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Yamareco

記録ID: 320610
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
塩見・赤石・聖

塩見岳−39年ぶりの再挑戦− (鳥倉ルートをピストン)

2013年07月16日(火) [日帰り]
 - 拍手
GPS
11:07
距離
23.8km
登り
2,104m
下り
2,121m

コースタイム

日帰り
山行
10:05
休憩
1:02
合計
11:07
4:30
30
ゲート前駐車場
5:00
5:00
50
5:50
5:50
55
鞍部
6:45
6:45
20
塩川ルートとの合流点
7:05
7:10
60
8:10
8:20
80
9:40
9:40
5
9:45
9:55
45
小休止
10:40
11:00
108
12:48
12:55
32
13:27
13:37
9
13:46
13:46
48
14:34
14:34
30
鞍部
15:04
15:04
33
15:37
ゲート前駐車場
天候 曇りで,ガスりぎみ。
でも,11時ごろからかなりガスが切れた。
過去天気図(気象庁) 2013年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
鳥倉林道のゲート前駐車場(30台ほど駐車可能),トイレあり。
(436K)
コース状況/
危険箇所等
塩見小屋から上,天狗岩の登り,本峰への登りは鎖やハシゴはないものの,
岩場もあり,かなり急。
落石に注意しないといけません。

「信州まつかわ温泉 清流苑」でお風呂に入って(400円),
ソースカツ丼(900円)を食べて帰りました。
朝4時30分,まだ薄暗い中,鳥倉林道のゲートを越えて出発。
2013年07月16日 21:24撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/16 21:24
朝4時30分,まだ薄暗い中,鳥倉林道のゲートを越えて出発。
鳥倉登山口。ここまでは林道です。バス停があって,7/13〜8/25は伊那大島駅や松川インターとの間にバスが走ってるようです。
2013年07月16日 04:59撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/16 4:59
鳥倉登山口。ここまでは林道です。バス停があって,7/13〜8/25は伊那大島駅や松川インターとの間にバスが走ってるようです。
最初はカラマツ林の登り。ほどよい勾配の登りです。
2013年07月16日 05:13撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/16 5:13
最初はカラマツ林の登り。ほどよい勾配の登りです。
尾根にとりつき,しばらく登ると,道はしだいに山腹をトラバースするようにゆるく登っていきます。
2013年07月16日 21:25撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/16 21:25
尾根にとりつき,しばらく登ると,道はしだいに山腹をトラバースするようにゆるく登っていきます。
豊口山の向こう側の鞍部。ここまで登山口から50分。
2013年07月16日 05:51撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/16 5:51
豊口山の向こう側の鞍部。ここまで登山口から50分。
鞍部からは,北側の山腹をトラバースするように道がつけられています。少しずつ登っていきます。
2013年07月16日 06:00撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/16 6:00
鞍部からは,北側の山腹をトラバースするように道がつけられています。少しずつ登っていきます。
ゴゼンタチバナのかわいい白い花。高校1年の夏山合宿の三伏峠への登りで,確か最初にこの花の名を覚えたと思います。
2013年07月16日 06:00撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
1
7/16 6:00
ゴゼンタチバナのかわいい白い花。高校1年の夏山合宿の三伏峠への登りで,確か最初にこの花の名を覚えたと思います。
三伏峠への道のりの半分を歩きました。
2013年07月16日 06:10撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/16 6:10
三伏峠への道のりの半分を歩きました。
塩川からのルートとの合流点。現在,塩川ルートは通行止め。ここから先は,高校1年のときに歩いているはず。
2013年07月16日 06:46撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/16 6:46
塩川からのルートとの合流点。現在,塩川ルートは通行止め。ここから先は,高校1年のときに歩いているはず。
三伏峠へ到着。
2013年07月16日 07:06撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/16 7:06
三伏峠へ到着。
三伏山の山頂。ガスっていて,塩見岳方面はほとんど見えません。残念‥‥。
2013年07月16日 07:31撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
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7/16 7:31
三伏山の山頂。ガスっていて,塩見岳方面はほとんど見えません。残念‥‥。
三伏山から本谷山への途中。塩見岳は見えそうで見えない。
2013年07月16日 07:46撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/16 7:46
三伏山から本谷山への途中。塩見岳は見えそうで見えない。
おっ,ちょっと見えた!
2013年07月16日 07:50撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/16 7:50
おっ,ちょっと見えた!
本谷山への登り。39年前,ここらあたりで休憩したような覚えがあります。
2013年07月16日 21:26撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/16 21:26
本谷山への登り。39年前,ここらあたりで休憩したような覚えがあります。
本谷山(2658m)山頂に到着。でも,塩見岳はまったく見えません‥‥。
2013年07月16日 08:14撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
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7/16 8:14
本谷山(2658m)山頂に到着。でも,塩見岳はまったく見えません‥‥。
本谷山から稜線を北にゆるく下っていきます。塩見岳は見えない。このまま今日は,見えずに終わっちゃうのかな‥‥。
2013年07月16日 21:26撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/16 21:26
本谷山から稜線を北にゆるく下っていきます。塩見岳は見えない。このまま今日は,見えずに終わっちゃうのかな‥‥。
立ち枯れの木もめだつ稜線の道。このあたりは倒木もちょくちょくありました。
2013年07月16日 08:52撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/16 8:52
立ち枯れの木もめだつ稜線の道。このあたりは倒木もちょくちょくありました。
権右衛門山の南側。塩見小屋へ続く尾根を登り始めます。
2013年07月16日 09:18撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/16 9:18
権右衛門山の南側。塩見小屋へ続く尾根を登り始めます。
もうすぐ塩見小屋。樹林帯から抜けました。ふり返ると,本谷山です。
2013年07月16日 09:34撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/16 9:34
もうすぐ塩見小屋。樹林帯から抜けました。ふり返ると,本谷山です。
塩見小屋をすぎ,天狗岩への登りが見えますが,ガスが上がってきます。
2013年07月16日 21:26撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/16 21:26
塩見小屋をすぎ,天狗岩への登りが見えますが,ガスが上がってきます。
天狗岩への登り。最初はハイマツの間を登ります。
2013年07月16日 21:26撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/16 21:26
