雲取山で初テント泊、帰りは鷹ノ巣山経由で
- GPS
- 15:45
- 距離
- 35.6km
- 登り
- 2,690m
- 下り
- 2,709m
コースタイム
7:41 鴨沢バス停発
8:08 小袖乗越
9:20 堂所
9:58 七つ石分岐(まき道へ)
10:32 ブナ板
11:09 奥多摩小屋
11:43 小雲取山(軽昼食)
12:26 雲取山 12:37
13:06 雲取山荘
27日(日)
6:35 雲取り山荘発
7:12 小雲取山
8:08 ブナ板
8:26 七ツ石山
9:14 高丸山
10:00 鷹ノ巣山避難小屋
10:35 鷹ノ巣山 10:45
11:01 鷹ノ巣山避難小屋(昼食) 11:38
13:00 浅間神社
14:10 峰谷バス停(バス2時間以上無し)
14:48 峰谷橋バス停
天候 | 二日とも晴れ時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
帰り 峰谷橋バス停でバス乗車JR奥多摩駅へ |
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所はありません 足元も最初の登りで少しぬれていましたが、後はほとんど乾燥して問題なし 峰谷へ下りて神社のところで車道に出てから、ちょっと迷いました <テーマ> GWに雨天のための交通規制で果たせなかったテントかついでの雲取山デビュー、リベンジである。コースは鴨沢から通常ののぼりで雲取山に登った後、雲取山荘にてテント泊。翌日は早朝に起きて空荷で雲取山でご来光を見た後北側の三峰神社の方向に下り、三峰神社の風呂に入って帰る、と言うもの。しかし、歩くうちにコースを変更。 去年の8月から山歩きを始めたが、目標は「雲取山でテント泊」と半ば冗談で言っていた。いわば第一目標のプランの実行である。 |
写真
感想
<道すじ>
GWに雨の中、鋸尾根で苦闘したことから、より余裕を持ってと思って奥多摩からのバスを一本早め、7:00のバスに乗った。そのため三鷹を5時前の電車に乗ることに。前夜は早くもなかったのでやはり寝不足、しかしどうしても山に行く電車では寝られない。仕事の通勤では行き帰り熟睡しているのだが。
7:00の西鴨沢行きのバスは立ってる人はいないがほぼ満席、途中で降りる人も数人でほとんどは鴨沢バス停で下車。年配の方が多かったが皆さん思い思いに散らばった。小生は始めて音に聞く鴨沢の地?煮立ったこともあり、珍しそうに辺りを見回したり、体操したりしていたが、さてスタートしようかと思うと登り口が分からない。大概看板が出ているものと思うがどこにもない。バスを降りて直ぐにバス停の横の狭い階段を何人かが上がったような記憶があるが、ここかしらと地図も眺めて分からぬままに階段を登る。すると上のコンクリート道に出てそこには道標が。それでは、と歩き出した。
「熊出没注意」の看板を横目に山道に入る。山すそを横切って緩やかな、本当に緩やかなのぼり道。先ず急登、ということで息を切らされることが多いように思うがこの山は人に優しい。しかも道はロードバイクでも走れそうなきれいな道だ。
30分弱で小袖の駐車場というのか、30台ほど車が停めてあった。早くから登っている人がいるものである。少し先で林道から再び登山道へ。相変わらずきれいでなだらかな道をゆっくり登っていく。このルートはスタートが標高400mからだから、なんと1600mも登ることになるが登ってみたらアップダウンというものがほとんどない。ゆるやかーに上がって気が付いたら標高2000mという印象。
気候は先週に続いて最高、気持ちのいい5月の風がさわやかである。歩いていくうちに学生のグループにいくつもであった。小生はテント泊だが荷物をなるべく軽くしている(11kぐらい)ので、でっかいザックを担いでいる彼らより少し早い。何組か追い越したがみんな礼儀正しく道を譲ってくれる。しかし楽しそうな笑い声も聞こえる、明るいグループばかりだった。ムクツケキ男が大リュックで黙々と山に登るような山岳部のイメージとはまるで違っている。
<七ツ石山は巻く>
地図に堂所と書いてあるが、寝不足でボーッとしてたのか、いつ通った柿がつかなかった。コースタイムの時間はGPSのデータで出したものだ。その辺りでたぶん同年輩の一組のご夫婦と前後して歩いた。奥多摩小屋でテント泊するという。「私は雲取山荘でテントの予定です」というと、「今日は込んで大変でしょうね。早く場所とらないと。」とおっしゃる。この気候では人出も当然だな、と思って少し気が急いた。
