焼岳〜西穂山荘、その先は雨で断念


- GPS
- 32:00
- 距離
- 16.7km
- 登り
- 1,759m
- 下り
- 1,557m
コースタイム
西穂山荘5:12-焼岳への分岐5:20-田代橋6:43-7:00上高地温泉ホテル7:30-河童橋7:46-7:50上高地バスターミナル
天候 | 7/14 霧時々雨 7/15 雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
復路:上高地→新島々→松本→新宿 |
コース状況/ 危険箇所等 |
【焼岳】 北峰への最後の登りは岩場となる。下り時に道を間違えると崖になるので要注意。 また、焼岳小屋への下りはガレ場となるのでスリップ落石に注意。 【焼岳小屋〜西穂山荘】 雨天時という事もあったと思うが路面が濡れてやわらかい状態。 中には水溜りの中を歩く事になる。 木の根や草の茎等でスリップする、場所によってはコースが狭いので 滑落の危険性もある。標識や案内等がほとんど無いので安易に入らない方が良いと思う。 |
写真
感想
海の日の三連休は貴重な連休であって
しかもちょうど梅雨明けになることが多いので毎年楽しみなのだが
今年は連休が来るのが早すぎた、あと3日遅ければと悔やまれる。
昨年槍ヶ岳から中の湯まで縦走しようとしたのだが
奥穂〜西穂の縦走の日になり天候の心配があったためジャンダルムへのピストンだけで下山した。今年はその続きではなく逆に中の湯から奥穂山頂を目指した。
毎日あるぺん号で降ろされたのは中の湯バス停、釜トンネルの入口を少し見下ろす位置。
洞門の下、日の出前でまだ暗い中身支度を整えて車道を登っていく。
すぐに安房トンネルの入口が見えるがそちらへは向かわず(そもそも徒歩では進入禁止)
右手の九十九折へ、ほとんど車の通らないその九十九折を何度か登っていくと
中の湯温泉の建物が見える。
ここから焼岳登山口へのショートカットの道があるようなのだが分からず
舗装された道をまだ少し歩く。
一回折り返したところで登山道にぶつかりその道を少し上がるとバスが見えた。
登山口手前の駐車場。
バス停から30分程度で到着するかと思ったが1時間程かかった。
新中の湯ルートでの焼岳登山。
霧のしっとりとした空気の中を黙々と登る。
廃道となった中の湯ルートとの出合と思われる場所を通過したあたりで
先ほどのバスで来た一団に追いつく、しばらくこの22名の後をついて登る。
このあたりから硫黄が香ってくる。
一団の休憩時に前に出ると暫くして南峰と北峰の鞍部に出る。
霧の中なので火口は存在がわかっても良くは見えない。
その火口を逆時計回りに北峰の登り口までトラバース。
このあたり視界が悪いとルートを見つけるのに少し苦労するかもしれない。
小屋との分岐にたどりつけばあとは岩場を登るだけ。
急な岩場もあるけれどすぐに焼岳北峰へ到着。
周りの視界は無し、加工側から吹き上げる霧が冷たい。
22名の到着を待ってから下山。
下り、少しルートを間違えた。生温かい風が吹き上げてきたと思ったら崖の上だった。危ない危ない。
もとのルートに戻り焼岳小屋まで下る。
火山らしいゴロゴロとした岩肌、濡れているので余計に気をつかう。
思った以上に時間がかかる、緩やかになったところで中尾峠の分岐、ここで一度小さなピークを登り返して降りたところが焼岳小屋。
電気の無い小屋なので昼でもこの天気だと小屋の中は真っ暗
小屋の前には大きな水溜りができていたりもする。
若い男性と女性一人が小屋の人なのだろう。
その人たちがいなければ営業しているのかどうかも不安になる。
ここでこの日最初の休憩らしい休憩。
小屋でコーヒー一杯貰って息をつく。
あとは西穂山荘まで縦走するだけだ。
この考えが甘かった。
焼岳小屋から西穂山荘までの縦走路は途中それらしい標識や案内が全く無いので
自分がどこにいるかはそれなりに地図を意識していないと分からない。
急な登りで尾根に出た後は草の間の狭い道を歩く。
途中倒木があったりするのは問題ないが最大の敵は濡れた木の根と草の茎。
濡れた岩は登山靴ならなかなか滑らない、けれど濡れた木の根と草の茎は登山靴でも簡単に滑る。
私は滑った、2度も。
しかも狭い登山道を斜面側に踏み外した。2度も。
簡単に言えば滑落しかけた、というか滑落したのか。
茎をつかんで這い上がったので自力で登山道には戻れたけれど
遭難一歩手前だった。
久々の登山で満足な体力づくりも出来ていない中この時点で足に来ていたのかもしれない。
「こんなんじゃ西穂〜奥穂なんて」
と思いながら泥で汚れたレインウェアの左半分をタオルで拭く始末。
槍見台手前の池の存在で自分の位置をハッキリと把握する。
槍見台(らしき場所)に登っても勿論眺望は無い。
その先、もう一つの池を過ぎてもう少しで上高地からの登山道に合流すると思ってからが案外長かった。雨も降ったし。
蛍光色の看板が見えてやっと上高地側からの登山道と合流したら程なくして西穂山荘。
ほぼ12時の到着だから遅くは無いのだけれど疲労感たっぷりの縦走だった。
小屋について小屋のレストランで食事、13時のチェックイン。
すぐに乾燥室へ。
雨こそ止んだが霧はずっと続き、何より靴が濡れていたのでここから先は山荘で過ごした。
少し休んだら体力も回復。
明日への意欲も湧いてきたが夕方少し明るくなったのを最後に
日が暮れてからはずっと霧の中。
翌日2時半に目を覚まし準備は整えたものの外は霧と小雨。
独標までという気も失せる、待つほどに雨は強くなり下山を決めた。
どちらに降りるか悩んだがより早く帰る事のできる上高地を選んだ。
バスの始発と上高地温泉ホテルの外湯の時間を見計らっての下山開始。
上高地への道は整備されていて標識が時々あるので霧の中でも不安は少ない。
時々飛び出てくる蛙にはびっくりさせられたけれど。
急な坂がつづくので下りには堪えるものがあるけれど2〜3時間と思えば辛くない。
岩場、木製の階段を終えて沢に近づいたあたりで傾斜が緩くなる。
そして門が見えたところが登山道入口。
田代橋に到着。
温泉にもバスの始発にもなんとか間に合って上高地を後にした。
ずっと雨で眺望は無いし、濡れるし、汚れるし
計画の1/3くらいの達成感しかない今回の山行ではあったけれど
楽しいことが無いわけでもなかった。
西穂山荘で同室となった方々との話がとても楽しかった。
やはり登山は楽しいものなのだ。
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