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Yamareco

記録ID: 1833166
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積雪期ピークハント/縦走
道東・知床

北海道残雪期の旅①「羅臼岳」(南西ルンゼ)

2019年04月29日(月) [日帰り]
 - 拍手
GPS
07:49
距離
15.2km
登り
1,505m
下り
925m

コースタイム

日帰り
山行
7:24
休憩
0:25
合計
7:49
11:50
11:57
27
12:24
12:39
18
12:57
13:00
76
14:16
ゴール地点
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2019年04月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
知床自然センターに駐車。
知床横断道路を徒歩で登った。
(帰路は道中で会ったスキーヤーさんの車に乗せていただきました。)
コース状況/
危険箇所等
・この時期の知床横断道路は、日本一開通時間が短い道路。10:00〜15:30の間だけゲートが開きます。
・雪の少なさが懸念されましたが、藪は登頂に支障をきたす程には出ていなく、適期でした。ただし二、三箇所の藪漕ぎゾーンがあり、山スキーをやるには邪魔な状態でしょう。
・雪質もそれほど悪くなく、頂上近くの斜度40°〜45°のエリアも注意しつつ移動することが可能でした。下山時は緩んできたので、やや注意を払いました。

★その他、詳細は写真コーナーの各コメントで説明します。
その他周辺情報 ウトロ温泉「国民宿舎 桂田」
太平洋フェリーさんふらわあ号深夜便にマイカーを乗船。首都圏の大洗港から苫小牧港への船旅。GWチャレンジ、5日連続残雪期登山と耐久ロングドライブが始まります。夜20:20下船。
2019年04月28日 13:26撮影 by  iPhone 7 Plus, Apple
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太平洋フェリーさんふらわあ号深夜便にマイカーを乗船。首都圏の大洗港から苫小牧港への船旅。GWチャレンジ、5日連続残雪期登山と耐久ロングドライブが始まります。夜20:20下船。
苫小牧から夜通し7時間以上の運転。知床半島の先に辿り着きました。天気予報を見て、好天が条件となる羅臼岳を初日にトライするしかありませんでした。装備と体調をチェックし、歩き出します。夜明けが早い。
2019年04月29日 03:52撮影 by  iPhone 7 Plus, Apple
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苫小牧から夜通し7時間以上の運転。知床半島の先に辿り着きました。天気予報を見て、好天が条件となる羅臼岳を初日にトライするしかありませんでした。装備と体調をチェックし、歩き出します。夜明けが早い。
体力派のBCスキーヤーではなく、普通のハイカーである私です。車の通行止め解除時間を待っていては、タイムトライアルに急かされて急斜面で危険です。6:30に知床横断道路を徒歩で登り始めます。キタキツネがいました。
2019年04月29日 07:27撮影 by  DSC-WX500, SONY
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体力派のBCスキーヤーではなく、普通のハイカーである私です。車の通行止め解除時間を待っていては、タイムトライアルに急かされて急斜面で危険です。6:30に知床横断道路を徒歩で登り始めます。キタキツネがいました。
オホーツク海を振り返りながら、片道約10km、2時間半歩く。途中、パトロールカーの方に呼び止められて、行程を説明。開通時刻になると大量の車が飛ばしてくるから気をつけてね、と教えてくれました。
2019年04月29日 09:02撮影 by  DSC-WX500, SONY
4/29 9:02
オホーツク海を振り返りながら、片道約10km、2時間半歩く。途中、パトロールカーの方に呼び止められて、行程を説明。開通時刻になると大量の車が飛ばしてくるから気をつけてね、と教えてくれました。
知床峠に到着。ここからが本当の勝負。「山に勝つ」とか言うな!と目くじら立てる人がいることは知っていますが、今回ばかりは私にとって戦いでした。負けない。
2019年04月29日 09:02撮影 by  iPhone 7 Plus, Apple
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4/29 9:02
知床峠に到着。ここからが本当の勝負。「山に勝つ」とか言うな!と目くじら立てる人がいることは知っていますが、今回ばかりは私にとって戦いでした。負けない。
南西ルンゼを観察。中央の雪渓状のラインがそれであり、明瞭です。藪ゾーンが二箇所ないし三箇所か。雪の少なさが心配されましたが、道は閉ざされていないようです。
2019年04月29日 09:02撮影 by  iPhone 7 Plus, Apple
4/29 9:02
