蚕飼の灯・守る（マイペース伊丹さんのお手伝い） ★チャリレコ(富岡市妙義町養蚕農家巡りー磯部温泉)

2019年06月02日(日) [日帰り]

• GPS: --:--
• 距離: 49.0km
• 登り: 371m
• 下り: 428m

コースタイム

JR東・信越本線松井田駅
8:30松井田ー9:30妙義町下高田散策ー10:30伊丹さんち11:00一旦離脱−11:30掛川さんち（妙義町菅原）12:00−12:30伊丹さんちで餌遣り13:20−13:40磯部温泉・恵みの湯14:45−15:20磯部駅
JR東・信越本線磯部駅

天候

サラッとした曇り

アクセス

利用交通機関：

電車 自転車

行き：JR東・信越本線松井田駅まで輪行
帰り：JR東・信越本線磯部駅から輪行

全線自転車を使用

写真

（JR高崎線車窓）尾久車両センターからおはようございます

高崎から信越本線へ

9:00 桑畑からおはようございます!!（妙義町上高田）

枝ごと摘まれ裸の桑もあります

ほうもーん!! ・・今年御主人が亡くなったとか!!廃業とか!!（以前訪問した農家さん）

9:00 伊丹さんち。早く来すぎたので一廻りしてから再訪することに(;'∀')

妙義町高田集落には高田川が流れている

9:30 妙義の資料館へ

これは富岡製糸場の発掘物です。件の韮塚さんは製糸場建立のレンガ材の製作調達などを担当

発掘された富岡製糸場設立当時の装備品

こちらの発掘は明治初期の社員食堂の装備品。要は英ちゃんのための備品というわけだ(ノ・ω・)ノオオオォォォ-

縄文土器も出ている富岡

縄文土器!! (ノ・ω・)ノオオオォォォ-

10:30 伊丹さんち再訪で蚕室へ。かわええ五齢 (・∀・)

移動式の餌載せ台車

こいつは”ずう”＝上蔟（じょうぞく）だな。と。皆に先行して繭になる

次の餌遣りは2時間後の12:30 仕事もないようなので一旦離れます。（蔵に二日分のご飯を貯蔵）

紹介された農家への道。伊丹さんのミッションは厳しい、冗談よしこさんだぜ(;'∀')

ぜぇぜぇ。伊丹さんの話しではこの陽雲寺の近くに稚蚕所を借りた養蚕農家（掛川さんち）があるという

妙義を背負う陽雲寺。見慣れない風景に(・∀・)イイ!!

養蚕農家を探します（陽雲寺・菅原地区）

ピンポンしたが農家ではなかった

元稚蚕所？ならばここか？

どうやら当たり棒です。集められた”ゴミ”は桑。こぼれたものでしょう

人気（ひとけ）がなかったので退散（元稚蚕所の養蚕農家）

養蚕農家と桑畑。なぜ養蚕農家かといえば

回転蔟（かいてんまぶし）にセットする蔟が見えますので(・∀・)　実はここが紹介された”掛川さんち”　※ご主人との会話は感想欄

向かいの桑畑

迫力の三連櫓の（元？）養蚕農家さんです

どの家を見てもお蚕に見えてくるから不思議ですw

伊丹さんちに戻ります。これから仕事なのでお昼はセブン

12:30伊丹さんち再再再訪問。いい具合に食い上がってきてますね。（写真15）から2時間後で桑が丸裸(;'∀')

五齢の食欲も音も凄いです。雨降りの音（蚕時雨）と例えられました

餌遣りが始まりました

餌遣り台が労力を軽減

ご夫婦に加わり、おいらも持ち場を任されました

悪い葉は取り除きます

餌遣りというか餌被せといったところ(;'∀')

餌被せ？完了です。2日後に繭を作り始めるとのこと

13:30 しめは磯部温泉ですかー？

訪れた高田集落は信越線と並行していて間には200mほどの丘陵がある。信越線沿いへの小峠

磯部温泉・恵みの湯（\500）

現代日本の絹産業+♨視察かぁー　　(｀・ω・´)違います!!

内湯です　磯部温泉は♨マーク発祥の地

露天w

♨

14:00 汗かきかき。JR信越本線・磯部から撤収

高崎線は食堂車を連結白!!　などとほざき

上信電鉄のラッピングは「鉄道娘+グンマちゃん」（高崎駅車窓）

新幹線をイメージしたのラッピング

深谷駅あたり

籠原あたりが最後の見所かな。あとはグースカ撤収 (・∀・)イイ!!

