山行記録: ニペソツ山～トムラウシ山 未遂

記録ID: 203770

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積雪期ピークハント／縦走

大雪山

ニペソツ山～トムラウシ山　未遂

2010年06月03日(木) ～ 2010年06月07日(月)

北海道

yadamake

Kabushibara その他5人

GPS: 104:00
距離: 30.3km
登り: 1,968m
下り: 2,328m

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コースタイム

2日　札幌(2030)＝杉沢出合(0330)
3日　杉沢出合(0330-0715)―杉沢渡渉(0715-0740)―co1200(0850-0920)―co1340(1040-1110)―・1484(1210-1350)―小天の岩(1500-1545)―天気図タイム(1550-1630)―小天コルC1(1710)
4日　C1（0700）―co1820くらい(0915)―前天アタック―co1820(1100)―前天急登下(1410-1425)―前天下co1480付近C2(1530)

5日　C2（0430）―1360ポコ(0540-0615)―ヌプン源頭(0650-0720)―3つ目の沢型で天気図(0850-0940)―温泉岳(1040-1140)―co1470-60あたり(1315-1340)―東側のコルでネギ収穫(1345-1405)―途中休憩(1525-1540)―1488隣のコルで天気図(1555-1630)―1488北コルC3(1800)
6日　C3（0715）―1488隣のコル(0820-0940)―東側のコル(1120-1205)―co1530あたり(1300-1330)―温泉岳(1415-1430)―co1330あたり二股(1320)―ヌプン源頭(1530-1700)―前天下最低コルC4(1750)
7日　C4（0545）―co1550(0700-0740)―co1600(0825-0910)―co1750くらい(1030-1110)―co1820くらい(1130) ―前天横―co1820くらい(1235)―小天コル(1310-1350)―小天の岩(1410-1425)―・1484(1440)―co1170-80くらい(1520-1550)―杉沢出合(1620)―国道の近く(1945)＝帯広
8日　帯広＝美珍楼＝ユモール川北＝札幌

天候	3日　谷の中　大気不安定　冷たい空気が。 4日　谷の中　寒気　大気不安定　濃霧注意報　 5日　谷は遠ざかってHはり出してくる。北ヘリチック？昼過ぎにわか雨注意。 6日　南からのHの張り出し　暑い　夜谷通過 7日　朝は谷が通過中　大陸からH張り出してきて覆われる。
過去天気図（気象庁）	2010年06月の天気図
アクセス	利用交通機関：自家用車杉沢出合まで車で送ってもらう。下山の時は林道を全部歩いたが死ぬかと思った。降りた先も携帯はつながらず、車の通りも悪いのでヒッチハイクもしずらい。アクセスを調べる my出発地登録
コース状況／危険箇所等	ニペより先に道はない。道は自分で切り開くもの。ここは、残雪が多ければ雪堤等を使って楽に行くことができるでしょう。しかし、雪が無ければ延々のササやぶ及びハイマツ、樺の海を泳ぐことになります。

