針ノ木岳ラウンド縦走 オプションで爺ヶ岳南峰追加
- GPS
- 29:10
- 距離
- 22.1km
- 登り
- 2,271m
- 下り
- 2,271m
コースタイム
5:08(5:40バス発)信濃大町-6:20(6:30発)扇沢-9:10種池山荘-9:57(10:09発)爺ヶ岳南峰-10:44種池山荘-12:15岩小屋沢岳-12:53新越山荘(泊)
二日目
5:34新越山荘-6:08鳴沢岳-7:03赤沢岳-8:33スバリ岳-9:16針ノ木岳-10:00針ノ峠-12:15大沢小屋-13:10(13:30バス発)扇沢-薬師温泉-信濃大町駅
天候 | 一日目 晴れ時々曇り 二日目 雷雨のち曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2008年07月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
信濃大町駅周辺にはコンビニはありません。 国道沿いまで足を伸ばし食料を調達しました。 柏原新道入り口で登山届け提出。 新越山荘から針ノ木岳までは何箇所か岩場がありますが 慎重に進めば問題ありません。 針ノ木雪渓は6本爪のアイゼンと2本ストックが あれば快調に下れます。 |
写真
感想
○プロローグ
自分は今まであまり山小屋に泊ったことがありませんでした。お風呂に入れないのがどうもなぁというのが一番大きな理由かもしれません。(かつて泊ったことのある山小屋は安達太良のくろがね小屋、那須の煙草屋旅館、立山のロッジ立山連峰。いずれも温泉がある宿ですね。)
でも、今年の冬に北八ツの高見石小屋や麦草ヒュッテに泊って、少しくらい風呂に入らなくても大丈夫。下りてきて温泉に入ってさっぱりして帰ればOK!と気持ちに変化が生じました。
山中に泊まれるとなれば、深く山に入ることもできます。憧れだった北アルプスだって登れます。
そんなわけで、北アルプスで、1泊2日の日程で、がっつり歩けて、おまけに人の少ないところはないかと探して見つけたのが今回の針ノ木岳ラウンド縦走(おまけで爺ヶ岳追加)。いよいよ北アルプスデビューです。
○アプローチ
ムーンライト信州で早朝の信濃大町駅に到着。失敗だったのは新宿駅のキオスクが23時ごろには閉まってしまうのを知らずに、睡眠薬代わりのビールを買えなかったこと。おかげであんまり良く眠れませんでした。
信濃大町駅ではタクシーの運転手さんが相乗りのオファーをしてきますが、バスの発車までの時間を利用して、少々歩いて国道のコンビニまで往復し食料を調達。扇沢行きのバスの中でおにぎりの朝食。6時20分には扇沢に到着。いい天気でテンションも上がります。
○7/28(日)
扇沢でトイレを済ませ、水も補給し出発。バスで来た道を10分ほど下り、柏原新道入口へ。遭対協の方に登山届けを提出しいよいよ登りです。
柏原新道は全体に非常に歩きやすいので、いい調子で登ります。ケルンでザックを下ろしてエネルギー補給、さらに登っていきます。背後には青空に映える針ノ木岳と雪渓が良く見えるようになってきます。
今日は日曜日なので、下山される方が多くいました。話を交わすと昨日はガスであまり展望がきかなかったそうです。
最後の急登を終えると、種池山荘まえのお花畑に出ます。空が急に開けます。2時間40分ほどで種池山荘へ到着。うん、好調、好調。ここで少々休憩をとってから爺ヶ岳へ向かいます。
ここの登りが結構ききました。標高が上がっているせいか息も切れます。すこしペースを落として登ります。爺ヶ岳には南峰、北峰とありますが高いのは北峰。今回は南峰までとしました。
山頂でおにぎりを食べ、地図を広げて山座同定を楽しみました。このころから雲が広がり始め、早朝のような快晴とは行かなくなってきました。となれば、早めに山小屋に到着しようと下り始めます。
種池山荘前を横切り、テン場を通過します。この針ノ木岳への縦走路に入ると人がとたんに少なくなり、静かな山道になります。ここからの今日の宿の新越山荘までは花が多い!写真を撮りながらなのでペースはゆっくりになります。また、景色のスケールも大きいですね。黒部側を歩く際には剣岳が格好いい姿を見せてくれます。
