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Yamareco

記録ID: 344914
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
剱・立山

剱岳【別山尾根】

2013年09月14日(土) 〜 2013年09月15日(日)
 - 拍手
jurakusui その他2人
GPS
32:00
距離
16.1km
登り
1,782m
下り
1,783m

コースタイム

14日:
8:40室堂→11:22剱御前小舎12:02→13:15剣山荘

15日:
4:35剣山荘→5:03一服剱5:05→6:10前剱6:20→7:22平蔵のコル7:33→8:09剱岳8:32→9:30平蔵の頭→10:20前剱10:30→11:20一服剱11:25→11:45剣山荘

13:05剣山荘→(剱沢小屋経由)→14:20剱御前小舎14:25→16:15室堂
天候 14日:晴れのち曇り
15日:暴風雨のち曇り、一時晴れ 
過去天気図(気象庁) 2013年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
バス 自家用車 ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
【阪神間〜立山駅無料駐車場】

名神高速+北陸道立山IC→(下道約30分)→立山駅無料駐車場

【アルペンルート】
立山駅7:00発→(ケーブルカー・バス)→室堂着8:20
*都合によりバスを1本遅らせています。

室堂16:45発→(バス+ケーブルカー)→立山駅17:57着

*室堂→美女平の最終は17時。
**天候により止まることがあります。
コース状況/
危険箇所等
【室堂〜剣山荘】
*危険箇所は特にありません。

*アップダウンが多いコースでCTの割に疲れました。特に雷鳥坂は急勾配です。
 剱御前小舎から剣山荘は、剱沢小屋経由の方が若干CTが短いです。

【剣山荘〜剱岳 別山尾根】
**岩場と13の鎖場(往復で2度通過するものを含めると17か所)、ガレ場の連続です。特に武蔵のコル以降は要注意区間が続きます。転倒転落、滑落のリスクは高く、落石にも注意してください。有名なカニのたてばい・よこばい以外にもリスク区間はあります。緊張を保てるよう休憩を挟んだ方がいいかもしれません。

**下山は、前剱の門〜武蔵のコル手前の区間で転倒転落が多いようです。何気なさそうな区間でも気を抜かないようにしてください。滑落すると大事故につながりかねません。

**雨中、雨後は岩・鎖ともにとても滑りやすく、さらにリスクが高まります。悪天時は突風も恐ろしいです。稜線やコルでは強烈な吹き抜け、吹き上げに見舞われますので慎重に通行してください。個人的にはカニのよこばいで、足が滑りヒヤッとしました。

*上り下りでルートが分かれています。前剱の門〜前剱では、登りルートのちょっと下に下りルートがあります。登りでは落石を起こさないように。下りでは、上からの落石に注意。

【剣山荘】
*1泊2食:9000円

*貸しヘルメット(500円)。温水シャワーあります。
予約できる山小屋
これをなくすと大変。
2013年09月16日 20:00撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 20:00
これをなくすと大変。
満員のケーブルカーで美女平へ。写真は次便。
2013年09月16日 20:00撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 20:00
満員のケーブルカーで美女平へ。写真は次便。
室堂着。写真は空飛ぶ雷鳥。飛ばない鳥と思っていました。
2013年09月16日 20:00撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 20:00
室堂着。写真は空飛ぶ雷鳥。飛ばない鳥と思っていました。
立山三山がお出迎えの室堂。人でにぎわっています。いざ出発。
2013年09月16日 20:00撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 20:00
立山三山がお出迎えの室堂。人でにぎわっています。いざ出発。
地獄谷は立ち入り禁止。硫黄のにおいがきつかったです。

後に写るは大日三山。
2013年09月16日 19:36撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 19:36
地獄谷は立ち入り禁止。硫黄のにおいがきつかったです。

