愛鷹山縦走で命拾い 富士山縦断で人助け
MizoKyoko
体力度について
- GPS
- 39:04
- 距離
- 51.2km
- 登り
- 4,845m
- 下り
- 2,991m
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JR原駅0908-1048東海大学1048-1115愛鷹山登山口1117-1134(道端でゴロ寝)1218-1445水場1449-1509愛鷹山1554-1633馬場平
(9/28)
馬場平0954-1022袴腰岳1025-1051一服峠1054-1140位牌岳1209-1232位牌岳の鎖場1245-1254大沢入林道への分岐1254-1330鋸岳の鎖場~1400-1426蓬莱山1427-1434割石峠への分岐1437-1439天狗の畑1442-1445割石峠1508-1520呼子岳1522-1536分岐1537-1625越前岳1646-1655勢子辻への分岐1656-1749馬の背1750-1757アンテナ1757-1808展望台-1822十里木高原駐車場
(9/29)
十里木高原駐車場0952-1036射撃場入口バス停[富士サファリパーク]1036-1101富士山資料館1116-1118十里木別荘地1207-1209富士山資料館(昼食)1319-1326富士山遊歩道1352-1408弁当場1426-1458水ヶ塚への分岐1458-1519フジバラ平1536-1547ダム(下流に水あり)1554-1643水ヶ塚水源碑1643-1646林道1653-1656水ヶ塚公園
(9/30)
水ヶ塚公園[須山口登山道入口]0235-0317一合五勺0320-0410二合[お花畑]0420-0453二合五勺[御殿庭下](ビバーク)1131-1201三合[御殿庭中]1203-1220三合五勺[御殿庭上]1228-1243山体観測装置1245-1252宝永第二火口縁1253-1311宝永第一火口縁1317-1326六合目1403-1412公衆トイレ1413-1415表口五合目駐車場1432-1435公衆トイレ
(10/1)
公衆トイレ0847-0858六合目0902-0947新七合目0950-1028元祖七合目-1103八合目1126-1152万年雪荘1156-1223九合五勺1238-1312浅間大社1334-1349剣ヶ峰1352-1413金明水への分岐1413-1415金明水1427-1435久須志岳-1440山小屋群[吉田口・須走口下山道入口]1503-1519分岐��1519-1535分岐��1535-1600分岐��1600-1606下江戸屋分岐1606-1722緊急避難所[石室]1722-1755トイレ1755-1810防石通路��1811-1814防石通路��1815-1824防石通路��1825-1833六合目1835-1843安全指導センター1844-1858泉ヶ滝[車道に合流]1858-1912五合目バス停
(10/2)
五合目バス停1050-1133河口湖駅
| 天候 | 行動中は、全日とも基本的に晴天だったが、9/30のみ12:55-降雨 (9/27) 15時以降の愛鷹山付近は、頂部のみ風強く、鞍部に降りると風止む。風は夜間も続き、テント内で寝ていると時折テントごと体が揺すられ、木立を抜ける風音は傍で聞いていると滝音に思えてきた。 夜間は月光が明るくて電灯なしでも視覚が利いた。 (9/28) 晴天の一日 (9/29) 3時半を過ぎて夜間に小雨降る。 夜明けから昼過ぎまでは晴れていたが、15時頃から日没頃までは雲が空を覆った。 (9/30) 夜間、1時過ぎには星がよく見え、5時頃には上方からの風音が増す。 森林限界を超えると風は強い。 12:55に降雨始まり、暫くは降るか降らないかの小雨が続いたが、14:15には雨が本降りになり風も強まった。夕方にテント内でくつろいでいると、山肌を抜ける風切音が耳に届き、テントの壁がしばしば大きく歪んだ。21時半頃には少しの間雨足が止んだ。 (10/1) 晴天の一日 富士宮口六合目から上では南西から強風が吹き付けてくる。風速は登山道上の目標物を過ぎる度に増す。 (10/2) 晴天の一日 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2012年09月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車 バス
