鳳凰三山リベンジ大成功!好天に恵まれて絶景を堪能
- GPS
- 12:36
- 距離
- 12.1km
- 登り
- 1,525m
- 下り
- 1,922m
コースタイム
天候 | 晴れ 二日目は晴れ時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
広河原の登山ポストに提出しました。 |
その他周辺情報 | 青木鉱泉。 |
写真
感想
1月の鳳凰三山では悪天候で最後の地蔵岳を断念し、
薬師岳・観音岳と二山の登頂となったので地蔵岳には行かねばと思っていました。
そしてこの山行でエスケープの際に立ち寄った鳳凰小屋では
単なる通過なのにとても親切にして頂いたので、
いつか宿泊してカレーライスを食べたいなとも思っていました。
そんな訳で計画した鳳凰小屋泊りの地蔵岳登頂プラン、
薬師岳と観音岳には立ち寄らないので時間的には余裕が有りそうです。
前回は鳳凰小屋から御座石温泉に降りていますので、
「今回は青木鉱泉へのドンドコ沢ルートを歩いてみたい」
「ピストンよりは縦走の方が好み」
って事で広河原〜白鳳峠〜高嶺〜地蔵岳〜鳳凰小屋(宿泊)〜ドンドコ沢〜青木鉱泉のルートにしました。
初日はそこそこコースタイム長めなので始発のバスで出発したいのですが、
甲府駅で野宿は避けたいので色々調べてみました。
甲府駅周辺の徒歩圏内にはネットカフェも無かったのですが、
隣の竜王駅なら徒歩圏内にネットカフェが有ったので、前日夜にネットカフェに入店して仮眠、
広河原行の登山バスは竜王駅にも停まるので翌早朝に竜王駅から乗車して広河原に向かう計画にしました。
これがなかなかいい感じ、ネットカフェは足を伸ばして仮眠出来たので上々です。
竜王駅からのバスも座れるか懸念していましたが増便の車両に座れました。
芦安からさらに乗客が増えたので座れない人がいましたが、竜王駅は穴場かもしれません。
甲府駅で積み残しが出るほどの混雑だとこの限りでは有りませんが。
そして広河原に到着、天気も良かったので広河原は早朝から大勢の登山客で混雑しています、
北沢峠行のバスに乗り継ぎの人、北岳に登る人が大半で白鳳峠に向かう人は皆無ですね。
そんな広河原から林道を歩く事15分ほどで赤い階段が目印の白鳳峠登山道入口です。
そしてアルプスっぽくないいきなりの急登、奥多摩みたい(笑)
樹林帯の中、どんどん高度を上げていきます。
たまに見かける道標はほとんどが朽ち果てて荒廃したムードが漂いますが、
登山道自体はそこまで荒れているわけでもなく割とフツー(*´з`)
そしていきなりの急登が終わるとしばらくトラバース、そして鉄梯子が続く区間です。
鉄梯子のいくつか登るとほどほどの傾斜で苔むした森を進みます、
苔に覆われた森を見ると南アルプスっぽさを感じますねー。
そして苔の森を抜けるとゴーロ帯です、白鳳峠までゴーロが続きます。
振り返ると北岳がドンと聳えています、正面に大樺沢、なかなかの迫力ですね。
白鳳峠に着いてお腹が空いていたので昼食にしました、
お湯を沸かしてラーメン食べて一休み。
ここでは数名のハイカーの方が休憩していました。
そしてここから先は絶景の中の稜線歩きです、
右手には北岳を盟主とする白峰三山、
左手は一面の雲海に八ヶ岳や奥秩父の高峰だけが頭を見せています。
振り返ると雲海に浮かぶ要塞のような甲斐駒ヶ岳、
早川尾根を挟んで雄大なカールを抱いた仙丈ケ岳。
正面にはこれからピークを目指す高嶺、紅葉に覆われた山容と青空のコントラストが美しい。
高嶺山頂付近は予想以上にキツイ傾斜で、両手もフルに使いながら登ります、
ストックは仕舞っておいた方が良いようです。
12時半、高嶺の山頂に到着、360度全てが絶景です!
