気温零度の頂上決戦・御殿場口からの富士山はやっぱり手強かった
- GPS
- 14:51
- 距離
- 22.3km
- 上り
- 2,469m
- 下り
- 2,459m
コースタイム
- 山行
- 9:53
- 休憩
- 4:19
- 合計
- 14:12
天候 | 晴れ! |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
予約できる山小屋 |
|
写真
感想
御殿場口まではやっぱり遠い
金沢から7時間
午後1時半に出て、第2駐車場に着いたのは夜の8時半
準備をし、ヘッドライトを点けて新五合目の鳥居の前に立つ
さあ、出発だ
暗いながらも何名かが下りてくる
全く登山の恰好をしていない家族もいたり
星の観測でもしていたのだろうか、駐車から上の大石茶屋までは普通の街着でもいけそうだ
看板には「富士山頂上まで440分」と書いてある
7時間超か、やっぱり御殿場口からはキビシイな
砂礫のつづら折りを黙々と進む
遠くには小さな明かり幾つか
道は間違えようはないから追いつくことはないにせよ目標にして進む
ブルドーザー道と登山道の交差している場所で間違ってブル道に入ってしまう
(これはあとで気づいたこと)
雪の坂道を上っている感覚だ、とにかく進まない、ずるっと滑って、の繰り返し、無駄に体力が消耗する気配
ようやく登山道の交差点にたどり着き、間違いに気づく
仕方ない、これも富士山だ
今日は腕時計を忘れてきたのでガーミンの時計が頼り
見ると出発から1時間半、まだまだ遠いな
麓の夜景を見ながらなのでつまらなくもないが、やっぱり夜の登山は変化が無い
六合目に到着、2,600メートル、あと1,000メートルもある、う〜〜ん頑張ろう
このあたりから心臓がバクバクいい始める
過去登った3000メートルの山はもう少しの高さで終了していたから心配はないんだが
今回はそれよりはるかに高い、大丈夫だろうか?
ようやく3000メートル、高山病の兆候はないがとてもしんどい
膝に手をついて休む事が多くなった
山小屋が幾つか集まっている場所に来た
下から赤いランプが見えていた場所だ
何名かが休んでいる、ここから3番目の小屋、砂走館まで行って休もう
小屋に着いたが、もう少し頑張る事に、
赤岩八合館に着いて、あまりの寒さでシャツ1枚追加とレインウェア上下を着こむ
確か、出発した時は10度Cだったよな、やっぱ富士山は寒いわ
八合目辺りからは多くの方の列の後ろに着く
少し進んでは休みを何度も繰り返すが前だけは進む
その内、ゴールの気配がしてきた
剣ヶ峰は最高地点だが登山道の頂上はもうじきだ
見えた、富士宮口からの鳥居が左に、少し右に御殿場口から繋がる鳥居が
多くの人が右方向、つまり東の方角に歩いている
鳥居に到着、疲れた〜、しかし休むのはもうしばらく後
東の雲が赤く染まってきている、ギリギリ間に合ったようだ
日の出の方向にお鉢を左に回る
お〜、皆同じ方向に向かって腰を下ろしている
「ここがご来光ポイントですか?」と若い女性に尋ねると「多分」と「ありがとうね」
きっとここでいいんだろうと思い、誰もいない少し上の開けた場所で休む事に
が、風がとても冷たい
岩場の影で風を回避、もう一枚中に着込んでニット帽をかぶり、冬用手袋を付けて震える体をお落ち着かせる
人が増えてきた
しばらくすると東の方角に、一筋光が左右に伸び明るい光が輝いた
きれいだ
山頂でのご来光、これが初めてかも
過去何度も幾つもの山でチャレンジしたが、ことごとく天候に阻まれてきた
富士山で見れるとは思ってもみなかった
これも何かの縁か、頑張って登って来たご褒美なんだろう、素直にうれしい
でも寒い、寒暖計を恐る恐る見ると、やっぱり
零度!、8月でこの気温かぁ、
さすがは富士山頂上、登りも手強かったがここでも厳しい
朝陽の余韻を楽しんで、さあ、剣ヶ峰に行こう
戻るのもなんだし、左回りでお鉢を進む事に
須走口の下山口の手前の大岩で光るものを発見
「つらら」が10数本!
