唐松岳（八方駅から往復）ゴンドラ運休！急登、ラッセル、暴風…苦難の先の大絶景

2018年11月24日(土) 〜 2018年11月25日(日)

• GPS: 32:00
• 距離: 18.1km
• 登り: 2,033m
• 下り: 2,034m

コースタイム

1日目

• 山行: 9:13
• 休憩: 0:37
• 合計: 9:50

5:08 八方駅前駐車場
7:18 7:22 兎平駅
9:37 9:54 八方池山荘
10:33 10:33 石神井ケルン
11:09 11:09 第2ケルン
11:23 11:23 八方ケルン
11:41 11:41 第三ケルン
11:43 11:59 八方池
14:39 14:39 丸山
14:58 幕営地

2日目

• 山行: 8:06
• 休憩: 1:10
• 合計: 9:16

5:01 幕営地
7:02 7:09 唐松岳
8:36 9:20 幕営地
9:28 9:28 丸山
10:46 10:46 第三ケルン
10:56 10:56 八方ケルン
11:02 11:02 第2ケルン
11:15 11:29 石神井ケルン
11:56 11:56 八方池山荘
13:00 13:05 兎平駅
14:17 八方駅前駐車場

天候

・11/24（土）小雪→晴
・11/25（日）晴→（暴風）→曇

アクセス

利用交通機関：

自家用車

ゴンドラ「アダム」八方駅前の駐車場で車中泊
※ゴンドラおよびリフトは運休中

コース状況／危険箇所等

【スキー場ゲレンデ】急斜面。積雪箇所もあり、特に下りの際に滑って危険。
【八方池山荘〜八方ケルン】所により夏道が雪で埋まっており、ラッセルや道なき急斜面をよじ登る箇所あり。
【八方ケルン〜頂上稜線】ラッセル必須。新雪では道不明瞭。片側が切れ落ちた急斜面のトラバース等あり。
【頂上稜線〜唐松岳山頂】風速17、8mの暴風、両手にストックorピッケルを持っていた方がベター。一部ラッセルあり。