後に写るは大日三山。
室堂からはちらりの剱岳。伸びる裾野は早月尾根。
2013年09月16日 20:00撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 20:00
室堂からはちらりの剱岳。伸びる裾野は早月尾根。
この日、この時間は良い天気。空も雲も緑もきれい。
2013年09月16日 20:00撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 20:00
この日、この時間は良い天気。空も雲も緑もきれい。
みくりが池で逆さ雄山。
2013年09月16日 20:01撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 20:01
みくりが池で逆さ雄山。
雷鳥沢キャンプ場と雷鳥坂。コルに剱御前小舎があります。下って登ります。
2013年09月16日 20:01撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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雷鳥沢キャンプ場と雷鳥坂。コルに剱御前小舎があります。下って登ります。
雷鳥坂にて大日三山方面。
2013年09月16日 20:01撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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雷鳥坂にて大日三山方面。
雄山。薄い雲が広がってきました。やはり下り坂。
2013年09月16日 19:36撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 19:36
雄山。薄い雲が広がってきました。やはり下り坂。
飛んでいるのは雷鳥。重たそうな飛び方でした。あんなんじゃ天敵のタカとかに簡単にフライングゲットされそうな。
2013年09月16日 20:01撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 20:01
飛んでいるのは雷鳥。重たそうな飛び方でした。あんなんじゃ天敵のタカとかに簡単にフライングゲットされそうな。
剱御前小舎より剱岳。さすが殿堂、かっこよすぎます。

明日登れますように。
2013年09月16日 19:36撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 19:36
剱御前小舎より剱岳。さすが殿堂、かっこよすぎます。

明日登れますように。
奥に後立山連峰。白馬から鹿島槍とその先まで。
2013年09月16日 20:02撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 20:02
奥に後立山連峰。白馬から鹿島槍とその先まで。
八つ峰?をアップで。
2013年09月16日 20:02撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 20:02
八つ峰?をアップで。
剣山荘への道。途中で雪渓を横断します。
2013年09月16日 19:36撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 19:36
剣山荘への道。途中で雪渓を横断します。
まるで雪の壁だ。
2013年09月16日 19:37撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 19:37
まるで雪の壁だ。
もうすぐ剣山荘。ガレ場の多い道です。
2013年09月16日 19:37撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 19:37
もうすぐ剣山荘。ガレ場の多い道です。
本日のお宿に到着。

最初は「4枚を5人で」でしたが、台風のせいでキャンセルが出て「1人1枚」になりました。
2013年09月16日 20:03撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 20:03
本日のお宿に到着。

最初は「4枚を5人で」でしたが、台風のせいでキャンセルが出て「1人1枚」になりました。
明日に備えヘルメットを借りました。男女1サイズずつ。ちょっと小さい初ヘルです。
2013年09月16日 20:03撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 20:03
明日に備えヘルメットを借りました。男女1サイズずつ。ちょっと小さい初ヘルです。
百名山の暖簾に看過できないミス…

大峰山の最高峰は八経ヶ岳です!
2013年09月16日 20:03撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 20:03
百名山の暖簾に看過できないミス…

大峰山の最高峰は八経ヶ岳です!
本日の夕食。ご飯、味噌汁はおかわりできました。
2013年09月16日 20:03撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 20:03
本日の夕食。ご飯、味噌汁はおかわりできました。
明けて15日、未明の出発。外は雨。
2013年09月16日 19:37撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 19:37
明けて15日、未明の出発。外は雨。
一服剱。墓標みたい。
2013年09月16日 19:37撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 19:37
一服剱。墓標みたい。
前剱を目指す先行者のヘッドライトが見えています。
2013年09月16日 20:03撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 20:03
前剱を目指す先行者のヘッドライトが見えています。
夜明け前の鹿島槍。
2013年09月16日 20:03撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 20:03
夜明け前の鹿島槍。
注意します。
2013年09月16日 19:37撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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注意します。
どこの山でしょうか?針ノ木岳とかかなあ?
2013年09月16日 20:04撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 20:04
どこの山でしょうか?針ノ木岳とかかなあ?
アップダウンを繰り返します。そしてご覧の通りの道なので気が抜けません。
2013年09月16日 20:04撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 20:04
アップダウンを繰り返します。そしてご覧の通りの道なので気が抜けません。
前剱直下にて。山頂はガスっています。雨風がひどくなり、時折体を持っていかれそうになります。
2013年09月16日 19:37撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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前剱直下にて。山頂はガスっています。雨風がひどくなり、時折体を持っていかれそうになります。
鉄杭の足場のあるところも。
2013年09月16日 20:04撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 20:04
鉄杭の足場のあるところも。
本当に岩が険しい。人が岩にしがみついて見えます。やがてあそこの一員に。
2013年09月16日 20:04撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 20:04
本当に岩が険しい。人が岩にしがみついて見えます。やがてあそこの一員に。
落ちたら大変。
2013年09月16日 19:37撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 19:37
落ちたら大変。
もうすぐ平蔵のコルへ。
2013年09月16日 19:37撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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もうすぐ平蔵のコルへ。
カニのたてばいに取り付く先行者。

挑む前に休憩。足がつったりしませんように。
2013年09月16日 20:04撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 20:04
カニのたてばいに取り付く先行者。

挑む前に休憩。足がつったりしませんように。
いざ行かん!

