記録ID: 1600312
全員に公開
無雪期ピークハント／縦走
日高山脈
同志社大学山岳部 南部日高縦走合宿【藪漕ぎ】
2018年08月31日(金) 〜
2018年09月09日(日)
knt314
その他4人 - GPS
- 224:00
- 距離
- 40.5km
- 登り
- 3,538m
- 下り
- 4,096m
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敦賀港を27日の晩に出発しフェリーで苫小牧へ、そこから高樋OBの家で熊スプレーを回収し2晩もお世話になった。
30日から31日にかけて電車やバスタクシーを使い10時半頃野塚トンネルにたどり着いた。
31日
野塚トンネル駐車場（十勝側）11:00ー��720m地点11:50〜12:00−��910m付近12:55〜13:10−�Ｉ弦�1130m（1147P後）14:00〜14:10−【C1】標高1140m15時着
日高幌別駅にて稜線上は水がないため10Lの水をざっくにつめる。
当初取り付くつもりだった斜面からは工事中のため取り付けず。現場の方の判断に従って野塚トンネルの上から取り付いた。
序盤は背丈以上にも感じられる笹薮。雨もあり油断すると転んでしまう。新入生の田口、エラは辛そうで途中から上級生が水を持つ。初めての藪漕ぎなのだから仕方ない。尾根上に出ると赤いテープがありここから先は獣道がある。普通の登山道のような道に隊のペースもあがる。1147Pは西側に巻道あり。
念のため眞野のみ1147Pに登ったが何もなかった。
その後、風が弱そうな所で幕営。
1日
【C1】5時発ー�”弦�1190m（1223P後）5:40〜5:50−�¬酊由�6:25〜6:45−�Ｉ弦�1200m（1232P手前）7:50〜8:10−�ど弦�1190m（1232P後）9:00〜9:10−�ゥ�ムシャヌプリ（1379P）10:35〜10:55−�Ε�ムシャヌプリ（1363P）11:53〜12:03−��標高1300m12:55〜13:05−【C2】標高1295m（1343P後）14:05着
1223Pを巻けそうな道が西側にあるが途中から笹藪に突っ込んでしまう。素直に尾根上を行けばよかった…。
野塚岳手前はハイマツが濃く西側から登るほうが良い。山頂でブロッケン現象を見ることができた。
ここからはハイマツの藪漕ぎ。まだ不慣れながらも意外と歩ける。しかし、��〜�い龍茣屬惑愍羂幣紊里劼匹ず�薮でペースが一気に落ちた。
オムシャヌプリの登りは先ほどではない。オムシャヌプリ2つのピークの間のコルは幕営適地が広がっていた。
オムシャヌプリの下りで田口の靴が壊れていることが判明。テーピングで補修するもすぐにはがれ、半分諦めて進む。この時既に田口の雨具はビリビリであった。
前日でも雨が降ってしまうと藪が濡れ、ズボンがびしゃびしゃになる。不快だ。
この日は幕営地が平地でなかったためハイマツを下に敷き詰めた。これが意外と快適であった。夜中にエラが「熊がいるかも」と数名を起こすが眠いので気にしないことにする。何もなくてよかった。
2日
【C2】5時発ー�”弦�1240m（1249P手前））6:00〜6:10−��標高1270m（1261m後）7:13〜7:23−��十勝岳8:20〜8:40−�ど弦�1300m9:40〜9:53−��1268P10:45〜10:57−�ι弦�1074m12:05〜12:25−��標高1240m（1285P手前）13:12〜13:25−��標高1230m（1285P後）14:15〜14:28ー【C3】標高1250m（1231P後）15:45着
この日は快晴で気持ちがいい。堂々とそびえたつ十勝岳に向けて意気揚々と出発した。十勝岳の登りは藪が薄く歩きやすい。一部岩があるが難なく越えられる。十勝岳山頂での休憩中、須見の雨具がひどく破れているのを発見。まだまだ続く先のことを考えるとショックは大きい。
ここの山頂からは南西側の尾根に進みたくなるが、地図を見て間違えないようにルートを進む。下りは少し獣道がついていた。天気がいいため今日は頑張ろうと思い、楽古岳直下まで少し長めに行動した。