高嶺自体は割と無名なピークなのですが、
周りの山々は南アルプスの名だたる名峰がズラリです。
大樺沢を懐に抱き、天高く聳え立つ北岳。
その北岳とは「天空の散歩道」と呼ばれる稜線で結ばれた間ノ岳。
これらの二座に続いては白峰三山の一角をなす農鳥岳。
雲海に浮かぶ要塞のように存在感を示す甲斐駒ヶ岳。
対照的に綺麗に晴れ渡った空に優しい山容を浮かべる仙丈ケ岳。
これらの二座に挟まれて控え目に鎮座するアサヨ峰。
これから向かう前方には花崗岩の白さが際立つ鳳凰三山、
その一座、薬師岳の肩からは富士山のシルエットが雲海に浮かびます。
これほどの眺望はなかなかお目にかかれるものでは有りません、
crabさんが「にっぽん百名山」を観ているみたいだと感想を漏らしたので
ipodで主題歌の「空になる」を流してみました(笑)
いつまでも絶景を眺めていたかったのですが、
あまりノンビリしていると日が暮れてしまうので先に進みます。
高嶺から先にしばらく進むと花崗岩と白い砂が目立つようになってきました。
南アルプスだと甲斐駒ヶ岳とか鳳凰三山は花崗岩の山ってイメージなので、
高嶺から鳳凰三山に入ってきた感じがしますね。
よく晴れ渡った空の青と白い砂のコントラストが綺麗です、
山にいるのに真夏のビーチを連想させるような白い砂はやっぱり独特ですね。
アカヌケ沢の頭を経由して地蔵岳へ、
前回は低温&強風のために断念した地蔵岳ですが今日は見事に晴れ渡っています。
ザックをデポしてオベリスクの近くまで登ってみました、
オベリスクには登れないと分かっていたので、限界まで近寄らずにほどほどで帰ってきました。
白峰三山から見ても特徴的な尖塔は見事な自然の造形美ですね、
間近で見られてよかったです。
これで今回の山行の目的の一つは達成しましたので、
残りの「鳳凰小屋に泊まってカレーライスを食べる」目的に向かいます。
予約の際に16時までには小屋に着くようにと言われていました。
まあ15時には着けるんじゃないかと見込んでいたのですが、
各所でゆっくりちお景色など楽しんだせいでしょうか、思いの外時間が経っていました。
後は小屋まで降りるだけですが、花崗岩由来の白砂はまるで富士山の砂走りみたいでした。
なかなかの急傾斜なので登る人は割と苦労するんじゃないかと思います。
樹林帯に入って普通の地面に変わると小屋はもう近くです。
テンポよく歩いてきたら30分くらいで小屋に着きました、15時ジャストの到着です。
受付を済ませたところで1月に通過した際に親切にして頂いた小屋番さんがいたので、
挨拶をして改めてお礼を申し上げました。
今日は宿泊者も多いみたいで忙しそうにしていたので少しだけお話しして、
消灯の後でゆっくりと語りましょうとの事で。
小屋の前のベンチ&テーブルは満員御礼です、こんな中途半端な時間なのに。
不思議に思っていましたが、テン場を見て納得しました。
立錐の余地も無いほどテントがぎっしり張られています。
幕体の四隅はペグダウン出来るけどフライからのガイラインは遠慮願いますみたいな。
当然、テントの外で炊事をするようなスペースは無いので、
皆さん小屋の前のテーブルに集まってくる訳です。
後から来た人が座れなくて困っていると小屋の人が声を掛けて詰めてもらっていました。
相変わらず、鳳凰小屋のスタッフさんはみんな人当たりが良くて優しい方ばかりです。
オーナーさんの人柄がスタッフさんにも影響しているのでしょうか。
夕食は2交代との事でした、crabさんが少しだけ横になりたいとの事でしたので、
食事は後半戦にしました。
食事を終えた宿泊者の方が談話室で盛り上がっています、
夕食は鳳凰小屋名物のカレーライス、おかわり自由です。
昔ながらのカレーライスって感じで美味しかったです、盛り方は少なめですので、
おかわりの際は大盛りも頼めます。
食事の後にお酒を頂く事を考えておかわりは普通盛りでお願いしました(笑)
20時に消灯の予定でしたが、小屋の仕事が早目に片付いたのでしょう、
19時半頃に消灯になりました。
縁あって消灯後の談話室にお招きいただきましたので、
ヘッデンとお酒とつまみを持参して伺いました。
消灯後は小屋の従業員さんとそのお仲間さんの宴席です、
ランプの下で次々と出てくるお酒やおつまみを美味しく頂きながら、
いろいろなお話を聞かせて頂き、楽しいひと時となりました。
翌日は朝食が5時半からとの事でした、お弁当も選べたのですが、
青木鉱泉まで降りるだけなので小屋食にしました。
3時頃から周りが起き出して支度をするのでうるさくて眠れませんでした。
早発ちする方は就寝前に支度をしておくとか、
ヘッデンで寝ている人を照らさないとか、最低限のマナーだと思うのですが。
朝食を頂いて準備が出来たので出発です、
ドンドコ沢沿いに降っていきます、何度か渡渉も有ります。
やがて沢沿いを離れて樹林帯を降ります、途中で雲海に浮かぶ富士山が見えました^^
ドンドコ沢ルートにはいくつか滝が有って見どころなのですが、