上部で難儀しました。ここが頂上までの最後の鎖です。
2013年09月16日 20:04撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 20:04
いざ行かん!

上部で難儀しました。ここが頂上までの最後の鎖です。
ようやく頂上へ。ガスで何も見えませんが、そんなことは別にいいのです。ここに立つことが出来たことが何よりうれしかったです。
2013年09月16日 20:05撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 20:05
ようやく頂上へ。ガスで何も見えませんが、そんなことは別にいいのです。ここに立つことが出来たことが何よりうれしかったです。
明治期の命がけの三角点。
2013年09月16日 19:37撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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明治期の命がけの三角点。
北方稜線方面。注意書きがあります。
2013年09月16日 20:05撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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北方稜線方面。注意書きがあります。
時折見えた、山頂からの景色。
2013年09月16日 20:05撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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時折見えた、山頂からの景色。
下ります。途中にバランスロックを発見。いつか落ちる日が来るのやら。
2013年09月16日 19:37撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 19:37
下ります。途中にバランスロックを発見。いつか落ちる日が来るのやら。
富山方面の空に渦を巻く雲。
2013年09月16日 19:37撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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富山方面の空に渦を巻く雲。
人間が通行する場所に見えない…
2013年09月16日 20:05撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 20:05
人間が通行する場所に見えない…
ここからカニのよこばい。
2013年09月16日 19:37撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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ここからカニのよこばい。
最初はまあ普通です。
2013年09月16日 20:07撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 20:07
最初はまあ普通です。
ここが今回最大の難所。
2013年09月16日 20:07撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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ここが今回最大の難所。
矢印の先の赤マークの岩場に右足を。そこを足がかりに、見えない足場へと左足を差し出します。

ところが雨で濡れたせいで右足が滑り、死にそうな思いをしました。
2013年09月16日 20:07撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 20:07
矢印の先の赤マークの岩場に右足を。そこを足がかりに、見えない足場へと左足を差し出します。

ところが雨で濡れたせいで右足が滑り、死にそうな思いをしました。
たてばいに挑む人たち。安全に。
2013年09月16日 20:05撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 20:05
たてばいに挑む人たち。安全に。
源次郎尾根。
2013年09月16日 20:07撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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源次郎尾根。
前剱の門。
2013年09月16日 19:58撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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前剱の門。
前剱付近から遥か眼下の建物は剱沢小屋。

この先の下りで死亡事故も起きています。まだまだ気を抜けません。

2013年09月16日 19:53撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 19:53
前剱付近から遥か眼下の建物は剱沢小屋。

この先の下りで死亡事故も起きています。まだまだ気を抜けません。

奥左が別山、右が剱御前、手前が一服剱。
2013年09月16日 19:53撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 19:53
奥左が別山、右が剱御前、手前が一服剱。
ようやく一服剱。一服しました。
2013年09月16日 19:58撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 19:58
ようやく一服剱。一服しました。
剣山荘に帰還。うどんを食べて大休止。

念のために剱御前小舎に電話したら、アルペンルートが止まるかも?の情報を得て、急きょ下山することに。
2013年09月16日 20:06撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 20:06
剣山荘に帰還。うどんを食べて大休止。

念のために剱御前小舎に電話したら、アルペンルートが止まるかも?の情報を得て、急きょ下山することに。
剱沢にこんなのがありました。
2013年09月16日 19:37撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 19:37
剱沢にこんなのがありました。
手前は剱沢キャンプ場。ここからの剱岳は最高です。
2013年09月16日 20:06撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 20:06
手前は剱沢キャンプ場。ここからの剱岳は最高です。
帰路を急ぎます。コルに見えるのが剱御前小舎。アルペンルートの件、ご親切に教えていただきありがとうございました。
2013年09月16日 20:06撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 20:06
帰路を急ぎます。コルに見えるのが剱御前小舎。アルペンルートの件、ご親切に教えていただきありがとうございました。
小舎より再び剱岳。