途中、現監督がかつて幕営したコルを通った。40~50年前に監督もここを歩いたのだという事実と、それだけ前の記録がしっかり残っていたことに思いをはせ、感謝しながら歩いた。
この日も少し整地をすれば快適なテント場が完成！ここは夜景がきれいで遠くに広尾町の町明かりが見え、見上げれば天の川がある。最高のテント場だった。
3日
【C3】5時発ー�”弦�1320m5:55〜6:05−��楽古岳6:50〜7:05−�Ｉ弦�1250m8:10〜8:20−�ど弦�1330m（小楽古岳1365m後）9:30〜9:40−��1282P10:50〜11:00−【C4】標高1145m（コル）12:50着
とうとう水場探しの日がやってきた。早めに行動を切り上げなければならない。
とりあえずは目の前の楽古岳に登る。藪漕ぎはまずまず、途中一瞬だけ登山道を歩くが感動した。登山道は偉大である。
山頂で少し長めに休憩をとってピロロ岳、斑計山を望んだ。
楽古岳から小楽古岳への下りは歩きやすい。斜度は急だが足首ほどの草原が広がり駆け下りた。小楽古岳の山頂はなにもなかったが南西側の尾根に獣道がついていた。
ここからだんだん天気が悪くなり霧雨になる。1282Pから広い尾根を降りる時、ハイマツを避けるために少し北側斜面から降りるもこちらは笹薮がすごい。霧が出て視界がさらに悪くなり気づけばコルより標高が低いところまで降りてしまっていた。なんとか軌道修正をかけるもコルについたころにはもうヘロヘロ。少し天気が回復したため、この日はここで行動を打ち切ることにする。
4日、5日は台風とその影響による大雨で沈殿となるだろうと予想したためテントはコルから少しそれた笹薮の中に張る。
さて、問題の水場探しだが藪がほとんどない南側の谷を降りることにする。獣道をたどっておりること約8分。標高1080mあたりに水が流れ出ていた。まさかこんなすぐに見つかるとは思わなかった。手分けして浄水作業に移り、ひとまず安堵。北海道はエキノコックスが怖いので浄水器を持ってきたが実際必要なのだろうか…？なんだかんだで沈のための水28Lを担いでテントに帰る。
明日は沈なので皆表情が明るい。夕飯を食べ就寝。
4日
沈殿。
朝食に予備食のため持ってきた山の棒ラーメンを食べたがとてもうまかった。一同そのことでしばし盛り上がる。
することがない。天気図を確認すると、台風が台風のまま北海道に突っ込んでくるそうなので明日の沈が決まる。暇だ。エラが持ってきたドイツのカードゲームをする。暇である。
5日
沈殿。
この日の朝、台風が最接近。風が強くフライのチャックが吹き飛ぶ。そのため端にいた須見が雨漏りに苦しむ。
さらに田口の足元に置いてあったペットボトルが破損しテントに水たまりができていた。田口と川尻の登山靴が、エラのミュージックプレーヤーが水没してしまった。
午後には雨があがったため2日分の水をこの日に確保しておくことにする。
6日
【C4】5:10発ー�”弦�1180m（1222P手前）6:03〜6:13−��標高1150m（1143P手前）7:20~7:31−�Ｉ弦�1250m（ピロロ岳1269.3P後）8:45~9:05−�ど弦�1120m（コル）10:05~10:20−�ド弦�1070m（994mコル手前）11:35~11:50−�ι弦�1090m13:04~13:15−��1220m14:18~14:28−【C5】斑計山山頂付近14:31着
とうとう動く日がやってきた。もうこんな場所にはいたくない。
コルに出ると風が強い。体が少しふらついて歩きづらいが危険性は低いだろう。8時ごろには風はましになっていた。途中、ネットニュースで胆振東部地震があったことを知る。こちら側には影響はなさそうだ。
ピロロ岳の山頂は霧が濃かったこともありイマイチわからなかった。ピロロの下りはほどほどのハイマツ帯。1188Pから994のコルあたりまでは笹薮であった。
斑計山の登りは胸までのハイマツ藪。斑計山の山頂南側に窪地があり水が溜まっていた。風を避けることができたのでここを幕営地とする。
7日