南西ルンゼを観察。中央の雪渓状のラインがそれであり、明瞭です。藪ゾーンが二箇所ないし三箇所か。雪の少なさが心配されましたが、道は閉ざされていないようです。
歩き出すとトレースがありました。山頂まであるかはあやしいですが。
2019年04月29日 09:24撮影 by  DSC-WX500, SONY
4/29 9:24
歩き出すとトレースがありました。山頂まであるかはあやしいですが。
しばらくは緩やかに進んでいきます。遮る枝も少なく、広々としています。
2019年04月29日 09:59撮影 by  DSC-WX500, SONY
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4/29 9:59
しばらくは緩やかに進んでいきます。遮る枝も少なく、広々としています。
とにかく奥まっていきます。
2019年04月29日 10:33撮影 by  iPhone 7 Plus, Apple
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4/29 10:33
とにかく奥まっていきます。
最初の藪ゾーン。特に痛い思いはせずに手で払ったり、跨ぐ程度。
2019年04月29日 10:45撮影 by  DSC-WX500, SONY
4/29 10:45
最初の藪ゾーン。特に痛い思いはせずに手で払ったり、跨ぐ程度。
同じような風景ですが、ルンゼ取付が近づくにつれて、斜度は増していきます。もう一度、手前の藪ゾーンを抜けたら急斜面が始まります。
2019年04月29日 10:51撮影 by  DSC-WX500, SONY
4/29 10:51
同じような風景ですが、ルンゼ取付が近づくにつれて、斜度は増していきます。もう一度、手前の藪ゾーンを抜けたら急斜面が始まります。
ルンゼの直登開始。このルートの核心部です。安心感に支えられて足がサクサク前に出せるように、変則的ですが普通ピッケル2本を握ります。
2019年04月29日 11:01撮影 by  iPhone 7 Plus, Apple
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4/29 11:01
ルンゼの直登開始。このルートの核心部です。安心感に支えられて足がサクサク前に出せるように、変則的ですが普通ピッケル2本を握ります。
急斜面クリア。山頂まで、まだ少し登らされます。直下あたりは、少しだけ藪をかわしたり、岩場を登ったりして、回りこむように高度を上げていくルート採り。
2019年04月29日 11:03撮影 by  DSC-WX500, SONY
4/29 11:03
急斜面クリア。山頂まで、まだ少し登らされます。直下あたりは、少しだけ藪をかわしたり、岩場を登ったりして、回りこむように高度を上げていくルート採り。
一部、ふくらはぎと踵にやさしくない斜面も残っています。風が強いです。最後までチカラを抜かずに。
2019年04月29日 11:34撮影 by  DSC-WX500, SONY
4/29 11:34
一部、ふくらはぎと踵にやさしくない斜面も残っています。風が強いです。最後までチカラを抜かずに。
羅臼岳の残雪期ピークに立ちました。
知床名物の強風が吹きつけてきますが、好天、絶景です。半島の先へ、硫黄岳、知床岳へと伸びる山並みです。
2019年04月29日 12:22撮影 by  iPhone 7 Plus, Apple
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4/29 12:22
羅臼岳の残雪期ピークに立ちました。
知床名物の強風が吹きつけてきますが、好天、絶景です。半島の先へ、硫黄岳、知床岳へと伸びる山並みです。
北方領土が海に浮かんでいます。
2019年04月29日 12:22撮影 by  iPhone 7 Plus, Apple
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北方領土が海に浮かんでいます。
はるばる登ってきた方向を振り返れば、天頂山。その先に雪を蓄えた斜里岳をのぞみました。明日は、あの斜里岳に挑みます。
2019年04月29日 12:23撮影 by  iPhone 7 Plus, Apple
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4/29 12:23
はるばる登ってきた方向を振り返れば、天頂山。その先に雪を蓄えた斜里岳をのぞみました。明日は、あの斜里岳に挑みます。
北西を見下ろすとオホーツク海。薄く霞んではいますが、絶好のチャレンジ日和でした。
2019年04月29日 12:24撮影 by  iPhone 7 Plus, Apple
4/29 12:24
北西を見下ろすとオホーツク海。薄く霞んではいますが、絶好のチャレンジ日和でした。
熊よけの鈴も、強い風に揺れています。
2019年04月29日 12:51撮影 by  DSC-WX500, SONY
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4/29 12:51
熊よけの鈴も、強い風に揺れています。
さて。急斜面の下山です。写真ではその高度感が伝えられなくて残念。太陽が高くなって、アイゼンがずるっと滑る印象も出始めました。慎重な時は慎重に、しかし大胆に降らなければ。