昨日は登りたい山。
今日は登れた山。
2013年09月16日 20:06撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 20:06
小舎より再び剱岳。

昨日は登りたい山。
今日は登れた山。
真ん中くらいの室堂まで行きます。リミットは17時。
2013年09月16日 19:37撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 19:37
真ん中くらいの室堂まで行きます。リミットは17時。
雄山。またの機会に。
2013年09月16日 19:37撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 19:37
雄山。またの機会に。
立山の峰々。
2013年09月16日 19:37撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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立山の峰々。
最後の剱岳。見納めです。今後は晴れた日に登ろう。
2013年09月16日 20:06撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 20:06
最後の剱岳。見納めです。今後は晴れた日に登ろう。
火事場の馬鹿力?で室堂に到着。早い便のバスに乗れました。
2013年09月16日 20:06撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 20:06
火事場の馬鹿力?で室堂に到着。早い便のバスに乗れました。
室堂にて。
2013年09月16日 19:37撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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室堂にて。
おまけ。立山駅のクマモンがアルペン牛乳を飲みます。

このクマモンしゃべります。おうむ返しですが。「剱岳」と話しかけたら「ちゅるぎだけ」と返してきました。発音が悪かったのでしょうか。。
2013年09月16日 20:07撮影 by  FinePix Z10fd, FUJIFILM
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9/16 20:07
おまけ。立山駅のクマモンがアルペン牛乳を飲みます。

このクマモンしゃべります。おうむ返しですが。「剱岳」と話しかけたら「ちゅるぎだけ」と返してきました。発音が悪かったのでしょうか。。
資料「剱岳別山尾根ルート 安全登山マップ」(富山県自然保護課)。剣山荘に置いてありました。

危険箇所や上り下りのルートがよくわかり、とても役立ちました(滲んでいるのは雨のせいです)。
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資料「剱岳別山尾根ルート 安全登山マップ」(富山県自然保護課)。剣山荘に置いてありました。

危険箇所や上り下りのルートがよくわかり、とても役立ちました(滲んでいるのは雨のせいです)。

感想

「岩と雪の殿堂」「試練と憧れ」―。修辞に欠かない剱岳に、山の先達に誘われて行ってきました。もちろん台風は気にしていましたが、予報と異なり西寄りの進路を取ったためか、山はこれまでで最悪の悪天でした。悪化の前にと未明に小屋を発つも奏功せず、雨で滑りやすい岩と鎖、さらに暴風にも苦しめられ、生きた心地のしない場面もありました。無事に帰ってこれてよかったです。今回は恐かった体験を中心に書こうと思います。

山頂を目指す未明、3時に起きて準備をしていました。が、外は雨。出発を遅らせました。雨の岩は滑ります。鎖も頼りない感じがします。風の威力はものすごく、いくつかのコルと稜線、前剱の先の鉄ブリッジ通過時はひやひやしました。緊張を切らさないようにすると気が疲れます。

多々あった難場面の最たるものは、山頂下の「カニのたてばい」と「カニのよこばい」。たてばいは、下部はさほど苦労しなかったのですが、ラスト付近で適当な足場が見当たらず、ステミングみたいに岩に足を突っ張らせたところ滑りヒヤッとしました。足場用の鉄杭をつかんで体勢を立て直し、一呼吸置いてクリア。そうしてようやく頂に立ち、しばし緊張から解放された時間を過ごします。雲が切れた短い時間、モノトーンの風景に立山の緑が鮮やかだったのを覚えています。

下山はよこばいが最大の難所で、よく言われている「見えない足場」探しに恐怖を味わいました。まず、マークされた足がかりに右足を乗せ、次のポイントを左足で探します。ところがじりじりスメアしても足が感知しません。「まだか」「これ以上伸して良いのか」。不安を振り払おうと全神経を左足に集中させます。

今思えば足場を視認しておくべきでした。「ミスったら落ちる」とよぎったそのとき、右の足が滑り落ちていることに気付きました。靴底半分の足場が爪先立ちに後退し、立っている感覚はわずか。ほとんど反射的に身を鎖に引きつけていました。そのときは、たとえば死を意識するというように明確な認識はできませんでいたが、通過後まるで内臓を絞られるような得も言われぬ感覚に襲われ、身震いしました。恐怖感が体に刻み込まれたのだと思います。