天狗岩への登り。最初はハイマツの間を登ります。
さらに岩場の登り。
2013年07月16日 10:16撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/16 10:16
さらに岩場の登り。
それでも,荒川三山が見えてきたじゃないか!
2013年07月16日 10:13撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/16 10:13
それでも,荒川三山が見えてきたじゃないか!
天狗岩から本峰の登り。
2013年07月16日 21:27撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
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7/16 21:27
天狗岩から本峰の登り。
北側からは,ガスがどんどん吹き上げてきます。
2013年07月16日 21:27撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/16 21:27
北側からは,ガスがどんどん吹き上げてきます。
本峰の登り。この岩の間をぬうように登っていきます。落石がありそうで,しそうで,ちょっと緊張します。
2013年07月16日 10:23撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
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7/16 10:23
本峰の登り。この岩の間をぬうように登っていきます。落石がありそうで,しそうで,ちょっと緊張します。
ふり返って,天狗岩。その向こうに本谷山。
2013年07月16日 10:26撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
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7/16 10:26
ふり返って,天狗岩。その向こうに本谷山。
とうとう山頂(西峰)に到着です。39年分の思いに,ちょっとこみ上げるものがありました。
2013年07月16日 10:41撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
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7/16 10:41
とうとう山頂(西峰)に到着です。39年分の思いに,ちょっとこみ上げるものがありました。
塩見岳東峰。その向こうは蝙蝠岳。
2013年07月16日 10:47撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/16 10:47
塩見岳東峰。その向こうは蝙蝠岳。
塩見岳東峰にもやってきました。
2013年07月16日 21:28撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
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7/16 21:28
塩見岳東峰にもやってきました。
東峰から西峰をふり返ります。
2013年07月16日 21:28撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
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7/16 21:28
東峰から西峰をふり返ります。
蝙蝠岳。端正な形をしています。塩見小屋で1泊する日程で来たら,次の日は蝙蝠岳まで往復しようと思っていました。
2013年07月16日 10:58撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/16 10:58
蝙蝠岳。端正な形をしています。塩見小屋で1泊する日程で来たら,次の日は蝙蝠岳まで往復しようと思っていました。
だんだんとガスが切れてきて,北へ連なる仙塩尾根。その向こうに,農鳥岳や間ノ岳が見え隠れし始めました。
2013年07月16日 10:59撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/16 10:59
だんだんとガスが切れてきて,北へ連なる仙塩尾根。その向こうに,農鳥岳や間ノ岳が見え隠れし始めました。
蝙蝠岳の向こうには,富士山がすこし見えます。
2013年07月16日 11:01撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/16 11:01
蝙蝠岳の向こうには,富士山がすこし見えます。
塩見小屋付近まで下ってきました。これこれ,この天狗岩と山頂の光景が,39年間ずっと目に焼きついていたのです。
2013年07月16日 11:36撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
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7/16 11:36
塩見小屋付近まで下ってきました。これこれ,この天狗岩と山頂の光景が,39年間ずっと目に焼きついていたのです。
北のほうはかなりはっきりと見えるようになりました。北岳だけはちょっと雲に隠れていますけど‥‥。
2013年07月16日 11:36撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/16 11:36
北のほうはかなりはっきりと見えるようになりました。北岳だけはちょっと雲に隠れていますけど‥‥。
塩見小屋と塩見岳。39年前,ここに幕営したんだなぁ。今は幕営禁止だけど‥‥。
2013年07月16日 11:38撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
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7/16 11:38
塩見小屋と塩見岳。39年前,ここに幕営したんだなぁ。今は幕営禁止だけど‥‥。
甲斐駒も見えてきました。ここから見ても,山頂部が白いです。
2013年07月16日 11:50撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/16 11:50
甲斐駒も見えてきました。ここから見ても,山頂部が白いです。
さて,ここから下り。この光景ともおさらばです。
2013年07月16日 11:50撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/16 11:50
さて,ここから下り。この光景ともおさらばです。
本谷山へもどる途中。立ち枯れの木と塩見岳。
2013年07月16日 12:18撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/16 12:18
本谷山へもどる途中。立ち枯れの木と塩見岳。
本谷山山頂から塩見岳。もうこれでさよならかな‥‥。
2013年07月16日 12:51撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
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7/16 12:51
本谷山山頂から塩見岳。もうこれでさよならかな‥‥。
本谷山からの間ノ岳・北岳・甲斐駒ヶ岳。
2013年07月16日 12:51撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
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7/16 12:51
本谷山からの間ノ岳・北岳・甲斐駒ヶ岳。
三伏山でちょっと粘って,塩見岳に最後のさよなら。「ありがとう」って気持ちです。
2013年07月16日 13:31撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
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7/16 13:31
三伏山でちょっと粘って,塩見岳に最後のさよなら。「ありがとう」って気持ちです。
塩見岳日帰りから帰ってきました。鳥倉林道ゲート前の駐車場はもうそこです。今日もよく歩きました。
2013年07月16日 15:38撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
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7/16 15:38
塩見岳日帰りから帰ってきました。鳥倉林道ゲート前の駐車場はもうそこです。今日もよく歩きました。

