【白銀の北岳】念願の冬期登頂☆(夜叉神〜池山吊尾根より)


- GPS
- 24:07
- 距離
- 35.0km
- 登り
- 4,115m
- 下り
- 4,125m
コースタイム
- 山行
- 8:02
- 休憩
- 0:51
- 合計
- 8:53
- 山行
- 7:10
- 休憩
- 0:58
- 合計
- 8:08
- 山行
- 6:31
- 休憩
- 0:34
- 合計
- 7:05
・GPS(ガーミン・etrex 30J )のログデータ3日分を添付しています。
(今回も大きなトラブルなく全線ログ採りすることができました)
*但し、林道のトンネル区間の一部でログが飛んでいる箇所があります。
天候 | ・1日目(1月2日) 天候:晴れ 風:終日無風〜微風 (夜叉神の森駐車場から池山吊尾根山中、標高2450m付近まで) ・2日目(1月3日:登頂日) 天候:晴れ時々曇り 風:池山吊尾根樹林帯内はほぼ無風 池山吊尾根稜線上〜北岳主稜線は微風〜10m/s前後の風 瞬間的に15〜20m/s前後の突風が時折吹き荒れる ・3日目(1月4日) 天候:晴れ 風:終日無風〜微風 (池山吊尾根山中、標高2450m付近から夜叉神の森駐車場まで) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
・自宅出発(1月2日、1:55) ・高速:圏央道〜中央道/八王子JCT〜双葉JCT〜中部横断道/白根IC ・下道:白根IC〜R52〜南アルプス街道(県道20号線) 〜夜叉神の森駐車場(4:20着) *自宅から渋滞無しの直行で約2時間25分で移動 ■下道の距離と移動時間は以下の通り <中部横断道/白根ICから夜叉神の森駐車場まで> ・距離:約24km ・所要時間:渋滞無しの直行で約40分で移動 ■駐車場について ・上記の通り”夜叉神の森駐車場”に駐車。 ・駐車料金:無料。夜間入出庫可。 ・駐車場内にトイレ有り。夜間も使用可(一応紙もありました) *但し、この時期はトイレの水道と自販機は使用不可でした。 ■登山ポスト ・夜叉神の森駐車場内にある”鳳凰三山登山口”の東屋に有り。 ■コンビニについて 中部横断道/白根ICを出た後、一般道のR52〜南アルプス街道 (県道20号線)の間に数軒あります。 *但し、南アルプス街道に入って暫く進むと無くなりますので、 早めに見つけたコンビニに立寄ることをお勧めします。 (芦安温泉街のかなり手前からなくなりますのでご注意を) |
コース状況/ 危険箇所等 |
【道路状況について】 2020/01/02-01/04 現在 ■下道の道路状況、山の神ゲートの状況等 ・中部横断道/白根ICから夜叉神の森駐車場までの一般道及び林道は 通行規制及び、道路上の雪もなく無問題で通行できました。 *山の神ゲート〜夜叉神の森駐車場までの林道情報はこちら↓ http://www.pref.yamanashi.jp/rindoujyouhou/kisei.php?id=4 【要注意】 *この時期の山の神ゲートは積雪などにより閉まっている場合が ありますので、最新情報を確認した上で行くようにして下さい。 【ルート状況、積雪状況等】 2020/01/02-01/04 現在 <夜叉神の森駐車場〜池山吊尾根〜北岳山頂まで> ・夜叉神ゲートから鷲ノ住山入口までは林道歩き(約1時間10分) 途中の長いトンネルは要ヘッデン。 (トンネル内の舗装面に窪みがあるので、足元に注意が必要) *この区間の道路上の雪は所々にあり、一部氷結していました。 ・鷲ノ住山入口〜野呂川吊橋までは、高低差約400mの急下降区間。 野呂川へ向かって急坂の激下りとなり、あまりの斜度で足元が滑り 非常に下り辛い斜面です(下りでもかなりの疲労感有り) *この斜面の最下部付近(野呂川吊橋の少し手前)から登山道が 氷結気味になっており、ここでアイゼンを装着しました。 ・野呂川吊橋〜あるき沢橋BSまでは再び林道歩き(約30分) (トンネルも数本有り。要ヘッデン) *この区間の道路上にも多少の雪と氷結箇所がありましたが、 歩行には問題無い程度でした。 あるき沢橋BS手前の水場も流れていました。 ・あるき沢橋BS〜池山御池小屋まで ここから先が”池山吊尾根ルート”となります。 ・前半(標高約1500m付近まで)は、最初の取付き約20分を除いて 全体的に傾斜は緩めで九十九折れの歩き易い登山道です。 ・積雪は取り付き直後からやや氷結気味の雪がついていた為、 早々にアイゼンを装着しました。 ・後半(標高約1500mから上)は激急登となり、鬱蒼とした草木が 登山道を覆って狭くしている為、かなり歩き辛くなります。 *今回は昨年2月のようなアイゼンも受けつけないほどの硬く氷結した 箇所はなく、まともにアイゼン歩行できる程度の氷でした。 ・池山御池小屋は避難小屋ですので、無人で水場等もありません 中は10〜15人ほど寝れる広さです(多少の毛布もありました) ・小屋前の池?はこの時期も水無しで一面雪に覆われていました。 *この池山御池小屋付近の地図上にある水場は確認していません。 一応、小屋から北へ30分(往復1時間)とありましたが、 全くアテに出来ないので、(事前の調査でも情報は確認出来ず) 水は1Lを持参し、足りない分は雪を溶かして調達しました。 ・池山御池小屋から先はひたすら樹林帯内の急登&幅の狭い登山道を ひたすら登っていきます。当日は明瞭なトレースもあったので 問題なく進めました。赤リボンも適度についていました。 ・このまま城峰を越えて約30分ほど進んだ地点、標高約2450m付近の 平場(テント適地)でビバークとしました。 ここは無雪期でもテントが2張程度張れる平場になります。 (この先の樹林帯内にも数ヶ所テント適地あり。城峰の手前にも 4張程度のテント適地あり) ・2450m付近のテント適地から先は急登で雪も深くなりますが、 当日はトレースがあり問題なく進めました。 特に標高2700mから先は樹林がなくなり無雪期の場合はハイマツ帯と 露岩のミックスゾーンとなりますが、この時期は斜面全体が締まった 雪で覆われておりハイマツ漕ぎをすることなく雪の上を歩けました。 また、池山吊尾根の稜線上も同様の状況で、八本歯の頭手前付近まで 無雪期よりも冬の方が楽に歩ける状態でした。 ■核心部(その1) <八本歯の頭〜八本歯のコル間> ・この区間は無雪期でも痩せ尾根&切れ落ちの危険な岩場となります。 当日は明瞭なトレースのお陰で切れ落ちた岩場の側面をほぼ夏道通り 辿ることができました。岩の側面にかかっている常設のトラロープも まだ出ていました(写真:45〜46) ・切れ落ちた岩の側面を通過すると、次はコルへの垂直下降ポイントが 出てきます。当日は雪付きが少なめで常設のトラロープも出ており、 また、岩の突起(ホールド&スタンション)も出ていたので、 持参したロープを使うことなくフリーで下降できました。 *但し、この日の状態ではフリーで登降できましたが、ここが氷結等で まともに下りられない場合は、ロープワーク(懸垂下降)が必須に なる危険箇所です(下降ポイントにリングボルト有り。写真:47) ・八本歯のコルまで下降すると、この先は吊尾根分岐点まで高低差約 200mの登り返し。この区間は両側切れ落ちなどの危険箇所はなく、 また、この日は丸太のハシゴも出ていた為、それほど問題無く進む ことができました。(但し、この区間も斜面が全面氷結している 場合は難易度が一変すると思います) ■核心部(その2) <吊尾根分岐点〜北岳山頂間> *北岳山頂直下西面 ・吊尾根分岐点を過ぎると本行程で最大の核心部と思われる山頂直下の 西面に入ります。