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記録ID: 1744934
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山滑走
槍・穂高・乗鞍

【過去レコ】穂高岳 稜線から涸沢カールを滑る!

2005年05月17日(火) 〜 2005年05月18日(水)
情報量の目安: A
都道府県 長野県 岐阜県
 - 拍手
GPS
32:00
距離
33.7km
登り
1,602m
下り
1,593m
天候 17日 晴れ、朝0度
18日 晴れのち曇りのち雨
過去天気図(気象庁) 2005年05月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
予約できる山小屋
横尾山荘
5月17日 上高地 河童橋付近から新雪に輝く奥穂高岳。17日は終日ピーカンでした。
2005年05月17日 08:07撮影 by  EX-Z40 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
5/17 8:07
5月17日 上高地 河童橋付近から新雪に輝く奥穂高岳。17日は終日ピーカンでした。
横尾(1600M)に到着。コースタイム的には3時間のところだが、兼用靴で上高地から1時間ほど歩いたところで靴擦れを心配してスニーカーに履き替えたり、食事をしたりで4時間かかってしまった。
2005年05月17日 11:48撮影 by  EX-Z40 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
5/17 11:48
横尾(1600M)に到着。コースタイム的には3時間のところだが、兼用靴で上高地から1時間ほど歩いたところで靴擦れを心配してスニーカーに履き替えたり、食事をしたりで4時間かかってしまった。
横尾から1時間強歩き本谷橋(1800M)に着く。ここから画像左の急な(屏風岩下部の)森林帯に取り付く。
2005年05月17日 13:30撮影 by  EX-Z40 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
5/17 13:30
横尾から1時間強歩き本谷橋(1800M)に着く。ここから画像左の急な(屏風岩下部の)森林帯に取り付く。
ここはSガレと呼ばれるところで標高2100M位。右前方にやっと奥穂高が見えてくる。
2005年05月17日 14:45撮影 by  EX-Z40 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
5/17 14:45
ここはSガレと呼ばれるところで標高2100M位。右前方にやっと奥穂高が見えてくる。
やっと宿泊地の涸沢ヒュッテが見えてくる。ここからがきつかった、ヒュッテが見えているのになかなか近づかない。
2005年05月17日 15:23撮影 by  EX-Z40 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
5/17 15:23
やっと宿泊地の涸沢ヒュッテが見えてくる。ここからがきつかった、ヒュッテが見えているのになかなか近づかない。
なんと上高地から8時間かかって涸沢ヒュッテ(2300M)に到着。午前8時上高地→午後4時涸沢。板と兼用靴を担ぐと20KG近い重さになり、涸沢ヒュッテに到着したときは肩が腫れていた。
2005年05月17日 17:39撮影 by  EX-Z40 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
5/17 17:39
なんと上高地から8時間かかって涸沢ヒュッテ(2300M)に到着。午前8時上高地→午後4時涸沢。板と兼用靴を担ぐと20KG近い重さになり、涸沢ヒュッテに到着したときは肩が腫れていた。
涸沢ヒュッテから見た北穂岳と北穂沢。最初北穂沢を滑る予定だったが、翌日の天気が悪そうなのと、ご覧のようにインゼルと呼ばれる中間部の急斜面にかなり岩が出ているので北穂沢は止めた。
2005年05月17日 19:02撮影 by  EX-Z40 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
5/17 19:02
涸沢ヒュッテから見た北穂岳と北穂沢。最初北穂沢を滑る予定だったが、翌日の天気が悪そうなのと、ご覧のようにインゼルと呼ばれる中間部の急斜面にかなり岩が出ているので北穂沢は止めた。
5月18日は朝のうち薄曇り後雨。涸沢ヒュッテの室外温度計は0度でした。デブリの下端に到着。出発時は新雪の表面が凍っていたっがこのあたりから雪が緩んできて、足首からすねくらいまで潜る。
2005年05月18日 07:21撮影 by  EX-Z40 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
5/18 7:21
5月18日は朝のうち薄曇り後雨。涸沢ヒュッテの室外温度計は0度でした。デブリの下端に到着。出発時は新雪の表面が凍っていたっがこのあたりから雪が緩んできて、足首からすねくらいまで潜る。
