龍王岳・東尾根
- GPS
- 06:46
- 距離
- 6.6km
- 登り
- 595m
- 下り
- 748m
コースタイム
天候 | 23日:一ノ越までガス、その後は快晴 24日:快晴→高曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
この時期はアルペンルートの初便は8:40発、チケット販売は8時から。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
24日は雷鳥沢→室堂の移動のみ。ログは無し。 |
写真
感想
11月の立山でアルパインクライミング
この時期に立山へ来るのは初めて。アルペンルートの混み具合は如何程か、、と少し心配していたものの、7時に並びはじめて、8時少し前にチケット販売開始、8:40発の初便に乗ることができた。
この時期はケーブルカーの荷台は使えないとのことで、車内は混雑。乗車時間が短いのが救い。登山者と滑り手で半々くらいか。
美女平には路肩に少し雪がある程度だけど、寝て起きて室堂に着いたら真っ白な世界に一変していた。シーズン初の雪にテンションが上がる。
室堂の登山案内所へ登山届を提出するも、稜線はカリカリな状態とのことで、稜線へ上がることに渋い顔をされてしまった。そんなに良くない状況ならば、撤退の可能性も高そうかなと思いつつ、ひとまず一の越まで行くことにする。
室堂でアイゼン装着、多くの先行者とトレースを追い、一の越へ上がる。室堂へ到着時には雲一つない快晴だったものの、歩き始めて間もないころに立山の尾根を越えてガスが吹き出してきた。強い向かい風も吹き、登山案内所で聞いた稜線の状況と合わせて不安が募る。
心中そんな様子で一の越へ到着すると、徐々に風は落ち着き、ガスも晴れていった。
ハーネスを装着して黒部側へ出ると、澄み切った青空のもと北アルプスの峰々が迎えてくれた。抱えていた不安は吹き飛び、期待感に切り替わった。
目指す龍王岳は見上げるような岩峰で、短いもののイワイワした尾根を黒部側に伸ばしていた。これが東尾根。
浄土山南峰へ至る尾根を辿り、コルから東尾根の取り付きへ向けて登山道を離れる。ルートを探しながら歩いていくと、ソロのトレースを発見。見上げると東尾根を登っているソロの先行者がいた。取り付きまでの案内役としてトレースを辿らせてもらう。
東尾根に取り付くと、まず1ピッチ目としてロープで確保。しかし、登ってみると大したことはないと判断、後続はフリーで上がる。
続く2ピッチ目はロープで確保。残置ハーケンが打たれたところから直接は上がれないので、少し右にトラバースしてから登っていく。
2ピッチ目のロープを片付けている頃に後続2人パーティに追いつかれる。先頭は女性で、少し前まで会におられたKTさんみたいだね、なんて話していたら、なんと本当にKTさんだった。そして相方は旦那のKWさん。こんなところでまさかの再会に驚き。聞けば、"この時期に行けるところって立山くらいだよね"とのこと。同じようなことを行きの車中で話していたところだったので、考えることは皆同じなのか笑
そこからはKK夫妻と団子になりながらフリーで登っていく。先行車のトレースが要所要所で助けになり、ルートを探す手間が省けた。
この記録のトップ画像になっている岩峰の真ん中あたりで3ピッチ目のロープを出す。バンド下で左右どっちに行こうか見定め、雪が繋がっている左を選択していった。残置ハーケンがあったものの、左右どちらも選ばず真っ直ぐ登っていく形になっていた。無雪期のルート用だろうか。
3ピッチ目が今回のルートの一番の核心と言え、あとは雪稜を辿ると山頂へ行き着く。
後ろに見えていた針木岳や右側に見えていた浄土山南峰よりも高くへ上がっていく感覚は爽快で、左には北アルプスの名峰が雲間から見え隠れし、さらには背後に剱岳が姿を現す。そして山頂に着くと南側の展望が開け、特徴的な五色ヶ原のナナメの台地の向こうにどっしりとした薬師岳が聳える。富山湾もはっきり見通せ、霞みがちな春とはまた違ったこの時期ならではの景色を見ることができた。
ルートの良さに加えて最高の天気にも恵まれ、今冬最初のピークを踏むことができた。
この時期としては異常なほど気温が高いうえに、結局風はほとんど無く、寒さに震えることなく快適に楽しむことができた。
KK夫妻を交えた記念撮影をした後で、浄土山経由で下山。室堂にデポした幕営具を回収し、素晴らしい夕日を眺めつつ雷鳥沢へ。隣にテントを張ったKK夫妻と一緒にお酒を飲みつつ、久しぶりの再会を楽しんだ。
翌朝はゆっくり起床、10時の始発バスで下山。温泉とおいしいお寿司を堪能し、湖西経由で帰洛した。
百高山61座目。
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