泙川小田倉沢遡行〜津室沢下降
- GPS
- 10:59
- 距離
- 20.0km
- 登り
- 1,843m
- 下り
- 1,838m
コースタイム
- 山行
- 5:46
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 5:46
- 山行
- 5:14
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 5:14
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
いつものパートナーと泊まり沢へ。
今シーズンは沢が楽しい。
冬でもスキーをやりたいシーズンがあったりラッセルの山をやりたいシーズンがあったりするように、今夏は沢の気分なのかもしれない。
沢を初めて3年目、ようやく自分が好きな沢のタイプが明確になってきた気がする。
今回の遡行をするにあたって、bicycleさん他3名の記録(ID:2371548)を十分に参考にさせて頂きました。
直近の記録は非常にありがたいです。感謝申し上げます。
奈良(なろう)集落で車を駐車し、民家脇から踏み跡をたどって泙川に降り立つ。
とても綺麗な川だ。水がきらきらしている。青空と濃い緑が、夏が来たなと感じさせてくれる。
少し歩くと伏流。その後すぐに水が出てくる。
沢は平凡な登りだが、超えては超えては綺麗なナメが出てきて癒やされる。
久々のがっつり泊まり沢装備を背負っている身には、いい歩行トレーニングにもなる。
何個か現れた滝は…記憶が曖昧だが…だいたいフィックスが張ってあり巻ける。
しばらくするとスダレ滝が現れる。
左岸にフィックスが張ってあるが、なんだか悪そう。右岸は濡れるが、登れないこともなさそう。
3ヶ月ブランクがある自分はクライミングに自信がもてず、相方がリード。
中段まで10mほど水線の際を直登後、かすかなバンド状を左に逃げ、そこから直登。ランナーは灌木に1本しか取れない。
続いてセカンドの僕。相方が左に逃げた箇所を見逃し、水線突破で2手ほど上に行ってしまった。
ここから左に逃げるムーブを探すも、激しいシャワーを顔面に浴びて難しい。
お助けを出してもらい、ホールドを探してなんとか左に逃げ、トップアウト。
いやーセカンドで苦しむようじゃ、ダメダメ過ぎる…。
ルート取りが悪かったのもあるが、メンタルがダメ。ホールドあるのに、自分を信じられず怖くなる。
(クライミングがやばいと思って翌日ジムに行ってみたが、グレードは落ちていなかった。なので心の問題という気がしている…。)
いくつか滝があったが、忘れた。
記憶には残らない程度の滝を登ったり巻いたりした。
脱渓ポイントまで沢を歩く。
お楽しみの焚き火タイム。
残念ながら薪は少なかった。なので積極的に長い倒木をのこぎりで分割してせっせと運び込む。
今回はエタノールに増粘剤を混ぜた着火剤を250g持ち込み、一気に火を付けてみた。
燃え上がりが良い。冷やしたビールで乾杯。秋田土産のいぶりがっこを肴に。
食担は僕。米を炊き、麻婆豆腐を豆板醤から作る。自宅で仕込んだ中華肉味噌を加え、唐辛子と仕上げのホアジャオはたっぷりで辛めに。おいしくできたと思う。一瞬で食べてしまった。
翌朝、5:20起床、7:00過ぎ出発。
急登を詰め、一旦台地状に出てからコルに向かう。獣道が多く、どれが正解かはわかりづらい。コルは広い。結局津村集落はどこだかわからなかった。
そこから津室沢を下降。適当な沢筋を下る。
平凡な沢歩きで印象には残らない。テンション上がらないまま、気づいたら泙川まで数100mのところまで来ていた。
そこでいきなり大滝が現れる。懸垂支点にリングボルトが2つ。ロープスリングと環ビナが残置してある。
斜め懸垂で1ピッチ。50mロープ折り返しでちょうど。
続いて、ロープをかけ直して(懸垂する程でもないので)ゴボウにして右岸をトラバース下降していく。ロープ末端からはフリーでグズグズの斜面を下降。
大滝は壮大でかっこいい!