装備

個人装備

ロードレーサー+SPDペダル（歩ける自転車靴）

感想

Honoca

■予感
今日は久々のSPDシューズ、ぺダリングは少々劣りますが悪路でも歩ける自転車靴での参戦。
とうのも、6月上旬・松井田周辺の蚕は五齢幼虫に達しているだろうから、農家の給仕はもはや戦争といえる。
そして、この戦闘に参戦することこそ至福といえる。桑の収穫にも立ち会えるかもしれません(;'∀')

■廃業
松井田から妙義町の下高田へ。ここは富岡製糸場への道として開拓し現役の養蚕農家を多数発見した、いわば”My養蚕街道”そのうちの一軒に立ち寄ってみた（写真5）。さぞかし戦争状態なのだろうと思いきや、建屋の中は伽藍と、、畑に奥様を見つけ聞けば「冬に主人か亡くなりお蚕はやめました」と。＝唖然＝
こちらの農家には桑園を手掛かりに訪問して以来、様々なことを教えて頂いた。
しかし、逝去して廃業とは。朝からしんみりとしてしまった
※なお桑園は潰さず、パーソルサンクス（障がい者雇用の養蚕会社）に桑葉を提供していた。

※会社組織での養蚕とは珍しい、、つか初？　パーソルサンクスさん
横浜でクッキー作りもしているとか。やっぱ富岡と横浜は仲がいい Σb( ｀・ω・´)グッ
以下ホームページより
https://www.thanks.persol-group.co.jp/workshop/index.html
人材会社の特例子会社ならではの取り組みとして、障がいのある方々に、仕事を通じた活躍の場を提供しながら、社会的に自立してもらうことを最大の使命としています。
とみおか繭工房
高齢化が進み縮小を余儀なくされている群馬県の養蚕業の課題を解決すべく、桑園の管理から養蚕、さらには絹糸を使ったグループ会社のノベルティの製作に至るまで、持続可能な取り組みを少しずつ拡大しています。

■アポなし訪問
9:00下高田の農家・伊丹さんち。
早く着き過ぎた。人影なく遅い朝食をとっているかもしれないので、郷土資料館やら高田川沿いをプラプラ（＾＾

※豆知識　富岡製糸場と深谷市
富岡と言えば富岡製糸場だが、その設立には埼玉県深谷の出身者と関わりが深い。一人目は製糸場の設置責任者・渋沢栄一。二人目三人目は初代工場長の尾高淳忠とその娘で工女一号の尾高勇、四人目は郷土資料館（写真8）にある資材調達の韮塚直次郎といった具合。
海外輸出の拠点となった横浜市・原富太郎（原三渓）＝製糸場3代目オーナーと、製糸の拠点岡谷市・片倉謙太郎＝製糸場4代目オーナーとも繋がっていますね。

■伊丹さんちに五齢（＝終齢）
10:30再び伊丹さんちへ。この時間なら問題ないだろう(;'∀')　ベルを押せばご夫婦の笑顔に癒される「あんた、また来たのかぃw」
んで予想通り今は五齢幼虫で、明後日には上蔟（じょうぞく＝営繭）するという（写真16）　餌の桑葉は昨日に二日分収穫し蔵にキープしてあったので桑摘み作業は必要なし（写真15）とのことだ ( ノД`)

んで餌遣りなのですが朝7時に枝ごと与えたが”まだ食い上がってこない”ので、次は12:30頃に与えるという。※蚕は上の枝に食い上がる性質があるので餌が少なくなると下から湧いてくるように見える

特に手伝う仕事もなく2時間空いてしまうので、伊丹さんちから少しの妙義方面（菅原地区・陽雲寺近くの掛川さん）に行けば旧稚蚕所を使用した養蚕農家があるから見ておいで。と言われるので、もちろん行く (・∀・)

■旧稚蚕所・掛川さんち
道を間違えて富岡製糸場（一ノ宮神社）方面に5キロほど走ったが戻る(;'∀')　そこから菅原集落（妙義方面）が遠くて登り勾配。。ロードレーサー利用といえど伊丹さんのミッションはなかなか過酷だ（苦笑）
しかも寺（陽雲寺）の周辺で養蚕農家を見つけろ!!言うのも、厳しい話。なにしろ現代の養蚕農家は昔ながらの建屋ではない。
ってあれだ！旧稚蚕所利用だから倉庫系の建屋ではないだろうか → 当たり棒!!（写真23）
掛川さん：明後日には上蔟なんだ。
　富岡市では繭の買い取りに補助金が出るので高く売れる。決心したらまたきなさい
おいら：（決心って(;'∀')）冬はどうするんですか
掛川さん：その辺でバイトとか
おいら：グエー (;'∀')