【C5】5:00発ー�”弦�1205m（1220P手前）6:00〜6:10−��標高1080m（コル）7:35〜7:48−��1186P8:50〜9:05−�ど弦�1150m（1176P手前）10:00〜10:15−��998P11:23〜11:35−�ι弦�880m12:35〜13:00−��923P14:00〜14:12−【C6】標高870m15:15
絶好のテント場だったC5からはすぐに1.8~2.0mほどの激しい笹薮となる。この激しい笹薮は��の1186Pまで続いた。朝一のひどい藪漕ぎに隊の雰囲気もあまりよくない。この先、このような藪漕ぎが続けば予備日を使い切っても下山できないかもしれない。
1186Pから北へ逃げれば広尾岳があり、ここからなら登山道を使って楽にエスケープができる。悩んだが結局予定通り進むことにした。
1186Pから南東の尾根はピークから300mほどはひざ下程度のハイマツで歩きやすい。その後1176Pまでは腰ほどのハイマツであった。さらにそこから��998Pまでは尾根の西側に獣道があり気持ちよく歩ける。この道の快適さに隊の士気も上がっていった。
標高880m付近からはまた笹薮が現れとてもつらい。�Δ竜抃特罅▲┘蕕力咾縫瀬砲�吸い付いているのを発見。マダニではなかったので自力で処置した。923P後のコルまで抜けるとコルははげておりテント場のようになっていた。しかしあまりにも風が強いためその少し先の場所をC6とした。
テント場の整地をする途中から雨が降り出しつらい。この日、頑張れば明日下山できるかもしれないという迷信が広まる。皆、精神的な疲労がたまっているようだ。
8日
【C6】6:00発ー��1068p7:00〜7:10−��標高1090m（美幌岳1121.4P手前）8:10〜8:20−�Ｉ弦�940m10:40〜10:55−�ど弦�870m（874P手前）12:10〜12:25−（水探し）−【C7】890m（コル）15:50着
この日は前線の通過によって朝から雨が降っていた。寒冷前線は既に通過したはずなので行動を開始した。
実際雨はすぐにやんだが、美幌岳までは笹とハイマツのミックス藪漕ぎだ。一度濡れてしまった薮たちによって、雨の中歩いているのと変わらないくらい濡れてしまう。
さらに霧が濃く、道迷いの可能性にも慎重になった。美幌岳山頂三角点は笹薮が薄くなったと思ったら現れた。とても地味で全員でこれでもかというほど踏みつけた。
今日はどこまで動けるのだろうか。水くみをしなければならない日であり、色々な不安感を抱きながら歩みを進める。
美幌山頂から100mほど下るとまた1.8~2.0mほどの笹薮に突っ込む。もう嫌だ。途中、田口の精神力が尽きてしまい、死にそうな目をしていた。彼は笹薮のトラバースがとても苦手なようだ。「昨日の判断はミスだったかもしれない」と後悔した。
874Pを過ぎたコルから眞野と川尻の2人で水探しに行くことにする。この頃には太陽が出始めていた。北側、南側ともに激しい笹薮にうんざりするも行くしかない。今回も南側の谷を降りた。
笹薮のおかげでどこが沢筋かは全く分からないので、ちょこちょこ木によじ登ってそれらしき凹みを探す。半分勘で降りると小さい沢筋にたどり着く。沢筋は笹薮と木のアーチの中にあった。なんとか汲めそうな場所を探し、水をくみはじめた。
水場はコルから15分ほど下ったところ。標高は約740mであった。登りはおおよそ40分急登の笹薮を駆け上がり待機していた三人に再開すると気持ちよく日向ぼっこできたようで精神的に回復できたようだった。
ここから50分ほどで【C7】に着く。C7付近は藪がなく獣道が何本もはしっていた。
9日
【C7】4:00発ー��1058P5:02〜5:23−��標高920m（1002P手前のコル）6:13〜6:33−�Ｉ弦�850m7:30〜7:50−�ど弦�700m8:53〜9:03ー��657P10:31〜10:45−�ι弦�420m（444P後）11:45〜11:55ー��標高590m12:55〜13:18ー海【14:40着】
C7から��1058Pの途中までは獣道がついており、上部も尾根の北西側を通ればそれほど藪漕ぎをしなくてもよい。
��地点までは笹とハイマツのミックス藪漕ぎ。このあたりから1.8〜2.2mの高さのハイマツが高く天に向かって伸びている。冬の積雪が少ないのだろうか。歩きづらい。
