バリルートから大菩薩に登る(長峰〜石丸峠〜大菩薩嶺〜丸川峠〜裂石)


- GPS
- 09:13
- 距離
- 23.0km
- 登り
- 2,055m
- 下り
- 1,799m
コースタイム
8:12 長峰登山口
8:52 トチ平
9:31 山神祠
10:00 カネツケノ頭
10:20 白草ノ頭
12:53 米代(長峰分岐)
13:15 石丸峠
13:43 大菩薩峠
14:39 大菩薩嶺
15:17 丸川峠
16:24 裂石
16:34 大菩薩の湯
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
長峰は黒破線ルートです。 途中に道標はなく、踏跡が消えている個所が多数あります。 支尾根が多いので、道間違いの危険性もあります。 山と高原地図はほとんど役に立ちません。 地形図は必須。 できればGPSがあったほうがいいでしょう。 |
写真
感想
大菩薩から牛の寝通りへと進むとき、いつも横目で見ていた標識があります。
長峰。
その下には「道跡不明瞭通行注意」と。
長峰は黒破線ルート(廃道)です。
藪の深いバリルートとして知られていますが。
まあ、この時期なら藪がうるさいってこともないだろう、と。
猿橋駅には朝6時16分到着。
ここから少し歩いて、富士急山梨バスの営業所に向かいます。
バスは6時45分発。
これに乗って、終点の竹の向まで。
竹の向からは車道歩きです。
深城ダムを眺めながら、公園に寄ったりしてのんびりと歩きます。
さて、長峰のとりつき。
迷うかと思ったけど、分かりやすかった。
通信設備の脇に、しっかりとした階段がつけられています。
ここを登っていくと、その先に林業用の道が見えてきます。
最初のうちは道がはっきりとしていて登りやすかったんです。
が、急斜面では踏み跡が分からない。
たぶんジグザクに道がつけられていたのでしょうけど。
しょうがないので、ひたすら直登りです。
ところどころ、左右にはっきりとした道が通っています。
行ってみてもいいのですが、どこに通じているか分からない。
ここはとにかく尾根筋を登っていきます。
急登りを過ぎてしまえば、広くゆったりとした尾根が待っています。
しばらく行くと、小ピークに到着。
テープに小さく「トチ平」と書かれています。
道標なんてものはありません。
テープにマジック書き、これが基本。
さらに進んで、山神祠に到着。
小さな祠です。
この祠の右側に、はっきりとした道がついています。
さらに進んでいくと、雪がくるぶしくらいまで残っています。
お、トレース発見。
先週あたり、だれか登ったのかな?
いや、よく見ると鹿ですね。
この先ずっと、鹿のトレースを追っていくことになります。
カネツケの頭。
手書きの看板には、なぜか「カケッネノ頭」と書かれていました。
白草ノ頭へ。
ちょうど長峰の中間点です。
ここは南側を巻くように道がつけられています。
とりあえずピークに立ちたい。
で、藪の中を強引に登ってみました。
山頂は狭い。
眺望もほとんどない。
標識はなく、テープに消えかかった文字で「白草ノ頭」と書かれているだけ。
でも三角点はあります。
白草ノ頭から、また強引に下ります。
ここで方向感覚を失いました。
支尾根を下りそうになり、あわててGPSを確認しながら元の位置に戻りました。
高度1500mあたりから、チェーンスパイクを装着。
鹿のフン多いなぁ、と思いながら歩いていきます。
雪の上だから目立つんです。
最初のうちは避けながら歩いていました。
しかし、進むにしたがい、鹿のフン量は増加の一途。
白い雪の上に、一面の黒くて丸い物体。
よけきれません。
そのうち、どうでもよくなりました。
道ははっきりとしていますが、分岐点がいくつか。
もちろん道標はなし。
とにかく登っていくほうを選択すれば間違いありません。
といっても、何度か間違えましたが。
そして最後の急登り。
長峰名物の、藪地帯に突入します。
いやー、きつかった。
笹薮なのですが、この時期は葉っぱがない。
なので、顔に突き刺さってくる。
かといって、上に気をとられていると、足元が。
融けかかった雪なので、ズルズルとすべる。
積雪で踏み跡は分かりません。
なので、鹿のトレースを追っていくのですが。
激藪に突入。
鹿って、どうして藪が深いところを選んで歩くのでしょうか。
急登り、激藪、積雪、そして鹿のフンの四重苦。
長峰の道標が見えたときは、本当にうれしかった。
牛の寝通りからはトレースあり。
もちろん人間の。
石丸峠では、絶景が待っていました。
雪が残る熊沢山。
富士山もはっきりと。
大菩薩峠から先で、10人くらいすれ違いました。
やはり人気の山。
冬でも多くの人が登っています。
この後は、大菩薩嶺から丸川荘を経て裂石へ下山。
大菩薩の湯に向かいました。
山梨名物のほうとうと、ビール大ジョッキを注文。
なんか、想像よりもはるかにデカいジョッキが出てきました。
こんなに飲めるのか?
と思ったら、バレンタイン期間限定サービスだとか。
ワインの小ボトル1本プレゼント。
えー、これは飲みすぎでしょう。
19時3分発の終バスで塩山駅へ。
バス、電車、いずれも爆睡でした。
長峰。
なかなか手強いルートですが、達成感も大きいです。
道迷いさえしなければ、楽しく歩けます。
今度は、下りで歩いてみたいですね。
コメント
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westmalleさん、またまたガッツリ雪山を行きましたね。普通の人が及びもつかないコースを思いつくのはいつもながら流石です
それにしても長峰の藪は大変でしたね。レコ読んでるだけで力入ってきちゃいました。足跡の妙はまた笑わせてもらいました。westmalleさんなかなか文才ありますね。
中盤戦が大変なだけに、見慣れた大菩薩の写真が出てくると妙に安心感ありますね。23kmの長距離を雪の中お疲れさまでした。
ビール大とワインはラッキーのおまけ付きでGoodですね。
初めまして。
積雪期に長峰は、計画段階で相当逡巡されたのではないでしょうか。
私が1月に牛の寝から石丸に抜けたときは、長峰方面を見ると真っ白な雪の中標柱も半分埋もれ、2日はおろか3日はかかるのではないかという状況でした。
先日の雨で近場の山の雪はかなり融けてしまったようですね。
エスケープもイマイチな積雪期のこの尾根、日帰りで決断されたとはすごいです!
ShuMaeさん、どうもです。
めったに人が入らないルートなので、細心の注意をはらいながらの山行でした。
鹿のトレースをたどるのも、なかなか面白い経験でしたよ。
大菩薩峠が見えたとき、安心感から緊張が一気に緩んでしまって。
そういう状態での下山が、一番危険なんですよね。
あとで聞いたら、ワインは持ち帰ってもよかったそうです。
ちょっと飲みすぎました。
でも、オリジナルワイン、なかなかおいしかったですよ。
udokoさん、こんにちは。
そうですね、計画段階でかなり迷いました。
ネット上でも、積雪期の長峰の記録はほとんどありませんでしたし。
おっしゃるとおり、先日の雨で、ある程度雪が融けたと判断しての山行です。
・少しでも危険を感じたら撤退
・100メートルごとにGPSで位置確認
・ビバーク装備と3日分の食糧を持つ
という条件を課しました。
1月に牛の寝を行かれたのですか。
かなりの積雪だったのではないでしょうか。
ラッセルの大変さ、目に浮かびます。
では。
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