雲取山で初めてのテント泊(三峰神社ルート)


- GPS
- 26:30
- 距離
- 22.5km
- 登り
- 1,961m
- 下り
- 1,962m
コースタイム
9:00駐車場出発-10:10妙法ヶ岳(奥之宮)10:15-11:15炭焼平-11:42地蔵峠-11:55霧藻ヶ峰12:10-12:19お清平-13:00前白岩の肩-13:13前白岩山-13:35白岩小屋-13:57白岩山-14:04芋ノ木ドッケ-14:38大ダワ-14:50雲取ヒュッテ-15:00雲取山荘
二日目
6:00雲取山荘テント場-6:20雲取山6:37-6:58雲取山荘テント場7:56-8:44芋ノ木ドッケ-8:49白岩山-9:00白岩小屋-9:15前白岩山-9:24前白岩の肩-9:46お清平-10:00霧藻ヶ峰-10:07地蔵峠-10:57奥宮参道入り口-11:05三峰神社11:20-11:30駐車場
天候 | 一日目:晴れのち曇り 二日目:快晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2012年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
道中日帰り入浴併設の道の駅あり 駐車場はトイレ・水道あり、一日500円 近くに売店、徒歩10分の三峰神社内に日帰り入浴施設あり |
コース状況/ 危険箇所等 |
・妙法ヶ岳山頂すぐ手前の急な階段と鎖場 ・前白岩の肩の手前に3m程の短い岩稜 ・芋ノ木ドッケから三つ目の階段の一番下の段(丸太)が腐っている ちょっと危ないなと思ったのはこの三カ所ぐらいで、後は特に危険箇所無し。 その他、クマが出るので鈴等は必ず携帯して下さい。 |
写真
感想
予定では10〜11日で涸沢に紅葉を見に行く筈だったのですが、休みが一日ずれて行けなくなってしまいました……。
そんな訳で一人でどこかに行こうと思い、どうせならテント泊をしてみようという事で一泊二日で雲取山へ。
雲取山は鴨沢からしか登った事が無いので別のルートから登りたい。
なので今回は三峰神社ルートから登ります。
直前の天気予報では天気は悪くなる、との事だったので、電車とバスで行って奥多摩方面へ降りる縦走ではなく、車で行く往復登山に変更。
温泉グッズも車に置いておけるし、時間もお金もかからないからいいや。
そう思っていたのですが、後にそれが間違いだったと気付くのです……。
三峰神社の駐車場に車を止めて、荷物の最終確認も完了。
いざ出発。
今日の天気はかなり良さそう。
これから登る山が駐車場から良く見えます。
それでは登り始める前にまずはお参りに、と思い三峰神社の方へと向かってみたものの、参道の入り口からは結構距離がありそうな感じ。
なので今日参拝するのは止めて、明日の帰りに変更。
踵を返して登山口に向かいます。
売店の前を通って奥宮参道入口と書かれた石柱のある、雲取山登山口に到着。
しばらく舗装路を進むと白い大きな鳥居が見えて来ます。
この鳥居を潜って行きます。
鳥居を潜ってすぐ右には登山届の提出ポストと、登山者の数を数えるカウンターがあります。
交通量を調べる時なんかに手に持って使う、カチカチとスイッチを押すとメーターが増えてくアレです。
妙法ヶ岳への往復・霧藻ヶ峰への往復・雲取山への往復・雲取山から奥多摩方面・雲取山から山梨方面、の五つあります。
僕は今回雲取山へのピストンなので真ん中のをポチッとな。
ちなみに数は妙法ヶ岳、雲取山、奥多摩方面、霧藻ヶ峰、山梨方面の順に多かったですよ。
鳥居からは未舗装路に変わり、いよいよ以て登山らしくなって来ました。
なだらかな坂道を10分も進むと左手に木の鳥居が現れます。
道標も立っており、ここが妙法ヶ岳分岐です。