でも、遠くでゴロゴロ鳴り始めました。新越山荘には13時前に到着しましたが、到着後10分で雨が降り始めました。早く着いてよかった〜。
受付時には今日は小屋番さんから「今日は空いていますよ」と言われましたが、雷雨がひどくなり、種池山荘まで行く予定だった人たちが続々と新越山荘泊まりに変更です。最終的には定員近くまで行ったようでしたが、早着でいい場所を確保できたためゆっくり過ごせました。
夕方雨の止み間に鳴沢岳方面まで散歩したら、針ノ木峠の向こうに槍ケ岳の穂先が見えました。大ラッキー!また、すごく綺麗に夕焼けしました。小屋で働く皆さんも携帯で写真を撮っていたほどでした。
○7/29(月)
4時30分起床、5時朝食。宿泊者には無料の水1Lをいただいて、5時34分に出発です。曇天で雨もぱらつくのでレインウエアを着用です。
最初のピーク鳴沢岳を過ぎると雨が下から振ってくるような状況になりました。雷も近づいている雰囲気です。ハイマツ帯で身を隠すところがない場所もかなりあります。姿勢を低くして足早に進んで、見つけた小さな木の陰で身を縮めて様子を見ますが、登山道に水が流れ始めます。風雨もひどくなってきました。この先の岩場のことも考えて、引き返すことにしました。
10分ほど戻ると、途中で抜いてきたお二人と会いました。自分は足元ばかり見て歩いていたので気づきませんでしたが、お二人が剣方面の視界が開けてきているとおっしゃいます。見ると確かに雨は降っているものの、剣方向は明るくなってきています。雲もそちらから流れていましたので、これから今以上に状況が悪くなることはないだろうと話をしながら考えました。
再びきびすを返します。赤沢岳の山頂では黒部湖がうっすら見えました。ここで左に折れてスバリ岳へ向かって一度下ります。下ってからスバリ岳への上りに結構岩場がありました。幸いだったのは雨で濡れても、岩があまり滑らなかったこと。慎重に行きます。
お天気がこんなですから当然展望はききません。黙々と歩き、黙々と登り、黙々と下ります。でも嫌にならないから不思議です。
スバリ岳の山頂から針ノ木岳までも岩の多いところです。ここで、先行していた4人に追いつきました。ここまでで会った人は対向者ゼロ、同じ方向に行く人はこの4人を含めて6人。お天気がお天気ですので少なくて当然ですかね。
針ノ木岳山頂もガスの中です。休憩することもなく針ノ木峠に向かいます。ここからは時々雪の上を歩きますが、雪も緩んでいますし、斜度もないので安心してあるけます。
ようやく針ノ木小屋に到着です。ここで少々エネルギー補給をして、小屋番さんに雪渓の様子を聞きますが、特に危険なことはないとのことでした。
さて、今回の山行のお楽しみの一つ、針ノ木雪渓の下りにかかります。途中まで夏道が出ていますのでそこを下りますが、どこで雪渓に移っていいものやら分からなかったので、乗れそうなところから雪渓に移ります。4本爪の軽アイゼンとストック1本を今回は用意してきました。(6本爪とダブルストックも考えましたが荷物の軽量化を優先させました。)
グサグサ雪かと思いきや以外に雪が固く驚きました。今回の装備で転ぶこともなく下れましたが、6本爪とダブルストックなら気を遣わずにらく〜に下れそうです。しかしこの雪渓、下るのはいいですが、登るのは大変そうです。実際登ってくる方の中で余裕綽々という方は少なかったですね〜。
楽しかった雪渓下りも終わって、再び夏道に戻ります。ここからずっと下るのかと思いきや、沢を巻いたりしながら山腹を行くのでところどころ登りがあります。気温も上がってきていますので、最後にひとがんばりさせられるって感じでした。
それでも、扇沢には13時30分、予定より大分早く着くことができました。途中引き返したロスがあっても、展望がなかったために黙々と歩いた結果でしょう。
おかげで大町温泉郷でゆっくり温泉に入ってから帰途に着くことができました。
○感想
大展望。数多くの花。雷鳥。夕焼け。雷雨。濡れた岩。雪渓。
いずれも深く印象に残ります。特に厳しい状況の中での行動は、自分の山の経験値を大きく上げてくれたように思います。
満足のいく北アルプスデビューになりました。でも展望の良いときにリベンジします。
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