当日はこの西面を斜めにトラバースしている夏道は 雪で埋まっており、雪質もひと踏みで足場ができるほど柔らかくなく、 それなりに締まった雪でした。この状態で夏道通り辿ろうとすると、 超急斜面の斜めトラバースとなり、特に下りでは滑落のリスクが高く 大変危険と判断しました。従って西面の下から見て右側に出ている 岩稜に取り付き稜線上にそのまま直登しました。この直登ラインは 無雪期だとルンゼ状の少し窪んだラインで、雪がなくても意外なほど 安定して登降できるラインです(写真:55〜58) ・帰りはここをバックステップ(後下り)で慎重に直下降しました。 結果、斜面に張り付いての危険な斜めトラバースやロープでの確保は なしで通過することができました(写真:75、76) ・危険な西面を直登して稜線上に乗ると、その先は山頂まで稜線上の 安定したスノーロードが続いていました。冬の北岳最高所からの 大絶景を楽しみながら山頂へ到達できました(写真:58〜62) 【ご注意】 *ここに記載されているルート状況などは、あくまでこの日の雪質や 現地での実際の状況を見て最良と思われる判断をした結果です。 冬山はその日その時の状況で難易度は一変します。 実際に行かれる場合、この情報は参考程度としていただき、 実際の山行では現地での状況によりご自身で最良の判断をして いただくようお願いいたします。 |
その他周辺情報 | ■下山後の温泉はこちらを利用しました↓ ”天恵泉白根桃源天笑閣” https://www.city.minami-alps.yamanashi.jp/sisetsu/shisetsu/onsen-tensyokaku/ ・夜叉神から甲府方面への帰り道(南アルプス街道沿い)にあり、 遠回りせずにすぐに立ち寄れる好立地が良い。 ・浴槽は内湯が3槽で高温(43℃)中温、低温とある。露天風呂は無し (個人的には熱い湯が苦手だが、この日は身体が冷え込んでいたせいか 43℃でもちょうど良い湯温に感じた) ・常設のドライヤーは1ヶ。リンスインシャンプーとボディーソープは あるものの、その他のアメニティーグッズは無し。 *基本的に観光客向けというより地元の共同浴場のような印象だった。 |
写真
今回は出勤予定だった1/3と4日が休みとなり、念願の冬の北岳へ再挑戦することに
で、久々に雪山テン泊装備一式を準備。今回は一応、ピッケル2本とロープも持参
特に右上の厳冬期用シュラフがデカすぎる。これら全てをバルトロ85Lへ詰め込む
エナジーゼリー満載のウエストバックも含めると約21.5kg
この時期は水を省けるのでこの程度の重量に抑えられたが、
厳冬期用シュラフや防寒着などが多めで、ややかさばっている印象
これを担いで長〜い池山吊尾根を登って行く…
このところ軽装の日帰り山行ばかりだったので、少々気が重い(^-^;
これが本行程で最初にして最長のトンネル
昨年の2月はシャッターが下りていたが、今回は夏と同じく開いていた
ちなみに私の足でこのトンネル通過に約17〜18分ほどかかる
(トンネル内電灯無し、床面凸凹なので要ヘッデン)
雪質も氷化してきたのでアイゼンを装着。それでも昨年2月のように
アイゼンの歯が全く立たないカチカチの氷ではなかったので難なく通過できた
ここから北岳山頂まで高低差約2100mの登り返しとなる
まずは今日のテン場(2450m)まで約1350m、約6時間半の登り返し
毎年6月に見ているがやはり雪がつくとかなり印象が違う
真っ白な池の上を少し歩いてみたが、まともに膝まで踏み抜くので
トレース通り画面左の樹林から対岸の小屋へ向かった
(ちなみに無雪期の夏道は画面右の樹林から回り込んで小屋へ繋がる)
画面左の手前に1張、中央の右側に1張幕営可。今回は右側の適地を利用します