1002P〜�Ｃ賄世泙任篭察噌�の高さの笹薮。しかし油断すると所々にあるハイマツ帯に突っ込む。少し北側の方が歩きやすそうだった。
�Ｃ賄世魏瓩�ると開けたお花畑のような場所に出る。ここで油断して降りる尾根を間違え、登り返す羽目に。軌道修正をかけ657Pに登る。この辺りは先日の台風のせいなのか、大量の倒木があり歩きづらかった。657Pの下りははじめが少し急のため南側をトラバースした。次の444Pまでは足首から腰までの藪であった。
�γ賄世�ら��地点までは獣道があり一般の登山道を歩くように進むことができた。次のピッチで必ず海まで行くと全員で気を引き締め出発した。最後の下りもひどい藪漕ぎはない。
降りる途中林業用のテープがたくさん巻かれた木がたくさんあったためこのこの辺りが歩きやすい原因が少しわかった。林道と合流して約30分。海に出た。エラは水着に着替えて海に飛び込んでいった。他4人も足を海につけ今合宿の終わりを感じる。
地震の影響でとまっていた高速バス等がちょうど動き出したためうまく札幌の高樋OBの家まで帰ることができた。密度の濃い山行であった。
30日から31日にかけて電車やバスタクシーを使い10時半頃野塚トンネルにたどり着いた。
31日
野塚トンネル駐車場（十勝側）11:00ー��720m地点11:50〜12:00−��910m付近12:55〜13:10−�Ｉ弦�1130m（1147P後）14:00〜14:10−【C1】標高1140m15時着
日高幌別駅にて稜線上は水がないため10Lの水をざっくにつめる。
当初取り付くつもりだった斜面からは工事中のため取り付けず。現場の方の判断に従って野塚トンネルの上から取り付いた。
序盤は背丈以上にも感じられる笹薮。雨もあり油断すると転んでしまう。新入生の田口、エラは辛そうで途中から上級生が水を持つ。初めての藪漕ぎなのだから仕方ない。尾根上に出ると赤いテープがありここから先は獣道がある。普通の登山道のような道に隊のペースもあがる。1147Pは西側に巻道あり。
念のため眞野のみ1147Pに登ったが何もなかった。
その後、風が弱そうな所で幕営。
1日
【C1】5時発ー�”弦�1190m（1223P後）5:40〜5:50−�¬酊由�6:25〜6:45−�Ｉ弦�1200m（1232P手前）7:50〜8:10−�ど弦�1190m（1232P後）9:00〜9:10−�ゥ�ムシャヌプリ（1379P）10:35〜10:55−�Ε�ムシャヌプリ（1363P）11:53〜12:03−��標高1300m12:55〜13:05−【C2】標高1295m（1343P後）14:05着
1223Pを巻けそうな道が西側にあるが途中から笹藪に突っ込んでしまう。素直に尾根上を行けばよかった…。
野塚岳手前はハイマツが濃く西側から登るほうが良い。山頂でブロッケン現象を見ることができた。
ここからはハイマツの藪漕ぎ。まだ不慣れながらも意外と歩ける。しかし、��〜�い龍茣屬惑愍羂幣紊里劼匹ず�薮でペースが一気に落ちた。
オムシャヌプリの登りは先ほどではない。オムシャヌプリ2つのピークの間のコルは幕営適地が広がっていた。
オムシャヌプリの下りで田口の靴が壊れていることが判明。テーピングで補修するもすぐにはがれ、半分諦めて進む。この時既に田口の雨具はビリビリであった。
前日でも雨が降ってしまうと藪が濡れ、ズボンがびしゃびしゃになる。不快だ。
この日は幕営地が平地でなかったためハイマツを下に敷き詰めた。これが意外と快適であった。夜中にエラが「熊がいるかも」と数名を起こすが眠いので気にしないことにする。何もなくてよかった。
2日
【C2】5時発ー�”弦�1240m（1249P手前））6:00〜6:10−��標高1270m（1261m後）7:13〜7:23−��十勝岳8:20〜8:40−�ど弦�1300m9:40〜9:53−��1268P10:45〜10:57−�ι弦�1074m12:05〜12:25−��標高1240m（1285P手前）13:12〜13:25−��標高1230m（1285P後）14:15〜14:28ー【C3】標高1250m（1231P後）15:45着
