記録ID: 3095133
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アルパインクライミング
白馬・鹿島槍・五竜
単独の白馬岳主稜バリエーション
2021年04月20日(火) 〜
2021年04月21日(水)
体力度
6
1〜2泊以上が適当
- GPS
- 32:54
- 距離
- 23.4km
- 登り
- 2,177m
- 下り
- 2,162m
コースタイム
1日目
- 山行
- 3:25
- 休憩
- 0:45
- 合計
- 4:10
13:08
宿泊地
天候 | 晴れ。稜線は風強し。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・白馬尻から8峰へ直登。 早朝出発だと雪もしっかりと固まってアイゼンもしっかり食い込む。 ・8峰〜6峰 この時期はまだ殆ど人が入っていないので、トレースなし。 それぞれの峰の急峻な登りの箇所が次々と現れ、ナイフエッジも現れる。急峻な登りは足下の雪がずぼずぼと崩れて中々登れないところもあり、灌木や岩場はまだ殆ど雪に埋まっていて利用できるところは少なかったが、数箇所だけ灌木、岩場を利用できた。岩場は非常にもろいので注意が必要。雪庇は白馬沢側に張りだしているので、雪庇踏み抜き注意。 ・5峰〜2峰 ナイフエッジの連続で両サイドは数十メートル切れ落ちている。 カミソリの刃のような細いエッジで、エッジの上を歩くのは無理なので、エッジのチョット下の雪面にアイゼンを食い込ませエッジ部にピッケルとアックスをしっかり差し込み、トラバースするような感じで慎重に渡る。この峰を通過する時間帯は気温もあがり、雪質が柔らかくなり、アイゼンに団子が出来るので、スリップに注意。こまめに団子をピッケルで叩いて取り除いたが良い。 ・2峰〜稜線に出るまで このルートの核心部である70〜80度の雪壁が60m以上続いていて、下を見てしまうと精神的にもプレッシャーを感じるところ。アックス2本、あるいはアックスとピッケルの2本組みは必須。この時期、雪壁の表面はフワフワの雪なので、アックスやピッケルが雪面表面下の固まった雪にしっかり食い込んでいる事を一手一手確実に確認しながら、またアイゼンもしっかりと食い込んでいるかの確認がMUST。一挙手一投足が大事。 ・ルート全体、どこを取っても気が休める事が出来ないコースなので緊張の連続だが、登頂した時の達成感は保証致します。 ・今回軽いラッセルもあったので、白馬尻から頂上まで8時間を要しました。体力は必須。 ・GW中は、多くの方が登るでしょうから、トレースもしっかり付いた後だったら、今回にような苦労は少なくなると思われます。 |
写真
感想
今冬、目標のリードが出来る様になった集中したアイスシーズンも3月で終わり、何となく気が抜けた感じで1ヶ月過ぎようとしていて、GW前までどこかの残雪の雪山登山をやっておきたいなと思っていたが、何故か白馬岳のバリエーションルートがふっと浮かび上がり、急遽計画を立て実行に移した。
雪山は久し振りだったのでチョット不安がよぎるが(何度もたくさんの経験積んでいても、常にある期間で行っていないと何となく不安にかられる)、ネットで山行記録を参考にしながら、これなら自分の実力なら単独でも行けると判断し、実行しました。
最近の冬シーズンはアイスクライミングに集中していたので、2000〜3000mの雪山は久し振りだった。
ナイフエッジを通過する時の緊張感、急な斜面を登る緊張感等、冬山の魅力を久し振りに思い起こさせる山行でしたが、特に今回の白馬岳主稜の核心部60m以上7、80度ある雪壁の登攀は迫力満点で稜線に無事に出たときは、最高の達成感を感じ、やったぁ〜と大声で叫んでしまいました。
1ヶ月間山に行かなかったので68歳となって年々少しずつ衰えているのは確実なので心配ではあったが、今回の14時間くらいの山行でしたが、体力と今までの雪山の知識と経験で、まだまだ行けるなぁという確信と自信を持てる最高の山行でした。
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トレースのない主稜、素敵ですね。
そんな中単独登攀さすがです!
お疲れさまでした!
ありがとうございます、トレースの無い全くの真っさらのルートを一人で克服して行く楽しみと頂上到着時の喜びは最高でした。
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