左手の鳥居を潜った先に妙法ヶ岳、三峰神社奥宮が、まっすぐ進めば霧藻ヶ峰や雲取山があります。
ここは一旦左の鳥居を潜り、奥宮を目指します。
まだ色付く前のマムシグサが生えた道を進み、ベンチのある広場を通過。
そこから栗が大量に散乱している道を一登りするとまた広場が出て来ます。
この広場の左奥から平坦な道が続き、シロヨメナの群生地を越えると東屋と鳥居がある広場に出ます。
奥宮まではここから600m。
鳥居を潜り歩き易い道を進み、大きな岩の脇にある手摺りの付いた木の階段を降ります。
続いて木の橋を渡ると今度は御幣の垂れ下がった石段が現れます。
この石段の角度がまたえらい急ですが、ここもしっかりした手摺りが付いてるのでそれを頼りに登ります。
登り切ったら切ったで今度は鎖場ですが、ここはそれほどキツくないですね。
それを越えれば妙法ヶ岳の山頂にして三峰神社奥之宮です。
天気が良くて石造りの社と空の青さのコントラストがまた素晴らしい。
ここでいつものお約束、登頂祈願と下山祈願をば。
お参り後、後ろを振り向けば雲取山へと続く稜線が一望できます。
いやー、まだまだ先は長そうだ。
元来た道を戻って鳥居のある妙法ヶ岳分岐までやって来ました。
ここから雲取山方面へは寄り道なしで進みます。
どれがそうなのか分からない二本桧を通過し、炭焼平で炭窯跡を見、海抜1400mの標識の辺りからのきつい登りを登り切れば地蔵峠に到着。
ここも分岐になっていて、まっすぐ進むと太陽寺、大血川方面へ続き、右に曲がれば霧藻ヶ峰、雲取山方面に続いています。
もちろんここは右へ曲がり、まずは霧藻ヶ峰を目指します。
展望の無い小さなアップダウンを越えると左手に大きな岩が見えて来ます。
秩父宮様のレリーフのある岩です。
秩父宮様について詳しく知りたい方はまずはwikiで。
そこから10m程度で霧藻ヶ峰の山頂に到着します。
ベンチや休憩舎があり、展望は西側に開けています。
ここから下を見れば三峰神社やその駐車場が遠くに見えます。
あそこから登って来たんだなぁと感慨深くもなりますが、標高的にはまだまだ半分と言ったところ。
ちょうどここに着いた時に団体さんが出発して行くところでして、その出発を見送りつつ、両神山などを眺めながら軽く昼食を取り、近くのトイレで用を済ませてから出発します。
霧藻ヶ峰からはまず下ります。
平坦な道に入り、もう一度下るとお清平へ。
お経平とも言うらしいです。
それぞれ炭焼きの娘お清とお経のなんたらかんたらをどーたらこーたらしたのが名前の由来だそうです。
うろ覚え過ぎですな。
お清平からは急登が待ち構えています。
木の根と岩ばかりの狭い急な尾根道をひたすら登ると、一際大きな岩の下に辿り着きます。
上を見ると石灰岩と書かれたプレートが打ち付けてあります。
ここには一応鎖が張られていますが、大した場所ではありません。
ダイモンジソウやらシラヒゲソウなんかが見られるポイントなので、そっちの方がよっぽど大事。
僕はここで初めてシラヒゲソウを見ました。
どちらも小さくて気付き難い花ですが、変わった形の花なので見ていて面白い花です。
鎖場の先で岩の左側にかかったしっかりとした作りの木の階段を登れば急登は一段落。
霧藻ヶ峰で先に行った団体さんはここでお昼を食べてましたね。
みなさんと挨拶しつつ先へ進みます。
ここからも岩の多い狭い尾根道ですが、なだらかな道が続きます。
ただし、途中左側が切れ落ちている岩場も通過しますので要注意。
ところどころに生えてるキノコを眺めつつ、階段から25分程で前白岩の肩に到着。
岩が多いだけで特に展望がいいわけではありません。
ここから前白岩山へは針葉樹と広葉樹の中の地味に傾斜のある尾根道を登ります。
道のりは地味です。
途中富士山が見えるらしいのですが、あいにくと見えませんでした。
そんなこんなで20分足らずで前白岩山に到着。
