空木岳(日帰り・池山尾根ルート)
- GPS
- 15:50
- 距離
- 19.2km
- 登り
- 2,141m
- 下り
- 2,130m
コースタイム
- 山行
- 15:19
- 休憩
- 0:35
- 合計
- 15:54
天候 | 全行程→はれ |
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過去天気図(気象庁) | 2020年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
■アクセス→中央道駒ヶ根ICから車で3分(2.5km)、JR駒ヶ根駅から車で10分 ■駐車場台数→約20台数 ■トイレ→なし ■駐車場の奥(スキー場側)に登山口と登山ポストあり。 ※駐車場は坂道に5つあり、下から上に1番から5番となり、上段の5番駐車場を使用します。 万が一、満車の場合は1番駐車場をスキー場まで直進すると裏側から駐車可能です。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
■駒ヶ根高原スキー場(5番)駐車場 上記のアクセス欄を参照して下さい。駐車場前に池山尾根ルート登山口があるので呼称は同じとします。 ■池山尾根ルート 緩やかな樹林帯の登山道を林道まで登り、対岸へ渡り三本木地蔵を目指します。登山道が林道・遊歩道と複雑に交わります。下山時に登山道の入口と出口にピンクテープを結びました。 ■三本木〜池山林道終点〜林道終点 三本木地蔵に3つの慰霊碑があり、池山林道終点では空が開けて駒ヶ根市内が見渡せます。池山林道終点から砂利の駐車場を横断すると林道終点に到着します。トイレもあり、裏側から林道に繋がります(下山時に通過済み)現在、林道の工事があり林道終点の駐車場には車で行けません。下山時に登山道の入口と出口にピンクテープを結びました。 ■タカウチ場〜水場分岐〜池山尾根水場 池山尾根は水場がないので十分に水を補給しましょう。水量は少なく、水面には落ち葉や虫が浮かんでいます。通年、涸れないと思いますが、約100m離れた池山小屋の前にも同じ水場があります(下山時に確認済み) ■尻無〜マセナギ〜池山尾根ルート 尻無〜マセナギの登りで2股になり、斜面を登り200mの熊笹の藪漕ぎ(高さ40〜80cmの熊笹)して出口がマセナギです。日中でも薄暗く深い藪漕ぎで熊の出没に神経を使います。反対側のマセナギに出て藪漕ぎとは別に千畳敷カール側にルートがありますが、通行していないので不明です。下山時に登山道の入口と出口にピンクテープを結びました(詳細は写真を添付して説明) ■大地獄・小地獄〜迷い尾根 急斜面のくさり場や階段の連続になり、細い尾根の登山道です。階段は3種類あり丸太(表面に丸みがあり滑りやすい)・平板(板の奥行き20cmと狭く、足を置いても踵が浮く)・鉄階段(急角度)があります。他には板の架け橋もありますが痛んでいたり、階段も含めて谷側に傾いているものが多く転倒や滑落に要注意です。これ以外にも登山道は水平歩行になり階段で標高を稼ぐ感じになり、落石した石が登山道に多くあります。雪が降れば確実に雪崩が発生するエリアなので安全に早く通過しましょう(危険箇所の写真を数枚添付します) ■ヨナ沢の頭〜空木平分岐 迷い尾根に比べると危険箇所は減りますが、半日近く樹林帯の日陰になり、今回の登山道で凍結と積雪量が1番多い所です。1ヶ所危険はトラバースがあります(写真を添付)森林限界に近いですが駒石が見える稜線まで歩かないと大パノラマは拝めません。左側には南アルプス連峰全山、右側には千畳敷カールと宝剣岳が見えますが樹木が邪魔になり今回の登山で1番残念なエリアです。標高も稼げず、長く退屈な水平歩行も整備されたら表銀座から眺める穂高連峰に匹敵するルートです。 ■駒石 高さ約10mの岩山で登頂も可能です。今回は下山路側から2〜3分で登りました。