Tele Workの成果(せい)だテレテレWalk、キツいぞ長いぞ編笠山
- GPS
- --:--
- 距離
- 7.6km
- 上り
- 984m
- 下り
- 981m
コースタイム
天候 | 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2020年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
危険個所は特にありません。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
ハイドレーション
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ストック
ナイフ
カメラ
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感想
小池ババール作・演出のトーキョーアラートだかアラヨットだかが解除されたとは言え、またぶり返しそうな雲行きの中、まあ、とりあえず他県への移動制限が解除されたということで、「お手頃」そうな山を探して、久しぶりに師範代、ナベちゃん、ゆーみんの4人で山行です。
とは言っても、この状況で、みんなここ数ヶ月、キホン的に活発に動いてはいなかったので、いささか体力的な不安があります。ワタシも今日に備えて、先週、小仏から高尾山口へ「ひみつ特訓」をやってきましたが、まあ、そんなもので長いグータラ生活から来る体力的衰えを解消できるはずもなく、ナベちゃん、ゆーみんも長〜いテレワーク生活ですっかりインドア体質になってしまっているし、また、規制の網をかいくぐってこっそりと非国民登山を続けていた師範代も、そのバチがあたって?少し前に「燃え尽きジョー Part 2」を演じてしまい、すっかり自信をなくしていたりして、それぞれに山に登るだけの体力があるのか不安なキモチで相模原駅に集合しました。
まあ、みんながそういう状態だったので、前もって開いた師範代との作戦会議では、お向かいのもっとお手軽な入笠山も候補にあがっていましたが、コースタイムが6時間を切り、山上からの眺めも素晴らしく「初級者も楽しめる」という宣伝文句につい動かされ、「では、今回は編笠山」となったワケです。
ひさしぶりの「ゆーみんと♪中央フリーウェイ♪」も出発時はどんよりキリだかモヤがかった天気だったものの、山に近づくにつれて回復し、フリーウェイを降りる直前に立ち寄った八ヶ岳PAから見た編笠山は、他の八ヶ岳連峰の稜線とは全く異なる優美な稜線を描き、登る前からワクワクしてきます。
他県への移動解禁ということで人出も相当あることが予想され、そう大きくない駐車場もこの時間に到着したのではおそらく満車で、下のほうに駐車(あるいは駐車しているクルマを4人で谷底に突き落と)して・・・を覚悟していましたが、着いた駐車場で、なんと帰るクルマがいて、ラッキーなことにちゃんとした駐車スペースに止めることができました。もうその日の運をすべて使い果たしてしまったようなもんです。(ホントにそうだったかも。)
さて、準備を終えて登山開始。最初はウワサに違わず緩やかな登りから。こんな斜度ではいったいいつ山頂にたどり着くんだろう・・・って思うくらい余裕こいてます。出発前にいっぱい日焼け止めを塗りたくりましたが、樹林帯に明るく差し込む光はやさしくて気分も総会、いや、これは先日、わずか数名の株主様の出席で終わったやつで・・・気分は爽快です。ほぼ予定どおり、まず第一チェックポイントの雲海に到着。
次のポイントは押手川分岐。斜度も少しずつキツくなってきたかどうかというくらいで、あいかわらず樹林帯のなかを進んでいきます。ところどころ道が広くなったところでは登山道を示す赤テープどこだっけ?っていうような箇所もありましたが、山頂へ直行するルートと青年小屋方面との分岐点の押手川分岐までは、ほぼコースタイムどおりの順調さ。今回はヤマレコのアプリに予定ルートを登録していて、登山開始からGPSをONにして記録していましたが、ここまでは予定の時間と高度を表すグラフと実際の行動を示すグラフがほぼピタリと一致です。出発前の不安なキモチもどこかへ行ってしまった・・・・ような気がしました・・・・ココまでは。
さて、予習によると、この分岐から先が急登の難所。上の標高グラフを見ると、麓から稜線を眺めたとおり、登りはじめから頂上まで均等に登っていて、ここから先、急に勾配がキツくなるワケではないのに、とたんにツラくなってきました。実際、ゴツゴツした岩も出てきて、登りにくくなったのは事実ですが、キツい。マジでキツい。ヤマレコアプリの標高グラフもさっきまでは予定線上を行っていたのに、オールスター明けの阪神タイガースの順位グラフみたいに見る見る差が広がって・・・。