尾根道の一カ所といった感じで特に何も無い山です。
その先へは平坦な道を20分程で白岩小屋に着きます。
白岩小屋の手前の岩場と、白岩小屋の右奥からは西側に展望が開けているので二百名山の和名倉山や飛竜山方面が良く見えます。
白岩小屋はガラスが割れてたりして見た目は廃屋ですが、一応避難小屋として機能しているそうですよ。
窓から覗きこんでみましたが、敷かれた御座と毛布は確認できました。
どちらもボロボロでしたが。
小屋から10分下れば水場があるそうなんですが、まだ水はあるのでスルー。
トイレも大丈夫なので先へ進みます。
白岩小屋から先はまたしても急登。
ダケカンバの森の中をひたすら登って行きます。
道はところどころ狭くなっていて、人とすれ違えない様な幅の道もちょいちょいありますが、道自体ははっきりしているので迷う事はありません。
ここも20分程度で白岩山の山頂に着きます。
山頂は広場になっていて、道標やベンチや雲取山の自然についての説明の書かれた看板等がありますが、パッと見た限りでは山頂を表す標識がありません。
進行方向右手側の森の中にひっそりと、三角点と一緒に立っています。
わかりづらいっつーの。
ここから先の道はなだらかな下り道が大ダワまでずっと続きます。
10分経たずに芋ノ木ドッケに到着し、分岐を右へ入り階段を下り、右側に切れ落ちている道を進み長沢背稜からの合流点を過ぎ、綿になったマルバダケブキなんかを見つつ、なだらかな道をひたすら進みます。
芋ノ木ドッケから25分程で雲取山まで2.2kmの道標がある場所まで来た時、そばでシカと遭遇しました。
全部で三頭。
乾徳山のシカ程人慣れしていないようで、一歩踏み出したら逃げて行きましたが。
それにしてもクマじゃなくて良かった。
そこから10分ほど平坦な道を行けば大ダワに到着。
ここで急勾配の男坂となだらかな女坂に分岐。
僕は男の子なのでもちろん男坂を行きます。
そして行って後悔。
雲取ヒュッテが見えるまでの登りのキツイこと。
登り切ってしまえば後はなだらかな道に変わるんですけどね。
で、雲取ヒュッテの前までやってきました。
まさに廃屋。
近くに通年営業の雲取山荘があるので避難小屋としてすら機能していない、まさに廃屋。
ただ、景色は良いです。
振り返ると今まで登って来たピークが一望できます。
そこからなだらかな道を進むと、何やらカラフルな物が目に飛び込んで来ました。
雲取山荘のテント場に張られているテントです。
つまり、遂に今日の目的地に到着した、ということです。
雲取ヒュッテから10分で雲取山荘に到着しました。
やっと着いたかー、という疲労感と、やっと着いたかー! という達成感が綯い交ぜになった気持ちでいっぱいです。
山荘前のベンチにザックを置いて、山荘の方にテント場使用料を払い、各施設の使用の際の注意事項の説明を受けてから、いざテント場へ。
適当な場所にザックを降ろし、借り物のテント、ICIスポーツのゴアライトを広げます。
一応家で一回試しに張ってはみましたが、それはそれ、これはこれ。
テント張ってフライシート張ってペグ打って石に結んで、あーたらこーたらやってようやく完成。
テントマットを中に敷いてザックを放り込み、サーマレストのシュラフマットを広げたりシュラフを出したり着替えたりしたら一時間経ってました。
その後水の補給とバッジを買いにもう一度山荘へ行ったら、途中で追い抜いた団体さんがちょうど到着。
山荘の前で整理体操に誘われたので、おじいさんおばあさんと一緒にラジオ体操。
それから二、三話してテント場に戻り、晩ご飯の準備をしつつ晩酌。
下で買っておいたビールもこの気温ならすぐ冷えるので美味しいですね。
いつものおつまみチーズをちびちび食べながらプレミアムモルツをグイグイ。
カーッ! 美味い!
