申すことで、皆草鮭をはきま して越しました。能く覚えませんが軽井沢に泊ったようにも思います。
富岡日記 横田英著
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■まとめ 自転車のススメと偶然の糸口という面白さ
若い頃は自転車レースに出ていたので、普段自転車に乗るときは何時も青色吐息の練習モードだったけど、”練習にしても”田舎道のほうが断然面白かった。
それは自転車という乗り物が人間のスペックから大きくはみ出さずに”便利に使え酸欠（錬モード）でも道のりを楽しめる”。ということだろうと思う。
今は探索の相棒として欠かせない。
特に輪行や、担ぎパスハンの機動力が素晴らしい。駅を出ればバスには乗らず、いわば駅から道が体感できる（徒歩と同じ）。担ぎで峠を越えれば越境の町で機動力を発揮する。これは自動車デポ（ピストン）や徒歩では不可能な分野で、自転車は少しズルいと思う。
・偶然の出会いの面白さ
例えば”養蚕農家に確実に訪問したい”のなら、市役所やら農協やらに問い合わせたり、ネットで”体験農家 蚕”などと検索すれば、それなりの糸口が掴めるだろう。
おいらは悪く言えば調べ無精であるのですが、そこまでして養蚕農家に辿り着こうとは思わなかった。
※もちろん”花の松崎シルク 七人娘”を調べるために、富岡市立図書館の住所は事前GETした
ピンポイントの富岡製糸場そのものでなく、富岡製糸場への”道”が面白いのであった
富岡日記や地形から製糸場への楽そうな道を探している。
道端のお婆さんのお話、桑畑の発見、大きな道祖。英ちゃんもこんな体験をしたのだろうか。そんな想像がとても楽しい。
※おいらは未だ富岡製糸場に入場していないし百名山の天城山も放置とかで(爆)
養蚕から紐解く日本の歴史。
蚕飼、座繰り、機織り、撚糸、蚕種保管（荒船風穴）
官営富岡製糸場、横浜港、赤煉瓦倉庫、貿易の為替・銀行。
国内交通網の整備（海運・陸運・ターミナル）、鉄道、馬車道、開削、隧道。
桑都（八王子・高崎・桐生・西陣）の発展
忙しい合間に、農家のお婆さんが”懐かしいでしょ”と、お蚕を手に載せてくださった。活きた蚕との出会いは贅沢な時間。
先人への感謝、偶然の伊丹さんと地域愛着への深まり。
来週は繭になっているので来たらどうか? もちろんである ( ・∀・)
スペシャルサンクス
障害者雇用の養蚕会社 パーソルサンクス(株)さんと教えてくれたおばあさん
工女さんの愛したカレー 高田屋さん
お蚕飼育中 富岡生涯学習センターさん
富岡製糸場より明治のビール瓶出土 富岡市郷土館さん
富岡の養蚕農家 伊丹さんと教えてくれたお米農家のおじさん
桑の畑とお蚕さん
春蚕（はるご）ということで、6月にも係わらず春の季語で詠んでみました( ・∀・)
※夫婦（めおと・ふうふ）どちらでも、蚕飼（こがい・春）、練餌（ねりえ）、蚕の畑（ここでは＝このはたけ）、襷（たすき）、赤の襷＝一等工女、連がり＝つがり
手のひらにひやりとおもき蚕かな ほの香
桑の葉をどつとかさねる仕事かな ほの香
桑をやる目線優しき夫婦かな ほの香
カーラジオ風に流れて桑隠れ ほの香
蚕飼する夫婦の影ぞ忙わし ほの香
今どきの練餌を食める蚕かな ほの香
上州や歩めば光る蚕の畑 ほの香
英ちゃんへ
新繭のお英は赤の襷かな ほの香
横浜富岡
富岡に夏雲湧いてカレーライス ほの香
夏雲の横浜港に連がりけり ほの香
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こんにちは。超久しぶりにコメいたします。日記のカテゴリーに探求と書かれたのは面白く驚きでした。峠の記事も、以前、偶々訪れた峠路を見て、峠ってなんだろうと思った事が多々ありました。街と街を結ぶ、生活と生活を結ぶは、納得の行くものでした。そして、今、探求なさっている英ちゃんも面白く、また、ここまでやるかと感心というよりも、感動です。また、過疎化の進んだ人がいない街を実感したり、偶々出会い、お話することで、絹の道が、面に変わって行くのは、素晴らしいことです。そして、沢山の発見なさって楽しまれているのも豊かな時間を感じます。
長々と書き失礼しました。
偶然の産物が益々の豊かな探求の広がりになります様に。
追伸 いつか塩の道も楽しかろうと
コメありがとうです
峠はまさに深淵です。それこそ若い頃は自転車トレーニングのためのものであり頂上でした。
山登り??をするようになって、『立ち位置が変われば』峠の上に山頂があり峠は鞍部と呼ばれていることがわかりました。
そして自転車に乗れば、峠を楽に通過するための割掘、隧道、両端の街が新鮮に思えて参ります。
そこに時代関係なく人物が登場すれば、これはもう面白いという他ありません
※人によっては構造物の土木技術にハマるケースもある。。(爆)
僕の場合、糸口はシルクでした。
お宝発見大勝利!!
塩の道といえば長野の”塩尻”が塩の輸送ルートの”お尻”ということしか知りませんが、”塩の道”これもロードウォーカーさんより”偶々得られた”お宝の糸口であり切り通しでありますね!!
まずはネットで調べてみます
ご興味があれば、ご参考まで。
ルート地図の紹介でなく、歴史、風土などを書かれた本です。
宮本常一：塩の道、講談社（1985）
小山和：古道紀行 塩の道 保育社（1995）
本の紹介ありがとうございます
歴史・風土とな
今日考えたことは、塩は必需品なので、全ての道が塩の道なんだろーな。ということ
あとサラリーマンの語源を思い出したりしました
次の日曜は雨なので図書館で探してみます
蚕に�爐��瓩鯢佞韻襪世韻犬磴覆�て、昔は�爐気鶚疉佞韻任發辰帆阿蓮▲�カイコ様だったらしいですよ。伊丹さんちのオカイコもこれから「ズウ」になって�爛�カイコあげ�瓩鬚垢襪鵑任靴腓Δ�^ ^洗面器いっぱいのオカイコを何度も運んだのを思い出しました。私の実家も養蚕農家だったのでついつい手のひらのオカイコがかわいくてコメントしてしまいました。
コメントありがとうですよ( ・∀・)
実家が養蚕農家だったー!?
伊丹さんちのお蚕の愛情は格別です
myu522さんの洗面器一杯のお蚕さん ( ・∀・)ﾃﾞｽﾈ は想像するに可愛いですね!!
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