10時ごろ七ツ石山ふもとの分岐に当たった。上に行くと七ツ石小屋も有る、と書いてある。しかしさっきのご夫婦の言葉が頭にあり、先を急ぐ気持ちが強い。その時ふと、「明日骨子に戻って七ツ石から鷹ノ巣に回ろう」という思い付きがあった。雪の積もった鷹ノ巣に2月に行ったがどう違うか比べるのも一興と。
七ツ石山を巻いて進んだところで男性2人にすれ違う。もう朝から雲取り山に登って降りるところだと言う。早いものだ。少し登ってブナ坂の四つ角?に出た。
<雲取山荘へ>
ブナ坂からは石尾根の広々とした気持ちの良い尾根道。ここまで登ってきたご褒美のような見晴らしでゆったりした道だ。気持ちよく歩いていくとヘリポートがありその先に奥多摩小屋とテント場が見えてきた。既にひと張りテントも張ってある。奥多摩小屋というのは素泊まりだがなかなか味のある小屋との評判もあるので、覗いてみたが人の気配が無い様に思った。(中におられるのかもしれないが)それとちょっと建物の傷みがひどすぎるような。本体の横に建っている?小さい小屋など全体が30度以上傾いている。看板に「町営奥多摩小屋」と書いてあったが、奥多摩町がもう少し投資したらいいんじゃないかと思った。何か事情があるのだろうが、場所は最高でいかにももったいないことだ。
小屋から小雲取山までが結構急斜面。ただ蛇行する道がこれもきれいに作られているので、ゆっくり登っていけば問題はない。しかしさすがに1500m上がった後の急坂でへばった感は否めない。ようやく小雲取山(山というより雲取り山のヘリか)にたどり着いたところでなかなかの見晴らしを楽しみながらパンとおにぎりで小休止。しかしテント場のことも気になるのでそそくさと立ち上がり、雲取り山頂を目指す。途中にちょっとしたコルがあるが、その先の頂に避難小屋が見えた。
最後の坂をよたよたと登って避難小屋到着、きれいなトイレも有った。そこからもう100mほどだったろうか、12:26ようやく雲取山山頂である。5時間弱かかったことになる。この時点で天気は曇り、富士山は残念ながら見えません。
さて、ここから北側に少し下ると雲取山荘。しかしこの道は今までと打って変わって結構険しい。樹木もここまでのように石尾根防火帯として切り払ってはおらず、暗い森の中に。道を示す緑色のロープが道の両側にひいてあるが時々つかまって下りた。森の中を通して下のほうに赤い屋根の雲取山荘が見えてきた。
<さあ、テントを張って>
山荘に着いたのは1時過ぎ。もう結構人がたくさん到着してきている。向こう(北)の方にテントもちらほら見えた。玄関のところは宿泊の手続きの人でごった返している。山荘からすれば泊り客優先は当然なので、人が空くのをちょっと待って、テント場の申し込みをする。使用料は300円というずいぶん安い料金。2枚複写の領収書に名前だけフルネームで書いてくれ、とのことだ。テント場・水場・トイレの場所を教えてくれたが、その後「なるべくくっつけて貼ってください。今日は多いので入れなくなっちゃうから。」とのこと。
ところで小生の計画では山荘の雰囲気も味わいたかったので、夕食とビールは雲取山荘でいただこうと思っていた。前に電話で確認したところでは可能だ、とのことだった。しかし、「あのう、食事はいただけますか?」「あー、きょうは宿泊が大変な人数で、とても無理。」がっくり。「はー。ではビールは買えますか?」「それはいいよ。」なんとか酒ナシのひとりテントは避けられた。前回GWの予定変更もあったので、食料は最低限は持ってきている。それにしても、いろいろ評価のあるハンバーグ定食が食べられなかったのは残念だ。
山荘の先を少し下ったところがテント場。道の横の狭い尾根の上がテントを張る場所で、既に10張りぐらいあっただろうか。まだまだ場所は空いている。しかし、場所を物色すると意外に平坦な場所が少ない。それに結構石や木の根が出ている場所もある。もうちょっと整地したらどうだ、と言いたくなったが300円であまり無理も言えんかと納得しなおす。
なるべく平坦ででこぼこのない場所で山荘に近くてトイレや水場に行きやすく、と思って探したところ、一箇所よさそうなところがあったのでそこに決めて荷物を降ろし、そそくさとテント設営に取り掛かる。前回、御前山で予行演習しているので立てることに不安はない。むしろとても楽しいと言うべきだろう。出入り口をどの方向に向けるかがひとつのポイントだが、風はなかったので人の通る道と反対向きに設営した。周りを見ると大体同じようだ。ちょうど隣にもうひとり同時に立て始めた人がいた。いかにもベテランで手際がいい。参考にさせてもらいながら追いかけた。
立て終わってひとつミスに気づく。ペグがない。困った。ただ周りには手ごろな大きさの石がたくさん落ちている。周りのテントにも石でヒモを張っているものもあった。これでいいだろう、と言うことでヒモに石をつけて四方から引っ張った。風でテントが飛ぶこともある、と言う話も聞くので、テントの中にも2つほど大きめの石を角に置いた。(帰って調べたらペグはリュックの中に入っていた。)