この日は快晴で気持ちがいい。堂々とそびえたつ十勝岳に向けて意気揚々と出発した。十勝岳の登りは藪が薄く歩きやすい。一部岩があるが難なく越えられる。十勝岳山頂での休憩中、須見の雨具がひどく破れているのを発見。まだまだ続く先のことを考えるとショックは大きい。
ここの山頂からは南西側の尾根に進みたくなるが、地図を見て間違えないようにルートを進む。下りは少し獣道がついていた。天気がいいため今日は頑張ろうと思い、楽古岳直下まで少し長めに行動した。
途中、現監督がかつて幕営したコルを通った。40~50年前に監督もここを歩いたのだという事実と、それだけ前の記録がしっかり残っていたことに思いをはせ、感謝しながら歩いた。
この日も少し整地をすれば快適なテント場が完成！ここは夜景がきれいで遠くに広尾町の町明かりが見え、見上げれば天の川がある。最高のテント場だった。
3日
【C3】5時発ー�”弦�1320m5:55〜6:05−��楽古岳6:50〜7:05−�Ｉ弦�1250m8:10〜8:20−�ど弦�1330m（小楽古岳1365m後）9:30〜9:40−��1282P10:50〜11:00−【C4】標高1145m（コル）12:50着
とうとう水場探しの日がやってきた。早めに行動を切り上げなければならない。
とりあえずは目の前の楽古岳に登る。藪漕ぎはまずまず、途中一瞬だけ登山道を歩くが感動した。登山道は偉大である。
山頂で少し長めに休憩をとってピロロ岳、斑計山を望んだ。
楽古岳から小楽古岳への下りは歩きやすい。斜度は急だが足首ほどの草原が広がり駆け下りた。小楽古岳の山頂はなにもなかったが南西側の尾根に獣道がついていた。
ここからだんだん天気が悪くなり霧雨になる。1282Pから広い尾根を降りる時、ハイマツを避けるために少し北側斜面から降りるもこちらは笹薮がすごい。霧が出て視界がさらに悪くなり気づけばコルより標高が低いところまで降りてしまっていた。なんとか軌道修正をかけるもコルについたころにはもうヘロヘロ。少し天気が回復したため、この日はここで行動を打ち切ることにする。
4日、5日は台風とその影響による大雨で沈殿となるだろうと予想したためテントはコルから少しそれた笹薮の中に張る。
さて、問題の水場探しだが藪がほとんどない南側の谷を降りることにする。獣道をたどっておりること約8分。標高1080mあたりに水が流れ出ていた。まさかこんなすぐに見つかるとは思わなかった。手分けして浄水作業に移り、ひとまず安堵。北海道はエキノコックスが怖いので浄水器を持ってきたが実際必要なのだろうか…？なんだかんだで沈のための水28Lを担いでテントに帰る。
明日は沈なので皆表情が明るい。夕飯を食べ就寝。
4日
沈殿。
朝食に予備食のため持ってきた山の棒ラーメンを食べたがとてもうまかった。一同そのことでしばし盛り上がる。
することがない。天気図を確認すると、台風が台風のまま北海道に突っ込んでくるそうなので明日の沈が決まる。暇だ。エラが持ってきたドイツのカードゲームをする。暇である。
5日
沈殿。
この日の朝、台風が最接近。風が強くフライのチャックが吹き飛ぶ。そのため端にいた須見が雨漏りに苦しむ。
さらに田口の足元に置いてあったペットボトルが破損しテントに水たまりができていた。田口と川尻の登山靴が、エラのミュージックプレーヤーが水没してしまった。
午後には雨があがったため2日分の水をこの日に確保しておくことにする。
6日
【C4】5:10発ー�”弦�1180m（1222P手前）6:03〜6:13−��標高1150m（1143P手前）7:20~7:31−�Ｉ弦�1250m（ピロロ岳1269.3P後）8:45~9:05−�ど弦�1120m（コル）10:05~10:20−�ド弦�1070m（994mコル手前）11:35~11:50−�ι弦�1090m13:04~13:15−��1220m14:18~14:28−【C5】斑計山山頂付近14:31着
とうとう動く日がやってきた。もうこんな場所にはいたくない。
コルに出ると風が強い。体が少しふらついて歩きづらいが危険性は低いだろう。8時ごろには風はましになっていた。途中、ネットニュースで胆振東部地震があったことを知る。こちら側には影響はなさそうだ。