ちなみに夕食はレトルトのカレーです。
夕食後は一人でテント泊している方が二人と一緒に二時間ぐらいお話し。
拝島に住んでるという方と、山は三回目だけどテント泊という剛の者な神奈川に住んでるという方。
電話番号を交換するくらい会話が弾み、楽しい時間を過ごせました。
7時には解散。
トイレを済ませるために山荘前まで行く途中、見上げれば一面の星空が。
西穂高でも凄かったけど、ここも凄い。
やっぱり周りに灯りが無いところだとこれぐらい見えるものなんですね。
真夜中のテント内は寒い。
気温は10℃くらいなのでまだまだ暖かい方ですが、シュラフが3シーズン用の物なので微妙な感じ。
眠れない程ではないので睡眠自体はしっかり取れましたが、2時半に目が覚めてから朝食の準備を始める4時までの本を読んでる間が寒かった。
ケチケチしないで持って行った使い捨てカイロを使えば良かった。
しかし何で僕はわざわざハードカバーの本を持って行ったのか。
重いっつーのにね。
朝食はお餅です。
メッシュパッドを乗せてその上に網を置き、お餅を乗せてじっくり焼き上げます。
その間は作って置いた暖かいみそ汁を飲みながら、朝焼けを眺めます。
空気が澄んでいるのか、グラデーションがとても綺麗です。
そんなこんなしている間に香ばしい匂いが漂ってきました。
良い感じに焦げ目が付いて美味しそう。
醤油をかけていただきます。
うむ、美味い。
食事も終わり、バーナーを片付けたら荷物を置いたまま空身で山頂まで往復します。
昨日の団体さんに先に行かせてもらい、山頂までのなかなかの急登をさっさと登って行きます。
荷物が無いから体が軽い! 20分程度で山頂に到着。
ここで昨日話をしたおじさんと会ったので、写真を撮って貰ったり撮ったりしつつ、ちょっとお話を。
この後おじさんは石尾根を通って奥多摩駅まで向かうんだとか。
う、羨ましい……。
今日は天気が非常に良く、富士山も良く見えるまさに快晴。
この時僕は気付きました「あぁ、車で来たのは失敗だったな」と。
僕もこんな良い天気の日に石尾根縦走路歩きたいですよ、ちくしょう。
おじさんと別れた後、さっさとテント場まで戻ります。
途中で追い抜いた団体さんに別れを告げつつ(団体さんも奥多摩方面へ下るそうで)サクっとテント場へ。
テントの中の荷物を一旦全部外へ放り出し、テントを畳んで荷物も纏めてとやっていたら50分経ってしまいました。
もうちょっと早くしたいものです。
最後にトイレに寄って、下山準備完了。
7:56に下山開始です。
今度はシカに会う事も無く、ちゃっちゃと下り、20人くらいの方々とすれ違いつつ無事下山。
売店の前でバスで観光に来てたおじさん達と話をしたりしながら、今度こそ三峰神社の本宮へ。
無事下山出来た事の感謝のお参り。
そして神社と道路の境目に雲取山登山道の起点を発見。
すっかり忘れてましたが、見つけられて良かった。
ちなみにそこから駐車場までの道でヘビに遭遇しました。
今回はもうヘビにも遭わないだろうと油断していたところにヘビですから、そりゃあ驚いたもんです。
色と大きさ的にたぶんジムグリっていう毒の無いヘビですが。
駐車場に着いたらさっさと出発。
道の駅「大滝温泉」の遊湯館でさっぱりと。
荒川の流れと秩父の山並みを眺めながら体を癒します。
風呂上がりはもちろんコーヒー牛乳。
運転するのでビールは飲めませんし。
お昼は隣にある郷路館でざるそばとしゃくし菜丼のセット、1000円です。
手打ちそばと地元のしゃくし菜の漬物を使った丼もので、大変美味しゅうございました。
この後は一般道で普通に帰りました。
次来る時は石尾根下って行きたいですね。
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