山行記録: 大笠山［白山北方の名峰］

記録ID: 292670

全員に公開

積雪期ピークハント／縦走

白山

大笠山［白山北方の名峰］

2013年05月03日(金) [日帰り]

富山県石川県岐阜県

mt-harimao

体力度

1泊以上が適当

体力度について

GPS: 09:51
距離: 11.8km
登り: 1,614m
下り: 1,632m

アクセスを調べる my出発地登録

標高グラフを拡大

歩くペース

速い

0.8～0.9

ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

登山口(580㍍) 5:05
1336㍍地点 740-45
天ノ又(1550㍍) 835-40
大笠山(1822㍍) 10:40-11:30
1552㍍地点 12:45-55
1336㍍地点 13:30
970㍍地点 14:00-14:10
登山口(580㍍) 15:00

天候	曇りのち晴れ
過去天気図（気象庁）	2013年05月の天気図
アクセス	利用交通機関：自家用車桂湖オートキャンプ場アクセスを調べる my出発地登録
コース状況／危険箇所等	◇大笠山の登山基地桂湖はGW直前に道路開通。道の脇にまだ残雪があり、新緑もこ　れから。途中ブナオ峠への道路は、入口ゲートが閉鎖されたままだった。　この山域では残雪期に入山するとき、現地の事前情報確認が必要。 ◇大笠山の登山ルートは、かなり整備されている方だとは思うが、山の険しさ荒々　しさは油断ならない。　登山口の吊り橋を渡ってすぐに鉄梯子や鎖場が現れ先行きが思いやられる。岩場　の危険難所はこのあたりだけ。　とはいうものの、痩せ尾根と急登は、天ノ又あたりを除いて大笠山山頂までずっ　と続き、とにかく体力勝負。 ◇今回、950㍍付近から残雪になった。早朝のせいか雪質は硬く、すぐにアイゼ　ンをつける。フロントポインティングで登らねばならない急斜面も多い。　ちょうどそのあたりで道が大畠谷を若干巻くようになっており、登りはともかく　下りのときはルートを見失いやすい。　谷に下ると滑落等致命的。基本的には痩せ尾根の稜線筋をキープする。　例年のGWは、夏道がもっと上部まで露出しているとのこと。 ◇残雪帯はどこを歩こうが自由であり、それがこの時期の醍醐味ではあるが、やは　り夏道のルートを意識してたどるのが安全。高度をあげるにつれて尾根の東側に　大きく雪が張りだしており、この上を歩くのは楽だが、いつなんどきブロック崩　壊するかもしれない。至る所雪面に亀裂がはいっており、底雪崩の跡も見かけ　　た。あえて尾根の西側よりにルートをとるのが賢明。 ◇わたしはこの山域が初めてで行きつ戻りつしながらトボトボ独り登っていたが、　避難小屋手前あたりで、金沢からの　三人さんに追いつかれ、そのあとはずっとこのパーティに先導してもらながら歩　いた。精神的にも肉体的にも複数登山は心強い。特にこのような人気の少ない山　域では。　三人はアイゼンなしのキックステップだけで歩ききっている。いずれもなかなか　の健脚のひとたちである。 ◇1580㍍付近の避難小屋は潰れたのか、雪に埋設しているのか、確認できなか　った。 ◇天ノ又以降、お天気も次第に好転した結果、笈ヶ岳や奈良岳・見越山などの白山　北方・秘境の山々が惜しげもなくくっきりとその姿をあらわし、急登の疲れが癒　される。昨日までに降った新雪が真っ白に輝き、紺碧の空との対比がまぶしい。　稜線はおおむね気温2℃前後、風は微風程度。 ◇山頂は気温-2℃だったが、春の陽射しが心地良く、白山山系はもちろん、越飛国　境の山々、遠くは御岳、乗鞍岳、北アルプスが一望。大笠山頂から笈ヶ岳山頂は　すぐそこに見える。しかし両山を結ぶ雪と藪の稜線はなかなか手強いとの評判で　ある。残雪期といえどもかなり藪漕ぎで消耗するとのこと。　山頂には、われわれから少し遅れて単独行の青年が登ってくる。大笠山の本日の　登頂者は以上5名のみ（後続の女性2名除く） ◇下山は、ほとんど下る一方なので往路に比べると随分と楽だった。われながらこ　んな急斜面を登ったのかというほど転がり落ちそうな傾斜を下り続けた。途中若　い女性がふたり大きなルックザックで喘ぎあえぎ登ってくる。　今晩はテント泊とのこと。明日笈ヶ岳を軽装で往復するのだろうか。　下るにつれて桂湖が大きく近づいて来る。最後の最後に危険難所があるので終わ　りまで気を抜けない。　登山口の吊り橋を渡り終えてやっと緊張から解放された。まるまるコースタイム　通りの山行だった。