2019年04月29日 13:20撮影 by  DSC-WX500, SONY
4/29 13:20
さて。急斜面の下山です。写真ではその高度感が伝えられなくて残念。太陽が高くなって、アイゼンがずるっと滑る印象も出始めました。慎重な時は慎重に、しかし大胆に降らなければ。
バックカントリーの人はこんな斜度をドロップしていくのですね。尊敬。たしかにスキーの速度ならば、車の開通時間内でタイムトライアルできるでしょう。この後、徒歩の3人パーティとすれ違いましたが、時間が足りたのでしょうか。
2019年04月29日 13:32撮影 by  DSC-WX500, SONY
4/29 13:32
バックカントリーの人はこんな斜度をドロップしていくのですね。尊敬。たしかにスキーの速度ならば、車の開通時間内でタイムトライアルできるでしょう。この後、徒歩の3人パーティとすれ違いましたが、時間が足りたのでしょうか。
安心できるところまで下山成功。藪を抜けると途中で引き返すスキーヤーさんがいました。時間足りないのと、中腹まででは雪が少なすぎたとのこと。ご親切に、知床横断道路を車で乗せて行ってくれました。大感謝。
2019年04月29日 13:53撮影 by  DSC-WX500, SONY
4/29 13:53
安心できるところまで下山成功。藪を抜けると途中で引き返すスキーヤーさんがいました。時間足りないのと、中腹まででは雪が少なすぎたとのこと。ご親切に、知床横断道路を車で乗せて行ってくれました。大感謝。
振り返って、あのルンゼをやったんだなと回顧。
2019年04月29日 13:58撮影 by  iPhone 7 Plus, Apple
4/29 13:58
振り返って、あのルンゼをやったんだなと回顧。
知床峠は、車、バイク、自転車で賑わっているようです。それぞれの聖地、それぞれの楽しみかた。
こうして無事に下山しました。
2019年04月29日 14:06撮影 by  DSC-WX500, SONY
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4/29 14:06
知床峠は、車、バイク、自転車で賑わっているようです。それぞれの聖地、それぞれの楽しみかた。
こうして無事に下山しました。
車に乗せていただいたスキーヤーさんたちにお礼して、オホーツク海の浜に来ました。波の音が心地よい。
2019年04月29日 15:56撮影 by  iPhone 7 Plus, Apple
4/29 15:56
車に乗せていただいたスキーヤーさんたちにお礼して、オホーツク海の浜に来ました。波の音が心地よい。
海沿いの漁師の店で、特上特大のホッケ定食をいただきました。脂がのって艶々でした。
2019年04月29日 16:08撮影 by  iPhone 7 Plus, Apple
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4/29 16:08
海沿いの漁師の店で、特上特大のホッケ定食をいただきました。脂がのって艶々でした。
天然温泉へ。茶色っぽく濁った、優しい湯でした。
2019年04月29日 16:55撮影 by  iPhone 7 Plus, Apple
4/29 16:55
天然温泉へ。茶色っぽく濁った、優しい湯でした。
夕刻の海岸で。持参した版画集をめくりながらチルアウト。道東の山々をモチーフにした作品が多いので。今日登った羅臼岳のこと、明日挑む斜里岳のことを想いました。
2019年04月29日 17:57撮影 by  iPhone 7 Plus, Apple
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4/29 17:57
夕刻の海岸で。持参した版画集をめくりながらチルアウト。道東の山々をモチーフにした作品が多いので。今日登った羅臼岳のこと、明日挑む斜里岳のことを想いました。

感想

5日連続雪山登山の1日目。
本来の理想的スケジュールでは、大雪山まで運転して、ロープウェイ登山で足慣らしをする計画でした。
しかしながら、今日明日のみが天気安定との予報。
一念発起して、知床の先端までロングドライブ。確実に羅臼岳を狙う作戦に変更しました。

山スキーヤー憧れのGW期南西ルンゼ。
しかし、私には丘スキーも出来ません。

極めて厳しい交通規制による時間制限。
そのタイムトライアルに急かされては、徒歩のスピードでの登山は危険が高まってしまいます。

そこで、早朝から知床横断道路を徒歩で登ることにしました。
ヒグマ用スプレーを携行して。
帰りはヒッチハイクでも出来れば、なんて期待して。
下り坂とはいえ、1時間半かかるアスファルトを雪山ブーツで歩くのは辛いので。

計画通り、無事に登頂し、無事に下山することができました。急斜面に緊張するバリエーションルートでの登山でした。
達成感に浸る間もなく、残り4日間の全体的ビジョンを頭をフル回転させて再構成します。
明日は斜里岳。またしてもバリエーションルートです。

様々な準備確認をしつつ、道の駅に向かい就寝しました。
(その②斜里岳に続きます)

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