感想

ちょっと前置きが長くなりますが,勘弁してください。

3年前の夏,ザックなど登山用品をそろえて,
塩見小屋に予約を入れて,1泊2日で塩見岳に登ろうとしました。
しかし,その少し前からトレーニングのために走ってみると,右ヒザの具合が思わしくなく,
「まず最寄りの山で、日帰り登山をやってみてからにしよう」と弱気になって,結局行きませんでした。

なぜ,塩見岳なのか。それは,ボクには塩見岳に特別な思いがあったのです。
それは39年前のこと‥‥。

高校生になって,登山部に入部したボクは,
その年の7月末,4泊5日の夏山合宿に参加することになりました。
行き先は南アルプス。
1日目 伊那大島駅〜塩川土場(泊)
2日目 塩川土場〜三伏峠〜塩見岳〜雪投沢源頭(泊)
3日目 雪投沢源頭〜仙塩尾根〜農鳥小屋(泊)
4日目 農鳥小屋〜農鳥岳〜間ノ岳〜北岳〜白根御池(泊)
5日目 白根御池〜広河原〜甲府駅
という行程でした。
最大の難関は2日目。
キスリングザックに25キロ前後の荷物を背負い,三伏峠への急登を登り,塩見岳を越える,
標高差1700mのハードな1日になると思われました。

実際,三伏峠への登りで1年生が2〜3人バテて,行程が遅れ,
結局,塩見小屋で幕営することとなりました。
ところがその夜,仲良しだった子が高熱を出してしまいました。
そのまま山行を続行するわけにもいかず,そこから退却することになったのです。
ただし,塩見岳には早朝,ピストンする予定でした。
でも,朝食の準備が遅れたために,顧問の先生が怒って,
すぐに撤収して,塩見岳に行くことなく,そのままもと来た道を戻ったのでした。
その後も,塩見小屋から見えた塩見岳の岩峰をときどき思い出しました。