ピロロ岳の山頂は霧が濃かったこともありイマイチわからなかった。ピロロの下りはほどほどのハイマツ帯。1188Pから994のコルあたりまでは笹薮であった。
斑計山の登りは胸までのハイマツ藪。斑計山の山頂南側に窪地があり水が溜まっていた。風を避けることができたのでここを幕営地とする。
7日
【C5】5:00発ー�”弦�1205m（1220P手前）6:00〜6:10−��標高1080m（コル）7:35〜7:48−��1186P8:50〜9:05−�ど弦�1150m（1176P手前）10:00〜10:15−��998P11:23〜11:35−�ι弦�880m12:35〜13:00−��923P14:00〜14:12−【C6】標高870m15:15
絶好のテント場だったC5からはすぐに1.8~2.0mほどの激しい笹薮となる。この激しい笹薮は��の1186Pまで続いた。朝一のひどい藪漕ぎに隊の雰囲気もあまりよくない。この先、このような藪漕ぎが続けば予備日を使い切っても下山できないかもしれない。
1186Pから北へ逃げれば広尾岳があり、ここからなら登山道を使って楽にエスケープができる。悩んだが結局予定通り進むことにした。
1186Pから南東の尾根はピークから300mほどはひざ下程度のハイマツで歩きやすい。その後1176Pまでは腰ほどのハイマツであった。さらにそこから��998Pまでは尾根の西側に獣道があり気持ちよく歩ける。この道の快適さに隊の士気も上がっていった。
標高880m付近からはまた笹薮が現れとてもつらい。�Δ竜抃特罅▲┘蕕力咾縫瀬砲�吸い付いているのを発見。マダニではなかったので自力で処置した。923P後のコルまで抜けるとコルははげておりテント場のようになっていた。しかしあまりにも風が強いためその少し先の場所をC6とした。
テント場の整地をする途中から雨が降り出しつらい。この日、頑張れば明日下山できるかもしれないという迷信が広まる。皆、精神的な疲労がたまっているようだ。
8日
【C6】6:00発ー��1068p7:00〜7:10−��標高1090m（美幌岳1121.4P手前）8:10〜8:20−�Ｉ弦�940m10:40〜10:55−�ど弦�870m（874P手前）12:10〜12:25−（水探し）−【C7】890m（コル）15:50着
この日は前線の通過によって朝から雨が降っていた。寒冷前線は既に通過したはずなので行動を開始した。
実際雨はすぐにやんだが、美幌岳までは笹とハイマツのミックス藪漕ぎだ。一度濡れてしまった薮たちによって、雨の中歩いているのと変わらないくらい濡れてしまう。
さらに霧が濃く、道迷いの可能性にも慎重になった。美幌岳山頂三角点は笹薮が薄くなったと思ったら現れた。とても地味で全員でこれでもかというほど踏みつけた。
今日はどこまで動けるのだろうか。水くみをしなければならない日であり、色々な不安感を抱きながら歩みを進める。
美幌山頂から100mほど下るとまた1.8~2.0mほどの笹薮に突っ込む。もう嫌だ。途中、田口の精神力が尽きてしまい、死にそうな目をしていた。彼は笹薮のトラバースがとても苦手なようだ。「昨日の判断はミスだったかもしれない」と後悔した。
874Pを過ぎたコルから眞野と川尻の2人で水探しに行くことにする。この頃には太陽が出始めていた。北側、南側ともに激しい笹薮にうんざりするも行くしかない。今回も南側の谷を降りた。
笹薮のおかげでどこが沢筋かは全く分からないので、ちょこちょこ木によじ登ってそれらしき凹みを探す。半分勘で降りると小さい沢筋にたどり着く。沢筋は笹薮と木のアーチの中にあった。なんとか汲めそうな場所を探し、水をくみはじめた。
水場はコルから15分ほど下ったところ。標高は約740mであった。登りはおおよそ40分急登の笹薮を駆け上がり待機していた三人に再開すると気持ちよく日向ぼっこできたようで精神的に回復できたようだった。
ここから50分ほどで【C7】に着く。C7付近は藪がなく獣道が何本もはしっていた。
9日
【C7】4:00発ー��1058P5:02〜5:23−��標高920m（1002P手前のコル）6:13〜6:33−�Ｉ弦�850m7:30〜7:50−�ど弦�700m8:53〜9:03ー��657P10:31〜10:45−�ι弦�420m（444P後）11:45〜11:55ー��標高590m12:55〜13:18ー海【14:40着】