感想

yadamake

2日
　とうとうニペトムもデッパ。スムーズに回収できたおかげで、差し入れを買ってくるのが間に合わない人もいたが、これはこれで。本日のドライバーは嶋田。杉沢出合へひた走る。Lは差し入れの9割がビール。みんな俺に何を期待しているのだろうか。
3日
　杉沢林道の路肩には普通に雪が残っているが、車が走るには問題なし。杉沢出合には大きな看板もあるし、トイレもある。食べ物の重さ的にこのままではデッパできそうになかったので、テントを張って差し入れ投入うどんを食べる。朝から空中戦。ちょっとうだってからデッパ。この時点でのザックの重さは、瞳＞LsL≧Ⅱ♀≧Ⅰだった気がする。瞳のも持ち上げることができない重さじゃないし、まぁこんなもんって感じ。
　渡渉点は意外と水量がない。いつも通りの丸太橋。全員空身で馬乗り。四つん這いってやつ。そして、林道に雪があったので当然なのだが、渡った瞬間から雪が出てくる。ここにはニペソツ山って書いた看板ある。嶋田に礼を行って登り始める。最初はやっぱり急でしかもズボズボで、所々氷化もしていてだるい。ロープ張ってあったりもするが、掴まないように。尾根上も雪しかない。デポ旗とコンパス頼ってズボズボ登っていく。倒木がいっぱいあって、そこの周りは本当に埋まる。他の所も普通に嵌るんだが。休憩の度に食料を消費して、1484までいって、お昼ごはん。やはりここは携帯通じる。その後はちょっと夏道使って、co1500くらいから北側の雪堤使う。非常にでかくて何も問題ない。LsLで視界合わせつつ行く。
　小天の岩は上捲き下巻きどっちも可能。だが、なぜそっちを選ぶのかってくらい。どう考えても岩をへつった方が楽。岩に雪が残ってるときくらいしか捲きは使う気がしない。全員空身でへつる。瞳君のザックを背負って、パンパンに膨らんだウエストポーチをしたまま行った時が一番怖かった。小天のトラバリはトラバリ。去年一昨年となんでここに名前が付いているのか分からなかったが、雪が多いと本当にトラバリになっている。しかし、道の辺りを行くのが一番緩いし問題はない。そんなこんなで小天コルまで。水の音なんて一つもしないし、ちょっと地面を掘ってみるが、身長以上掘っても何も出てこない。今回は水不足が懸念されますな。
キモリのせいで無駄に食い極して、ビールをたらふく飲んで、沈。
4日
　小天コルからは東側の雪堤使っていく。はい松も結構埋まってるし、なんだこの雪の量。今回取ってみたテントサイトも埋まっていて使い物にならなかった。デポ旗見えたので途中から夏道に戻って、ぼっこ、ペイント見つつ進んでいく。所々氷化していたり、道が雪で埋まってたりする。このあたりからJP近辺まで見えるが白い。いくつも雪庇が見える気がするがすべて見なかったことにする。
　Co1820辺りの夏道曲がってるあたりで休憩して、前天に空身アタック。このあたりで、夏道は周り這い松とかがほとんどなくなって高山植物とか岩になってくる。前天横に行くも、ニペの姿なんて見えやしない。というか、コル降りた対岸すら怪しい。前天はアスレチックっぽくて楽しいが、景色のよい時に来るべきだ。秋雲静眠というプレートもあった。南無阿弥陀仏。キケンな看板で写真撮ったりして、戻る。
　さっきまでよりも微妙に視界は波を持って落ちてきつつあるが行ける。沢型で数m尺取りして、ちょっとザック滑りして前天急登上まで。Co1800辺りのたら地はあんまり這い松生えていない。そこから尾根上を降ろして行って急登上に。しっかりコンパス見て尾根を忠実にたどって行けば急登まで間違えはしないでしょう。視界は前面での判断ぎりぎりくらいだが、問題ない。天気図とか概況的に急速に悪化しそうなわけではないし、のっこすことに。前天急登はしっかりと踏み跡わかる。最後の方で踏み跡上に雪が残っていて、例年言われている最後の急な所は雪が付いていたのでしっかりステップ切って行った。ちょっとBSしたりして、co1600のたら地まで。ここは分かりやすい。トラバリ上がる方は、視界ないのでよく見えないが、急で怖そう。やっぱり視界は必要だろう。そこからは東側の雪堤使って降りていく。これまた広くて問題ない。Co1550の尾根が分かれるところでコンパス切り返そうと思ったのだが、ちょっと行き過ぎてしまって、1480ポコの東側の緩い沢型に来てしまう。登るのも面倒だし雨降ってきたので、ここで天パルことに。