この夏,やはり1泊2日で「今度こそ塩見岳へ行こう」と考えていましたが,
それだと行けるのはお盆の時期に限られるので,
ヤマレコを見て「ボクでも塩見岳日帰りが可能?」という気になってきました。

そしてとうとう,塩見岳へ出かけるときがやってきました。
鳥倉林道のゲート前駐車場で前夜泊して,4:30 まだ薄暗い中を出発。
鳥倉登山口から,シダの生い茂るカラマツ林を登っていきます。空は曇っています。
豊口山からの尾根にとりつき,次第にトラバース気味に歩いて,
豊口山の東側の鞍部に到着しました。登山口から50分。

そこからは,豊口山から三伏峠につづく稜線の北側斜面を,
徐々に登りながら高度を上げていきました。
水場でのどを潤し,しばらく歩くと,塩川ルートと合流します。
39年前には,ここを登ってきたのですが,今は通行止めになっていました。
ここから先は,かつて歩いたことがある道のはずです。
三伏峠までしばらくジグザグに登って,7:05 三伏峠に着きました。

三伏峠から烏帽子岳方面へしばらくゆるく下っていくと,お花畑があります。
39年前にそこから見た塩見岳が忘れられなかったので,行ってみたのですが,
塩見岳はガスの向こうでした。
おまけに,シカの食害から高山植物を守るためでしょう,
お花畑はネットで囲まれていました。
残念な気持ちで,三伏峠へ戻りました。

さて,あらためて塩見岳へ向かうと,まもなく三伏山へ到着。
背丈を超えるハイマツと低灌木の間を通る稜線の道を下って,
鞍部へ出て,本谷山へ登り返します。
39年前を思い出すような風景はないかと探しながら登ってきたのですが,
考えてみれば,それだけの時間が経てば,小さかった木も大きくなっているだろうし,
風景も変わっていることでしょう。
それでも,この本谷山の登りでは「ここで休憩したような‥‥」という,
ちょっと開けた草原を見つけました。

本谷山からは,北東に稜線をゆるく下りました。
ところどころに立ち枯れた木が倒れていて,またいだり,くぐったり。
権右衛門山の南まで下って,今度は塩見小屋へオオシラビソの林の中を登っていきます。
樹林帯を抜けて,ハイマツ帯の登りになると,まもなく塩見小屋に着きました。
39年前,ここまでやってきたのです。
小屋の前で休もうと思いましたが,
おじさん・おばさんの集団がお昼ごはんを食べていたので,少し先で小休止。
ここから目の前に大きな塩見の岩峰が見えるはずですが,ガスで見えず残念です。

天狗岩へは最初ハイマツの間を登り,さらに岩場を登りました。
天狗岩からは,最後の本峰の登り。
鎖場やフィックスロープ,ハシゴなどはありませんが,かなり急な岩場の登りです。
前後に人はいなかったのでちょっと安心でしたが,
落石をしたり,されたりしたら,かなり危険な場所もありました。

そして,10:40 とうとう塩見岳山頂(西峰)に立ちました。
名古屋から来たというお兄さん2人がいて,お話をして写真を撮ってもらいました。
39年前からときどき思い出しては「いつかはあの頂に‥‥」と思い続けてきた塩見岳の山頂。

一人で山頂にいると,こみあげてくるものがあって,胸がいっぱいになりました。
高校で山登りを始めて,10年間ぐらいは夢中で山に行きましたが,
それから25年以上,山から遠ざかっていました。
再びこうして山に魅了されるようになって,
若かりしころに歩き回った山々にもう一度行ってみたいと強く思うようになったのですが,
その中でもっとも登ってみたかった山へ,今やっと到達したのです。

山頂にいると,ガスが次第に晴れてきました。
南には荒川三山,北には白峰三山。富士山もそのてっぺんをのぞかせました。

ちょっと後ろ髪を引かれる思いで,塩見小屋まで下りてくると,
39年前にボクの目に焼きついた塩見岳の岩峰がくっきりと見えました。もうこれで満足です。
本谷山で,そして三伏山で塩見岳にサヨナラしました。
「ありがとう。39年ぶりに温かく迎えてくれてありがとう」と。

なんだかやけに感傷的な文章になってきましたが,
ボクにとっては塩見岳はそんな特別な山だったのです。
積年の願いがやっとかないました。

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