木曽駒ヶ岳 北御所より将棊頭山・三ノ沢岳周遊登山


- GPS
- 32:00
- 距離
- 21.0km
- 登り
- 2,563m
- 下り
- 1,316m
コースタイム
- 山行
- 6:16
- 休憩
- 0:27
- 合計
- 6:43
- 山行
- 5:11
- 休憩
- 0:27
- 合計
- 5:38
天候 | 1日目 曇り時々晴れ 2日目曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
北御所登山口〜蛇腹沢登山口 しっかりした小砂利の林道です。途中落石箇所が何カ所かありますが、基本的に工事等で使われている道らしく、迷うところもなく安心して歩けます。徐々にですが、いつの間にか着実に標高が上がっていきます。 蛇腹沢登山口〜宝剣山荘 稜線まではよく整備された土の登山道です。稜線に出てからは少し岩の段差がある部分もありますが、やはりよく整備されています。迷うところもないと思います。 宝剣山荘〜木曽駒ヶ岳 全体的に幅も広くて人の多い、ザレた石の登山道です。危険箇所はもちろんなく、分岐点は多いですが標識をよく見ていれば迷うところなどはまったくありません。 木曽駒ヶ岳〜将棊頭山・西駒山荘 稜線の尾根歩きがずっと続きます。木曽駒ヶ岳直下は段差の大きい岩を下っていきますが、その後はハイマツの尾根筋です。砂の広場などはマークのリボンなどが少なく、早朝やガスの時は慎重に進んだ方がよいと思います。 八合目分岐〜宝剣山荘 沢を横断して越えていく道です。途中にはしごと木の橋がある以外は危険箇所はありませんが、ハイマツが登山道を狭めているところが多く、歩きにくいです。また、全体的にマークが少なく、慎重にルートを探した方がいいです。 宝剣山荘〜三ノ沢岳分岐 言うまでもなく事故が多発する危険箇所です。が、登り下りとも誘導のマークや鎖、足場が多く、慎重に足を置く場所を選べば特別危険は感じません。湿っていると岩が滑りやすいので、平面に靴の底を付けず、角にソールを噛ませるようにすれば確実に進めました。 三ノ沢岳分岐〜三ノ沢岳 分岐から最初の150mの下りと最後の登りは一般的なザレ道ですが、多くを占める尾根筋はハイマツに狭められている箇所が多いです。マークも少ないので注意が必要です。 三ノ沢岳分岐〜極楽平・千畳敷 稜線上は広い砂地のなだらかな道です。極楽平からはコンクリートで固めた木と石の階段になります。まったく危険箇所はありません。 |
写真
感想
今回は初の百名山登頂として24年前に登ってはいますが、集団によるロープウェイ利用登山であったため、百名山の完登が近づいた今、きちんとした登山口から登ることを目的に、百高山である将棊頭山・三ノ沢岳を組み合わせて歩きました。
8月も最終週に入ったので、紅葉の始まりまでしばしの間は混雑の少ないゆったりした山行・バス規制を予想していましたが、その期待は大きく裏切られ朝からハードかつ慌ただしい登山準備に追われました。
0時に日付が変わり、駒ヶ根ICを出てコンビニで買い物後菅の台バスセンターに0時15分頃に到着し仮眠を開始しました。8月の最終週からしばらくの間は、始発の定期バスが6時12分と遅く、少しゆっくりと寝ていられると思っていましたが、4時過ぎに周囲がなんとなくバタバタと騒々しく、外を見ると既にバス待ちの列が出来はじめていました。行程の長い自分たちも即荷物を出し、バス待ちを開始しましたが、20分弱早く臨時の第一便が出たとはいえ、2時間弱のバス待ちとは、ロープウェイで超手軽に登れてしまう高山の人気は恐ろしいものがありました。
6時前にバスは菅の台を出発後、北御所登山口に20分強で到着し、早速登山開始といきたいところでしたが、少しミスによるトラブルがあり、出発は6時47分となってしまいました。
