甲斐駒ケ岳〜厳冬期黒戸尾根に挑む、-23℃のなかラッセル及ばず八合目で時間切れ撤退〜
- GPS
- 32:16
- 距離
- 15.7km
- 登り
- 2,199m
- 下り
- 2,197m
コースタイム
尾白川渓谷駐車場9:05 - 11:06笹ノ平11:20 - 13:20刀利天狗13:37 - 五合目小屋跡14:24 - 七丈第一小屋15:38
※小屋まで無雪期は4時間〜4時間30分なので厳冬期はプラス2〜3時間は必要
2月2日
七丈第一小屋7:30 - 11:20八合目11:30 - 12:10七丈第一小屋13:10 - 五合目小屋跡14:05 - 14:45刀利天狗14:52 -
16:01笹ノ平16:10 - 尾白川渓谷駐車場17:21
天候 | 2月1日 くもりのち雪と強風 駐車場 -3℃ 笹ノ平 -7℃ 刀利天狗 -13℃ 七丈小屋 -15℃ 2月2日 小雪のちくもり 七丈小屋 -20℃〜-23℃ 八合目 -22℃ 刀利天狗 -16℃ 笹ノ平 -14℃ 駐車場 -7℃ ラッセル中はずっと-23℃でした。 過去に経験した最低気温は赤岳山頂の-20℃。 強い寒気が流入していたとはいえちょっと驚きの気温でした。 |
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過去天気図(気象庁) | 2012年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
尾白川渓谷駐車場 → 国道20号線 → 勝沼IC → 談合坂SA → 八王子IC → 町田 |
コース状況/ 危険箇所等 |
★尾白川渓谷駐車場〜笹ノ平 駒ケ岳神社を過ぎて尾白川に架かる橋を渡ると 登りになるがそこから雪があらわれる。 しかし、まだ所々で地肌が露出している。 先行者が1名いたのでトレ-スばっちりあった。 まあ、ル-トは明瞭なのでトレ-スの有無は関係ない。 アイゼンの必要はなかった。 笹ノ平まで2時間(無雪期は1時間30分くらい) ★笹ノ平〜八丁登り〜刃渡り〜刀利天狗 八丁登りを終えたところで先行者とすれ違った。 強風と悪天候なので諦めて下山するとのこと。 そこからトレ-スがなくなった。 刃渡りはアイゼンなくても通過できる程度の積雪。 しっかりとクサリの手すりが出ている。そのかわり強風に晒された。 刀利天狗直下のハシゴ、クサリはまだ埋まっていない。 刀利天狗まで4時間15分(無雪期は約3時間) ★刀利天狗〜五合目〜七丈第一小屋 刀利天狗からアイゼン装着。 トレ-スなし。ル-トはしっかりしている。 足の沈み込みは深くて膝くらいまで。 風は雪煙が舞うほど五合目が酷かった。樹林帯ではいくらか凌げる。 五合目からのハシゴ、クサリは全て埋まっていない。 七丈小屋まで6時間30分(無雪期は4時間〜4時間30分) ★七丈第一小屋〜八合目 テン場のすぐ上部の樹林帯からわかんでラッセル。トレ-スなし。 ふつうに膝まで、深いところでは腰まで沈む。 目印の赤布はあったが夏道がはっきりわからなかった。 木々の間を縫うようにラッセルしていき樹林帯を抜ける手前で 夏道に入った。樹林帯を抜けると展望が広がり、八合目まで積雪は多くない。 八合目まで約4時間(無雪期は40分くらい) ★七丈小屋 第一小屋を開放、第二小屋は利用不可 寝具なし素泊り 3500円 宿泊予約の必要なし 小屋のご主人が不在時でも利用可(確認はしてませんが) 外の水は利用出来ないがお湯は貰える(スト-ブで沸かしている) 室内で自炊可 ★テン場 小屋から少し上がった所に2ヶ所あり。 まだ整地すれば幕営できる状態でした。 今後、ドカ雪でも降れば利用が難しくなるかもしれません。 その他幕営適地としては、 五合目小屋跡、五合目鞍部 → 風をまともに受けるので強風時は難しい 1881ピ-クの少し手前 → 樹林帯のちょっとした平坦な場所に2張り可能 ★温泉 尾白の湯(べるがの湯)700円 水曜日定休 この他、近隣には「むかわの湯」「つたの湯」などがある。 ★装備 テント泊装備一式 (本体、外張り、マット、ショベル、シュラフ、シュラフカバ-) 12本爪アイゼン、ピッケル、わかん(必須)、サブザック、水2L その他雪山基本装備 |
予約できる山小屋 |
七丈小屋
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写真
感想
今、清々しい気持ち。
撤退したのになぜだろう。
それはまた挑戦できるから。