その他周辺情報

標高2,550m付近の登山道脇の窪地で幕営

写真

11/24 5:31

暗闇の中、ゲレンデの直登スタート！

11/24 6:04

白馬村の夜明けと変わった形の雲

11/24 6:10

あー、急やー。

11/24 6:40

ひたすら上を目指す。

11/24 7:04

雲海がきれいです。

11/24 7:39

雪の量が増えました。そして急！

11/24 7:42

雪をまとった焼山？と火打山

11/24 7:51

いい天気になりそう！

11/24 8:22

もうちょっとで兎平駅。

11/24 9:22

鹿島槍ヶ岳と五竜岳が見えました！

11/24 9:22

この夏縦走した五竜岳と

11/24 9:22

遠見尾根越しの鹿島槍ヶ岳

11/24 9:37

八方池山荘に着きました。よく来たね〜みたいな感じで出迎えていただきました。

11/24 10:20

白馬三山

11/24 10:29

木道が出てきました。滑りやすいです。

11/24 10:39

五竜岳かっこいいな〜

11/24 10:53

ワカンを装着します。

11/24 10:53

長い八方尾根

11/24 11:08

ハイマツ越しの白馬三山

11/24 11:09

第二ケルンを通過。

11/24 11:41

八方池と白馬の稜線

11/24 13:02

微妙に危険な稜線

11/24 13:22

足を滑らすと結構な距離を滑落するトラバースもあります。

11/24 14:08

不帰ノ嶮

11/24 14:35

ワカンで急斜面登るのムズい！

11/24 14:52

今日はここまで。

11/24 15:33

稜線沿いの窪地で幕営。ちょうどいい場所でした。

11/24 15:39

美ヶ原・王ヶ頭の向こうに富士山！

11/25 5:26

真っ暗な中、ラッセルで山頂を目指します。

11/25 5:47

慎重に慎重に。

11/25 5:53

まもなく夜明け

11/25 6:00

注意が必要なトラバース

11/25 6:03

雪深いです。

11/25 6:10

だいぶ明るくなりました。

11/25 6:13

ここちょっと怖い。

11/25 6:20

登ってきた急斜面

11/25 6:26

稜線に出ると目指す唐松岳！風が強いです。

11/25 6:28

お月さんと朝焼けとのコラボ

11/25 6:33

五竜岳に

11/25 6:33

かっこいい剱岳

11/25 6:36

山頂部に陽があたってきました。

11/25 6:45

一気に日光が。

11/25 6:50

朝日を浴びる剱岳

11/25 6:55

風が強い！風雪が顔に当たって痛い！

11/25 7:04

唐松岳登頂！！来れてよかった！

11/25 7:04

白馬岳方面

11/25 7:09

暴風雪の中、下山します。

11/25 7:10

顔の右半分、感覚ありません。

11/25 7:37

なんとか頂上稜線の分岐まで戻ってきました。さっきまでいた山頂を振り返ると平和な感じです。

11/25 7:49

八方尾根を下山開始。

11/25 7:56

テントが見えました。

11/25 9:23

長い下りの始まり。

11/25 10:36

白馬三山

11/25 11:40

この木道、めっちゃ滑ります。

11/25 12:37

膝が崩壊しそうな急斜面です。

11/25 13:16

スキー場の脇にニホンカモシカがいました。
こちらの様子をじっと伺って微動だにしません。

11/25 14:16

無事下山しました。

撮影機器：

PowerShot SX710 HS CANON

感想

dokoiko

山岳会の月例山行として、11/23（金）〜25（日）に唐松岳〜五竜岳を縦走する計画でしたが、11/23（金）の天候が思わしくないこと、少雪のためゴンドラ・リフトが運休していること、黒菱平の駐車場まで車で入れないことを踏まえ、ゴンドラ「アダム」の八方駅前から唐松岳をピストンすることになりました。
11/23（金）に八方駅のすぐそばにある駐車場で車中泊。翌朝、暗闇の中、うっすらと雪が積もったスキー場のゲレンデをほぼ直登しました。とりあえず登りやすそうなところを進みますが、急斜面をひたすら登るため、序盤で踵あたりを靴擦れしてしまいました。
明るくなってゲレンデの全容が見えてくると、この急斜面を登るのか…と気持ち的にしんどくなりましたが、標高が上がるに連れて見えてくる景色が素晴らしく、なんとか頑張れました。結局、八方池山荘までのゲレンデ歩きに、4時間30分もかかり、かなりのダメージでした。
八方池山荘からは、基本尾根道を辿りますが、途中ですれ違った昨日登った方のトレースが僅かに残っているところや、全くトレースがないところもあり、随所にラッセルが必要でした。夏道から逸れて、ワカンを付けた状態で急斜面をよじ登る箇所がいくつかありましたが、ダケカンバの枝や笹をまとめて掴んで腕力で登らざるを得ませんでした。
初日に唐松岳頂上山荘まで行って幕営する計画でしたが、標高約2,550mのピークに到着時ですでに15時。この先、幕営できそうな場所がないため、稜線脇の平坦なところで幕営することにしました。雪山仕様の完全防寒のつもりで寝床につきましたが、足元が寒く、ぐっすりとは眠れませんでした。夜間は時より強風が吹いていました。
翌朝3時起床、まずは昨晩と同じように雪を溶かしてせっせとお湯づくり。食事や身支度をしていると、あっという間に出発予定の5時に。あたりはまだ真っ暗で、トレースのない尾根をヘッドランプ頼りにラッセルしながら進みます。両側が切れたようなところもあり、決して気は抜けませんでした。
頂上稜線に出る頃には薄っすらと明るくなってきましたが、稜線に出た瞬間、猛烈な西風！一方にストック、もう一方にピッケルで体を支えないと持っていかれそうな時もありました。
頂上への最後の登り。風にあおられながら、雪交じりの岩場をアイゼンで登るのは少し緊張しましたが、なんとか頂上へ。本当に風が強く長居できないので、写真だけ撮ってさっさと下山。この下山時の稜線での風が最も強く感じました。同行者によると、風速17、8mはあったんじゃないかとのことでした。
頂上稜線分岐から八方尾根に入っても油断は禁物。トレースは残っているものの、滑落の危険が高く、慎重に下山。何とかテント場まで戻ってきた時は、ほっとしました。
しかし、ここからが地獄でした。長い長い下りの始まりです。特に八方池山荘から下のゲレンデ歩きは最悪です。ただでさえ前が見えないくらい急で膝に悪いのに、溶けかけた雪が残っていて、めっちゃ滑る！気を付けていても、数回激しく転倒しました笑。車を止めた駐車場が見えた時は、本当の意味でほっとしました。
唐松岳と聞くと、北アルプス入門の山というイメージを持っていましたが、雪山となるとさすがに違いました。ましてや麓からのガチ登山、標高差1,900m以上。本当にきつかったです。
2日間で出会った登山者は計5名。人気のこの山でこれだけ人が少ないのは、ゴンドラが動いていないこの時期だけかもしれませんね。
ともあれ、貴重な雪山体験ができてよかったです。