丹沢/中川川モロクボ沢・水晶沢
tadomasa
13K
Aki-CL
体力度について
- GPS
- 07:41
- 距離
- 13.3km
- 登り
- 1,112m
- 下り
- 1,109m
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- 山行
- 6:23
- 休憩
- 1:07
- 合計
- 7:30
| 天候 | 快晴 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2021年07月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
西丹沢ビジターセンター前の余地に駐車。但し南側半分は道路工事で下り車線側が通行止めとなっているためか駐車スペースも閉鎖されているので、通常の半分の台数になっている。駐車スペースの公衆トイレは使用可能だった。 |
| コース状況／ 危険箇所等 |
◆道の状況 ・水晶沢ノ頭〜白石峠 道標は少ないが危険箇所も無く問題無い。 ・白石峠〜用木沢出合 白石沢ではゴーロ歩き、徒渉も強いられる。雨中、雨後には避けた方が良い。 ◆登山ポスト 西丹沢VCに登山ポストがあり、ここで提出。 |
写真
今日は絶好の沢日和。富士山もこんなにクリアに望めるなんて久しぶりだ。西丹沢VCの混雑を想定して13Kさんが1時間出発を早くしようと言ったが大正解だった。
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西丹沢VCも久しぶり。この時間で駐車余地は2台分しか残っていなかった。尤も駐車スペースが道路工事の影響で半減されているのも想定外だったが。
山北地殻活動観測施設の先に第二のゲートがあり、左側に中川川を渡る橋がある。先行していた13KさんとLucky-Jさんが待っている。暑い、と言うがそんなに急がなくても…。
5年前の山行記録を見るとF2上まで高巻いていたが、Aki-CLさんが手前でトラバースして「怖かった」と語っていた。どうやら今日のトラバースルートはそれだったかも。ズルズルのトラバースで手がかりにした20kg程の岩が落ちて行った。
大滝滝上に向かって懸垂下降とする。17年前は多分この下のテラスに出てすんなりと大滝滝上に出たが、そのトラバースルートは最早存在しない様子だ。
右手の沢は出合に大岩が目印。「大岩沢」とAki-CLさんが呼んだがkamogさんのトポにもちゃんと出合近くに大岩が描いてあった。流石。
左壁に手頃なスタンスがあるが少し外傾しているので踏み込みに気合が要る。流心も行けそうだがグレードが上がって��+〜�犬辰憧兇検�
左側に道志の尾根を挟んでアンテナが沢山立つ山が見える。どうやら三ツ峠が望めるようだ。その右の双つ耳は今倉山か。行ってみたくなる姿だ。
感想
梅雨明けと同時に夏本番と言う猛暑がやって来た。こんな日には沢登りに限る。ここの所中川川水系に通っているが今日はその最奥のモロクボ沢から水晶沢へ。豪快なモロクボの大滝以外は直登できる滝が多く、翠濃い美しい渓で猛暑日に存分に水遊びを楽しめました。
朝から雲一つない快晴で富士山も丹沢から箱根の山々も全てくっきり見えた。唯一矢倉岳には雲が掛かっていたが、逆に矢倉岳を目立たせていた。ここのところの中川川水系通いはいつも6時出発だが、西丹沢ビジターセンターでの混雑を避けたいので1時間早く出ようと言うのが13Kさんの提案だったが、それは全くその通りだった。7時前に西丹沢VCに到着したがVCの駐車場は当然のことながら周囲の余地にももう殆ど駐車スペースが残っていない状態だった。それと言うのも道路工事で一車線潰れておりその向かいの駐車スペースが閉鎖されているからだった。5時出発にして良かった。
西丹沢ビジターセンターで山行計画を投函して歩き出す。キャンプ場も夏を待ち焦がれていた賑わいだ。用木沢の部分崩落した橋を越え、2つ目のゲートで左側のコンクリート橋を渡る。沢沿いに踏み跡を辿ると赤いやまびこ橋が見えてくる。前回はこれを渡らずに沢に入って最初間違って雷木沢に行ったんだっけ。今回は橋を渡り、更に踏み跡をどん詰まりまで行って2つ目の堰堤の上で沢に降りた。