標高2700M付近から見た前穂北尾根。左端のコルが5.6のコル。次回、涸沢に来たら5.6のコルからの滑降を組み入れたい。
2005年05月18日 08:17撮影 by  EX-Z40 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
5/18 8:17
標高2700M付近から見た前穂北尾根。左端のコルが5.6のコル。次回、涸沢に来たら5.6のコルからの滑降を組み入れたい。
標高2800M付近から涸沢を見る。中央下の屋根が光って見えるのが涸沢ヒュッテ。小豆沢はご覧のように新雪デブリで埋まり滑降不可。
2005年05月18日 08:17撮影 by  EX-Z40 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
5/18 8:17
標高2800M付近から涸沢を見る。中央下の屋根が光って見えるのが涸沢ヒュッテ。小豆沢はご覧のように新雪デブリで埋まり滑降不可。
途中軽く食事をとり、涸沢から3時間かけて奥穂高山荘のある白出しのコルに到着。さすがに稜線は風が強く、また完全に厚い雲がかかってきたので軽食を摂った後早々に滑降を開始することにした。
2005年05月18日 10:02撮影 by  EX-Z40 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
5/18 10:02
途中軽く食事をとり、涸沢から3時間かけて奥穂高山荘のある白出しのコルに到着。さすがに稜線は風が強く、また完全に厚い雲がかかってきたので軽食を摂った後早々に滑降を開始することにした。
滑降開始!稜線から10Mも下ると風が格段に弱くなったので余裕で写真を撮る。ただ急斜面でも横滑りしないくらい雪が重くターンが少々しずらいがそこそこ快適!
2005年05月18日 10:03撮影 by  EX-Z40 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
5/18 10:03
滑降開始!稜線から10Mも下ると風が格段に弱くなったので余裕で写真を撮る。ただ急斜面でも横滑りしないくらい雪が重くターンが少々しずらいがそこそこ快適!
涸沢岳基部に回り込んだところ。左がザイテン、右が涸沢岳。このあたり雪質が安定して滑りやすいが、曇り空の為斜面状況が見えずらい。
2005年05月18日 10:15撮影 by  EX-Z40 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
5/18 10:15
涸沢岳基部に回り込んだところ。左がザイテン、右が涸沢岳。このあたり雪質が安定して滑りやすいが、曇り空の為斜面状況が見えずらい。
北穂南稜を左に見ながら滑降。高度や傾斜もかなり落ち、ここで一服。穂高の3000Mの稜線から滑ったという充実感が沸いてくる。左ひざの具合もよく上高地まで無事に下山できると確信する。
2005年05月18日 10:16撮影 by  EX-Z40 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
5/18 10:16
北穂南稜を左に見ながら滑降。高度や傾斜もかなり落ち、ここで一服。穂高の3000Mの稜線から滑ったという充実感が沸いてくる。左ひざの具合もよく上高地まで無事に下山できると確信する。
涸沢ヒュッテ付近まで下り、滑降コースを見上げる。赤線が登り、青線が滑降コース。
2005年05月18日 10:30撮影 by  EX-Z40 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
5/18 10:30
涸沢ヒュッテ付近まで下り、滑降コースを見上げる。赤線が登り、青線が滑降コース。
涸沢ヒュッテを通過し、標高1900M付近の本谷橋手前の急な森林帯の下りが始まるこの付近でスキー板を外す。ここまでせいぜい3000Mの稜線から1時間程度。ここで小休止し、板をザックに取り付け10分程度下り本谷橋に着く。本谷橋で兼用靴をスニーカーに履き替える。
2005年05月18日 10:46撮影 by  EX-Z40 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
5/18 10:46
涸沢ヒュッテを通過し、標高1900M付近の本谷橋手前の急な森林帯の下りが始まるこの付近でスキー板を外す。ここまでせいぜい3000Mの稜線から1時間程度。ここで小休止し、板をザックに取り付け10分程度下り本谷橋に着く。本谷橋で兼用靴をスニーカーに履き替える。
横尾の少し手前から雨が降り出し、小雨降る河童橋に午後4時半頃無事到着。スキー板を担いでからが長い道のりだった!
2005年05月18日 16:13撮影 by  EX-Z40 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
5/18 16:13
横尾の少し手前から雨が降り出し、小雨降る河童橋に午後4時半頃無事到着。スキー板を担いでからが長い道のりだった!