下りは前剱の門から先も要注意。やはり緊張が続きます。上りもそうでしたが、頻回に休憩を取って心も休めます。CTを遥かに超過して剣山荘に着いたときは心底ほっとしました。ところが一難去ってまた一難。今宵の剱御前小舎は間近なので大休憩と決め込み、とりあえず小舎に予約確認をしたら悪天で明日はアルペンルートが止まるかもと言われました。そうなってはいつ帰れるか知れません。仕方なく一気に下山。火事場の馬鹿力なのか雷鳥坂の下りもなんのその、CTを切って室堂に到着しました。やれやれです。

これで無事に帰れる。舟橋村の「湯めごごち」に入って高速に乗ると、まあ予想通り風雨が激しくなります。このへんは想定内。速度規制を受けて西進していると、なんだかもう台風直撃?と思うくらいの暴風雨に。こわいこわい。でもまだ想定内。ところが、名神が京都東で通行止め。想定外の難が最後にやってきました。結局茨木まで下道を走らせ、家に着いたのは午前3時。24時間ぶっ通しで行動していました。多くの事が起こりすぎて消化できていません。でも、こんな状況下で剱岳に登ることができ、とても大きな山の思い出を手にすることができました。同じく山頂を目指したみなさんの顔は緊張で強張り、頂上では解放感と達成感の笑顔が輝いていました。きっと自分たちもそうだったのだと思います。

最後にこれから行かれる方、「剱岳別山尾根ルート 安全登山マップ(最後の写真)」は役立つと思います。剣山荘にて配布していますので立ち寄ってみてください(他の小屋・施設にもあるかもしれませんが確認していません)。

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コメント

お疲れさまでした!
劔行かれましたか。
天気の悪いなか大変だったようですね。
我が家は先週の三連休に立山に出かけてきましたが、劔方面に向かう
人々がすごかったです。来年くらいは子供もつれてチャレンジを
してみたいですが、感想拝見すると、結構ヒヤヒヤします。
う〜んでもチャレンジしてみたい
2013/9/27 0:50
ヒヤヒヤものでした〜
立山お疲れさまです 雄大な景色をたくさん楽しませていただきました。薬師岳方面の縦走路を見ていきたくなりました

恐い体験ばかり書いちゃいましたが、天候のため割増になっていると思います 濡れていなく風もましならきっともっと楽しい山だったはずです(もちろん緊張場面は多々あってのことですが)。ヨコバイは、今思えば身体が岩から離れていなかったのかもしれません。それで垂直に体重が乗らなくて滑ったのでは、と。基本は大切ですね

お子さまだと身長にもよりますが、岩場ではもしかしたら手足が届きにくい場面があるかもしれません。使ったことが無いのになんですが、ハーネスがある方がいいのかもしれません(今回スリングたすき掛けで確保されている方がちらほらいらっしゃいましたが、もし落ちたらどんな体勢になるのか?です)。

1006702さんのご一家は「晴れ家族?」な感じがしますので、もしチャレンジされたらすごい景色が待っているかもしれませんね 私ももしもう一度チャンスがあるなら、ちゃんと天気を選んでいきたいものです
2013/9/28 22:28
Re:ヒヤヒヤものでした〜
やはりタテバイよりヨコバイが怖いようですね。スリングハーネスは、やはり危険ですか。
妻は最近クライミング講習に参加してハーネス、ロープワークを学び始めているので、子供用にもハーネス買って来年に向けて岩場練習にトライしてみます。
今年は天候に恵まれた 登山が多くて楽しみが多かったです。
2013/9/29 17:10
ロープワーク
奥様、すごいですね 私はどうもロープの結び方を覚えられなさそうで手を出せないでいます〜

これから紅葉の季節、色鮮やかな山の錦を青空のもと楽しみたいですね。週末の好天を願ってやみません
2013/10/5 22:02
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5/5
無雪期ピークハント/縦走 剱・立山 [2日]
剱岳点の記コース/剱沢〜長治郎谷〜山頂〜別山尾根 
利用交通機関: 車・バイク、 電車・バス
技術レベル
4/5
体力レベル
4/5
無雪期ピークハント/縦走 剱・立山 [4日]
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3/5
体力レベル
5/5

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