昨年2月に敗退した時もここで幕営。因縁のこの場所から今回もアタックをかけます
(池山吊尾根ルートはこの先にも数ヶ所のテント適地有り)
これから水を作って食事を済ませて明日のアタックの為に
早めに休もうと思ったらガスの火が弱くて雪溶かしに時間がかかった💦
幸い予備のガス缶もう1個がまともだったので何とかなったが…(^-^;
この日の稜線上は10m/s前後の風と瞬間的に20m/s超の突風が繰り返す状況
やはりこの辺はさすが冬の北岳。そう簡単には踏ませてくれない…
しかしここから八本歯のコルまでの区間は痩せ尾根となり冬期北岳の第一の核心部
ストックからピッケルに換装し、改めて気を引き締め直して進みます
冬期はここがどうなっているのか非常に気になっていたが、
この日の雪はトレースもあったことでそれなりに安定して歩ける状態だった
(逆に無雪期よりも締まった雪付きで幅が広い印象だった)
大量に雪がついてロープが埋まり、この側面トレースでは通過不可となるのでは?
その場合はこの痩せ尾根の上を歩くのか?その辺が気になってしまう
ここが氷結などでまともに下りられない場合の為にロープを持参した
この日の状態はフリーで登降できたが、雪の状態によってはロープワークが必須となる
まずは八本歯の頭から事前に確認した丸太ハシゴを登って行く
この日の雪付き状態だと無雪期より安定して登降できたが、
あのハシゴが全て埋まっていると雪の急斜を直登することになるのだろう
ここから山頂までの区間、主稜線の西面通過が第二(最大)の核心部
まずは正面の岩稜帯の左側面を巻きながら進む
この日はまだ夏道が残っていたのでひと安心
ここは写真ではそれほど斜度感がないが、実際はかなりの急斜面
ここで滑れば谷底まで滑落して帰らぬ人となるだろう
夏道はここを左上に向かって斜めにトラバースするが完全に埋もれていた
この状態で斜めトラバースは危険(とても怖くてできない)ので
6月に予習した通り、画面右の岩稜伝いにあの稜線上まで直登する
ここは無雪期だとルンゼ状の窪みがある区間で無雪期でも安定して登降できる箇所
ただ、薄っすらと左上に向かって斜めトラバースしている踏み跡もあった
その日の雪質、雪の状態次第ではそれでも良いのだろう
とてもじゃないけど、この日のひと踏みで足場ができない硬めの雪質で
この急斜面を斜めトラバースするなんてやりたくない(特に斜め下りが無理)
今回で通算25回目の登頂。ここまで昨年2月の悔しい敗退などいろいろありましたが
やっとの思いで念願の冬期登頂達成です!(*^^)v
まずは南アの女王・仙丈ヶ岳から。優美な女王さまはこの日は珍しく雲隠れ…
お隣の甲斐駒も含めてこの日は北方に雲が多く、遠方の北アも見えず少し残念だった…
それにしても左(東側)への雪稜の盛り上がりがホントに凄い
元々こんなに斜めの山頂じゃないし、これも冬期ならではの画
たぶん標高もプラス2mほど上がって3195mくらいでしょうネ(^^)
よりによって危険な下りの時にガスってしまったが、
バックステップ(後下り)で姿勢を安定させながら慎重に下りました
この急斜面をほぼ夏道通りに斜めトラバースしていた
私の感覚ではこの斜度とこの雪質であのトラバースはやりたくなかった
しかし、最悪はああいう場面もあるだろうと、ピッケル2本を持参した次第
ここで冬の南ア3000m峰の絶景は見納め。北岳もあっという間にガスまみれに
今日は無事に登らせてくれてありがとう
冬の北岳、怖かったけどやっぱり最高でした☆また挑戦したいです
あぁ〜何だかホッとする〜、やっぱり山中に我が家があるっていいですね
時刻はまだ13時半すぎ。時間的にはこのままテント撤収して下山も考えられるが
実際にはここまでの高い疲労度でこれから下山なんてとてもする気になれない…