雪の黒戸尾根に挑めるのが嬉しいのです。
でも簡単には登らせてくれない。
だって甲斐駒黒戸尾根だから。
万人に登られちゃったら黒戸尾根じゃなくなってしまう。
1月25日〜26日にはknotさんが入られ、
先週末にもヤマレコの方が何名か入山した様子。
お陰でトレ-スもばっちりで七丈小屋までは問題なく順調でした。
一応、テントを持ってきましたが今回は小屋泊まりです。
予報では寒気の影響で各地の2月2日の最低気温が半端なく低い。
迷わず小屋泊まりです。基本的に寒がりなので・・・。
テン場の上部から樹林帯に入りますが夏道がはっきりせず
木々の間を縫うようにラッセルしました。
最初からわかんを装着すればいいものをアイゼンで突入してしまい
一度小屋に戻るお粗末さ。おかげで1時間くらいタイムロスしてしまった。
ちょっとこれは反省しないといけませんね。
それと目印の赤布がわずかながらあったのでもう少し登路をしっかり
見極めるべきでした。やみくもにラッセルしたわけではないのですが
夏道は多少登りやすかったので時間を要してしまった。
結局、八合目まであまりにも時間がかかり過ぎました。
登頂は次回?に持ち越しです。
一番好きなル-トを一番好きな季節に登る。
今度で9度目だけど積雪期が一番いいね。
2月20日、21日と連休をとっています。
八ツの予定でしたがもう一度挑もうかな・・・・・。
そう、今回もビタミンEを摂取しました。
2月2日は-20℃を下回り-23℃まで下がって厳しい寒さになりました。
小屋を出てからすぐに指先の感覚がなくなりあの嫌な痛みもありました。
その後少しずつ感覚が戻ってきて行動中はそのようなことはなかった。
でも行動を止めてじっとしているとやはり感覚が失われていきます。
行動中は血流がよくなってそこにビタミンEでさらに血流が促進されるのかな。
これはまだまだ効果のほどを確かめないといけませんね。
次回も試してみます。
あまりに厳しい厳冬期黒戸尾根 。
まさに、清々しい気持ちが伝わってきます。ありがとうございました。
次も期待しています。頑張ってください。
siriusさん、おつかれさま。
七丈小屋から八合目まで空身で3時間ですか・・・。
siriusさんでそれですから、
僕だったら、一体何時間かかるのやら。
ビタミンEの話も興味深いですね。
次回の活躍を祈っています。
当然、僕も3度目の挑戦します。
本当にお疲れさまでした。
ricalojpさん、こんばんは。
丹沢でのご活躍ぶりは常々拝見しております。
雪の丹沢も魅力的ですね。
今冬はまだ行けてないのですがチャンスがあればと思っています。
黒戸尾根は寒さといいラッセルといい本当に厳しかったです。
これで登頂していれば報われたかもしれませんがそんなに甘くはないですね。
それでも前向きな気持ちになれるのは一番好きなル−トだからです。
また挑戦できるのが嬉しくて楽しみなんですね。
厳しくとも魅力的な黒戸尾根をお見せできたらと思っています。
knotさん、こんばんは。
ラッセルが下手くそであんなに時間がかかってしまい
ました。 ちょっと訓練が必要です。
それと夏道を外さなければそれぼど時間は要しないと
思うのですが・・・。
でも夏道がはっきりしないんですよね。
そこが難しいところです。
八合目から上の岩場を経験できなかったのが少し残念でした。
knotさんも近いうちに挑戦されますか?
2月20日、21日でもう一度と考え初めてます。
お互いに頑張りましょう
「大好きな山」に「大好きなルート」で「大好きな時期」に登りたい。
siriusさんのお気持ちがビシビシ伝わってくるレコ、
ありがとうございます。
今回の撤退は、「山の神様」からの「またおいで」というメッセージだと思います。
無雪期でも長くてキビしい黒戸尾根。
「大願成就」祈念いたします。
ricalonさん、こんばんは。
丹沢でのご活躍ぶりいつも拝見しています。
今冬はまだまだ雪の丹沢を楽しめそうですね。
私も機会があれば足を運んでみようと思っています。
中途半端な撤退劇のレコにもかかわらず見ていただき
ありがとうございます。
私の黒戸尾根に対する「気持ち」が見ている方に少しでも伝わっているのであれば幸いです。
この気持ちをいつまでも大切にしていきたいですね。
近いうちに出来ればもう一度挑戦してみたいと考えてます。
「山の神様」のお許しが貰えるならば、山頂に立ってみたいです。
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