そして大滝直下は綺麗なナメ。これは津室沢イチの美しさだ。
最後に3段?4段?の滝。右岸側の尾根に乗っ越して尾根状を下ると泙川に降り立つ。
ちなみに、この滝の上から2段目に廃屋がある。ポンプ小屋だろうか。下から見るとあり得ない位置に小屋があるのでたまげた。
泙川に降り立ったら200m程下降してから尾根に登る。そこからしばらく河原を歩くと林道に合流し、遡行終了。
林道を1時間ほど歩いて奈良集落に戻る。
ところで、林道で熊に遭遇した。動物園以外で熊を見たのは初めてで驚いたが、熊の方が驚いていただろう。
木がガサガサと揺れて黒い物体が駆け下り逃げていく様には身構えてしまった。
ようやく毎週山に入るリズムが戻ってきて、普通の生活に戻れた感覚がうれしい。
小田倉沢は良い沢だった!
いつものパートナーと泊まり沢へ。
自粛明けで日帰り沢登りは何度か出したので、そろそろ泊まり沢も出しときたいなと思い、場所を考え始める。
パートナーは泊まり沢経験があまりないし、グレード的には攻めない方がよさそう、梅雨だし増水に弱そうな沢は避けた方がよさそう、沢旅系の雰囲気重視の沢行きたいなーとか考えていて、小田倉沢遡行〜津室沢下降をセレクト。ロープを出す場面はあるし、でも癒し渓って感じでいいグレード感!
あと、楢俣川あたりや片品川あたりの沢は経験あるが、このあたりの沢は行ったことがなかったので、まずは経験してみたいなーというところもあり。
今回の遡行については、以下の記録を参考にさせて頂きました。
ブナの沢旅さんの記録
https://bunano-sawatabi.com/2012/11/%E5%B0%8F%E7%94%B0%E5%80%89%E6%B2%A2%EF%BD%9E%E6%B4%A5%E5%AE%A4%E6%B2%A2%E4%B8%8B%E9%99%8D/
塾長さんの記録
https://juqcho.jp/climb/2019/20190525.html
bicycleさんの記録
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2371548.html
中でもbicycleさんの記録は詳細でとても参考になりました。ありがとうございます!
土曜朝、パートナーに拾ってもらい駐車場へ。
奈良付近から出発し、民家脇を下降して沢へ。
河原状の見通しの良い場所に出る。
晴れていてとても気持ちが良い。
入渓点付近は三俣に分かれていて、そこから1番水量の少ない小田倉沢へ入る。しばらく歩くと沢幅が狭まり、ゴルジュ状になり、ナメと綺麗な滝が連続する渓相となる。光が差し込んでめっちゃ綺麗!!
まず森がとても綺麗、そして、大きめの滝が出てきたり、ナメが出てきたりと飽きさせない。ひたすら癒されながら歩いていく。
スダレ状大滝は右側のフィックスロープ沿いは悪そうに見えたので、ロープ出して左側を登攀。
自分リードしたが、久しぶりにちゃんと濡れながら登攀した。ハーケン打ち込んで後続を引き上げ。
その後もナメや小さな滝、森を楽しみながら歩いていく。基本は歩き沢って感じですね。登攀したい人には向かなそうな感じ。
途中で群馬の山岳会の2人組や地元の釣り師にあったが、怒られるどころか、楽しく談笑して通過した。こっちの方は人も良い人が多くていいすね。
その後もひたすら歩きが続き、1320mあたりの右岸が幕営適地になっている場所で行動打ち切り。
さっさと焚き火を始める。
薪が昨晩の雨で湿りまくってたのでどうなるかと思ったが、なんとか燃えまくってくれたので良かった。
久しぶりの山深い場所での焚き火は本当に嬉しい。明るい内から始めたので光の差し込む感じも良い。
たくさん飲んで、気持ちよく焚き火の傍で寝た。
パートナーの作った麻婆豆腐が美味しかった。
次の日、7:00頃出発。
まずは1504mから伸びるコルを目指し、そこから津室沢下降を狙う。