中央道の大渋滞を避けたかったので昼頃の下山完了を目指して5時半に出発
何度も歩いた池山吊尾根山中での今季初の雪中テン泊。最高に楽しかったです♪
今回は明瞭なトレースと素晴らしいお天気のお陰で登頂出来たんだと改めて思う
そして無事に下山できたことに感謝の気持ちでいっぱい
本当にありがとうございました(^−^)
プリやん、今回は念願だった冬の北岳を存分に楽しんできたよ
やっぱり冬は夏とは違う美しい姿を見せてくれて本当に魅力的だった
また来年も白い山頂目指して登り続けていきたいね(^^)
感想
明けましておめでとうございます。
登山という素晴らしい趣味に出会い
北岳という魅力あふれる山が大好きになった。
それ以来想い続けてきた冬の北岳へ。
昨年2月の敗退の悔しさと白き頂への憧れ
そんな気持ちを胸に挑んでまいりました。
毎年6月末のバス運行開始前、誰もいない静かな北岳と
咲いたばかりのフレッシュなキタダケソウを求めて
2013年から7年連続で6月中旬ごろに通い続けている池山吊尾根。
正直、長くてきついルートではあるのですが、
このルートはその昔、南アルプス林道ができる前から
北岳登山で使われていた伝統あるクラシックルート。
そんなこともあり自分の中では、
「北岳を目指すのであればやはりこのルートから登るのが一番だ」
そういう思いが強くあります。
現在は林道もできて、シーズン中であればバスも運行されており、
無雪期にこのルートを利用する登山者といえば、根っからの南アルプスファン
もしくは私のようなもの好き以外ほぼいないようです。
しかし積雪期となると今でもこのルートがメインルートとして使われています。
そんな自分にとって思い入れのある池山吊尾根ルートを辿り
念願だった冬の北岳を目指した今回の山行。
毎年6月に歩いている分、その魅力とは裏腹に危険個所もほぼ把握しているので
「ここに雪がついた場合はどうなるのだろう…」
積雪期は昨年2月の敗退含めてまだ2回しか歩いていないので
出発前は不安な気持ちでいっぱいになっていました。
これほど行く前から不安で気が重くなる登山は
2016年12月末の冬富士初挑戦の時以来でしょう。
そんな不安を抱えながら始まった今回の山行でしたが、
いざ現地に着いてフタを開けてしまうとやる気満々となり、
「今回こそあの白い頂を絶対に踏みたい!」
出発前の不安な気持ちはどこへやらで、
超前向きな自分に変身して力強く進めたような気がします。
ある意味”勢い”で登り始めた面もありましたが、
それでもこのルートを過去7年間歩き続けてきた経験がものをいい、
勢いの中にも危険個所などの要所では慎重に対処できたと思っています。
毎年6月に歩いている最中も、何れ訪れるであろう冬期登頂の時を見据えて、
雪がついた場合に核心部となり得る危険個所の下見と予習がいきて
今回の本番で冷静かつ無難に対処できたと思います。
そして長い池山吊尾根を経て、今回の山行で最大の核心部だった
山頂直下西面の急斜面を慎重に通過すると、無雪期では想像もつかない
東側の雪稜が高く盛り上がった斜めの山頂に到達。
北岳登頂通算25回目、
さらに冬期初挑戦だった昨年2月の悔しい敗退劇もあったので、
この足で山頂を踏めた時はさすがに感極まってしまいました。
登山を始めて8年、憧れでもあった冬の北岳登頂。
これだけ様々な思いが込みあげてきた山行も本当に久々。
大好きな北岳をやっとの思いで冬に踏むことができた喜び。
そして大きな達成感。それらを噛みしめることができた瞬間でした。
山頂では吊尾根分岐点からご一緒させていただいた
男性ソロの方とお互いに記念撮影。
山頂直下の最大の核心部を共に通過したこともあり、
無事に登頂できた喜びをお互いに分かち合えました。
そして25回目の頂から眺める”自身初となる冬景色”