北御所登山口から蛇腹沢登山口までは3キロ強の砂利道の林道をスタスタと登っていきます。全体的になだらかですが登り部分と平坦部分が適度に組み合わされて現れ、いつの間にか300m弱標高が上がっていきます。道自体は工事のために普段から使用されているようで、何カ所かの落石危険箇所以外何の心配もなく歩けます。
蛇腹沢登山口に到着すると、土のトラバースの登山道が始まり、まずはうどんや峠に向けて標高500m強の急登が始まります。歩きやすくそれなりに勾配のある登山であるため、標高はどんどん上がり、2200mほどのうどんや峠まで1時間ちょっとでした。
さらに歩を進めると、30分ほどでただの水たまりなのか池なのか見た目的に微妙な一丁ヶ池に到着します。基本的に一丁ヶ池から少し先で稜線に出るまでは樹林の下の土道歩きのため、展望や視界はあまりありません。
一丁ヶ池から小屋場を過ぎしばらく進むと稜線上に飛び出します。この頃になって朝から曇っていた空が時折晴れるようになり、近くの山並みが見えるようになりました。稜線に出ると砂と石の登山道と時折軽い岩の段差を登るごくごく一般的な登山道の登りが続き、いくつか小ピークを越え、伊那前岳に到着します。この辺りに来ると千畳敷のカールやロープウェイ駅を眼下に見下ろす素晴らしい光景が広がります。景色を眺めるための休憩や、よく見え始めた宝剣岳を撮影したりでしばしこの付近で時間を過ごしました。
伊那前岳を出ると宝剣山荘まではなだらかで歩きやすい稜線を進みます。伊那前岳以降はロープウェイで登ってきて、木曽駒ヶ岳だけでなくついでに伊那前岳まで足を伸ばした軽登山者が多くなります。宝剣山荘を過ぎて中岳・木曽駒ヶ岳までの登山道はさらに多くなります。この時期でこれならピーク時はどれくらいの登山者でうめつくされているのでしょうか。富士山ほどではないですが考えると恐ろしいものがあります。
なだらかなザレた斜面を登り切ると、24年ぶりの木曽駒ヶ岳山頂に着きます。社殿など山頂全体の雰囲気は変わっていないように感じました。これで1つめであるが中途半端な登山であった木曽駒ヶ岳を登頂し直すことに成功しました。
ここでまた撮影や昼食に時間をとった後、西駒山荘方面へ向けて縦走を開始します。標識に従って、木曽駒ヶ岳の山頂北側の稜線道を進み、まずは岩の段差を一気に下らされます。その後は馬の背と呼ばれる斜面をさらに下り、八合目分岐からは、ハイマツによって幅が狭くなった比較的なだらかな尾根伝いの登山道と砂の広場をいくつか越えていきます。そうして進んでいくうちに将棊頭山と西駒山荘の分岐点が現れ、やはり狭い登山道をほんの少し登ると、山頂に到着しました。木曽駒ヶ岳の山頂から1時間40分ほどでした。
山頂からは伊那前岳の稜線や伊那の街、木曽側の集落などが見えていましたが、それまでも山にかかる雲の黒さが少しずつ増していましたが、この山頂に着いた直後に一気に暗くなり、ガスが上がってきました。しかし西駒山荘までわずか10分ほどの地点であるため、すぐに山荘に入り、しばらくすると小雨が少し降り、夕方と夜には雨が降りました。
山荘ではそれほど人数が多くなく、ゆったりした空間に布団と荷物を配置し夜と朝の出発に備えることが出来ました。夕食は小屋番さんの手作りのタケノコとベビーコーン入りカレーライスで、山の上のレトルトとは一線を画する味でした。また、同宿の一般登山者の方の中にはコンロ・野菜・肉+保冷剤・割り下など全て準備の上登山し、すき焼きともつ焼きのタレ焼き、砂ズリの塩焼きの超豪華ディナーを堪能されているお二人がいらっしゃいました。あまりにすごいので写真を撮らせて頂きました。