C7から��1058Pの途中までは獣道がついており、上部も尾根の北西側を通ればそれほど藪漕ぎをしなくてもよい。
��地点までは笹とハイマツのミックス藪漕ぎ。このあたりから1.8〜2.2mの高さのハイマツが高く天に向かって伸びている。冬の積雪が少ないのだろうか。歩きづらい。
1002P〜�Ｃ賄世泙任篭察噌�の高さの笹薮。しかし油断すると所々にあるハイマツ帯に突っ込む。少し北側の方が歩きやすそうだった。
�Ｃ賄世魏瓩�ると開けたお花畑のような場所に出る。ここで油断して降りる尾根を間違え、登り返す羽目に。軌道修正をかけ657Pに登る。この辺りは先日の台風のせいなのか、大量の倒木があり歩きづらかった。657Pの下りははじめが少し急のため南側をトラバースした。次の444Pまでは足首から腰までの藪であった。
�γ賄世�ら��地点までは獣道があり一般の登山道を歩くように進むことができた。次のピッチで必ず海まで行くと全員で気を引き締め出発した。最後の下りもひどい藪漕ぎはない。
降りる途中林業用のテープがたくさん巻かれた木がたくさんあったためこのこの辺りが歩きやすい原因が少しわかった。林道と合流して約30分。海に出た。エラは水着に着替えて海に飛び込んでいった。他4人も足を海につけ今合宿の終わりを感じる。
地震の影響でとまっていた高速バス等がちょうど動き出したためうまく札幌の高樋OBの家まで帰ることができた。密度の濃い山行であった。
| 天候 | 31日雨/曇り 1日曇り/晴れ 2日晴れ 3日晴れのち霧 4日雨 5日台風 6日強風、曇り 7日晴れのち雨 8日雨のち晴れ 9日曇りのち雨 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2018年08月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車 バス タクシー
船
|
| コース状況／ 危険箇所等 |
ルートのほとんどが笹、ハイマツの藪漕ぎでした。 全行程でエスケープがしづらいです。 基本的に南西風が卓越していました。 稜線上はdocomoなら基本的に電波があります。auはつながったりつながらなかったりしていました。 |
| その他周辺情報 | アプローチが悪く野塚トンネルまではタクシーで行かなければなりません。 ゴールから3�劼曚鋲遒縫丱皇筺敍�勝目黒】があります。 |
写真
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かわりばえのないハイマツ
これぐらい大したことなさそうに見えるが地味にしんどい
これぐらい大したことなさそうに見えるが地味にしんどい
装備
| 個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ズボン
靴下
防寒着
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
サンダル
ザック
行動食
非常食
飲料
コッヘル
食器
ライター
地図（地形図）
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
タオル
ナイフ
カメラ
個人マット
シュラフ
細引
|
|---|---|
| 共同装備 |
ガスカートリッジ
コンロ
鍋
コンロ台
お玉
ファーストエイドキット
ツェルト
ポール
テント
テントマット
テントフライ
フローティングロープ
スリング
カラビナ
のこぎり
浄水器
|
| 備考 | のこぎりはテント場の整地に必須でした。 フローティングロープ、スリング、カラビナは必要なかったです。 |
感想
初めて合宿のリーダーを任されましたが、先が読めないことが多すぎてとても大変でした。自然に翻弄されることが非常に多かったですが、やり切ってみると終始楽しい山行だったと思います。
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