帰り: 河口湖口五合目バス停から河口湖駅までバス（\1500）、河口湖駅から高速バスで帰京 |
| コース状況／ 危険箇所等 |
(愛鷹山-位牌岳) ・愛鷹山登山コースは、土の急坂が多く、手掛かりにしたい木の枝や根が脆く枯れていた。地面が湿っていると靴底の溝が泥で埋まってグリップが効かなくなるので、土の急坂で滑らないよう要注意。またこのコースは、利用者が多くないらしく、露面に落ち葉の堆積が多く、若芽の伸出も見られ、土の踏み応えは軟らかめだった。道が踏み固められていないのでストックはバスケットを付けないと先端が地中に潜り込んだ。 ・愛鷹山の水場は殆ど枯れていた。 ・馬場平付近では、平坦で踏み跡が薄いため、道を見失いやすくなっていた。 ・愛鷹山付近では、頂部に出ると風に強く吹き付けられ、鞍部に下りると無風になった。 ・袴腰岳から位牌岳へ向かう間には落石音が頻繁に聞こえた。 (位牌岳-鋸岳) ・位牌岳から鋸岳へ向かう序盤の下り坂では、斜面に安息角ギリギリで積もった土の上で踏ん張りが効かず、足元の土と共に下方へ流された。 ・鎖場や綱場では鎖や綱が藪に覆われている箇所があった。手を保護するためには手袋を着用するのが無難だが、滑りやすい手袋だと、スリップ時に鎖や綱をしっかりと掴めない恐れがあり、いざという時に鎖や綱が手からすり抜けてむしろ危険。 ・位牌岳から鋸岳にかけての崩落は、部分的なものではなく全体的なものであり、特に鋸岳近辺がひどかった。位牌岳側が土砂で滑りやすくなっていた一方、鋸岳側は何箇所も崖の通過を余儀なくされた。また全体を通して、道の脇が切り立った箇所では茂みの陰の地面が欠けてなくなっていた事があり、見込みだけで迂闊に足を踏み込むと滑落しかねない。更には道端の土が所々脆くなっていたので、危険箇所では足場候補に予めストックを当てて地面の有無や強度を確認すべきだろう。 (十里木-水ヶ塚) ・十里木別荘地を徒歩で抜けて富士山に至る道は見当たらなかった。十里木から水ヶ塚まで徒歩で向かうには南富士エバーグリーンラインの東を並走する一般道を行った。 ・フジバラ平付近まで行くと遊園地の音が聞こえ、フジバラ平からは北方に観覧車の頭が見えた。 ・ダムやゴルフ場の周りを進む際には途中で枯れ沢を通る事になった。枯れ沢では、獣の足跡が無数に残っていたので、未明や日没頃には獣との遭遇事故を起こさないように注意が必要となるだろう。 (富士山) ・須山口一合五勺の手前にて、ナイトハイク中に犬の鳴き声が暫くの間耳に届いた。 ・須山口二合の手前にはお花畑があり、一帯は視界が開けて展望が良かった。 ・御殿庭は砂利坂が多くて歩きにくい、と思っていたら御殿庭上から山体観測装置までの坂の方が歩きにくかった。御殿庭上からは、足元の砂利が崩れて、三歩進めば二歩分戻される感覚に陥った。地面が露出して見える場所でも、軽石ばかりの砂利坂なので地表には砂ばかりで土がなく、足を置けばその場に足が軽く沈んだ。 ・富士山の森林限界より上は総じて風が強いが、昼頃には風の弱まる時間帯がある気がした。 ・富士宮口六合目より上では南西からの強風に吹き晒された。高度を上げるに従って風速は増し、風に煽られる機会も増した。 ・山頂の御鉢巡りの最中、赤い地面の上を歩き続けていると咽が鉄臭くなった。 ・吉田口下山道では江戸屋の分岐付近で道が判りづらくなった。