20分程沢を遡行するとモロクボの大滝30mに出合う。今日も水量は多く、豪快な姿だ。ひとしきり鑑賞して右岸のルンゼから巻きに入るが、どうやらここはどんどんと崩壊して行っているようだ。最初の10mはお助けロープで登り、そこから左側に周り込んで木の根を頼りに登る。その辺りで踏み跡はトラバースと更に登ると別れるが、トラバースへと向かうとこれも結構危うい。足元もざれているが、手を掛けた20kg位の岩が滑り落ちて行った。そのトラバースの先は大滝の滝上からのリッジのテラス。もう一段下のテラスだと楽に大滝滝上に降りられる。多分最初に来た時はそこから降りたと思うがもうそこに行けるトラバースルートは崩壊して無いと言うことだろう。テラスからはロープを下ろして懸垂下降で滝上に降り立った。ところがすんなり回収できると思ったロープが最後の最後でロックしてしまった。ロープを巻いた立木には古い残置スリングもあったが絡まってしまったのだろう。2人で引いてもダメなので切るかと言う話も出たが、13Kさんが少し上に登り角度を変えて振ると漸く末端が落ちて来た。
大滝の上は美しくバリエーションに富んだ滝が続き楽しいゾーンだ。最初のY字3段7mは大滝滝上をぐるりと周って左岸側からアプローチしても良いし、右岸の大岩を抱えてヘツリながらもアプローチできる。そこからは美しい階段状なので登るのは容易。ナメが続いた後には2段4×8m、3×5m、2条4×7mと翠の水に戯れる滝が続く。堰堤を越えるとやや普通の渓相になりそれが水晶沢出合まで続く。水晶沢に入っても小滝、ナメ滝が続きやがて沢が左に屈曲するところで4m滝に出合う。水流の右側が磨かれたスラブ壁になっていて左側が緑に苔むした壁と対照的なのが面白い。その左壁の溝を伝ってAki-CLさんが登り、それに続いた。滝上へのトラバースは良いポイントが無くて結局右岸ザレからの高巻きルートと同じになったが、これも最後の下り口でスタンスが半壊状態なので危うい。4m滝の滝上から895m二俣まで美しいナメが続いていた。二俣では右俣、左俣共に滝を懸けていてちょっと両門の滝っぽい。右俣は8m+4m。スケールがあるのでロープを出したが案ずるよりは容易だった。その先は沢の幅は狭くなるがそれでもナメは続いていた。いくつかの滝を越えて行くと最後はスラブ帯に行き詰まる。
源頭感が強まる渓谷を登り、1180m辺りで正面に見える雷木沢右岸尾根の支尾根に取り付いて50m程登ると雷木沢右岸尾根に立った。そこから更に水晶沢ノ頭を目指す。鹿柵が見えてくるともう勾配もだいぶんと緩くなり楽だ。鹿柵の合間を抜けると甲相国境尾根の登山道だ。そこから水晶沢ノ頭は指呼の間だった。ここで沢装備を解く。下山は雷木沢右岸尾根で計画は作っていたが、登山道を行く方が楽だろうと白石峠経由で下ることにした。水晶沢ノ頭よりも白石峠の方が標高が高いと言うのはちょっと想定外ではあったが、樹間から右手には丹沢主稜の山々、左手には道志とその向こうには三ツ峠も望め、つかの間好展望を楽しめた。白石峠の手前でヘイケボタルにも出逢った。
白石峠から西丹沢VCまではコースタイムで1:50。下りだけれど水を離れると暑い。半分程度来てちょうど堰堤の下を渡る所で小休止として体を冷やしたり、沢靴を洗ったり、リフレッシュできた。Aki-CLさんは沢靴のフェルト底がほぼ無くなっていたので底を削りネットで購入したウールフェルトを貼り付けて今回の山行に臨んだが、一度使っただけで結構な摩耗パターンが現れているので、ちょっと今後が心配だ。聞く所では渓流釣り用や登山用ではなく手芸用か何か値ごろなものだったと言う。ウールのグリップは釣り師には定評がある所だけれど耐久性を考えるとPP（ポリプロピレン）で良いのかなぁ？暫くは様子をウォッチングだな。
モロクボ沢は5年ぶりに再訪したが変わらずに美しい渓だった。大滝の高巻き径が今後どうなって行くかは気掛かりだ。水晶沢は全員初めてだったがここも美しい沢だった。ポイントになる滝がいくつかあるのも印象的だ。記憶に残ることだろう。
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