いずれの滝も登山道から少し脇道を歩いて見に行く感じです。
分岐には道標が有りますので皆さんザックをデポして見に行く方が多かったです。
時間が無いと楽しめないので、このルートで滝の見物もしたい方は
時間に余裕を持たせた計画をした方が良いですね。
最初は五色滝、滝壺の間近まで歩いていけます、かなりの迫力です。
近くまで行くと水しぶきで結構濡れます、マイナスイオン全開です。
ちょうど、滝に虹が掛かって綺麗でした。
しばらく降って次は白糸滝です、
落差は有りますが真っ直ぐに落ちる滝ではないので迫力は今一つ、
滝壺近くまで歩いていけた五色滝に比べると少し遠くから眺めるのでそこも残念。
この辺りで少しガスが上がってきました、
降りていくとガスの中に入って眺望が無くなりました。
次の滝は鳳凰滝です、この滝はあまり近くまで行けず、
ゴルジュの奥の方に左右から落ちて合わさる滝が見えます、奥深い感じです。
ガスったのもあって人を寄せ付けない雰囲気が有り、神秘的な感じでした。
最後は南精進ヶ滝、五色滝に似た感じで真っ直ぐに有ちる滝ですが、
やはり五色滝ほどは近寄れないので水しぶきが掛かるほどの迫力では有りません。
実はこの辺りまで降りてきたところでコースタイムをオーバーしており、
これだとお昼のバスに乗れないかも、と危惧されたのですが、
この先は傾斜も緩いのでペースを上げられると踏んで、
また南精進ヶ滝だけ見物せずに帰るのも残念な気がしたので、
南精進ヶ滝は駆け足な感じでの見物になりました。
さてここから少しだけペースを上げて降りていきます、
標高が下がってきたのと太陽が高くなってきたので暑くなってきました。
この辺りでまたガスが取れていい天気になってきました。
しばらく進むと沢の左岸に法面工事の現場が有ります、
仮設橋で一旦右岸に渡り、工事現場を迂回してから再び左岸に戻ります。
いよいよ青木鉱泉が近づいてきました、森の中にキャンプサイトが見えてきます。
サイトを横目に見ながらしばらく進むと左手に登る道が有り、
これを登ったところが青木鉱泉でした。
大きな屋根のあるテーブルのスペースが休憩所で、
ここにザックを置いて温泉でひと汗流します。
設備は古くてシャワーも有りませんが山歩きの後の温泉は格別です、
そう言えば山小屋以外にシャワーの無いお風呂に入ったのっていつ以来だろう?
子供の頃はシャワーが無いお風呂も当たり前でしたから懐かしい気もします。
設備は古いけどお値段はお高め(1,000円)でした(笑)
風呂上がりのビールは自販機にはありませんので従業員さんに声を掛けて売ってもらいます。
350mlで450円、車が入れる場所にしては高いなぁ、背に腹は代えられませんが(笑)
途中でペースを上げたので、バスの発車時刻までは随分と余裕が有り、
結局ビール2本頂いて気分よくバスに揺られて韮崎駅へ。
僕ら2人の他はソロの男性一人で空いてました。
韮崎駅で少し時間が有ったので駅構内のお蕎麦屋さんで昼食にしました。
大きな月見そばに山賊揚げのトッピング、しかも大盛り無料で嬉しい470円。
蕎麦も美味しくたっぷりのボリュームで大満足です。
普通列車で甲府駅まで移動、八ヶ岳とかの帰りでしょうか、
車内は山帰りと思われる人がチラホラいました。
甲府駅からは普通列車の接続も有りましたが、ベンチシートの車両でしたので見送りました、
セミクロスシートの車両でしたら乗ったんですが。
理由は勿論、ビール飲みながら帰りたいからです(爆)
甲府駅始発の特急かいじを待って帰る事にしました。
待っている間に松本からのスーパーあずさも停車しましたがデッキにまで人が溢れていました。
甲府始発のかいじ号も自由席はほとんど満席、
途中駅から乗った人はほとんど着席できなかったようです。
車内販売も回ってこないだろうと予想してビール多めに買って乗り込みましたので、
新宿駅までのんびり座って一杯飲みながらの楽しい帰り道でした。
ここから備忘録
クロージング
いつも通りの長袖ハーフジップシャツ1枚
下はトレッキングパンツ
小屋では日が暮れてから冷え込んだのでダウン上下、
念の為に持って行ったのが役に立った。
飲み物
初日はアクエリアス500ml×1本
途中でポカリ500ml追加
二日目はポカリ500mlで足りた
おまけ(爆)
山行前日
高尾〜竜王での車内
ビール2本とハイボール
ネットカフェでビール
初日
小屋に到着してビール2本
食後に日本酒1.5合くらいかな
二日目
青木鉱泉に着いて風呂上がりにビール2本
かいじ車内でビール500ml×2本
帰宅してビール500ml
これだけ飲み食いするから山登っても腹が出るんだな(笑)
筋肉痛は翌日から中程度、太もものみ。
天気は最高に良かった、鳳凰小屋のスタッフさんは皆さん優しかった。
山も小屋も滝も帰路も、全て良かった。
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