江戸屋の前にある案内表示に従って進むと分岐の先に小屋が幾つか見え、それらの小屋とは反対側（東側）にその分岐を進むとブルドーザー道に出た。 ・ブルドーザー道は六合目までずっと赤い礫で覆われた坂が続き、その坂の途中では昨日の台風の影響で所々の道が大きくえぐられていた。土砂が流出して出来た溝や上方から流れてきた土砂で道が分断される事も度々あり、平坦な路面は殆どなく、道に沿って縦に亀裂や凹凸が走っているのが当たり前に思えくる程だった。もしも日没後に無灯火で歩くならば、地面の凹凸に行く手を阻まれ、見落とした溝に転落しかねない。またブルドーザー道を通り過ぎても道の崖側端は所々欠落していたので、最後の最後まで油断しないよう注意力の継続が求められた。 ・吉田口下山道では崩れやすい砂礫坂を延々と下り続ける事になった。赤い礫が積もった上に足を置くとその足は沈み込み、路上に薄く撒かれた礫の上を歩くと非常に滑りやすく、ブルドーザー道には基本的にその二通りの路面しかなかったが、雨に洗われた溝の底だけは硬い岩が露出していて靴のグリップが効いた。 |
| 予約できる山小屋 |
八合目池田館
|
写真
拍手日持ち、腹持ち、共に良し
コーヒーの苦味が良く合います
汗ばんだ体が風に晒され冷えたので、ビバークして体を温める
石に見えて実はグラニュー糖の塊です
一個260g 行動食に使える？
通行の際には要注意
感想
(09/27)
朝食 菓子パンx4 (家)
昼食 あんドーナツx4 (二本目の林道)
夕食 スパゲッティ、切れてるチーズx2 (馬場平)
行動食 塩分タブレットx1、豆板x1
・11:36-12:10 道端に寝転がり、セミの声を聞きながら、頭を山行モードへと切り換えた。
・愛鷹山の林道脇の坂道にはイガの付いた栗の実が沢山落ちており、拾って茹でて食べてみたくなった。
・高度1000m程度になると、木々の背が低くなってきたせいか、風の音が大きく聞こえた。
・夜は月がとても明るく、テント内でも物の在り処がはっきりと判り、外も無灯火で歩けそうだった。
(09/28)
朝食 あんドーナツx4、切れてるチーズx3.5、コーヒーx1 (馬場平)
昼食 行動食で代用
夕食 スパゲッティ、青汁 (十里木高原駐車場)
行動食 塩分タブレットx7、豆板x6、バタースカッチx4、マヨネーズx4、切れてるチーズx3.5
・起床後、出発前に靴擦れ予防のテーピングを施した。前回の山行ではひどく靴擦れしたので今回はまじめにテーピングしたところ、山行最終日までテーピングは崩れず靴擦れも生じずに快適に歩けた。
・位牌岳-鋸岳の縦走路は危なそうだったら北側斜面を巻いて行けるかなぁ、などと思っていたが北側斜面はせり立っていて巻道を期待できそうになかった。
・13:28 足場の狭い綱場でうっかり足を滑らせ転落しかけたが、しっかりと綱を掴めたお陰で、幸いにも新品の四段式ステッキが部分的に折れて三段式になるだけで済んだ。危険箇所の通行は途中で退くに退けなくなりかねないので、進む場合にはそれなりの心づもりが要る。
・越前岳を下っていると馬の背下の路上でたむろしている四頭のシカに遭遇した。それと同時に道端のススキ原からも音がしたので、その場にシカは少なくとも五頭いたらしい。十里木駐車場に着いてからもシカの鳴声がしばしば聞こえてきた。付近は一面のススキ原なのでシカが身を隠すには絶好の環境なのだろう。
(09/29)
朝食 切れてるチーズx3、豆板x4、ミルクココアx1 (十里木高原駐車場)
昼食 スパゲッティ、青汁x1 (富士山資料館)
夕食 スパゲッティ、青汁x1、切れてるチーズx3、マヨネーズx1 (水ヶ塚公園)
行動食 塩分タブレットx2、豆板x5、バタースカッチx3、マヨネーズx2、切れてるチーズx3
・昼食前、十里木別荘地を抜けて富士山の麓まで行けるかと思い十里木別荘地へ足を踏み入れたが、道が見付かりそうになかったので富士山資料館まで引き返し、十里木別荘地は通過できなさそうだという認識と引き換えに一時間と体力とを消費した。富士山資料館まで引き返すとすっかり気分が萎えたので、気分を入れ替えるために昼食を摂る事にした。