駒峰ヒュッテ側からも見る限り登れそうです。雨や雪や氷の状態で登頂可能か判断して下さい。頂上には岩の割れ目があるので落とし物に注意が必要で、千畳敷カール側の岩が高さがあります。 ■駒峰ヒュッテ 定員30名、トイレあり、テント場なし、料理なしの自炊専用の小屋。今季はコロナ禍で営業はなく、冬季は土間のみ開放されています。緊急時のみ利用でき、宿泊はできません。小屋裏(テラス側)のトイレは封鎖されています。 ■空木岳 駒峰ヒュッテ前の分岐から山頂まで約5〜10分で山頂です。山頂の標識越しに御嶽山や乗鞍岳、千畳敷カール越しに北アルプス連峰〜槍ヶ岳が見えます。遠い北アルプスより南アルプス全山と南駒ケ岳へ続く稜線、そして歩いてきた長大な池山尾根に感動します。空木岳の標柱の裏の石にも登れます。 ■駒峰ヒュッテ前の分岐 当日は、雪と岩のMix帯で積雪量は5〜30cmあり、谷を通過する下山路になり、尾根の影響で日陰が多く登山道より雪が多いです。また、空木平避難小屋まで水量は少ないですが沢を左岸・右岸と何度も渡ります。台風直後や雪解けの残雪期は水量が多いと推測できます。駒石が間近に見えると岩肌が露出したエリアを通過します。落石跡が見られるので早く安全に通過しましょう。 避難小屋近くにならないと空木岳の眺望はありません。 ■空木平避難小屋 定員30人、無人の避難小屋で通年開放されています。実際には定員20人くらいです。小屋裏にトイレがあり、水場はなく小屋を挟んで左右に沢が有りますが水の有無は時期によります。利用する場合は協力金1,000円(任意) があり、空木平避難小屋の周辺や空木岳エリアはテント泊が禁止ですが、緊急時や冬季は避難小屋があれば助かるので、きれいに大切に利用しましょう。 ■空木平分岐 空木平避難小屋から緩やかな樹林帯を歩きます。眺望もなくなり、疲労による転倒やケガに注意が必要です。 ■ヨナ沢の頭〜迷い尾根〜マセナギ 凍結した登山道による転倒や滑落に要注意。山岳事故の7割は下山時に起きますので、疲労による事故多発エリアです。 ■尻無〜池山小屋分岐〜池山尾根水場 尻無からスキー場駐車場まで標高1,000m下る必要があり、長い下山路が続きます。水場で十分に休憩と水分補給をしましょう。ハイドレーションへの水汲みを省き、スキー場駐車場までの2時間は水切れでした。 ■池山尾根水場〜池山小屋分岐〜池山小屋〜池山 標識と分岐、そして池山◯◯という表記が多いので下山路を把握しましょう。疲労による道迷いの可能性があります。水場から戻り池山小屋と池山を回りました。 池山小屋は定員20名、トイレがあり、無人の避難小屋で通年開放されていて、協力金1,000円(任意)があります。定員20名とありますが、30人は泊まれるほど3つの小屋の中で1番大きいです。 ■池山〜タカウチ場 空木岳への登山者が多く、池山に寄る登山者やハイカーは少ないと思います。背の高い熊笹を切り開いた登山道になり、熊の出没に神経を使います。 ■林道終点〜駒ヶ根高原スキー場(5番)駐車場 注意点は上記の記載を参照してください。 ★その他の注意点 全行程(駒ヶ根高原スキー場(5番)駐車場〜空木岳山頂)スマートフォンの電波が入りました(機種による) ★水場は池山尾根水場、池山小屋前の水場、旧池山小屋の水場(未確認)がありますが水量は少なく、長距離ルートなので事前に十分な飲料水が必要になります。 ★トイレは池山小屋(屋内)と空木平避難小屋(屋外)があり、駒峰ヒュッテ(屋外)は封鎖されているのを確認しました。ティッシュは持参した方が無難です。 ★ロープウェイで気軽に登れる木曽駒ケ岳に比べて登山者が少ない空木岳ですが、山頂では3密(密閉・密集・密接)を避けて、マスクやバラクラバを着用しましょう。 ★下山時に登山道の不鮮明な場所や、林道と交差する入口や出口、踏み跡が複数ある場所に道迷い防止のピンクテープを巻きました。 ★2019年10月の台風により全国で多くの林道が崩落して通行止めや迂回路が作られ、大きくルートや距離が変わります。登山前の十分な情報収集が必要です。 ★大地獄・小地獄〜迷い尾根の危険箇所に張ってあるトラロープ(黄×黒)は痛みが激しく、手で持つと緩く張られていて滑落の危険があります。また、ワイヤーは針金がささくれている所もありグローブの着用は必須です。衣服に絡まり転倒の危険もあります。 ★白青の新しい看板は鉄板にシールを貼った看板になり、空木平分岐の看板は文字や距離を表す数字が剥がれています。この新しい看板は今後シールが剥がれる可能性が非常に高いです。 ★今回は、ヨナ沢の頭〜空木平分岐の稜線で迎える日の出に合わせて約6時間の夜間歩行を決行しました。睡眠不足(仮眠40分)で身体は重く、この区間では樹林帯で写真撮影には向きません。ご来光(南アルプス側から日の出)やモルゲンロート(千畳敷カールや宝剣岳)を狙うなら標高2,600m以上の駒石付近がおススメです。 登りも下りも駒石ルートだと歩きやすく、好天時は絶景が楽しめます。谷にある空木平避難小屋ルートでは空木岳山頂まで絶景は見られず、山頂まで険しい岩登りが続きます。 ★距離が長く、看板表記が複数ある、複雑に交差するルートが池山尾根ルートの空木岳を攻略するポイント。日帰りする場合は、強い精神力と馬力が必要で健脚者向きです。 ★移動時間が長いのは、各ポイントで気温や風速、小屋の設備や写真など記録しているのでコースタイムに比べて遅くなります。 ★空木岳登山で歩行する池山尾根は、登山道や登山道ショートカット、林道、パノラマ遊歩道が複雑に交差して多くの分岐があります。遊歩道は整備されて歩きやすいですが登山道に比べて距離も長く時間も多くなります。事前に登山・下山ルートを決めて地図を携帯しましょう。 ★分岐点やルートの交差が多くなると、もちろん看板も多くなります。丁寧で細かい看板を設置されていますが、看板や地図と合わせて表記や呼称が様々ありすぎて混乱します。例として林道終点(看板)と池山林道終点登山口(看板)、そして空木岳・南駒ケ岳登山道入口(木製)です。この3つは全て同じ場所にあります。また、池山尾根◯◯、空木◯◯、空木岳◯◯、空木平◯◯など多すぎるので、表記は統一して欲しいです。 ★駒ヶ根高原スキー場(5番)駐車場の5km圏内はガソリンスタンドやコンビニがあり、菅の台バスセンターの周囲には温泉・宿泊施設、高速インター・レストラン・お土産店があります。登山口としては類を見ない充実した登山口です。長く細かい説明になりましたが『安全第一』で空木岳を楽しんでください。 |
その他周辺情報 | ■こまくさの湯 ■入浴料金→610円(中学生以上)300円(小学生)無料(小学生未満) ■営業時間→10:00〜20:30(受付終了19:30) ■休日→水曜日 |
写真
装備
個人装備 |
バラクラバ
輪かん
長袖シャツ(着替え)
ヘッドランプ(予備)
防寒グローブ
熊鈴
コルセット(腰)
現金
マスク
ゼリー飲料3ヶ
ソーセージ3本
チョコ3ヶ
塩あめ3ヶ
ビスケット3ヶ(2枚入り)
おにぎり3ヶ
水1.7L
カイロ2ヶ
スマートフォンバッテリー3ヶ
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感想
【2020年/中央アルプス・空木岳/池山尾根ルート(日帰り)】
■2020年10月26日(月)
実家 13:20 20℃ 1,000m はれ
駒ヶ根高原スキー場(5番)駐車場 15:40 13℃ 930m
菅の台バスセンター周辺を散策 15:40〜17:00
登山者と雑談 17:00〜22:30
着替え・夕食 22:30〜23:00
仮眠 23:00〜23:40
着替え・荷作り 23:40〜翌00:10
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■2020年10月27日(火)