　今日の夜も、差し入れ大量投入の空中戦2ピッチ。明日は谷の張り出しだと概況が言っていたような気がしたが、気のせいだろう。そしてニュースは連日新政権のことばかり。鳩が辞めたからって何が変わる？
5日
　今日はSLが起床のコール。Lの仕事を取られた。ポコを登って、後は尾根上を東側の雪堤つかって1360南のコルまで。ここの雪堤はさすがにだんだん細くなってきて、所々bushの中に入ったり、際を行ったり。今日の朝の概況では高気圧がはみ出してくるとか言ってる。はみ出してくるってどんなんだ？1360の辺りでようやく倒木とか笹とかの片鱗が見えだしたかと思ったら、bushなんて影も形もなく春ワンのような感じの森を歩いてヌプン源頭まで。ヌプン源頭の沢型は、急な所はしっかり出てる。が、汲むのがめんどくさそうなので先へ進む。と、開いていた。ナイス判断。この先も所々沢が割れている所はあったが、なんとか水が汲める程度でほとんど埋まってた。針葉樹林は1330の二股辺りまで。その先も東側の尾根の近くとかには一つ目の沢型の辺りまではしっかり生えてた。一つ目の沢型手前にはちょっとクラック入ってたり、岩があってそのあたりだけ沢溶けてたのでちょっと捲いたり。3つの沢型は、このルート状況と視界ならば確認できないわけがない。分かりやすいし、はっきりしてる。温泉岳南西のコルは右岸の方にちょっとクラックあり。左岸カンバ帯にもちょいとある。緩いとこ選んでいけば問題ないので登っていく。Pへ登る所一瞬だけ背丈以上の這い松だがこんなのbush漕ぎじゃない。L以外は茫然としていたが。尾根上は脛くらいの這い松で頂上付近は高山植物。頂上には三角点があったらしい。去年も思ったがここからの景色は良い。今年はそして白い。JPのトラバリは怖そう。雪稜一つ目は這い松らしきものが見える。二つ目以降はこの角度じゃ見えん。チーフに連絡入れてのっこす。ここから先は、元気な這い松たちが待ち構えていた。お前らも雪に埋まればいいのに。東側の雪堤や、尾根上踏み跡チックな所を使いつつコルまで降りる。ちょっと尻滑りとかもした。1488東のポコたちが一番bush。雪堤は細くて使えないし、尾根上は這い松。頑張って踏みつけていくしかないが、それも極い。西斜面をトラバって行くと、這い松はないがカンバと笹bush。あーうー。♀とSLの頑張りによりなんとか1488東のコルまで。1488の辺りには遠目に踏み跡見えていたので楽勝！とか思っていたら踏み跡がない。近づけば近づくほど見えなくなる物なのか。なんてこったい。ここら辺のコルは携帯通じた。1488北コルは目の前に見えてるのに。このあたりからM、SL共に疲労の限界。Lがトップで1488北コルまで。1488北のbushから這い松に降りる所はちょっと木を掴みつつ。1488北コルは東側に大きなクラックと、雪庇崩壊後的なもの。よけて天パル。
　福原さんの油まみれのシュラフのぬめり具合が何かに似ているという話などしていると突然DFの調子が悪くなる。火力マックスにしてもプレヒート。次第にプレヒート状態にすらならなくなってくる。考えられる修理をすべて試してもつかない。とりあえず、冷や飯食って明日の朝も試してみることに。金麦はやっと開いた。
6日