気温零度ならこれもありでしょ
もう何があっても驚かない
噴火口大きさ、深さに驚きながら剣ヶ峰への登り坂を進む
頂上での撮影のための列がつながっている
列の最後に着いて順を待つ
どうやら写真を撮ってくれるのはボランティアの学生のようだ
なかなかいい子だ、助かる
自分も何枚か撮ってもらい、満足できた
今日は上でゆっくりすることに
朝ごはんを食べ、コーヒーをいれて、と
男子1名、女子2名のグループが隣に就く、とても楽しそうだ
男女でそれぞれ口になにやらくわえて、もう一人の女子がその写真を撮ったりと
少しお話をさせていただく
どちらから?との問いに石川県の金沢と言ったつもりが、「神奈川」ですか、と
よく間違われる
「実際の3,776メートルの場所はここですよ」とか
そこに置いてある丸い石は「海ゼロメートルの田子の浦から持ってきたものです」とか、先ほどのボランティアの男性から聞いた話を伝えながら楽しい時間を過ごす
上に着いて一時間程、いつ以来だろうか、こんなにのんびり、ごはんも食べ、コーヒーを飲んだり、楽しい会話をしたり、富士山の力もあるのか
これが本来の山の楽しみ方なんだろうな、って思う
これからは考え方を変えよう、上ではゆっくり、色々楽しもう!
3名が下りるとのことなので私も一緒させていただくことに
ザレ場の下り、女子1名が大変そうだったのでポールをお貸しする
もう1名はかなりの経験者、難なく下りてくる、男子は問題なし
下山口まで少し話をする、スノボとかするのかと聞くと経験者の女子はスキーが好きのよう
今時珍しい、親御さんの影響のようだ
高校生の時、山岳部で活動されていたようで、色々質問させてもらった
競技ってどうやってするの?
減点方式なんですよ、天気図を書いたり、読図があったり、テントを5分で張る子がいたり、異様にペグ打ちが早い子がいたり
荷物、20KGは担ぎます、あと食事の試験もあって、競技の時期が8月なので食材選びが大変、栄養バランスも採点の対象なので
等、色々教えていただいた
その後は登っていなくて久々に山に登ったとのこと
とてもいい子だった
富士宮の下山口に着きそれぞれ別の方角に
お互いお礼とご挨拶をして気持ちよく分かれる
少しの時間だったが楽しい会話ができた
素敵な3人さんでした
さあ、こちらも下山
鳥居でお礼をして、第2の目的地、宝永山へ
朝から登山開始をした方々が登ってくる
「こんにちは!」の挨拶で交差を繰り返す
宝永山への分岐を右に曲がり砂走と交差した場所は「パノラマコース」
その先を進み、宝永山に到着
びっくりする位い大きく深い火口跡
振り返って頂上を仰ぎ見る
大きい、とても大きい、やっぱり富士は日本一の山だ
さあ、砂走を下るか
先を進む人は砂塵をあげている、なるほど砂走りだ
左手、遠くを見ると登りの人たちが、夜、あそこを歩いていたんだ
こんなの昼間は苦痛だろうな、夜で正解だったな
長い長い、本当に長い砂走を歩き終えるとようやく最初の小屋に戻って来た
後は鳥居までざれた道を進めばゴールだ
鳥居が見えた、ゴールだ、疲れた〜
無事下山のお礼をして下の駐車場まで
スタートして14時間あまり、疲れた
やっぱり手強い山、富士山
日本の3,000メートル峰は全27座
今回の富士山が記念の27座目に
とても充実した登山でした
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する