・フジバラ平で休憩していると、気が付けば遠くからシカ二頭に観察されていた。何となく観察し返した。
・水ヶ塚公園では食事だけ摂って幕営せずに歩みを進めようかとも思ったが、衣服が汗で湿っていたので、夜に向かっての気温低下に備えて体を乾かしておこうという訳で幕営する事にした。そして夜半に出発したのだが、電力の尽き掛けたヘッドランプでは光量が足りず、ナイトハイク中は写真撮影が殆ど出来なかった。
(09/30)
朝食 スパゲッティ (水ヶ塚公園)
昼食 行動食で代用
夕食 スパゲッティ、ミルクココアx1 (五合目公衆トイレ裏)
行動食 塩分タブレットx6、豆板x7、マヨネーズx4、切れてるチーズx4
・05:17 御殿庭下にてビバークする事にした。御殿庭下に着く頃には東の空が橙色を帯びて夜が明け始めていたのだが、風で体が冷えた上に上方から聞こえてくる風の音が激しいので、あと二時間程度歩き続けて山荘まで行ける気はしなかった。
・台風の大雨の中での設営を終えると、外から吹き込んだり雨具に付着したものを持ち込んだりした水分でテント内が濡れていたので、早く一服したい気持ちを抑えながら面倒でも地道にテント内を布巾で拭った。
(10/01)
朝食 行動食で代用
昼食 塩分タブレットx4、豆板x2、バタースカッチx2、切れてるチーズx6 (八合目)
夕食 スパゲッティ (河口湖口五合目)
行動食 塩分タブレットx4、豆板x1、バタースカッチx3、マヨネーズx3、ミルクキャラメルx3
・八合目にて富士登山歴およそ半世紀の男性と話した。頂上浅間大社前でその男性と再び会話を交わした際には、彼からミルクキャラメルを一掴み頂いたので、そのお礼に私から手持ちの行動食を一掴みお渡しした。
・御鉢巡りを半周終えて北側の山小屋群に到着すると、下山ルートを確認するために取り出した地図が風に飛ばされた。急いで地図の行方を目で追うと、飛ばされた地図は登山道上に落ち着いたらしかったので、その場に荷物を下ろしてすぐさま登山道を駆け下り、無事に地図を回収すると踵を返して今度は登山道を駆け上った。
・山頂北側の小屋前に設置されたベンチに腰掛けて地図を見ていると二人組の登山者から声を掛けられ、彼らの求めに応じて手持ちの水を分け与えた。彼らは私が地図を見ている間に下山道へと出発したのだが、私が下山道を下り始めると程なくして彼らに追い付き、彼らの衣服や装備が明らかに軽微だったので彼らの補助をしながら三人一緒に下山する事にした。下山中、雨具のズボンやステッキを貸したり、水を再度分け与えたり、地図を見せて下山ルートや現在位置を伝えたり、暗くなると彼らの足元をヘッドランプで照らしながら歩いたりして、19時を過ぎてどうにか三人とも無事に河口湖口五合目まで下山する事が出来た。
・五合目まで下りると、夜はとっぷりと更けており、バスはとうに最終便が出た後で、タクシーも呼べなくなっていたので、三人揃って五合目で野宿する事にした。そこで私の手持ちの食料（スパゲッティ）を調理して二人に振舞った。
(10/02)
朝食 バタースカッチx2、おしるこx1 (河口湖口五合目)
昼食 味噌焼き豚弁当 (河口湖駅)
・日が昇り五合目が活気付いてくると、昨日一緒に富士山頂から下山した二人組と共に食事処で朝食を摂った。その後は暫く別行動をとったのだが、河口湖駅までのバスを待つ間、旅の無事を願うお守りを土産物屋で買って二人にあげるとそのお礼として玉製のお守りをくれた。私がもらったお守りは満願成就の効果があり持ち主の無事にも貢献するらしい。
・河口湖駅に着くと二人組と分かれ、彼らが先に高速バスで河口湖駅を発つのを見送った後、昼食に美味しい駅弁を頂いてから私も高速バスで帰京の途に就いた。
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