感想

上高地から8時間かけて涸沢まで登り(板と兼用靴を担ぐと20KG近い重さ)、涸沢ヒュッテにて1泊。翌朝午前7時に涸沢ヒュッテを出発し午前10時頃白出しのコル(奥穂高山荘のあるところ、2983M)まで登り滑降を開始。涸沢ヒュッテ横をいっきに通過し、 本谷橋手前の標高1900M付近までスキーで滑降。そこからはスキーを担いで上高地まで下る。3000Mの稜線から標高1900M付近の本谷橋手前 まで1時間もかからずに着く。やはりスキーでの下りは早い。

今年はゴールデンウイークを過ぎてから低温が続き、異常と思えるほど雪の日(涸沢より上部)が多く、これを作成している5月24日も穂高や槍ヶ岳の稜線では3日間雪が降り続けています。入山(5月17日)の2日前も風雪で稜線では数十センチの積雪があり、標高2000M付近まで新雪が積もったようです。涸沢カールのいたるところに雪崩のデブリがあり、少々驚きました。雪崩は17日の昼頃にかけて多発したとのことでした。

この山行の6年ほど前に左膝をに変形性膝関節症と診断されたんです!その当時は寝返りをうっただけで痛くて目を覚ましました。それで10年近く山スキーのブランクあったりしたんです。それと今回も18日に涸沢から上に登らず、下山しようかと思ったのも、もしここで膝への過度な負担から左膝が痛み出したら上高地まで自力で下山できなくなると思ったからです。

10キロの減量と脚の筋力アップトレーニングを通年続け、この山行の1年前にやっと登り3時間程度の山なら登れると判断し、また下りにスキーを使えば膝への負担も少なくてすむと思い山スキーを再開したんです。変形性膝関節症になる前の富士山スキー登山の時は体重78Kで現在は68Kです。

この山行の15年ほど前、スキーがうまくなりたくて毎週ゲレンデに通っていた頃、左膝内側靭帯を痛め、放置したまま数年間毎週ゲレンデ通い(夏のグラススキーや11月の狭山スキー場など入れたら年間50日以上滑った年もありました)を続けていたら変形性膝関節症になってしまったんです。

大学病院で変形性膝関節症と診断された時、「直りますか?」と医者に聞きました。医者は即座に「一生直りません」と答えました。その時私は、登山は言うまでも無くスキーさえ一生できなくなるのかと思い大変なショックでした。その後私は登山はむりでもスキーができるくらいまで絶対に改善させるぞ、と強く心に決めました。

変形性膝関節症について学び、強い一念で症状の改善に努めました。グルコミサンとコンドロイチンの摂取とトレーニングを始めてから2年ほどしたら、日常生活では正常に歩けるよになり(階段の上り下りを含め)、ハードな滑りをしなければスキーが再開できるのではと思えるようになりました。

とにかくここはアプローチが長い!上高地から涸沢まで17KM程をスキーを担いで登らなければならないので、気軽に春山スキーを楽しむ向きには安易に薦められません。中央アルプスの宝剣、乗鞍、白馬乗鞍、立山みたいにバスやロープウェイを降りたら一面の銀世界で雪道を登り、スキー滑降が終わったら歩かないですむ所とはわけが違います。
巨大な涸沢カールの底から見上げた穂高連山の美しさはアプローチの長さを忘れさせてくれることでしょう。とにかく好天の日を選んで入山してください。私もできれば日程がとれれば2泊したかった、1泊ではもったいないです。

膝を痛める前の俺のコブを滑る動画(30代の時)。妻に撮ってもらいました。コブの途中でリズムが合わなくなり、コブの頭で板が開き失敗!横にエスケープ。後ろからスタートしてるのが俺です。


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