日高の分水嶺 北戸蔦別岳〜幌尻岳〜エサンマントッタベツ岳〜1917m峰〜カムイエクウチカウシ山〜1823m峰〜コイカクシュサツナイ岳


- GPS
- 169:12
- 距離
- 62.9km
- 登り
- 5,303m
- 下り
- 5,221m
コースタイム
- 山行
- 5:15
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 5:15
- 山行
- 10:17
- 休憩
- 1:15
- 合計
- 11:32
- 山行
- 11:29
- 休憩
- 2:11
- 合計
- 13:40
- 山行
- 0:00
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 0:00
- 山行
- 6:05
- 休憩
- 0:10
- 合計
- 6:15
- 山行
- 8:36
- 休憩
- 3:11
- 合計
- 11:47
- 山行
- 11:16
- 休憩
- 2:40
- 合計
- 13:56
- 山行
- 8:09
- 休憩
- 3:01
- 合計
- 11:10
天候 | 7月25日:晴れ 26日:曇り 27日:霧のち晴れ一時雨 28日:晴れ 29日:晴れ 30日:晴れ 31日:晴れ 8月1日:晴れ |
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アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
札内川ヒュッテから林道を歩いていたところ札内川ダムの工事現場付近で工事車両の車に乗っけてもらった.上札内で別の車を手配してくれて帯広まで乗せてくれた. |
コース状況/ 危険箇所等 |
七ツ沼カール,幌尻岳までは登山道や比較的明瞭な踏み跡がありそれほど大変ではなかった.七ツ沼カールはテント泊するにはいい場所.新冠川の下りは股までの渡渉や滝の巻道が不明瞭な場所もあり苦労した.エサオマン入の沢分岐のテント場は快適だがブヨが多かった.エサオマン入の沢は1ヶ所だけ緊張する場所があった.沢は地下足袋とわらじで歩いた.エサオマントッタベツ岳の北カールもテント泊にはいい場所.エサオマントッタベツ岳からの国境稜線に踏み跡はあるが,ハイマツなどのやぶ漕ぎがひどい場所も多く苦労した.途中,所々にテントが張れる場所があった.ただし残雪はほとんどなく水はない.コイカクシュサツナイ岳の夏尾根には登山道に近い比較的明瞭な道があった.コイカクシュサツナイ沢から踏み跡と渡渉を繰り返し林道に出た. |
写真
感想
学生時代のとても古い山行だが北海道の分水嶺として公開.最初は百名山の幌尻岳が目的だったが,色々調べるうちに他の山域にないナイフリッジの鋭い稜線と未開な日高山脈の山々がとても魅力的に思え縦走したくなった.出かけるときは幌尻岳が付録みたいな感じになりナイフリッジのエサオマントッタベツ岳や鋭いカムイエクウチカウシ山が目的になってしまった.金はないが時間だけはたっぷりあったので夏休みに20日間有効の北海道ワイド周遊券を利用し津軽海峡を渡った.約2週間分の食料と燃料を入れた重いザックを担ぎゆっくり歩いた.
初日は林道を二岐・二ノ沢出合まで歩きテントを張った.最初の方で郵便配達のジープに乗っけてもらったので記録は降りた場所付近から記載した.
2日目は七ツ沼カールまでだが登山道や踏み跡がありそれほど大変ではなかった.七ツ沼カールは明るい場所で熊が心配だったが,他に札幌から来たパーティーもテントを張っていたので心強かった.
3日目は幌尻岳に登頂し南に続く日高山脈に感動した.ここから新冠川を下ったが,途中で人にあった.猟友会の方で下の方で熊にあったので岩を転がし逃げてきたと言っていた.これから下る方向なので怖くなったが戻ることは無理なので恐る恐る下った.沢下りは渡渉や途中の巻道探しに時間がかかり苦労して夕暮れ近くにエサオマン入の沢分岐のテント場に着いた.ここにも札幌のパーティーがテントを張っていたので熊の恐怖は少し薄れた.
4日目は前日の疲れがあったので休養日とした.釣りをしたが成果はなかったので熊よけも兼ねてずーっと焚き火をして1日を過ごした.ただブヨが多く100ヶ所以上刺された.途中で東京の大学のパーティーが降りてきた.
5日目はエサオマン入の沢を遡行した.比較的易しい沢だが,1ヶ所だけ緊張する場所があった.途中,2人の登山者とあった.エサオマントッタベツ岳の北カールも明るい場所でテント泊にはいい場所だった.昼頃,大学のパーティーが入の沢を下っていったが,この日はカールに一人だけテントを張った.夜は天の川がとても綺麗だった.
6日目は国境稜線に出ると風が強く苦労したが,その後暑くなった.いよいよ憧れていた本格的のナイフリッジの稜線の始まりだが,ハイマツなどのやぶが多く思ったほど高度感はない.むしろやぶ漕ぎがひどく辛い縦走となった.1719m峰はかなり鋭く下りが怖かったと記録にある.この日は1750m鞍部付近にテントを張った.残雪があったがブヨが多く困った.この日は誰とも会わなかった.
7日目は憧れのカムイエクウチカウシ山を登頂し鋭い三角錐のピラミッド峰に向かう.途中,鳥取のパーティーと会う.ここの稜線もやぶ漕ぎがひどく疲れる.この日も暑かったが,1573m鞍部付近で日食になり約40%ほど欠けて少しだけ涼しくなった.やっと夏尾根頭に着きテントを張ったが,ここには東京の11人のパーテイーがいたので張る場所に苦労し斜めにテントを設営し不快な夜を過ごした.
最終日はコイカクシュサツナイ岳を往復し夏尾根を下山した.コイカクからヒマラヤヒダ様の急斜面を持つ素晴らしい山が見え,これが1839峰と分かり次はこの山を目標にしようと思った.尾根から沢を下り林道に出てから札内川で裸になって体を洗った.林道を歩いていると札内川ダムの工事関係の車が通りヒッチハイクした.上札内で別の車を手配してくれて帯広まで乗っけてもらった.途中,一般道を時速120kmで走ったのでびっくりしたが,工事現場から45分で帯広に着いた.この後,札幌にでて夜行列車に乗り次の山行の斜里岳に向かった.
この山行の後,日高山脈の虜になり長期の休みは百名山より道のない日高を優先するようになった.最近歩いている道のない東日本の分水嶺歩きも日高の山行がなければしなかったと思う.
この記録は2020年2月に公開.
ここから北に続く分水嶺山行:
日高の分水嶺 北戸蔦別岳〜1940m峰〜ピパイロ岳〜1712m峰〜1559m峰〜1644m峰南の鞍部
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2219828.html
ここから南に続く分水嶺山行:
日高の分水嶺 コイカクシュサツナイ岳〜ヤオロマップ岳〜1839峰〜ルベツネ岳〜ぺテガリ岳〜中ノ岳〜神威岳
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2214380.html
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