森林限界を越えて、稜線上をあそこに見える頂上に向かって苦しいながらも一歩ずつ・・・・ならまだゲンキも出そうなところ、いつまでたっても樹林帯。多少樹木の背が低くなっても頂上が見えることもなく、それでもたまにちょっと開けたところに出ると、南には北岳、甲斐駒ヶ岳、仙丈ケ岳などの南アルプスの山々。そして霞んでいてうっすらとですが、東のほうには富士山も確認できて、それが何よりのカンフル剤。
もう最後には、タブレットのアプリを開いて「あと3センチ」とか、ほんの2〜3分ほど登っただけでまたアプリで確認して、「をを!3ミリ進んだど」とか、そんなことしてるより「登れよ!」なんですが、いやいや、もうかんにん。ここ数ヶ月のTele Work三昧のツケがここにきてドッとやってきて、これまでにないテレテレWalkになってしまいました。上の記録では、押手川分岐から編笠山頂上まで2時間半かかってますが、ココ、地図上のコースタイムでは1時間半。テレテレぶりがハッキリ目に浮かびます。
まわりの樹木が少し低くなりましたが、どこまで続くこの登り?とウンザリしていると、急に開けて360度掛け値なしの大展望。おや、頂上じゃないか。さすがにこの時期、スコーンと地の果てまでというワケにはいきませんが、途中、開けた場所で振り返ると見えていた南アルプスやぼんやり富士山に加えて、北側には主峰赤岳をはじめ、ゴツゴツした八ヶ岳の峰々が手に取るように見えます。以前、このメンバーで登った「南アルプスの少女 ゆーみん」誕生の仙丈ケ岳や「山上のビーフシチュー、ショパン添え」黒百合ヒュッテの天狗岳もはっきりと姿を現しています。(ああ、師範代が頂上で「燃え尽き」はしなかったけど「ボヤ」?をおこした阿弥陀岳もすぐそこに)キツくて苦しい道中でしたが、まあ、これで来た甲斐があったというもんです。
と、まあ、なんとかかんとか頂上に到達して、むかしお近づきになった山々にもお目にかかりましたが、そろそろゆーみんの超高感度高度センサーのカラータイマーが点滅しそうになったので、ゆーみんとひと足お先にすぐ下に見える青年小屋までとりあえず降ります。(青年小屋・・・・年齢制限あったらどうしましょ。)小屋の手前の消波ブロックみたいな大きな岩場までくると師範代とナベちゃんが追いついて来たので、ワタシは先に行って「支度」します。
ああ、今日もやってしまった「山上めろん」。触ってみてまだ固いかなあと思いましたが、切ってみると問題ナシ。ちょうど準備ができたところで3人が到着。師範代がいつもの福島県産コーヒーを提供してくれましたが、カップにセットしたところで、なんと突風で吹き飛ばされてしまい、珍味「Cafe et Melon」の出来上がり。コーヒーはメロンにふりかけてしまったので、急遽、今回のワタシのひみつ装備、手動コーヒーミルがデビュー。まだ不慣れなため「超あらびき」になってしまいましたが、ゆーみん提供の「小田原特撰 和すいーつ」と一緒においしくいただきました。
さて、青年小屋に受入拒否もされず、一息つきましたが、もう既に3時をまわってます。予定(希望?妄想?)では、もう今ごろは温泉の脱衣所でケイレンしそうな足の靴下を脱いでる頃?ですが、ほとんどこれから下山。ちょっとあせってきました。
おまけに迷いようのないところで、ザックの中のヤマレコ・アプリから「ヨテイノコースヲハズレテイルヨウデス、チェックシテクダサイ」みたいなことを言われて、一瞬あせったりもしましたが、ちょっとした誤差だったのかすぐにおとなしくなりました。まあ、便利といえば便利なアプリで、登りのときの「あと何センチ」の確認でも非常に助かったんですが、たまに「うっさい!」です。
下りはなんとかコースタイムどおりのペースで・・・・とは思うんですが、当然のことながら登った高さだけ降りないと帰れまテンので、急な下りもたくさん出てきます。もういいかげんヘロヘロになっていて、ふんばりもきかないので、ちょっと気が抜けると転びそうで危ないです。朝、出発直後は「こんなユルいのどうよ」と思っていたのが、帰りに反対から来ると、けっこう斜度はあるんです。それを考えると朝はやっぱり元気だったんですねえ。
下りのペースもなかなか上がらないなか、ヤマレコ・アプリがときおり「タダイマ、ジコクハ、16ジ15フン、ヒョウコウ18XXmチテンデス」と勝手にしゃべりはじめました。きっと、「キミら、この時間にまだこんなとこに居てダイジョブかぁ〜?」ってことなんでしょう。しかも、あまりにペースが遅いので、アプリも疲れて誤差がだんだん広がって、行けども行けども高度がさがらない・・・・。
