《乗鞍》猫岳・四ッ岳北面滑降
- GPS
- 15:37
- 距離
- 14.3km
- 登り
- 1,435m
- 下り
- 1,403m
コースタイム
天候 | 一日目雪時々高曇り 二日目快晴のち高曇り 樹林限界以上は強風 |
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過去天気図(気象庁) | 2020年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
平湯温泉9:30 ほおのきスキー場9:46(580圓) |
コース状況/ 危険箇所等 |
御越尾根下部、一部雪が切れ、笹地あり。だいたい雪がつながっている。 |
ファイル |
(更新時刻:2020/04/01 19:06)
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写真
装備
個人装備 |
スコップ
鋸
スキー・シール・ストック
アイゼン
アックス(ハンマー込み)
ビーコン
その他冬山宿泊個人装備(寝具一式・ナイフや灯り地図磁石)
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共同装備 |
ツエルト
ストーブ
鍋セット
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感想
乗鞍岳にはたくさんの山頂があり、最高峰以外を目指した未発見の尾根ルートを探していた松。猫岳、四ッ岳に至る御越(みこし)尾根は、ひょろひょろと伸びる長い尾根で、途中の台地はさぞや針葉樹林の楽園だろう、と目星。これは図星だった。
下降の四ッ岳北面は、スキー好きの人には結構人気のパフパフ斜面で近年は結構記録が多いようだった。
* * *
一日目
松本から平湯は、新型肺炎世相のさなかも通常通りバス便が運行していてありがたい。片道2000圓ほどで1.5時間、改めて便利だと知る。平湯峠を越える各駅停車高山行に乗り換えて、ほおのきスキー場で松と待ち合わせ。スキー場は雪不足で先日閉店したところだが、雪は十分。中国人観光客が絶えてしまって、そのせいもあるのだろう。ゲレンデをゴシゴシ上がっていくと、雪が猛烈に降り始めた。ちょうど整備車両用の簡易駐車ハウスがあり、そこで納まるのを待つ、40分くらいか。
スキー場最高点の先、林道並みの刈払が細い尾根上に伸びていて、楽できた。御越峠を過ぎ、急斜面になると笹が出て、シールワークが問われる。秀岳荘の貼り付けシール+170センチカーブレス板なので結構苦戦もするが40年来のヤブ登りテクで前進する。雪は降ったりやんだり。2000m台地は想像通りの楽園で、早速イグルーを建造し火を焚く。イグルーに適した雪とは言えないが、こういう場所でのコツも会得している。長いノコを使い、ブロック供給地を、広く周りから取ればよいのだ。ヨッパらって窓塞ぎを適当にして寝たので、やはり寒かった。ナポリタン大盛り。ブラックニッカ黒瓶。
二日目
マルタイラーメン餅入りビタミンちくわ三本煮込み。無風快晴、星燦々の朝。美しい針葉樹林はずっと続き、傾斜が強くなる。上部はスキーでずり落ちる歩みが増えてきて、樹林限界と同時にアイゼンに替える。ちょうど乗鞍スカイラインが合流する。展望が開け、ホウボウが見えた。西の方はくすんでいるが、白山連山もよく見えている。風が強く、猫耳目出帽に替える。スキーを背負うと、重い。風も受け、離陸しそうなときもある。猫岳山頂にて握手、すぐに100mほど先の岩陰に向かう。風も強いし、レアな山頂も踏んだから四ッ岳はカットする。北斜面へトラバースして行くことにする。さいわい、視界は無限大だ。
北面の樹林帯以上のところは、硬い面に粉雪が乗り、ターンも軽やかに延々滑れた。快適滑走だ。樹林に突入すると、やや樹の密度が高く雪も重いが、傾斜があるのでぐいぐいと高度が下がる。・1841あたりから多くの日帰り往復トレースに合流する。広い尾根だから上部では、あまり重なっていなかったようだ。下になってくると、雪が重く、ヤブも多く、細かなターンが厳しくなり、相変わらず傾斜が強いので、最後は重荷の横滑りでかなり消耗した。よくこんなエラいところ登ってくるなあという印象。渡渉点で日帰りの二人組と話したら、3年ほど前イグルー講習会でご一緒したツブラヤさんだった。この北面ルート、トレースも結構多く、ネコ山頂付近でも遠くに一人見かけた。渡渉点から左岸に移り、踏み跡をたどってキャンプ場裏まで。スキーをたたんでいたら、松本行きのバスが目の前を通過し平湯温泉へ。平湯温泉で10分くらい停まっているので、間に合うかもしれないと、急いで松と別れて徒歩7分で後を追う。3:50発のバスが遠くに見えたのが49分。諦めつつ停車場に走ると53分。なぜか発車せずラッキー。少し遅れたので待っていたとのこと。トイレにも行ってきてくれていいですよと優しいお言葉もあり、お手洗いの水をがぶ飲みもできた。松本まで1.5時間とは、近いと思う。昔は無かった安房トンネルのおかげだ。
ダッシュしたので、ストックを忘れてしまった。
地図で顕著な尾根から山頂へと向かうその合理的ラインの行く先は王国・乗鞍岳の数ある山頂の一つ、猫岳だった。猫岳!
久手川と池之俣御輿谷の両沢に挟まれ絞られたその御越尾根上には目障りな黄色ペンキもピンクテープも赤布も一切無く、降り積む雪を載せる無垢な針葉樹林の森を歩いていると、我々の育った北海道・十勝大雪の山を歩いているかのような錯覚を覚えた。
これまでの記録未見が不思議な程の好ラインに思う。見出した年明けからどうしても行きたかった山行だったので事後、深く満足した。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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すげ〜 ヨネちゃん&まっちゃん
いぐるーってやっぱりすごいんだけど、ちゃんと作れば、さむ〜ない?雪解けない?服濡れない?只々すごいなって
スキー靴と登山靴両方持ってくの?こういう場合?スキー登山やらないから
質問攻めですいません
毎回お二人のレコには、驚きと感動頂いております
でも気を付けましょうね
お久しぶりです。
ちゃんと作れば寒くないけど冬山ですから寒くて当たり前です。雪はとけません、まだ春じゃないから。服濡れません。スキーはゲレンデ甩じゃなくて登山靴で滑ります。僕の場合。踵グラグラなので、上手でないと滑れませんよ。
何に気をつけるのかな??
もちろん、安全第一 建設業はやっぱこれです〜
itoo様
ありがとうございます。林業もやっぱソレです〜
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