※池山尾根ルート・登り はれ
駒ヶ根高原スキー場駐車場 00:10 8℃ 930m
池山尾根登山口 00:10 8℃ 930m
池山尾根ルート 00:50 9℃ 1,150m
三本木 01:02 9℃ 1,215m
三本木地蔵 00:15 9℃ 1,275m
駐車場分岐 01:26 9℃ 1,320m
池山林道終点 01:32 9℃ 1,375m
林道終点 01:39 9℃ 1,365m
タカウチ場 02:08 8℃ 1,500m
水場分岐 02:36 8℃ 1,620m
池山尾根水場 03:08 7℃ 1,750m
尻無 04:06 4℃ 1,970m
マセナギ 04:20 5℃ 1,889m
池山尾根ルート 04:46 3℃ 2,050m
迷い尾根 05:46 4℃ 2,230m
ヨナ沢の頭 06:05 2℃ 2,282m
空木平分岐 07:01 2℃ 2,530m
駒石 07:41〜08:00 2℃ 2,655m
空木駒峰ヒュッテ 09:01 1℃ 2,800m
空木岳 09:38〜10:00 1℃ 2,864m
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■2020年10月27日(火)
※池山尾根ルート・下り
空木岳 10:00 1℃ 2,864m
空木駒峰ヒュッテ(分岐) 10:07 1℃ 2,800m
空木平避難小屋 10:44 6℃ 2,600m
空木平分岐 11:10 8℃ 2,530m
ヨナ沢の頭 11:52 10℃ 2,282m
迷い尾根 12:18 13℃ 2,230m
池山尾根ルート 12:53 14℃ 2,050m
マセナギ 13:07 13℃ 1,889m
尻無 13:39 16℃ 1,970m
池山小屋分岐 14:05 17℃ 1,750m
池山尾根ルート 04:46 3℃ 2,050m池
池山小屋 14:10 17℃ 1,760m
池山ルート 14:17 17℃ 1,770m
池山 14:25 17℃ 1,774m
タカウチ場 14:44 20℃ 1,500m
篭ヶ沢の岩窟入口 14:49 16℃ 1,390m
林道終点 15:02 14℃ 1,365m
池山林道終点 15:03 14℃ 1,375m
駐車場分岐 15:09 14℃ 1,320m
三本木地蔵 15:13 20℃ 1,275m
三本木 15:22 18℃ 1,215m
池山尾根ルート 15:31 20℃ 1,150m
池山尾根登山口 16:04 13℃ 930m
駒ヶ根高原スキー場(5番)駐車場 16:04 13℃ 930m
着替え・荷作り 16:04〜16:10
実家 16:10〜18:00 17℃ 1,000m
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■空木岳(うつぎだけ)と読めなかった山。
高低差1,900m、距離20kmのロングコース。
木曽駒ケ岳(桂小場)は、年明けに3連敗中。
どうも、雪山の中央アルプスは分が悪い。
無事に下山して、再び木曽駒ケ岳に挑みたい。
しかし、長大な池山尾根は甘くなかった。
改めて、睡眠・食事・気力が重要と再確認。
睡眠不足で、登りは身体が重かったけれど
空木岳〜木曽駒ケ岳の縦走も挑戦したい。
空木岳の池山尾根が強烈に刻まれた山行。
駒ヶ根市から眺める南アルプス連峰も圧巻。
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■ 1日目(1泊2日)
体重64kg 荷物12kg
日の出→05:57 日の入り→17:09
移動距離→19.2km(登り9.6km 下り9.6km)
移動時間→15時間54分
(上り→08時間53分、下り→06時間26分)
休憩時間→00時間35分
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