■経糸・緯糸
12:30伊丹さんち再再訪と餌遣り
お蚕が食い上がってきていた。お蚕のいる裸枝の上に新しい桑の枝を被せて行きます（写真35）

　織物はまず経糸をセットする。しっかりした糸が必要。
養蚕は5千年前の中国で始まり2千年前に日本に伝わったといわれる。※過去訪問・茨木の小貝川（→こかい→蚕飼）に虚ろ舟が上陸した金色姫伝説が思い浮かぶ
そして横浜開港以来の輸出品TOPとして殖産産業として日本の近代化を築いてゆく。現代の自動車産業と多岐にわたる全ての関連産業と同じ内容・同じ規模で展開されたのであり、さらに生物学遺伝子学が加わって、、といえば解りやすいか。

　緯糸は、、セットされた経糸（歴史）に織り込んでいく糸。
すなわち現代の水平時間軸。会社組織で養蚕するパーソルサンクス。また今も残る現役製糸場の碓氷製糸場（松井田）、宮坂製糸場（岡谷）、松岡製糸場（酒田）と周辺の養蚕農家、
伊丹さんとの出逢いと共同作業、また主人の死に廃業した農家
元々が巨大産業だっただけに、横の広がりも中々のもの。
特に上州は富岡製糸場の世界遺産登録により、お蚕には支援を惜しまないようですが、おいらも可能な限り、経（たて）緯（よこ）の発信を続けていきます (・∀・;) グエー

平成二十九年五月十四日（愛川・半原・横浜港）
　スカーフに大さん橋の南風　　ほの香

※シルクの海外輸出横浜港。輸出TOPは繭から糸を繰った”生糸”であった（反物や着物等ではない）。なお絹織物製品として唯一”横浜スカーフ”が輸出され、今でも横浜スカーフは名産品である。
-------------------------------------
春蚕（はるご）ということで春の季語もちらほら
蚕の上蔟（このあがり・春）

　桑葉やる一頭一枝に会釈して　　ほの香
　桑取りもかかあ天下と笑いけり　　ほの香
　桑畑の枝なくなるや蚕の上蔟　　ほの香
　三日後と桑やりながら五齢の蚕　　ほの香
　一頭を陽に翳したり蚕の上蔟　　ほの香
　桑くれの手を休むればほととぎす　　ほの香
　おもしろや妙義の風にほととぎす　　ほの香
　遠目にも逆さ妙義の田植哉　　ほの香
　桑の実を口に川辺のペダルかな　　ほの香
　黄泉までも糸繋がるや蚕の眠り　　ほの香


関連リンク
Myカイコガはお留守番('∀') 紅葉の新碓氷川橋梁と富岡散歩 ★チャリレコ（横川ーアプトの道ー妙義町ー富岡製糸場ー高崎）　2018年10月28日(日)
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1631912.html
お蚕萌え!! 英ちゃんの遊んだ一ノ宮神社へ チャリレコ★養蚕農家と一ノ宮貫前神社ー富岡製糸場 2018年10月14日(日)
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1614328.html
信州松代に英ちゃんの風が吹いた ★横川駅（坂本宿）から碓氷を越えて再度輪行( ・∀・) 2018年06月24日(日)
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1507362.html
英ちゃんの歩いた富岡の道へ ★横川駅（坂本宿）から富岡製糸場〜富岡市立図書館〜高崎駅 2018年06月03日(日)
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1487090.html
【自転車パスハン】★旧中山道は横田英ちゃんと共にあった(｀・ω・´)ゞ （坂本宿ー旧中山道ー旧碓氷峠ー旧軽井沢ー軽井沢ー碓氷峠ー坂本宿） 2018年04月29日(日)
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1442431.html
信越線廃線区間・新碓氷川橋梁 (σ・∀・)σゲッツ!! 碓氷を越えて千曲川!? ★鉄plusチャリレコ（横川ー碓氷峠ー旧碓氷峠ー旧軽ー佐久ー小海） 2018年04月22日(日)
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1435954.html
俺のシルクロードはカレーに紅葉 チャリレコ★横川ー碓氷峠・旧碓氷峠ー軽井沢ー横川ー富岡ー高崎 2017年11月05日(日)
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1304836.html
俺のシルクロードにえいちゃん（横田英）を訪ねて チャリレコ★横川ー碓氷峠ー軽井沢・小諸・上田・松代 2017年09月24日(日)
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1267322.html
チャリレコ　碓氷峠に横田英（よこたえい）を訪ねて ★横川駅ー碓氷峠ー軽井沢ー野辺山ー清里ー日野春駅 2017年09月10日(日)
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1255054.html
俺のシルクロードは共にあった★ 利根川水運・中山道ルート　横川（碓氷峠）ー軽井沢ー富岡製糸場ー高崎 2017年07月23日(日)
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1205491.html