目の前には鳳凰三山、遥か遠方には日本一の富士山
さらに間ノ岳まで続く日本一のスカイライン。
いつもの常連である仙丈と甲斐駒が雲隠れで見えなかったのは残念でしたが
それでもいつものお馴染みの面々が迎えてくれました。
これまで何度も登って見慣れているのですが、やはり無雪期とは違い、
ここまでの苦難を乗り越えてようやく踏めた自身初の白い頂。
そこから眺める景色はいつもとは違う格別なものに映りました。
そんないつもとは違う景色をじっくり眺めながら
「本当に登ることができてよかった…」
この上ない達成感と幸せを実感できたひと時でした。
私の大好きな北岳は冬もやっぱり素敵でした。
これからもこの足で登れなくなるその日まで
春夏秋冬飽きることなく登り続けていきたいと思います。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<最後に>
今回は絶好のコンディションと先行者のトレースのお陰で
無事に登頂することができました。
この事実だけは自分の冬期北岳初登頂の記録として
明確に記しておきたいと思います。
この上ない素晴らしいお天気で最高の舞台を用意してくれた北岳。
そして幾多の苦難があったであろう
一番手で踏み跡をつけてくれた方に対して感謝の気持ちでいっぱいです。
本当にありがとうございました。
今回、これだけの好条件で貴重な経験を積ませていただいたので
何れは自分もトレースに頼ることなく
自らの力だけで冬の北岳を踏めるよう精進していこうと思います。
そして自分で踏み跡をつけてその頂を踏めた時こそ
本当の冬期登頂達成である思います。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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lifterさまのレコに出てくる『ボーコン』って
あそこか〜!って、元旦に見てた場所を翌日登っていたんですね(笑)
夜叉神峠から見る北岳は素晴らしく美しかったけど、やはり厳しい山ですね。
ご無事でなにより!
お疲れさまでした(*´∀`*)ノ
今年もよろしくおねがい申し上げます!
鳳凰からのボーコン、見てたんですね。そして北岳も。
そう、ちゃださんが見ていたあの辺を登っていましたよ。
(でも、翌日じゃないよ、ボーコンは翌々日だよ(笑))
そこからの鳳凰もスバラな眺めでした。
自分も大好きな鳳凰、今季は久々に行ってみようかな。
今年もよろしくお願いいたします。
池山吊尾根無雪期に2回、初冬の1回は撤退でしたが下見しておりましたので参考に見させていただいたレコを通じ、lifter175さんの池山吊尾根詣、積雪期北岳への想いは了知してました。
やりましたね。
アタック日、ボーコン沢の頭から間ノ岳や北岳が雲で覆われているのを目の当たりにすると尻込みしたくなるんですが、そこは昨シーズンの撤退の経験が活きたようで流石です。
なにはともあれ本当におめでとうございます。
最高に嬉しいですよね。
(^_^)v
明けましておめでとうございます。
tomhigさんもあがりの冬期北岳登頂、おめでとうございます。
冬の北岳、自分にとっては少々大げさですが悲願でもあったので
山頂踏めた時はもう感無量でしたよ。
tomhigさんはこれで一区切りされて今後はバリや沢など一段上の山ですね。
自分には到底踏み入れられない領域。未開の領域に入っていくことって、
凄くワクワクするし、いくつになってこの先未来に何かがあると思うと
本当に楽しみなものですね。羨ましい限りです。
私はtomhigさんのあとを追って冬の荒川あたりを踏めたらいいなと思っています。
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