幕営場所から一直線にコルへ上がり、そこからしばらく踏み後を辿り左側にトラバースしてから緩い沢形を下降していく。問題なく津室沢に入れたが、あまり綺麗じゃない。。。ちょっと雨降ってるしテンション上がらない。。。しょうがないのでしばらく歩いていくが下部の大滝ゾーンまではずっと単調であまり面白くない渓相だった。最初の10m級の滝は巻き下る。その後、45m大滝が現れた。記録通りリングボルトがあったのでそれを使って下降。大滝は少しヌメリがあるため、振られやすい。懸垂する場合は振られるとまずいので左岸側にあるロープや木とかにへばりつきつつ懸垂する。
20mちょっと下降したところで1ピッチ目を切る。2ピッチ目はノーロープでもよさそうだったが、ロープをゴボウ代わりにそのまま巻き下る。
そして、改めて45m滝を見るととても圧巻!これは幅広で美しい。
その後はナメがたくさん続き、綺麗な渓相。上流部の単調さが嘘のよう。
最後の3連爆は右岸を巻いて下降。
沢から林道に出て、下山しました。お疲れ様でしたー。
小田倉沢は予測以上に美しい沢だった。歩き沢なので、人によっては退屈かもしれないが、沢旅系が好きな人にはオススメ!最近は泊まり沢といっても前泊や後泊が多かったので、ちゃんと山深くで泊まることができたので嬉しかったです。もっともっと泊まり沢に行きたい!
みなさま、御一緒くださいませー。
fff―ttt今週もありがとー。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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fff-tttさん
yutaさん
お疲れ様でした!
緑が美しく、山の懐で野営できる良い沢ですよね😊
魚影もあり、宴会沢でもあります。
麻婆豆腐いいですねー!
今度、真似させてくださいませ。
自分も今年は、この山域で熊に遭遇していますが、多いのでしょうか…
bicycleさん
こちらこそありがとうございます。
泊まり沢はやっぱりいいなぁと思わせてくれるような良き沢でした。
麻婆豆腐は相方がこだわって作ってくれたのでありがたい限りです。
ぜひお試しくださいませ。
自分自身クマの姿をはっきり見たのは初めてだったので、とても驚きました!
お互い山行スタイル的に遭遇確率が高そうですし、気をつけていかないとですね😅
今後もbicycleさんの記録楽しみにしております✨
bicycleさん
コメントありがとうございます。
今回は記録を参考にさせて頂いて、非常に助かりました。ありがとうございます。
ふたりとも良く読んでいたので、山行中も「bicycleさんの記録だと・・・」と話題にさせていただきましたw
熊多いのですかね…。この山域に入るときは気をつけたいと思います。
途中でお会いした Damstarとpi-tiです!!
翌日は天気が崩れるかと思い心配していましたが 回復したようで
よかったですね。
「カモの会」さんのレコは頻繁に拝見していましたが実際に
お話をする機会に恵まれ束の間でしたが楽しかったです。
ありがとうございました。
あの🐟、あの後に串焼きにしました
おおー!あの時の!
尺物おめでとうございます✨
さぞかし美味しかったことでしょう!
その場限りの出会いだと思った方とレコを通してまた繋がることができるのは面白いですね✨
自分は会に入って間もない若輩者なので、偉大な会の先輩方と比べると大して参考になる記録も挙げられていませんが、pi-tiさんのコメントを見てせめてこれからも記録を残していこうと思いました(^ ^)
また沢でお会いできるのを楽しみにしております✨
pi-tiさん、
こちらこそ、楽しいひとときをありがとうございました。尺釣っていらっしゃって、さすがでした!
ご自身で釣られた魚は美味しいでしょうね…。
記録いくつか拝見させていただきましたが、素敵な山をやってらっしゃいますね。
沢の中での楽しい会話、こういうコメント頂けたり、あこがれるような山・沢の記録を通して自分もどんどんモチベーションが高まります。
またどこかでお会いできたらうれしいです。
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