2日目は早めの下山と帰宅を目標に朝3時半前に起床し、ちらし寿司のお弁当を頂き、4時過ぎに山荘を出発しました。外に出るともう雨は降っていませんが、地面には雨水の後が多く、また植物には雨滴が多く残っています。8合目の分岐点まではまだ暗い中昨日来た道を戻りますが、そろそろ日の出が遅くなり始めている上にガスも濃く、明るさが増さないため、あまりペースが上がりませんでした。分岐からは巻き道となる濃ヶ池・駒飼の池を経由して宝剣山荘に至るルートを選択します。分岐点から沢をトラバースする平坦で狭めの道を進んだ後、池へ下ります。
池に下りると岸辺に沿って道が続き、また沢越えの道が始まります。途中にははしごなどがありますが、それほど危険さはありません。駒飼の池に到着すると、石の登り坂が始まり、登りきるとガスだらけの宝剣山荘に到着です。
宝剣山荘で少し暖を取り、詳しくは書きませんが20分ほど時間の無駄遣いをさせられた後、いよいよ宝剣岳への岩場登りが始まります。雨は降っていませんが、やはり昨日の雨滴やガスからの水分が岩肌を軽く濡らしていて気をつけないと簡単に滑る状況です。登りはマークに従って、丁寧に足をかける部分を選んでいけば安全に登れます。
山頂に着くと岩のまん中に小さな祠があります。周囲の展望はほぼない状態だったので、早速山頂から南へ下り、三ノ沢岳へ向かいます。当然のことですが下りは滑りやすく登りより危険です。一部滑り落ちたら谷底まで落ちてしまう箇所もありましたので、靴の裏の土踏まずの部分を岩の角に当て、滑らないように摩擦を確保しながら慎重に下っていきます。岩場を下りきり三ノ沢岳への分岐点まで来てみると山頂からわずか25分、コースタイムより相当早かったのですが、これは皆もっとゆっくり慎重に岩を下るということなんでしょう。
分岐点からは木曽駒ヶ岳から空木岳に至る稜線を離れ、西へ突き出す尾根筋を進むことになります。まずは一気に標高150mほど下らされ、その後は狭い道にせり出したハイマツの水滴に体やリュックを濡らされながら小ピーク群を3つ超えることになります。1つめは30mほど、2つめは50mほどのアップダウンだったように感じました。3つめはアップダウンというより登ると最後の山頂への取り付きに至る感じでした。この間一時的に天候がよくなり、御嶽らしき山、木曽の集落、三ノ沢カールの静かで綺麗な緑などが一瞬見えました。
3つめの小ピークを過ぎると山頂へは最初広いザレた石の登山道ですぐに碑に到達します。その後もしばらく登ると岩場歩きになり、すぐに山頂に到達しました。
最初に見える看板から右手に岩が積み重なっており、その部分が最高地点のようです。山頂は完全にガスに包まれ、まったく展望はありませんでしたが、晴れていれば木曽側に突き出した展望台として木曽路や御嶽など素晴らしい展望が広がっているらしいです。
天候が悪いためやはり山頂滞在時間は短く、早々に下山を開始します。来た道をそのままどんどん戻り、最後の150mを登りきり分岐点に戻りましたがあまり天候は回復せず、眺めもありません。仕方がないので極楽平までゆったりした道を歩くと、空木岳への稜線ルートと千畳敷から登ってくる登山道の分岐点になります。ここからは整備されすぎた階段を駆け下り、ガスの中から放送の音が聞こえている千畳敷に一気に到達しました。
24年ぶりとなる千畳敷カールでしたが、到着後少し回復した天候の中でもカールの中腹ぐらいまで見えるだけで、宝剣岳を含む全景はガスに隠れて拝むことが出来ませんでした。
10時のロープウェイ、10時10分のバスを乗り継ぎ、10時40分頃に菅の台の駐車場に戻りましたが、その時下界は日差しの強い晴天でした。
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