まあ、確かにこの時期、年間でいちばん日の長い季節で、まだ真っ暗になるまでには数時間あるとは言え、そろそろテレワーク中の「森のクマさん」が時差出勤してくるかもしれない時間帯だし・・・と思いはじめると、広い斜面に点在する黒い岩やちょっとした木の切り株がクマさんに見えたりして・・・。「ゆーみん、あそこの黒いカゲ、今、動かなかった?」とか、師範代が「今、下のほうで何かがガサガサ降りていく音がした」とか・・・・怖いよう。バンビやもしかしてかもしかくらいならいいけど、「猪」が「突猛進」してきたり、岩陰からツキノワくんが「ガオー」はかんにん。運よくそういう森の仲間にはお目にかかりませんでしたが、ボロボロになって降りてきて、18時をとっくに過ぎて、駐車場に師範代の青いスーパーカーが見えた時には、「ついた〜、長かった〜、ひえ〜、9時間オーバー」・・・・で、最後の写真のようにみんなで地べたにへたり込んで、ブザマな姿をさらしてしまいました。
疲れたあ〜、しんどかった〜、やっぱり入笠山にすればよかった〜、みんなテレワークのせいだ〜。
「大丈夫? 山頂までいけるかな〜?」
「このなまりきった体がちゃんと動いてくれるか とても心配!」
「当日 不安だったら中央道を挟んで反対側の入笠山へ行先変更しよう!」
八ヶ岳編笠山へのシーズン初山行計画を伝えた時、メンバーの口からは異口同音に
同じセリフが発せられました。
新型コロナ禍の自粛要請、それに伴うテレワーク生活は経済活動を縮小させ、法人
活力を衰えさせるだけでなく、働いている私達の肉体的、精神的な疲弊を呼び起こ
します。 とりわけ「通勤」と言うハードなスポーツ(?)を行わなくなった体は
自ら意識できる程に持久力、筋力の低下が感じられます。
そんな共通の不安感が異句同音のセリフに繋がったのだと思います。
一方 疲弊した精神の癒しに効くのは、雄大な自然の絶景に外ならず、晴れていれ
ば南アルプス、北へと連なる八ヶ岳連峰の大展望が期待できる編笠山へ目的地決定
となりました。
この編笠山には1つ大きな落とし穴があります。 伸びやかにすそ野を広げた
たおやかな山容、ガイドブック「初級者でも楽しめる」の誘い文句? 一見訪れた
登山者を寛容に受け入れてくれる軟弱な山と思ってしまいがちですが、、、
それはテレワーク前「普通の」体調に向けての言葉であって、なまりきっている
今の自分にそのまま通用すると思ったら、とんだしっぺ返しに襲われます。
ここにその落とし穴にはまった4人の編笠山登山が始まります。
⇒Stantonのレポートへ〜〜 おまかせしましょう。
(追記)
毎回恒例 師範代が単独インタビューに応えてくれました。
ℚ:「編笠山、4人はヘロヘロになって下山してきたようですね?」
A:「当たり前だよ! いくら初級向けと言っても八ヶ岳連峰の一角、標高
2500m超、累積標高差1000mになる山に なまり切った体で行けば
ただ事ではすまないのは目に見えてるヨ。 むしろ今期初戦の2人は
十分りっぱな山行をこなしたと言えるよ」
ℚ:「メンバーの中に5月の自粛期間に秩父登山に出向き、山頂で意識不明?に
なった人がいるようですよ!」
A:「まったくなんてやつだ! 登山者の風上にも置けないナ。 そんな非国民
はバチが当たって当然だ! と言いたいところだけど、、、聞くところに
よると、自粛期間の山は非国民だらけ、駐車場も満車だったようだね。
行動を押さえられている人達の発散手段として少しは理解できるな。
大切なのは、遭難なんかして医療機関に迷惑をかけない事だと思うね」
ℚ:「編笠山からの眺望は素晴らしいものがあったようですね!」
A:「八ヶ岳連峰の最南端、遮るものがない南アルプスの眺望は第1級だし、
連峰から少し西側にずれているので、奥行きを伴った横並びの八ヶ岳
の山々を望めるのもここの特徴と言えるね。
でも、今回の4人にとって一番の絶景は、南の仙丈ヶ岳、北の天狗岳に
他ならないと思うね。楽しかった思い出がつまった4人で行った山々を
同じメンバーで眺める事は至福の時間だと思うよ。」
Q:「もし当日 行先変更して入笠山に行っていたらどうだったでしょう?」
A:「もちろん入笠山も眺望の良い素晴らしい山だけれども、今回 編笠山の
一番の成果は長い時間山に触れる事ができた点だと思うね。 最後は
へとへとに疲れたかもしれないけれど、テレワークでへたり切った精神
には大きなリフレッシュになったと思うな。 編笠山で正解だったんじゃ
ないかな」
Q:「恒例の最後の質問です! 次の山行計画はどちらへ?」
A:「あの秩父のバチあたりが言っていたけど、『今回クサリ場がなかった!』
とか『ハシゴが一か所しかなかった!』とか、どうみてもまたバチに当たり
たがっているとしか思えない言動だな! だったら思う存分バチに当たって
もらおうか!と考えているんだ。 ワハッハハ〜〜ハハハハ〜〜😀!!」
インタビューを終了します!
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