　さすがに今日は寝つぼらなかった。朝起きてみてもDFはつかない。白トムざまぁとか言ったせいで片山様に祟られたか？せっかく昨日のうちにハマグリの入り口見つけて、JPどうやってのっこすかとか話してたのに。JPが何の問題もなくのっこせるのなら即座にのっこしてエスケープなのだが、今回のルート状況だとどうなるかわからん。ハマグリも時間かかるだろうし。天気的には絶好ののっこし日和なんだが、のっこせなくて戻ってきた時がどうしようもなさすぎる。食料自体は差し入れのおかげでまったく問題はなく、米が炊けなくてもどうとでもできるんだが。ということで引き返し決定。1488北コルアタックってなんかすごいね。ペミと差し入れの焼きそばを水よりは温かい水で作って食べて、メンツも疲弊しきっているのでうだってからデッパ。
　行きで見ているルートなのでより良いルートを探しつつ這い松を戻る。昨日より非常に楽だ。このあたり日当たりのよいところにはどこにでもアイヌネギが生えている。そして、とりあえず這い松が無理そうならば南のカンバbush行った方が気分が楽。ネギコルからはもうどこにbushあるの？って感じで温泉岳まで。のんびり行き過ぎて温泉岳の引き返しリミットぎりぎりになったがセーフ。後は、尻滑りして昨日よりも大幅に溶けて川も開き始めた沢沿い歩いて、ヌプン源頭付近で水汲んで1360ポコ先のコルで天パル。
7日
　ラーメン食べて缶詰食べてデッパ。そろそろ缶詰も残り少なくなってきた。またうだりでねつぼったが、もうそろそろ諦めの境地。キモリさんは体調が悪そうだ。動くためには荷分けが最低条件ですとか言ってるが、エアーザック。修造の方が持ってるよ。
　行きで通った時より結構雪が解けていて、尾根上乗ることもあるが基本的に雪堤使って前天急登まで。休憩中に福原さんに雪を投げつけられた修造は、安産型の腰が砕けるからやめてくださいとか言っている。偵察すると、例年急で行けないって言ってる踏み跡の登り口は雪のおかげで普通に通れる。踏み跡自体も温泉岳周辺に比べると、道でしかなく行きやすそう。トラバるほうも行けないわけではないが、断然踏み跡の方が楽そうなのでこちらから登ることに。最初はbushつかんだり。はい松が背丈以上あるのは急な部分だけで、1680くらいまでのぼると後は可愛いはい松とか高山植物に。非常に楽に登ってこれた。後はちょっとクラックあったりする雪渓繋ぎつつ北東沢まで。北東沢は水の流れる音がすごかったが、まだ埋まっていた。二日目に前天に行ったときと同じように前天横へアタック。前天横は携帯通じてニペが見えた。パーティーの皆さんありがとう。ニペは雪は残っているが行けそう。くそっ、ここでDFさえ復活すれば。そんなことはなく、写真だけ取って下山へ。ナキウサギは写真を撮ろうと思うとどこかへ逃げるので写真に撮ることはできなかったが数匹見れた。あとは初日よりもだいぶ雪の解けた道を歩いて杉沢出合まで。小天の岩も渡渉も1年目には指示出ししっかりした上で全員全荷で行った。UNKは途中でカメラを落としてしまったらしい。ドンマイ。
　後はザックジャンしながら林道を歩くが、修造は負けてばっかりで非常につらそう。泣きかけている。今山行の中で一番つらかったらしいが、そんなもんだ。あきらめろ。ちなみに16の沢林道の長さは6581mらしい。それプラス国号から杉沢林道入口までで合計7-8kmか？国道まであと数十メートルと言うところで、来週か再来週ニペに行くため視察に来ていた自衛隊のおっちゃんの車に乗せてもらって帯広まで。帯広駅に着くも、すでにJRもバスも終わっていた。ヒッチしに歩くのもつらいので、とりあえずそこらへんで寝る。
8日
　バスで帰るよりも乗り捨てでレンタカーを借りたほうが安かったので、レンタカーを借りて、六花亭いってサクサクパイ食べる。美珍楼の前に行くとこんなにも美味いのか。こいつは。その後は美珍楼いって、いつものおばさん達から勧められるがままに食べる。ここはやはりバイキングの終わりの方に行くべきだ。そっちの方がおばさんたちの態度がより面白い。あとは、ユモール川北で体の汚れを落として、牛と戯れて、到着予想時刻を3時間以上捲いて、火曜日だということでなるとにいく。翌日にはいまめき亭で慰労会して今年の強化は終了。ずっと食ってばっかりだった気がするが、皆さんお疲れ様でした。