テントを立て終えたのは2時ごろだったろうか。2時である。まだまだ時間がある。これから夜まで飯を食うことくらいのほか特にしなければならないこともない。至福の時間のように思った。少し昼の残りを食べた後、散歩したり山荘のところをうろうろしたりしていた。しかし、山荘の人出は半端ではない。どんどん人が到着する。中には大型のグループもある。山荘前のベンチでは既に大勢がビール片手に盛り上がってきている。到着した大型グループの中には、山荘前で整列して体操を始めるものがある。なんだか少し不思議な光景。どうも後で聞くと200人の定員のところ倍近くが泊まったようである。どうやって寝たのだろうか。
<夕暮れまで>
なかなかいい場所を確保した、と思っていたがひょっとすると良過ぎたかもしれない。ここのテント場は細長い尾根の上に並べてテントを立てるので大体一列にテントが並ぶ感じだが、小生が立てた所は少し広くなった部分で、時間がたってだんだん場所がなくなってくると小生のテントの裏側と前後の斜めにもテントが立ってしまい、気が付くと向こう三軒両隣を包囲されて小さい建売の密集地のようになった。ちょっとミニ長屋村のようである。
にわかご近所になるので、多かれ少なかれ挨拶したり話したりである。となりにテントを張った青年と話してみると、彼も初テント泊とのこと。4月から突如山歩きに目覚め歩き始めてこの日雲取山に来たという。小生は去年8月に山歩きを始めてようやくここにたどり着いたが、彼の出世?は猛スピードだ。荷物も小生のダイエット装備の11kに対し20kぐらい担いできているという。同じテント初心者同士で話が弾んだ。
少しはなれたところにテントを立てた青年とも山のことで色々話し込んだ。新潟から来たという。へー、と思ったが車で3時間半で登山口までこれるという。三鷹から電車とバスで登山口から2時間半かかっているから大差無しだ。彼はなかなかのベテランで北アルプスにも新潟の近場の山にも様々登っているそうだ。彼は北側の三峰神社から登ってきたというので、様子を聞いてみると、アップダウンが大きく登ってきたと思うと随分下らせられるのと、展望がない、ということだった。やっぱり鷹ノ巣山経由で帰ろうかな、と思ってしまった。
お二人とも大変気持ちのいい青年だった。連絡先を聞いておけば、これからも情報交換など出来たのに、とちょっと悔やんでいる。
そうこうするうちに夕暮れの気配。ハンバーグにはありつけなかったので、乾物のディナーとせざるを得ない。ビールと缶のハイボールを買ってきて(どちらも500円)お湯を沸かして袋に注ぎ、ビールの栓を開ける。この一杯のために歩いてきたような気持ちになる。「アー、うまい」ひとり悦にいる。並びのテントでも皆さん思い思いにテントの入口から半分体を出して何かやっている。木の間からみえる夕暮れかけた空を見ながら、2本目のハイボールを飲むころには実にいい気分になっていた。
<夜明けまで>
暗くなってテントに入ってシュラフにもぐりこんだのは7時過ぎだったろうか。寝転がってボーッとしていたが初めてのテント泊でちょっと驚いたのは、ほかのテントの話し声やすでに始まっているいびきがとてもよく聞こえると言うことだ。周りを密着して取り囲まれていることもあるが、それだけではなく少し離れたテントで将来の起業計画を熱く語り合っているような話も一言一句漏らさず聞こえる。多分話す方は密室での語らい、と言う気持ちで話しているのだろう。
やはり初めてのテント泊で興奮しているのか、疲れているはずだが全然寝付かれなかった。しょうがないので本を読んだり、ストレッチをしたり、良く入るラジオを聴いたり、iPhoneの充電をしたり、いろいろやったがやはり眠れない。結局朝まで細切れにちょっとづつ眠った程度だと思う。2時ごろには一度トイレに行ったが、夕方には曇っていた空が満天ではないが真上の方がぽっかり雲が開いて星が見えた。天の河も見えて実にきれいな星空だった。
<未完、続く>
左隣にテント張らせてもらった初テントの者です。
その節はお世話になりました!
ペグの件も助かりました〜。
大出世!!なんて書いて頂きありがとうございました(笑)
コメントありがとうございます。
ヤマレコで再会できてうれしいですね。その節は楽しく過ごさせていただきました。
また、どこかでご一緒したいです。行き先など情報交換いたしましょう。
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